サカキノホトンブログ丸五のひれかつ、秋葉原

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丸五のひれかつ、秋葉原

秋葉原で昼。

電気街の外れに店をかまえる「丸五」。
昔は今にも崩れそうな、戦後佇まいの民家風の建物だった。
数年前に建て替えをして、今ではスキッとキレイなお店。
昔の風情も良かったけれど、キレイな厨房、モダンな設備。
おいしい料理を作るために大切な清潔を保つためには思い切ってあたらしくした方が良かったんでしょう。
これはこれでいいコトだろう…、って思います。

一階はキッチン、それからカウンター。
２人がけの小さなテーブルが２つあり、２階は一転、３０人ほど座れる客席。
ユッタリしてて居心地の良い２階もいいけど、調理している様子を間近に感じるコトができるカウンターがボクは好き。
今日は運良く、カウンターの奥をもらった。
トンカツ屋という油を常時わかしてるお店でありながら、油の匂いがまるでしない。
ピカピカに磨き上げられた冷蔵庫の中にはキチッと、掃除されて磨かれた肉が格納されてる。
ステンレスのボウルの中にはレタスにキャベツ。
注文受けるたび、冷蔵庫のドアが開いて魔法のように必要なモノがあるべき場所から取り出されてくる。
惚れ惚れします、ウットリです。

一人でボンヤリしていたら、いかがですか？って新聞くれる。
あいにくスポーツ新聞を読む習慣がないもので、要らぬといえば必要なかった。
けれどなんだか心遣いがありがたく、もらってパラパラ、ページをめくる。
ゴシップネタにフェティッシュだらけの小さな世界の小さな情報。
これって印刷されたインターネット世界に近い。
ちょっと感心しながらちょっとのめり込む。

お茶にフカフカしたおしぼりに、そして新聞。
おじさん気分で料理を待った。
シュワシュワ、ソーダがはじけるような音。
それが徐々にカラコロ、硬い音に変わってプチプチ泡が爆ぜるような音に最後はなっていく。
お肉の中の水分が油の中に吐き出され、熱が入って仕上がっていく音の合図に耳をすませて、お腹がグーっ。
そして料理がやってくる。

ヒレカツ定食。
ココの料理は当然、どれもおいしく安定してる。
けれどボクが一番好きなのはヒレのカツ。
コロンと丸い筒状のヒレ。
粗目のパン粉をやさしくつけて、低温の油で時間をかけてジックリ揚げる。
だから衣はかなり明るい色合いで、なのに衣はカラッと軽い。
肉はシットリ、ジューシーで噛むとクチャッととてもなめらか。
揚げているとは思えぬサッパリ。
水を使わず茹でたみたいなフックラとした食感、そしてほのかな甘み。
塩で食べても十分おいしい。
ご飯のおかずになるように、とんかつソースをタップリかけて練り唐辛子をそっと塗る。
硬めに炊けたホツホツご飯が相性抜群。
イリコの風味がズッシリとした豆腐とナメコの赤だしも、カツに負けぬしっかりした味。
オゴチソウ。
東京に星の数ほどあるトンカツ店。
中でも一番好きなお店の一つのココが、ここでこうしてがんばっている。
ボクも一緒にがんばらなくちゃ…、って思ったりする、また来よう。

食事のあとにスタバでコーヒー…、アイスドリップをゴクリとあおる。

本格的に冷たいコーヒーがおいしい季節がやってきた。
気温じゃないのね…、アイスコーヒーがおいしいと思えるキッカケ。
暑い、寒いより湿度が高い、低いの方がアイスコーヒーがおいしく感じるバロメーターになる気がします。
湿度が低いヨーロッパでは、ずっと長らくコーヒーを冷たくしようと思わなかった、理由もそこにあるんじゃないか。
日本人が氷をタップリ入れた飲み物が好きなのは、この島独特の高温多湿の風土が産んだ知恵じゃないか…、ってそんなコトを最近、思う。
高温だけどそれほど湿度を感じぬ例えばカリフォルニアでは、アイスコーヒー文化じゃなくて、アイスラッテな文化が出来た。
冷たいミルクは湿度を要求しない飲み物。
冬に部屋をあったかくして、カラカラ空気と一緒に味わうアイスラッテはたしかに旨い。

そしてスタバのアイスドリップ…、スキッと苦味と酸味がたのしい。
砂糖、シロップを何も入れずとも不思議なほどに甘味を感じる。
体が中からシャキッとします。
これを飲んだら、さぁ、また仕事。

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2010/07/22 (Thu) 東京の他エリアのレストラン Comment(0)

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