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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    HN:
    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    大ろじ。

    86c0e641.jpeg新宿、伊勢丹前の路地裏にあるちいさな店。
    とんかつ屋です。
    かなり昔からこの場所で商売をやっていて、5年ちょっと前くらいでしょうか。
    一度、お店を建て替えた。
    家族でやっているのでしょう。
    よく似た顔をした人たちが一生懸命働いている。
    店は新しくなったけれど、メニューの中身も料理もまるで変わらず昔通りが頑固なほどで。
    新宿の中でもこの界隈は店の入れ替わりがとても激しい場所なのに、ここだけまるで変わらず昔のまんま…、というのがなんだかとてもうれしい。
    それでたまに来たくなる。

    いらっしゃい…、と元気に声をかけられて、目当ての料理を注文するとまずはお茶。
    それから漬け物。
    麹で軽く漬け込まれた薄切り大根、ニンジン、それから細切りピーマン。
    ほのかな酸味の塩味で、このピーマンがくわわることで不思議な程に洋風になる。
    サッパリ、スッキリ。
    お茶飲みながらお腹の準備をゆったりとする。

    とんサンドイッチ。

    495fb529.jpeg揚げ立てのトンカツをキャベツと一緒に食パンで挟んだ、つまり「カツサンド」なのでありますが、ここは頑に「とんサンドイッチ」とこれを呼ぶ。
    理由は他にないサンドイッチだからであって、ホコリを込めてとんサンド。
    どこが変わっているかというと、パンをフックラ蒸してある。
    カツサンドと言えば大抵、パンをトーストしカツのパン粉のサクサクに負けぬほどのサクサクパンで挟んで作る。
    けれどここ。
    パンをフックラ、まるで肉まんのまんじゅうのような食感にして使う。
    ココのトンカツ。
    実はかなり分厚く細かなパン粉をまとわせたサクサク以上のガリっとさえする丈夫な衣が売り物で、だから中途半端なトーストのサクサク感ではカツにすっかり負けてしまう。
    けれどこうしたフカフカパンなら負けるどころかそのガリガリを引き立ておいしくまとめてくれる。
    千切りキャベツのシャキシャキも前歯にたのしい。
    入念にして見事においしい組み合わせ。

    一度、これを真似て作ってみたことがある。
    だけどパンが蒸気を含んでペトペトになり前歯に貼り付き不快なだけで、こんなふうにはなりはしなかった。
    やっぱりどこかに秘訣があるのでありましょう。
    前菜代わりにパクサク食べる。

    そしてメイン…、とん丼がくる。

    764f80ff.jpegトンカツをカレーソースをかけたご飯にのっけた料理。
    つまり「カツカレー」にきわめて良く似た料理なのだけど、カツカレーじゃなくあくまで「とん丼」。
    だってカツカレーの主役はあくまでカレーであって、そのカレーをよりおいしく楽しむためにカツが乗る。
    けれどここのはあくまでカツが主役の丼。
    カツをご飯に乗っけて気軽に食べる。
    先のサンドイッチもそうだけど、熱々のカツのその熱々をずっと長持ちさせるため、パンで挟んだりご飯にのせたりは昔の人のおいしい知恵のひとつでもある。
    そのおいしさを、より引き立てるため、ソースが二種類。
    ひとつはトンカツソースで、もうひとつがたまたまカレー…、だったというコト。
    とんかつのためのソースと、ご飯をおいしくたのしむためのカレーがひとつ丼の中にて混じる、口の贅沢。
    おもしろい。

    豚のロースのいろんな部位を集めて丸く筒状にして、それをガリっと強めに揚げる。
    だからどこを食べても同じくおいしい。
    衣は硬く頑丈で、でもそれを前歯が突き破ると、そこから先はシットリやわらか。
    とても独特、なかなか旨し。

    それと一緒にとん汁食べる。

    2c27e1f4.jpegボクがこの店で一番好きな料理がこれ。
    味噌汁の汁の部分は別に事前に仕込んでおいて、注文のたびに具材を炒める。
    ベーコン、タマネギ、それから豆腐。
    自分の脂でカリカリに表面が焦げる程に焼いたベーコン。
    飴色ちょっと手前まで、入念に炒めた甘いタマネギが味噌汁の中で渾然一体。
    具沢山にして味わい深い。
    ジャジャっ、ジャジャってフライパンで具材を炒める音がして、しばらくしたらチュチューンって汁が鍋に注がれ瞬時に蒸発する音がしてそれと一緒に味噌汁らしい美味しい匂いが店一杯に漂ってくる。
    その先味がまたご馳走。
    このとん汁にとんサンドイッチで軽い昼。
    …、って言うのがここ一番のハイカラメニュー。
    昭和の初期のお洒落を感じる。
    とん汁、とん丼、とんサンドイッチと、ボクはこれらを新宿路地裏「とん三兄弟」って名付けてずっと愛でている。

    ooroji.jpg新宿に数あるトンカツ専門店で、多分、一番地味な店。
    規模も小さくメニューも少なく、好き嫌いもはっきりする店。
    けれどそもそも「トンカツ」というものを生んだと言われるお店の一つ。
    ジューシーでやわらかで、口の中でほどけるようになくなっていく今のおいしいトンカツも、ここから生まれて育っていった。
    そう思ったらなんだかちょっと贔屓にしたい、そんな店。
    例えばココの頑丈な程に歯ごたえたのしいトンカツが、どこがどうしてどうなって、今のトンカツになってったのか?
    このサンドイッチがなぜ一般的に受け継がれることがなかったのか?
    そんなことを考えて、ここの料理を味わうと、また感慨深くもあったりします。
    料理の世界の進化論。

    雨が心配でもあるのでしょうか。
    今日の新宿、ちょっと静かで伊勢丹の中もユルンユルン。
    湿気も強く、これから今夜、それから明日と台風模様となる気配。
    さてどうしよう、晩ご飯。

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    お天気
    うちの方は雨がざーっと降ったかと思うと晴れ間、の繰り返しで、
    濡れないで出かける一番の方法はすぐそばのバス停から小さいバスに乗り電車で伊勢丹コースが
    お気に入りなのですが、今日は出不精を決め込んでしまいました。
    お盆の東京はちょっと空きますよね、伊勢丹はどうだったかなぁ~と考えてました。

    とんサンドイッチ、おいしそうですね~。
    それからとん汁の具、ベーコン、たまねぎ、豆腐、それにしいたけは目からうろこの組み合わせです。
    あーたさん / 2009/08/11(Tue) /
    伊勢丹もお暇なようで
    > あーたさん
    伊勢丹も今日はかなり暇なようでありました。
    デパ地下なんかガラガラ。
    不景気なのか、それともこんな天気が悪いのか…、どうなんでしょう。

    ここのとん汁の具材にはいつも感心させられます。
    和風でもあり洋風でもあり。
    味噌味だから和風に違いないのだけれどスプーンがついてくるのが洋風でもあったりして。
    当時のハイカラ。
    インターナショナルな感覚がします。
    サカキシンイチロウさん / 2009/08/11(Tue) /
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