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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    1960/01/26
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    丸の内にへんてこりんなお店ができた…、というのでこなくちゃ!とやってきます。 

    831.jpg丸の内にある丸ビルの地下。
    サンドイッチのサブウェイが新業態として作ったお店。
    「831ラボ」とかき「野菜ラボ」と読む。
    必死に「ユルさ」を装った、かなりとぼけた店名センスがまずへんてこりん。

    緑に黄色のサブウェイのおなじみのロゴは小さくサイドに処理されてる。
    淡いベージュに白にガラスにステンレス。
    ぱっと目カフェのようにみせてるやさしい店舗デザイン。
    うちは「並の」ファストフードとは違うんですよ…、っていう自己主張。
    ただその頑張り様がサブウェイというよりどこかフレッシュネスのように見えるのが、ちと痛い。

    お店の雰囲気だけをみれば丸の内につとめる女性をターゲットにしたように見え、けれどお店に座っているのはメタボが気になるおじさん。
    あるいは業界関係者風にカメラを抱えて目つきの悪いビジネスマン(インクルーディング・ミーかもしれないですけれど:笑)。
    開店して間がないと言うことなのかもしれないけれど、お店の人の勢い以上の勢いが店舗にあるかというとちょっとさみしい感じ。
    表から店内をみると、蛍光灯の白々とした明かりがまぶしい。
    飲食店の照明計画とはまるで違った不思議な明るさに、ちとたじろいだ…。

    ec20c586.jpeg実はココ…。
    お店の真ん中にガラスの塔が立っていて、そこで野菜を育ててる。

    テンサンテンショウをコンセプトにした新業態だというのです。
    「店産店消」でテンサンテンショウ。
    店で作ったモノを使って料理を作ろう…、というアイディアで今、ブームの「地産地消」の究極形とでも言うのでしょうか。

    ボクはそもそも地産地消という言葉そのものを、あまり信用せぬようにした。
    たしかに食の安全や安心だとかを突き詰めていくと、身近なところで作られたモノを優先して食べましょう…、という考え方に向かっていくのは仕方無いこと。
    ただこの考え方に「地方の時代」という政治的が加担して、胡散臭いビジネスモデルをいろんなところで作り始めている厄介。
    だって本来、地方経済のことを真剣に考えるのであれば地産地消だけにこだわるのでなく、「地産地消外商他消」って方向に向かっていかなきゃいけないはず。
    地方経済は外貨を稼いではじめて発展、成長するから。

    0753cd7e.jpegそれに「ご馳走」という言葉の意味を考えるなら身近にあるモノばかりをもてはやすのはいかがなものかとも思ったりする。
    ただ「当たり前のこと」を言っても、多くの人の耳をひきつけることができないというのも事実、なやましい。

    野菜工場のタワーの中。
    工事現場にあるような細いパイプが縦横無尽に走ってて、レタスが水耕栽培で育てられてる。
    サンドイッチの品揃えは若干少なめ。
    ツナサラダだとか玉子サラダのような安目の商品はなくて、通常のサブウェイにはあるドリンクバーは併設されず、すべてが厨房の中で準備されてやってくる。
    当然、値段は高めの設定。
    話題づくりとしては面白い。

    環境に対して配慮するグリーンな企業の広告塔としては面白いのだろうけれど、彼らは大きなミスメッセージをここで発信しているようなそんな気がする。
    だってこの店の考え方を発展させると、サブウェイは大地に根ざした生産者を必要としない企業になります・・・、ということになる。
    食という世界が決して超えてはいけない一線、そこを破壊してしまいかねないこの傲慢。
    ボクはあんまり好きじゃない。

    307c8fb5.jpegこのプラントにかけたお金をもし全部、まじめで一生懸命な生産者に向けて使ったらどれだけのことができたんだろう。そう思ったら心が凍る。
    温度と湿度が管理された環境作るその費用。
    真っ白な人口の光を照射し続けるその費用。
    なにより、これだけ環境のことを言いながら一向に減らぬ食べた後に残った紙やプラスティックの容器の残骸。
    社会に向けて発信することの根本を、もう完全に間違っちゃってる。
    勿体無い。
    なにより、この工場を真ん中におき、周りに客席を作って野菜を見世物にするという、その浅はかと、店全体を実験室のようなデザインにして食の楽しさのコトをまるでほったらかしにした罪は深いと思いもします。
    この店のこのプラントが必要なのはスペースシャトルの中かあるいは南極観測チームのベース。
    一日も早くそこに移設をしてやってと懇願したくなる、いい勉強をさせていただく、ありがたい。

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    地産地消から
    夫がスローフード協会なるものの会員で、そこの代表さんの言

    スローフードとは、
    ご近所付き合い

    なるほどと思いました。
    なかだんさん / 2010/08/09(Mon) /
    なるほど
    > なかだんさん
    ご近所づきあい!
    まさにその通りだと思いました。
    ありがとうございます。

    ご近所づきあいを商売にしようとすると、かならずしっぺ返しが来るように、スローフードや地産地消を商売にしようとするとかならずどこかで無理が生じるのでしょうね。
    サカキシンイチロウさん / 2010/08/09(Mon) /
    そうかぁ。。。
    そんな風に考えてもみませんでした。
    店の中で作れるってことは生産者がいらなくなる・・・。
    なんだかコレって、いろんなところに当てはまりそうです。
    サブウェイ、野菜タップリのサンドイッチが食べられればそれで良い、ようにも思います。
    これだけ気前よく野菜入れてくれるサンドイッチ屋さんなんて
    なかなかありませんからね~。。
    電マニさん / 2010/08/09(Mon) /
    ほろ苦い
    > 電マニさん
    このレタス。
    繊維がかなり頑丈で、苦味が強い普通のレタスとは違った味わい。
    多分、水耕栽培に適した品種を選んで育てているのだろうと思います。
    ボクは普通のお店の野菜やレタスの方がずっとみずみずしくて、おいしいように感じました。
    サカキシンイチロウさん / 2010/08/09(Mon) /
    無題
    このお店、TVで見ました。私は、お天道様の下で育った野菜の方が好きです。
    生産者の方々が苦労しながら、愛情をかけて作った野菜だからこそ、美味しさやあり難みを感じることが出来るんじゃないのかなぁー
    なんて思います。
    lovekuma69さん / 2010/08/09(Mon) /
    好き嫌い
    > lovekuma69さん
    日記ではかなり興奮してしまいまして、良い、悪いの判断を突き進んでしまいました。
    けれどもっと直感的に「好き・嫌い」で判断するとより一層、嫌いなんだなぁ…。
    だから認めたくないんだなぁ…、って思ったりしました。
    お店の店先でハーブを育てて、それを使って料理にしてみました…、程度が一番居心地がいいのだろうなぁ、って思ったりもしますね。
    サカキシンイチロウさん / 2010/08/09(Mon) /
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