銀座で昼を…、何にしようとちょっと迷って、そうだ、麺をたぐろう。
それで「はしご」にやってくる。
だんだん麺が名物の店…、担々麺のようであって、ちょっと違った独特の麺。
かつて阪急百貨店があった東芝のビル。
今、建て替えで工事囲いができてる場所の裏側路地に面したお店。
昔、近所の別所にお店があった。
そこがなくなり、本店がここに移転されてからまだ一回も来ていなかった。
ウナギの寝床のような店です。
奥へ奥へと一本、カウンターが伸びている。
ならばラーメン屋さんにありがちの、カウンターの中に厨房があるかというとカウンターの中に立っているのは女性のサービススタッフ。
白いシャツがパリッとキレイ。
壁で仕切られ厨房があり、おいしい香りが壁の向こうから漂ってくる。
カウンターは奥行き深く、椅子もユッタリ。
すわり心地のよい椅子が間隔を置いて並んでいるから、隣の人が気にならない。
若干暗めの落ち着いた照明。
いらっしゃいませと落ち着いた声。
間髪入れず冷たいお水をグラスに並々注いでもってきながら何にいたしましょう…、と。
このお店の雰囲気だけをみればまるで、バーか洋食グリルのお店のような感じがするほど上等…、そこでラーメンというその意外性にまずはウットリ。
メニューはだんだん麺を中心にラーメンばかりが10種類ほど。
辛味噌をのせない普通のスープ麺もありはするけど、やっぱりココはだんだん麺。
せっかくだから排骨のっけた排骨だんだん麺を選んでたのみます。
スッキリとしたクリアなスープ。
そこに真っ赤な肉味噌が浮かんで彩りうつくしい。
麺は細くて、ストレート。
博多名物のマルタイ棒ラーメンをまだ細くしたような麺が、ユルリと渦を巻いてスープに沈んでる。
担々麺という食べ物が、スープと肉味噌、あるいはナッツのペーストが渾然一体となったうま味を味わうモノ。
だからトロリと、スープ自体の味よりゴマやナッツの風味を味わうようにできてる。
けれどココのスープの基本はあくまで醤油風味のスープ。
漂う肉味噌をよけながらまずはベースのスープを味わう。
風味豊かでドッシリとしたコクを感じる、けれどスキッと後味のよいシャープな味わい。
そこに辛味と肉のうま味が混じってコッテリ深みがでてくる。
驚くほどに細い麺で、なのにザクッと歯ぎれてバッサリ口に散らかる感じはかなり頑丈。
熱いスープの中にずっと使っていても、やわらかくなることもなく必死に歯ごたえ保つところが健気でニッコリ。
上にのっかる排骨は、醤油のタレにシッカリ浸かって味の入った豚ばら肉。
ところどころに軟骨が混じってカリッと揚がってる。
噛むとジュワッと脂の風味。
肉の食感、ときおりコリッと軟骨潰れて歯ごたえたのしいオゴチソウ。
排骨一切芯にして、麺をからめて食べると互いの食感引き立て、おいしいったらありゃしない…、スープをゴクリでお腹の中にやさしくおさめる、汗をかく。
ご飯をおつけしましょうか…、とこれはサービス。
スープが旨い。
しかも上にのっかる肉味噌、あるいは排骨とご飯のオカズには事欠かぬ…、だからご飯はだんだん麺の必須アイテムでありましょう。
しかもココには刻んだタクワンがおいてある。
昆布の根っこを醤油で煮たのと一緒にまぜて、柚子の風味がところどころに混じっててご飯のお供にいいだけじゃなく、ツルツルザクザクだんだん麺の食感にかける「パリパリ」した歯ごたえをくわえて一層おいしくさせる。
これからこうしたスープ麺がおいしく感じる季節になります、また近々と思う午後。
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