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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    新宿、地下街、ベルクで朝。

    769f6dd6.jpeg東口改札脇の、ちょっとした飲食街をなす路地っぽい場所にあるお店。
    ゴキゲンな店。
    好きな店。
    …、ではあるのだけれど、この店のあるこの場所が少々、厄介。
    というのも、通路を挟んだ向かい側にある立ち食いそば屋から流れてくる、強烈な出汁の匂い。
    嗅ぐたびちょっと重たい気持ちになってしまうのです。
    化学調味料が煮込まれるときに発するその独特を、吸い込まぬよう息とめながら、シャッターを押す。

    お店の中はいつもに比べて少々、静か。
    8月に入って不思議と、電車の混雑もちとゆるやかで夏の休みをみんなかわるがわるとってるのかなぁ…、ってちょっと思った。
    いつもはたなびくタバコの煙。
    今日は少なく、空気がおいしい。
    取り合いになるテーブルも今日はガラガラ。
    座りたくってずっと果たせぬ厨房前のテーブル席に陣取って、アイスコーヒーをカランと飲みます。
    半分ほどをそのまま飲んで、途中でコーヒーフレッシュ注ぐ。
    不思議な甘みが苦味ばしったコーヒーを、やさしくさせる…、さて、朝ご飯。

    モーニングプレートをたのんで食べます。

    2f623ef3.jpegカサッと乾いたトーストブレッド。
    スイートコーンとポテトサラダ。
    ハムとサラダ菜、ホテルバターがお皿の上にギッシリのっかる。
    空気をタップリ含んで焼けた、ココのトーストは大のオキニイリ。
    小麦の香りと旨みはシッカリしてる。
    けれど、それ以外の塩味、甘みをほとんど持たない。
    アメリカのホテルなんかでよく見る、そっけないほどにストイックなパン。
    食べると口が必死に味を探ろうとする。
    噛んで、噛んで、噛みしめて味をたしかめ何かを塗ったりのっけたり、あるいは一緒に味わいたくなる。
    バターを塗るとバターの味になっていく。
    ココのドッシリとした手作りハムを食べると脂がジュワッと口に広がって、そこにトースト。
    脂と旨みを拭いとる。

    特にポテトサラダとの相性は、この上もないほどに抜群で乾いた生地がポッテリサラダと一緒になってほどよい弾力、なめらかさになる。
    ポテトサラダにスイートコーンをまぜてバターと一緒にのっけてトースト食べると、ジャガイモコロッケ食べてるみたいな風味がするのがオモシロかったりするこのお皿。
    すべてのモノがトーストのためにあるような、そんなおいしさ、オキニイリ。

    2051a7d4.jpegそれにしてもハムの上にちょこんとのっかるマヨネーズ。
    小さな口から搾り出されたそのまんま。
    この微妙な量にいつも、これは一体、なんのためにあるんだろう…、って。
    ハムによりそうゆで卵。
    それをおいしく食べるため?
    多分、そうなんだろうと思いながらも、玉子半個にはいかにも量が少なくて、いつもこのまま指で拭って舐めてしまう。
    マヨネーズがなくてもハムは充分おいしい。
    玉子も塩をかけて食べるのが一番好きで、だからマヨネーズはマヨネーズとして。
    舌の上にそっとのっけて、ジンワリ味わう。
    酸味が旨みに徐々に変わって、最後に甘みと油の香りがシッカリ残った。
    そこですかさずトースト食べる。
    うん、旨い。
    マヨネーズでさえ、トーストのためにあるこのシアワセに、ウットリします。
    オゴチソウ。

    70205c55.jpeg座ったテーブル。
    キッチン前で、しかも汚れた食器が下がる場所。
    普通、こうした忙しい店。
    しかもセルフサービスのお店の場合、そうした場所は汚れがち。
    あまり前には座りたくない席なんだろうけどココは見事にうつくしい。
    食器が下がるとすぐにそれが片づけられて、みるみるうちにキレイにされてく。
    食器洗いの担当が一人、選任としているんですね…。
    食器洗浄器がある訳じゃない。
    全部、手洗い。
    かなりのスピードで、ただただ、黙々、汚れ物を片づけていく。
    洗うべきものはかなり沢山。
    灰皿、お冷やグラスにお皿にカップ。
    使い捨てられるモノがほとんどないこの場所を、維持するためにはこうした努力が欠かせない。
    しかも、そんな苦労を笑顔でこなす。
    頭が下がる…、贔屓にしなくちゃって思ったりもする。
    さぁさぁ、仕事。
    一生懸命、がんばろう。

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