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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    HN:
    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    試食の仕事。
    ひさしぶりに表参道のバンブーにて、秋のメニューの試食会。

    bb.jpg長年、サンドイッチハウスとして原宿の街にずっと長らくとけ込んでいた。
    とは言え民家を改装した店舗建物が老朽化して、それで建て替え。
    3年ほど前のことで、それを気にフォーマルなパーティーからカジュアルな会食まで対応できるレストランに変わっていこう。
    …、とそう決意して試行錯誤。
    わかり易く、しかもオリジナリティーに溢れた料理でおもてなし…、をテーマに料理をあれこれずっと考えてきた。
    けれど「わかり易い」ということと「どこにもない」という相反することを過不足なく満足させる料理というのがなかなか上手く表現できない。
    料理そのものというよりも、食べ方、楽しみ方でここにしかない新しさを表現しなくちゃと話し合い、やっとランチは「野菜がおいしくたのしめるカジュアルな店」としてお客様からの評価が安定。

    さてディナーをどのように…、というのがこれから挑戦するテーマとなった。
    実際料理をいくつか作って試食をかねての会議とします。
    バーニャカウダ。

    115a7392.jpeg料理に「勢い」と言うものがあるとすれば、今、おそらく一番勢いのあるモノのひとつがこの料理。
    サラダじゃない。
    野菜の料理。
    ちょっとカジュアルなイタリアンレストランに行くと、ナンバー1商品のひとつに必ず顔をだすのがこの料理。
    ランチタイムで魅力的なサラダバーをずっと追求してきたおかげで、おもしろい野菜を良い状態で仕入れることができるようになり、それを使った見事な一皿。
    元気な野菜はまるで人工的に作ったかのような鮮やかにして色とりどりで、なんだかビックリ。
    甘さ、苦み、酸味に渋みと味もいろいろ。
    悪くはないけど、果たしてこれでお酒が飲めるか?って、議論紛糾。
    男性陣は「こりゃじゃ酒は飲めんよなぁ」という傍らで女性は全然、平気ですって。
    そういやサラダでお酒を飲む人もいるものねぇ…、って。
    人はそれぞれ、おもしろい。

    スモークサーモンのニソワーズ。

    05286cc0.jpegニース風のサラダをイメージした冷たい前菜。
    葉っぱ野菜とゆで卵。
    ツナのオイル漬けをメインにすえて、茹でジャガイモにアンチョビ、オリーブ、インゲン豆。
    それらを色とりどりに盛りつけて、ビネグレットで食べるというのがニース風のサラダのレシピ。
    そのツナをスモークサーモンに変え、そこに小高く葉っぱを盛って輪切りオリーブに荒めに裏漉した卵の黄身をきれいに散らした。
    おもしろい。
    けれど折角だから、ジャガイモのピュレをあしらってマッタリ感を足してやる。
    それならニース風サラダの再構築料理になるんじゃないか…、ってアイディアを出す。
    伝統的でクラシックな料理を一度破壊して、形を変えたり順番変えたりしながら再構築をするというのが、今の流行の料理作りのあり方で、それをなぞって試してみよう。
    再試作。

    あったかい前菜料理にキノコのソテ。

    151d5cd2.jpegもうこんな季節であります…、キノコの季節。
    今年は実は、キノコの出来が早い上に良い。
    本来ならば9月中旬以降じゃないと出てこないキノコもそろそろ出荷されてる。
    今年はキノコの当たり年。
    生のしめじにジロール茸にモーリーユ。
    セップ茸やら椎茸やらと、いろんなキノコをバターでソテしてハーブで香りをつけてやる。
    バターが焦げるギリギリ寸前。
    その一瞬に出てくる香ばしくって甘いまるでカラメルみたいな風味をつけて味わうキノコの深くてドッシリ重たい風味。
    シャキシャキとした歯ごたえたのしい、秋の味。

    さてメイン。

    0627db57.jpeg甘鯛をつかった今年の秋のスペシャリテ。
    鯛の皮に熱した油でマツカサ状にカラっと仕上げて、それをこんがりグリルしたもの。
    パリパリ、サクサク。
    まるで極薄のクラッカーが口の中で崩れて壊れる、そんな食感。
    儚い歯触り。
    にもかかわらず香りは見事に磯の香りで、ネッチリとした鯛独特の粘り気のある歯ごたえ、あとから追いかけてくる。
    魚の皮。
    特に鱗は苦手だけれど、ココまでサクっと揚がったものはまるで別物。
    サイドに松茸のローストを添え、とっても軽いソースを流して日本料理とフランス料理のちょうど真ん中みたいな味をお皿にのせる。
    今年の秋はこれを売る。

    肉は仔羊。

    7c990070.jpeg真空にしてごく低温でジックリ熱を通して仕上げた、バラ色をした焼き上がり。
    クチャっと歯茎にまとわりつくような、羊の食感、上等で草原の匂いがフワッと香る。
    ブラックペパの甘い香りをアクセントにして、肉の旨味を煮詰めたソースでコクを加える。
    よき料理。
    ローズマリーの香りをのせたフライドポテトも上出来で、でも秋の料理にしたいよねぇ…。
    栗をこんがり焼き上げて、ポテトと一緒に添えて秋の景色を作りませんか?
    おいしい料理は季節をお皿に盛ったようであるべきだろう…、と思ってアイディア。
    再試作。

    タップリとしたブルギニオンや、ゴルゴンゾーラのソースで食べるハーブポークのグリルなどなど。
    まだまだ手入れをするべきところはあるけれど、クオリティーはキチンと保ったよい料理たちにホッとする。
    なにより打ち合わせのたび、料理のレベルが上がってく。
    すばらしい!って思います。
    これらの料理をどうお勧めし、ここを選んでよかったなぁ…、って思っていただくために今度はサービスのことをみんなと一緒に考える午後。
    お腹も頭もパンパンになる。

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