サカキノホトンブログシャングリラにて午後のお茶

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シャングリラにて午後のお茶

東京駅北口の、東側。
オフィスビルの上層階に今年の春、開業したばかりの「シャングリラホテル」。

今年の後半、一緒にあれこれたのしい悪巧みを試行錯誤していた仲間と、忘年会をかねたお茶会。
ロビーラウンジで英国式のアフタヌーンティーをたのしみましょう…、と遅めの昼をかねての会食。
ランチの予約は受け付けない。
けれどアフタヌーンティーの予約はOKですよと、不思議なポリシー。
同じ香港系のペニンスラでは、ランチの予約はできるけどアフタヌーンティーは並ばなくっちゃいけなくて、こりゃ使い分けをしなきゃ損かな…、って。
28階という高さそのものは決して今の東京では、圧倒的に高い場所とは呼べぬ標高。
けれど東京駅の裏側というロケーション。
大きく高いビルが間近に存在しない。
目の前にあるのは、なんにもない伸びやかな空間と、そしてちょっと向こうに森のように建つオフィスビル。
大手町から丸の内の高層ビルが、そのビルと同じ目線で飛び込んでくる。
高いところから見下ろして見るのと違った、臨場感のある街の景色に圧倒される。
ゴージャスです。

お茶にサンドイッチにお菓子がつきます。
２人前づつのお茶のお供が、お皿にギッシリ、三枚分。
それが鳥かごの枠組みみたいな器にのっかり、三段重ねでやってくる。
優雅に、ユッタリ、うやうやしさが瞬間、テーブルの上を支配するのがなんともステキ。
思わず背筋がすっと伸びます。
顔にはニッコリ、笑顔が浮かぶ。

一番上には三種のスコーン。
プレーンに柚子にドライフルーツを練り込んだもの。
二段目にはサンドイッチやキッシュが並ぶ。
一番下は、ケーキがぎっしり。
お腹いっぱいにするのが目的じゃない料理。
目をたのしませ、気軽に食べられ、しかもたのしい話しを誘い出すようなそんなさまざま。
例えば日本の松花堂。
例えば中国の飲茶なんかとおなじたのしみ。
心の豊かの象徴とでもいいましょうか…、なんだかステキ。
いい感じ。

二段目のサンドイッチプレートの上にちょこんとのっかるサンタさん。

イチゴの体にホイップクリームの顔をのっけて、同じイチゴの帽子をかぶる。
ホテルのロビーにはクリスマスツリーが飾られていて、今の時期。
ホリデー気分に浸りたければちょっと上等なホテルのロビーにくるのが良かったりする。
音楽、匂い、気配に空気が一足先にホリデー気分になっているのにウキウキします。

サンタさんが乗っかるソリの部分はナッツのキッシュ。
フルッとやさしくなめらかなフィリングの中にクルミがタップリ。
噛むとクシュっとやさしく潰れて、甘いナッツの油を吐き出し口をスルっとなめらかにする。
英国風のキュウリとサワークリームの、風味、味わい、歯触りどれもがさわやかなサンドイッチがみずみずしい。
スモークサーモンをよもぎのパンで挟んだ香り豊かなサーモンサンドも味わい深い。
お菓子の合間の口直し。

スコーンにあわせて、クロテッドクリームやジャムや蜂蜜がタップリつきます。
ボソボソっとしたスコーンが口の水分を奪ってバサバサにしてしまわぬよう、生地をまとめてなめらかにする相棒が、スコーンの味わいを左右する。
なかでもクロテッドクリーム。
乳脂肪分の高い牛乳じゃないとできないご馳走。
バターよりもサッパリしてて、生クリームよりこってりしてるこれをタップリのっけるようにしてスコーンを食べる。
口の中でスコーンがとろとろ。
まるでケーキのようになっていくのがなんともうれしい…、英国流。
そもそもイギリスの牛のお乳の濃厚なコト。
紅茶にミルクを落とすとまずはストンと底まで沈み、ユックリ渦を作るようにして浮き上がってくる。
まるで生クリームを落としたんじゃないの？…、っていうほどドッシリ濃ゆい。
それにあわせてベリーがおいしい。
まるでスコーンをおいしく食べるために出来てる気候、風土のように感じる。
なんだか、ちょっと、なつかしい。

お茶のセレクションもなかなか良かった。
古典的なアールグレーやキーマンみたいな紅茶らしい紅茶もおいしい。
ローズティーやジャスミンミント、あるいはキャラメルと言った個性的な紅茶も見事。
ピカピカに磨き上げられた銀のポットで丁寧に出し、カップの中の紅茶が減るとすかさずお茶を注いでくれる。
違う葉っぱのお替わりもさせてくれたりするのもステキ。
ひさしぶりに甘いモノでお腹いっぱい。
周りのテーブル。
ワンハンドレッドパーセントレベルに女性ばかりで、みんなニコニコ。
ご婦人天国…、ニッコニコ。
そうそうこの店。
４人以上で予約をすると、シャンパン一杯サービスになる。
しかも窓際の一等席のほとんどは４人がけ以上のテーブルで、だから４人以上のグループはかなり得する。
知っておいて損は無いかな…、って思ったりした、ゴチソウサマ。

いいお店でしょう。
お店というより、いい空間。
静かでおだやか。
時間がユッタリ流れるこうした場所を知ってる生活…、決して悪いことじゃない。
ただちょっと、天井が低いところがなんとも残念。
勿体ない。

それにしてもこのホテル。
東京にやってきた外資系のホテルの中で、タイミング的に一番損したホテルじゃないかな？
不況気分のまっただ中での開業で、未だほとんど認知されない。
一方一番タイミング的に得をしたのは、六本木ヒルズのグランドハイアットホテルでしょうね。
ブランド的にはパッとしない、場所も不便で造りもチープなクセして開業当初は驚くほどのルームレートで毎晩満杯。
今はどんな状況なのでしょう？…、日本の空は曇り空。

そう言えば、駅を挟んだ反対側に建設がはじまったばかりの超高層ビル。
2014年に完成予定の複合ビルの上層階に、「アマンリゾーツ」がホテルを作る。
世界が憧れるラグジュアリーホテルがとうとう日本に、しかも東京のど真ん中にやってくる。
どんなホテルになるんだろう？
なによりそのとき、日本はどんな日本なんだろう…、ってちょっと遠くの夢を見る。

[1回]

2009/12/06 (Sun) 東京以外のレストラン Trackback() Comment(10)

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■ コメント一覧

こんばんは！

東京は楽しそうですね！
アマンは凄く楽しみです！
一度も体験したことが無いので東京なら行けそうです。
サカキさんはあるんですか？
うらやましいです～！

ハラミ一筋さん / 2009/12/06(Sun) /

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アマン

> ハラミ一筋さん
アマンはアマンプリが産まれたての頃からずっとおつきあいさせていただいていました。
特にバリ島のアマン。
そこを訪ねるためにバリ島に通っていたことがあるほどのオキニイリ。
ここに来ると、豪華と上等の違いがわかる。
いつもそう思っていました。
長らく行っていないのですよ。
東京のココ。
たのしみですね。

サカキシンイチロウさん / 2009/12/06(Sun) /

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ホテル

都内に住んでいるとなかなかホテルに泊まる機会がないですよね。でも昔ホテルマンだった友人は、趣味で出来たばかりの高級と言われる所に次々と泊まっているそうです。
シャングリア、響きがエキゾチックで一割増しで素敵に思えてしまいます！バリ島のアマンもボクにとってはまだまだ憧れ敷居が高い所。サカキさんが都内で今泊まるなら、常宿にするならどこですか？ご参考までに伺いたいです。

オレンジさん / 2009/12/06(Sun) /

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丸の内の隠れ家

> オレンジさん
旅の途中の宿ではなく、ただ、そこに滞在することを楽しみにできるホテル。
その非日常がとても好きで、ボクも結構、いろんなところに泊まりました。
都内ならば、丸の内のフォーシーズンズホテルでしょうか。
こじんまりしていて東京駅のすぐ横にあるにもかかわらず静かでしかも大きすぎない親密な空間がすばらしい。
週末のとびきりのハイダウェイ。
なつかしいです。

サカキシンイチロウさん / 2009/12/06(Sun) /

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ホテルでお食事

あぁ,お洒落でいいですねぇ

こちらだとカフェは気軽に入れるのですが,
いいホテルはジーンズにスニーカーだと気後れしてなかなか……

アマン,結局東京なんですね.
ちょっと残念.

佐藤Rさん / 2009/12/06(Sun) /

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パリ

> 佐藤Rさん
さすがにこのラウンジはおめかししたマダムとマドモワゼルで一杯でした。
ちょうど今日、お茶をしながら、パリに行きたいねぇ…、なんて話しをしていたところです。
パリのノエル。
なんだか想像するだけでワクワクしますね。

サカキシンイチロウさん / 2009/12/07(Mon) /

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サンタかわいい！！！

これは、サンタさんが居る間になんとしても会いに行きたいかわいらしさ！

早々におめかししてマダム気取りで行きたいです。

風民改め放置民。さん / 2009/12/09(Wed) /

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ぜひ４人以上で…。

> 風民改め放置民。さん
おひさしぶりです。
お元気でらっしゃいましたか？
クリスマス時期のホテルってなんだかウキウキさせてくれるステキな雰囲気をもっていますね。
ぜひ、お越しになる際は４人以上でご予約を。
お酒が飲めない方にはノンアルコールのスパークリングドリンクをサーブしてくれたりします。
背筋が伸びます。

サカキシンイチロウさん / 2009/12/09(Wed) /

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予約しました！

元気です。
夕方に、ちょいとおめかしして「会社のギャルたちみんなで行こう！」という
なんか変わった形の忘年会となりそうです。（サカキさんのアドバイス通り５人揃えてみました）
また報告します◎

風民改め放置民。さん / 2009/12/10(Thu) /

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おしゃれ忘年会

> 風民改め放置民。さん
昼下がりの忘年会ってご機嫌でいいですよね。
ボクたちも、上等なお茶にまるで酔っ払ったかのようにおしゃべりに夢中になりました。
皆さんに素敵な時間がやってきますように…。
思いっきりおたのしみくださいね。

サカキシンイチロウさん / 2009/12/10(Thu) /

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