サカキノホトンブログわが家の台所

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わが家の台所

東京駅から新幹線で一時間ほど、三島について、そのまま車で沼津に来ます。
「わが家の台所」っていうレストランにやって来ます。

自然派バイキングレストラン。
一時期はやって日本中にお店ができた。
自然食レストランというと重々しい。
マニアやフェティシズムを感じてちょっと敷居が高い。
一般大衆を集めるには少々都合が悪かろうと「自然食」ではなく「自然派」という居心地の良い言葉を作って、あちらこちらに。
野菜がメインで、なるべく添加物とか化学調味料を使わず料理をいたしましょう…、と。
そんなガイドラインがあったりはした。
オープンすれば人が集まり、繁盛できた時代もあった。
けれど今では本物だけしか残ってないかなぁ…、どんな業態もアイディアとコンセプトだけでレストランは長続きするわけじゃないってコト。
ココはシッカリ生き残った、つまり真摯で真剣、真面目なお店。

試食を兼ねての晩御飯。
野菜をあれこれ食べてみる。
紅芯大根の不思議な断面をお皿の飾りのようにあしらいロメインレタスや生のニンジン。
酸味と甘み、香りがたのしい赤いパプリカ、ごぼうにわらび。
特にわらびの玉子とじはたまらぬ好物。
実家にいるときは今の季節によく食べたけど、一人暮らしではなかなか口に入らぬゴチソウ、味わった。

こんにゃくのきんぴらだったり、切り干し大根、ひじきを煮たものと、この三点は健康的な惣菜を作ってといえば、かならず出てくる三大巨頭。
なぜなんだろう、地域を問わずこの組み合わせ。

実は今回、父と一緒の出張で、父は７０過ぎのおじさん。
ボクも５０過ぎのおじさん。
つまりおじさん的に、煮物やきんぴらみたいな料理はアリガタイ。
こうしたものを食べていたら体重だってもっと控えめになってくれたに違いない。
ウレシイねぇ…、っていいつつ食べてはいたのだけれど、隣のテーブルでは育ち盛りの男の子たちを連れたファミリー。
お父さんもまだ３０そこそこくらいじゃないのかなぁ…。
お父さんまで食べ盛りにて、彼らがもって来る料理が見てるとたのしい。
ハンバーグとか唐揚げとかを山盛りにして持ってきて、それをご飯のおかずにバクバク食べている。
食べられるってステキなことです。
食べて尚も太らないっていうのはもっとステキなコト。
うらやましいなぁ…、と思いながら、今日のお薦め料理ですって、やってきたのがローストビーフ。
この肉の赤い断面…、テーブルの上に置かれた途端に気持ちがスパッと明るくなってく。
野菜がどんなに体にいい、と言ってもやっぱり肉を食べたくなっちゃう…、肉は何かこだわりがあるんですか？と聞いたら「おいしいコトにこだわりました」と。
それでいいんだってニッコリ笑う。

料理が置かれたカウンターやテーブルが沢山並ぶバイキングコーナー。
その一角に厨房があり次々料理が出来上がっていく。
一度にたくさん並べれば、手間もかからず調理するのも簡単。
けれどすぐに料理は冷める。
あるいは劣化していっちゃう。
だからココでは少量ずつ、出来上がったばかりのモノをテーブルの上に持ってくる。
おいしい素材や貴重な食材にこだわることも大切だけど、作りたてにこだわることはもっと大切…、いい感じ。

そのキッチンのすぐ前のところに「キッズコーナー」っていうのがあって、お子様向けの料理が次々やってくる。
カレーは定番。
鶏の唐揚だって、あれば子供は大喜び。
カレーの上にハンバーグとか唐揚げをのっけて食べたくなるのは当然。
それでお子様プレートみたいなのを作って食べよう…、と。
画策してたら、卵トーストが出来ましたって。
フックラとしたトーストに、卵サラダをタップリのっけて、マヨネーズにスイートコーンを散らしてオーブンで焼きあげる。
サクサクとしたトーストにポッテリ玉子と、コッテリとしたマヨネーズ。
これが嫌いな子供はいないに違いない…、って思いながら、子供の気持ちでパクパク食べる（笑）…、お客様の気持ちにならなきゃ試食なんてできないもんって居直りニッコリ。

そしてデザートで今日の仕事の終わりとします。

手作りプリンにチーズケーキがワゴンでやってきて、いかがですか？と。
バイキングレストランなのに向こうからケーキがやってくるとはステキ…、しかもプリンはトロトロムッチリ、チーズケーキはムッチリとしたニューヨーク風。
食後のチーズの代わりに十分なるだろう…、って感じの甘み控えめで酸味とチーズの風味がドッシリ、お腹いっぱいと思いながらもこれは別腹。
ご婦人気分でニコニコ食べる。
デザートコーナーをそれでもやっぱりチェックしましょうと見てたらなんと、揚げた昆布をみつけてガサリ…、お茶と一緒にバリボリ食べて会話もグイグイ盛り上がる。
明日は西へとゆっくり移動、朝から試食となる予定。

自然食レストランわが家の台所

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