サカキノホトンブログバーキンのちバセット

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バーキンのちバセット

バーガーキングで朝を迎える。

ぼんやりしてた。
地下鉄にのり、新宿で降りなきゃいけないのに気がついたらば電車のドアがプシュっと閉まって西に向かって電車は走る。
降り立ったのは西新宿で、まぁ、いいや。
ならば久しぶりにバーガーキングで「フッカリ」朝を迎えましょう…、と。
駅直結のサンクンガーデン。
朝、早くというのに結構おじさんたちが朝ごはんを食べているのに、ちとビックリ。

落ち葉の季節のココは少々、アンニュイです。
地上に向けて丸く開いた開口部。
その周りをグルリと囲むように植わった街路樹の、葉っぱがワラワラ落ちてくる。
風がちょうど広場の上を舞うように集まってくる構造なのでありましょうか…、どこより一層、落ち葉の量が多く感じる。
落ち葉ハラハラ舞う中を、白い煙が一筋、二筋。
いくつもユラユラ昇っていくのが、まるでたき火を焚いてるようにみえるのだけど、その正体がおじさんたちのタバコの煙というのがなんだか新宿的で、趣き深い（笑）。
切ない景色。

バーガーキングの朝のフッカリ。
ハムとチーズのクロワッサンサンドイッチが今日の朝。
フランス的にクロワッサンといえばパリパリ、サクサク。
秋の落ち葉が街路を覆い隠すがごとく、テーブルの上を汚すほどに薄く重なる生地が壊れてハラハラ落ちるのが良きクロワッサン。
ところがアメリカに行くと途端にクロワッサンがフッカリしちゃう。
やわらか、シットリ、軽い焼け方。
中に空気の空洞がありはするけど決してパリっと堅くはならない。
文化違いとでもいいますか。
アメリカの人はパンに歯ごたえ、歯触りを求めないんじゃないかと思う、それほどフワッとしたクロワッサンに、それに輪をかけフックラとした玉子を挟み、トローリチーズと薄切りのハム。
手にはズッシリ、重量感が伝わってくる。
噛むとスコンとこれといった歯ごたえがなくパンがちぎれて、それからジュブっ。
焼いた玉子がユックリ潰れ、薄切りハムがカクンカクンと前歯に抵抗しながら切れる。
プチュンと全部が歯切れてストンと口の中に飛び込んでくる、ファストフードの朝食の中で多分、これが一番なめらか、肉感的。
やっぱりかなりのオキニイリ。

一口大のハッシュブラウン。
ケチャップもらってトプっと漬けて、パクパク食べます。
マクドナルドのハッシュブラウンと違ってこれは噛み切る必要が無い分、油にまみれてる…、っていう罪悪感をそれほど感じぬ。
ポンと一個を放り込み、噛むと奥歯をジュワッと油が包み込む。
揚がった芋の甘い香りと、タップリつけたケチャップの甘酸っぱくて青い香りがとても爽やか。
カリカリ具合もかなり強くて、クセになる。
ミニッツメードのオレンジジュース。
氷をタップリ入れてもらって、サラサラ飲んで朝のお腹をスッキリさせる。
それにしてもバーガーキング。
男子指数がおどろくほどに高くてビックリ。
これがここの強さでもあり、同時に女性に愛されなくてはブレークしない今の日本での弱さでもあり。
なんだかちょっとなやましい。

まだまだ時間に余裕があって、それで隣のビルの地下。
ポールバセットでエスプレッソ飲む。

これでもかって豆を使って、トロンと煎れたエスプレッソ。
小さなデミタスカップの底に貼り付くような控え目な量。
そっと一舐め。
舌の上にたちまち広がる煎れたばかりのコーヒーの、鮮烈な味。
甘い香りに濃厚なコク。
一舐め分で、アメリカンコーヒー一杯分の香りと味とコクを味わえるほどの見事さに、ウットリします。
そして一舐め。
それに続いて水を含むと、口の中にてアイスコーヒーが出来上がる。
ユックリ、ユッタリ、味わうたびに違った表情発揮する、なんたる贅沢。
ウットリとなる。
頭と体がお仕事モードに向かってく。

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