サカキノホトンブログ手づかみするご馳走

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手づかみするご馳走

おむすびな気分の朝、おむす人。

学生の頃。
試験の季節になると不思議と、夜中に自分でおむすび作ってよく食べていた。
電子ジャーの中に置かれた食べ残しの熱々のご飯。
そこに鰹節を直接いれて、醤油をパパっとかけまわし、ちょっと蓋して５分ほど、蒸らしてそれをチャッチャと握る。
水に塩を溶かした手水と、胡麻をタップリ両手のひらになすりつけ、それでチャッチャと…。
夜のおむすび。
不思議なほどにおいしくて、２合分ぐらいのご飯がすんなりおなかに入ってしまう。
丼２合分の飯をそのまま食べなさい…、ってそういわれてもなかなかおいしく食べられないのに、不思議なほどにおむすびだったらおなかに入る。

一人暮らしをはじめてからは、あんまりそうして作らなくなる。
ご飯のジャーにご飯をそのまま保存しておく習慣が、一人暮らしだとなかなかなくて、炊いて残ったご飯は冷やして、電子レンジでチンして食べる。
電子レンジであっため直したご飯って物体。
予想以上に熱々で、握ろうとしてもなかなかキチンと結べない。
炊きたてご飯を作るから…、多分おいしい、そんな料理がおむすびなんだろうって。
そう思いつつ、今日もおはよう、ございます。
注文をする。

梅のおむすび。
それに、たらこと明太子。

今日は梅とおかかでなくてもいいんですか？って、お店の人にそっと聞かれてはっとする。
たしかにこの店。
いつも同じ人たちの変わらぬ顔で運営されてる。
もう一年以上、こうしてこの店に来ているけれど、その度、同じ顔ぶれで、まるでチェーン店のように思えない。
最近、しばらく「梅とおかか」のおむすびを、必ず買うのが習慣っぽくなっていて、それを彼女は覚えてくれていたんでしょう。
お店の人に気を配ってもらえるのって、うれしいなぁ…、って。
しんみり思う。

今日はなんだか梅の酸っぱさを楽しみたくって。
そう言って待つ。
３分ほどかな？
じゃじゃっ、じゃじゃってご飯同士がくっつき合って一つになっていく音聞ききながら、お茶を飲み飲み、ぼんやりしてた。

「お待たせしました、梅タップリで作りましたヨ」って、ボクの顔見て、お店の人がにっこりとする。

口の中が酸っぱくなって、おなかがギューっとしめつけられるよに気合いが入る。
ちょうだいします。
いただきます。

果たしてたしかに、ご飯の中にはぎっしりと梅。
一口目から梅の味。
どこを狙って、どんな具合に齧ってみるも、見事にキチンと梅の味がする。
断面図。
白いお米とお米の間に、触手を伸ばす赤い魔の手…、のような図柄でまた唾が出る。
焼いたたらこと、焼かない生の明太子。
その両方を一緒くたにして芯にした、ここオリジナルのたらこ明太のおむすびも、なんだか今日は中身タップリ。
特に明太子の辛みを強く感じてうれしい。
ポソポソとした焼けた魚卵と、まったりとして滑らかな生の魚卵の肉感的でつややかなコンビネーション、味わった。

揚げてもらったウィンナさんも、プチュンプチュンと相変わらずの元気な食感。
手づかみでする、朝のご馳走。
ゴチソウサン。

ところでこれ。
まずは動画をご覧ください！

笑っちゃうでしょう？
手づかみで料理をたべるときに便利なツール。
指カバー。
Trongsっていう商品名までついていて、冗談でなく売ってます。

６組セットで４ドル９９セント。
使い捨てってワケじゃなさそうだから、まあ結構なコストパフォーマンスじゃないのかなぁ…。
蟹。
バーベキューリブにフライドチキン。
手づかみ料理の宝庫でもあるアメリカならではのアイディア商品。
指をベトベトにしなくてすむけど、指を舐めまわすあのたのしさは棚上げになる。
お行儀よくしなきゃいけないパーティーなんかじゃ便利かも。
ナプキン汚さずすむのもまた便利。
匂いの強い食べ物をつまみあげるときなんかにはいいかもしれない。
あるいは熱々の料理をお手玉しないで持ち上げるときには、重宝するに違いないです。
おもしろい。

くれぐれも、おむすびだけはこれでつまんで食べたくないなぁ…、ってそんなことを思ったりもする。
さて、移動。

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