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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    HN:
    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    ひさしぶりに本郷三丁目の街を歩きます。

    sengoku.jpg昔、水道橋に会社があった頃。
    その界隈は東京ドームの門前町で、だから一見客向けのお店が多い。
    気軽でしかもおいしいお店に行こうと思うと、神保町に向かっていくか、坂を上がってこの街へ、というのがかつての行動パターン。
    出張もほとんどなくなり、会社に詰めるコトが多くなった去年一年。
    仲間と一緒に店舗開拓と称してたまにやってきていた。
    なつかしい。
    今日は涼しく、歩きまわるのにほどよい陽気。
    それでブラブラ。
    そう言えば…。
    経営していた会社が破綻する直前に、ここの辺りは毎日のように歩き回ってた。
    その頃の目的と言えば銀行周り。
    忙しくって周りの景色をみる暇も、心の余裕もまるでなかった。
    ひさしぶりに来たこの街は、とてものどかでやさしい雰囲気。

    ステーキと洋食の店「せんごく」って店を選びます。

    1f26b7c3.jpegずっと昔。
    ボクがこの界隈で仕事をはじめた頃だから、30年近くも前からずっとお世話になってるなつかしい店。

    時間は昼どき。
    けれど、最近の飲食店って満席になったり行列出来たりする店の方がずっと少ない。
    だから大丈夫だろう…、ってたかをくくっていったらばほぼ満席でビックリします。
    しかもそのうち2組、10人ほどがついさっき来たばかりという様子で注文もまだ。
    こりゃ、時間がかかってしまうかも…、って思いはしたけど初志貫徹にて座って待った。

    目当てのモノを注文し、最初にやってくるのがカップスープという趣向。
    濃厚味のコンソメスープに、玉子とパセリ、それから刻んだ海苔が入ったカップスープで本当はこうしたスープはご飯と一緒に食べたくなるもの。
    けれど熱々。
    湯気がカップの中から湧いて、それと一緒においしい匂いが鼻をくすぐっていく。
    まずはコクッと一口飲みます。
    温かいスープがお腹に流れ込んできて、ポッカリ胃袋があったかくなる。
    あぁ、ココがボクの胃袋なんだ…、ってそう思いながら一口、一口。
    ユックリ飲んでそろそろスープが無くなっていく、その頃合いでメインが来ます。

    43dec6ac.jpegここの名物。
    ステーキハンバーグの300グラム。
    挽き肉で作ったハンバーグじゃなく、ステーキ肉を細く刻んでそれをギュギュッと押し固め、ステーキ状にして焼いたモノ。
    ステーキ肉を切って口に放り込み、噛みしめたときのジュワーッと肉汁がでてくる感覚。
    奥歯が一瞬、歯茎に沈むあの噛み応え。
    まさにステーキ。
    塊肉がそっとほぐれて繊維になって消えていく…、その部分だけが早送りされたみたいにスピーディーで、あぁ、これはステーキをなぞって作ったココのオリジナル料理なんだ…、って気がつくけれど、それ以外は本当にステーキ。
    手軽な値段で満たせる贅沢。
    ココに通いはじめた理由がこの商品で、ココにずっと通い続けてる理由もこれという、たまに無性に食べたくなってしょうがなくなるオキニイリ。

    オールビーフのハンバーグって結構あるけど、どこもがそれをレアでだしてくる。
    けれどこれは中までキッチリ焼きあげている。
    日本人の心の中に巣くってる「レア信仰」は幻想じゃないかなぁ…、ってボクは思う。
    和牛の脂がよく入った部分はたしかにレアで食べると、まったり食感、肉感的でおいしく感じる。
    けれど肉によっては良く焼いた方が、旨みがドッシリにじみだす。
    例えばハラミのような肉は、中までカッチリ焼いてはじめて肉の旨みが安定し、その本領を発揮する。
    これもがしっと歯ごたえたのしく、脂と肉が見事に焦げて香ばしい。
    メンテルバターにペーストにしたアンチョビいれたののっけて食べる。
    この食べ方も昔ながらでボク好み。
    下に敷いたモヤシが肉の旨みを吸い込み、ご飯のおかずにまた旨い。

    55ec0bb4.jpeg数カ月前、ココに来たとき、ご飯はお皿で出されてた。
    けれど今日は深めのボウルにタップリ盛られてやってきた。
    フォークを片手に、ボウルを手に持つとこっちの方がたしかにご飯を気軽に食べれる。
    ココのお店のオリジナルふりかけをタップリかけつつ、バクバク食べます。
    カツオ節やさば節、乾燥ワカメや胡麻を磨って作ったこのふりかけを、ご飯にかけて肉と一緒に頬張ると、肉の旨みと魚の風味が一緒に口に広がっていく。
    ラーメン世界で人気のダブルスープのような効果。
    たのしく味わい、腹いっぱい。

    ボクの隣に後からやってきた、多分、学生さんなんでしょう。
    20そこそこの若い男性。
    彼の手元の届いたカップスープが、パセリの粉で汚れてた。
    かなり彼は悩んでいました。
    明らかに洗い忘れとかではなくて、キレイなカップに仕上げのときのパセリの粉が貼り付いたんだと言うコトがわかりはするけど、彼の潔癖な部分がやっぱり許せなかったのでありましょう。
    何度も考え、宙を仰いで再びカップを見つめてそれで、やっとのコトで従業員を手を上げ呼んだ。

    お尋ねしたいコトがあります。
    このカップは、汚れているのでしょうか、それとも何かが後から付いたんでしょうか?
    やさしく丁寧に、そう聞いて、それを聞かれた従業員の答えも丁寧。
    最後にパセリや海苔をふりかけ仕上げるスープでございますので、こうしたコトがたまにございます…、キレイなモノにおかえしますのでしばらくお待ち下さい…、って。

    この状態で、別の言い方、受け答えをしたらばそれはクレーム&クレーム処理になってしまう。
    まず口火を切った学生君の「質問をする」という姿勢にすべてのコトが救われた。
    問いただすのでなく質問する。
    それは相手の立場を尊重するコト。
    勉強しました…、ありがとう。

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    すてきな学生さん
    「お尋ねします」って、そういう言葉を最近の若い方が発することにまず「おぉ!」と思いました。
    決めつけるわけでもなく、相手を見下すとか、貶めること無く、へつらうわけでもなく、「確認したい。教えてください。」な真摯な態度が感じられるように思いました。
    そういう態度、言葉が出るって、よい環境で育った青年なんだろうなあと思います。
    「恐れいります」「少々物をお尋ねします」って、私の祖父母の世代はよく言っていたなあと。

    お店も美味しそうなお料理もステキですが、その学生さんがステキング。
    勉強になりました。
    私も言葉に気をつけるようにします。
    ありがとうございます。
    ねえねえさん / 2010/08/10(Tue) /
    言葉の力
    > ねえねえさん
    こう言う出来事に遭遇すると、言葉の力ってスゴイなぁ…、って思いますネ。
    何気なく消費される言葉が多いなかで、こうしたステキな言葉を効果的に使うコトのすばらしさ。
    学ばなければ、と思いました。
    サカキシンイチロウさん / 2010/08/10(Tue) /
    本題とはちがいますが
    以前は豊島区の千川にもあったんですが、撤退してしまったんです。気軽に行ける距離にあっただけに残念でした。
    でも、サカキさんの記事を読んで、久々に足をのばして行ってみようかなあと思いました。
    ゆずるさん / 2010/08/11(Wed) /
    千川のお店
    > ゆずるさん
    そうなんですよね。
    そのお店の撤退は苦渋の選択でらっしゃった…、っておっしゃってました。
    かなり思い入れのある、ボクも好きないいお店だったんですけれど。
    ひさしぶりに来ると、いろいろナツカシイ良いお店です。
    サカキシンイチロウさん / 2010/08/11(Wed) /
    カツ丼・ラーメン・デジカメラ HOME 831Lab
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