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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    HN:
    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    食事を終えてコーヒーを飲む。
    9956efcf.jpeg銀座ウェスト。
    数寄屋橋から新橋に向けて伸びる外堀通りに面して、ひっそり店を構える小さな喫茶店。
    創業1947年。
    ボクより一回り以上も高齢のお店だけに、床は傾きところどころが古ぼけている…、けれどきちんとメンテナンスがゆきとどいていてとても気持ちのいいお店。
    入り口の横。
    古い大きな棚の中にクラシックのSPレコードがギッシリ閉じ込められてて、スピーカーの横には大きなベートーベンの胸像がある。
    閉じ込められているのはレコードだけじゃなくて昭和な時間も一緒にそっとそこにある。

    アイスコーヒーをコクリといきます。

    6c192a69.jpeg小さなグラス。
    氷がタップリ。
    そして下皿。
    銀のマドラーととてもにぎやか。
    しかもそれらどれもがピカピカ、きれいに磨かれテーブルの上がまぶしく光る。
    白いテーブルクロスもパリッとしてる。

    コーヒー自体は飛び上がるほどおいしいワケではないのですネ。
    ほんとうに普通。
    風味はシッカリ、味は少々、ぼんやりしててむしろいくらでもゴクゴク飲める素直な味わい。
    お替り自由…、なのですね。
    それもとてもエレガント。
    グラスの中が不如意になるとお店の人がやってきて「お客様、お替りはいかがですか?」と聞いてくる。
    えぇ、お願いしますと言うと、言うとしばらくお待ちください。
    恭しくお辞儀して、厨房の中に一旦、戻る。
    そして新たなグラスに新たな氷と、新たなコーヒーを注ぎ直して持ってくる。
    中身がお替りになるだけじゃなく、グラスもお替り。
    氷もお替りというのがステキ。
    しかもボクがストロー使わず飲むのをみると、2杯目からは、ストローはよろしゅうございますか?と聞いてくる。
    見守られてる。
    ボクの飲み方、楽しみ方を見守って、ボクが飲みたいように飲ませてくれる…、それがなんだかありがたく、好意に甘えて次々、お替りしてしまう。
    コーヒーを味わうためにくる喫茶店とは違ってココは、豪華な時間をたのしむために来る喫茶店…、今の東京には希少なお店でオキニイリ。

    d3c30e0e.jpegこのエレガンスを可能にしてるのが、シュークリームと言う圧倒的な物販商品を持ってるところ。
    お店がどんなに小さくっても。
    場所が少々外れにあっても。
    ワザワザ買いに来るだけの価値のあるモノを用意してれば、それで商売になる。
    しかもそれがまとめ買いに適したモノなら、なおさら売り上げ作ってくれる。
    銀座のこの場所。
    家賃のコトを考えるなら850円でも、利益を出すのは難しい。
    しかもお代わり自由で、気持ちの良いサービスと、ユッタリ瀟洒な空間にパリッと糊のきいたレースのカバーがかかった椅子をずっと用意して、笑顔でいらっしゃいませとドアを開け続けるのは至難の技。

    中が透けて見えるんじゃないか…、と思えるほどに薄くって、しかししたたか頑丈で中のクリームやさしく支えるココのシュー生地。
    儚く見えて、けれどしぶとくがんばっているこのシュークリームとこの店は、とても似ているって思ったりする。

    表に出たら土砂降りの雨。
    これから駅まで行かなくちゃいけないんだけどどうしよう…、って途方にくれた。
    そしたらお店の人が出てきて、隣のビルの地下駐車場から直接、地下鉄の駅の通路に出られますよと。
    言われる通り地下に降りてみたらばビックリ。
    先が見えぬほど大きく長い地下道が、真っ直ぐ伸びてその両側に車がギッシリ。
    真っ直ぐ真っ直ぐ歩いていくと、いつも見慣れた晴海通りの地下を貫く地下道にストンと出ました…、めでたく濡れず駅までたどり着くこと叶う。

    この東京、地下には別の東京がある…、そんなコトをふと思わせるこんな画像をご紹介。

    Tokyo_Arteria01.jpg2009年の作品らしい。
    東京大学の大学院で作成された「東京動脈」なるインスタレーション的なる作品。
    東京の地下鉄路線図を3D化した模型。
    オモシロイのが、各路線の高低差まで忠実に再現されてるというところ。
    深さ方向だけは通常の75倍に引き伸ばしているのでかなりの急勾配になっている。
    実際はこれほど顕著な高低差はないのだろうけど、実際、地下鉄に乗ってると今、上に向かっていってるなぁ…、って加速度感じるコトがある。
    特に一番最後にできた大江戸線なんて、上がって降りてまた上がり…、ってスゴイコトになっている。

    それにしても、よくもまぁ、これだけ複雑な路線を作った。
    こうでもしないと小さく狭い東京にこれだけ多くの電車を走らせるコトはできなかったというコトでしょう。
    人の想像力と創造力、それに確かな技術と情熱。
    そうしたものにボクらは守られてこの東京で生活してるということなのでありましょう。
    動画を一本。
    この立体模型にそれぞれの地下鉄路線のカラーに沿った、色つき水が流されるという趣向の動画…、なかなかほのぼのしております。



    不思議なアクセントの英語がなんだか、サイバーフューチャリスティックなる不思議世界を演出してる…、ちょっとステキなオキニイリ。

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