サカキノホトンブログ月を飲む朝

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月を飲む朝

朝を近所のグレースにする。

９時過ぎと言うちょっと遅めの時間だったから？
テーブルの上に、モーニングメニューだけじゃなくって、通常の軽食メニューもおいてあった。
そう言えばココに何度も通っていながら、喫茶店使いは一度もしていなかったなぁ…、って。
ちょっと不思議な気持ちになって、それでサンドイッチをたのむことにする。

喫茶店を、喫茶店として使わなかった。
それだけ時間に余裕がなかったというコトかなぁ…。
自宅を遠く離れた場所の喫茶店で、ちょっと一息つくコトは当然、よくある。
最近、会議の場所や打ち合わせ場所に喫茶店や、スタバのような店を使うことがもかなり頻繁。
けれど自宅のほど近く。
自分の家でもくつろげるんだけど、お外のお店でほっとくつろぐ。
そんな贅沢、ひさしぶり。

玉子のサンドイッチをたのんで食べます。

朝のセットにもサンドイッチのセットがあって、けれどそれで選べるのはハムときゅうりのサンドイッチ、だた一種類。
たしかに朝の口にはきゅうりのみずみずしさが、とてもうれしく、ピッタリしてる。
シャクシャクとした歯ごたえも、目を覚ますのにありがたい。
けれど通常メニューには他に３種類ほどのサンドイッチの品揃え。
中でも卵サラダは、ボクが自宅であまり作らぬサンドイッチ。
焼いた玉子のサンドイッチは作るのだけど、サラダ仕立てのタマゴサンドはどうにもこうにも上手に作れぬ料理なのです。
茹でた玉子の切り具合。
マヨネーズの加え方や、味のつけ方。
それがどうにも上手くいかずに、だからあんまり作らない。

ココのタマゴサンドにうつくしいコト。
程良く熱の入った黄身が、オレンジ色から黄色に向かったグラデーションで白身に混じって目にしみるよう。
フッカリとした食パンに、そのふんわかとシットリが相性が良く、顎を必要とせぬやわらかさ。
マヨネーズだけじゃなくて多分、フルーツビネガーを使ってるんでしょう。
スキッと酸味が爽やかで、歯ごたえじゃなく味で目覚めを誘ってくれる。
ちょっとたのしくなる料理。
なにより、自宅の近所にこんな喫茶店がある生活って、なんだかステキとココロの底から感謝する。

一緒にカフェオレもらいます。

カフェラテじゃなく、カフェオーレ。
かつて喫茶店では、一番おしゃれな飲み物だった。
ドリップコーヒーのやさしさを、熱々ミルクでまったりさせたコクのある味。
今ではドリップコーヒーを作るお店が少なくなって、ラッテがメインになったよう。
けれどトロンとなめらかで、砂糖いれずとも十分甘みを感じる味わい。
大人のコーヒー牛乳のよなうれしい味がなつかしい。

カップの表面。
ミルクが膜をトロンとはってる。
フフッと息を吹きかけると、漣のゴト、水面が揺れて一瞬、ちりめん模様ができる。
それもしばらくほおっておくと、元のキレイな水面に変わるのだけど、その一瞬の変容がなんだかたのしい。
レンズを向けるとそこにランプの灯が映る。
まるで昨日の満月のような、まん丸灯りがともってゆらゆら揺れる。
月をゴックリ、飲みましょう。
カップを傾けカフェオレと共に映った灯りを飲み込んだ。
さて、打ち合わせにまいりましょう！

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2011/01/21 (Fri) ボクのご近所レストラン Comment(0)

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