半袖で飛び出してきたコトをしたたか後悔するような寒さの一日。昼を青山、アンデルセンでサンドイッチを食べ打ち合わせ。
パンの売り場の地下にあり、時間と天気を忘れさせてくれるほんわかやさしい空間。エビとアボカドのサンドイッチをたのんで一緒にアイスティー。
パンはふっかりとした食感やさしいライブレッドで、噛むとホツホツ胚芽が奥歯に当たって砕ける。ほのかに甘くてけれど決して美味しすぎない、焦げた香りが挟んだ素材の風味を引き立ておいしくさせる。いいパンだなぁ…、って感心します。
茹でた薄切りキュウリで作ったピクルスもカリカリ食感たのしくて、分量以上の満腹感を覚えるゴチソウ。
テーブルの上の西洋盆栽みたいな緑や、ピカピカきれいに磨かれた床。広いテーブル、座ると背筋が伸びる椅子。テーブルの天板に埋め込まれているバッグを下げるためのフックと、もてなす心が形をなしたステキなお店。オキニイリ。
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さてさて夜の弁天庵…、かつては朝のヘビーローテーションレストランのひとつだったけど、最近ちょっと朝はご無沙汰。
昼は家の近所にあまりいないから、結果、夜にたまにくる店になっちゃった。
蕎麦屋で晩御飯を食べるたび、つくづくボクも大人になったものだなぁ…、ってしんみりします。
若い頃には手っ取り早いランチだったり、みずみずしい料理で一日をはじめたい朝に食べると思い込んでいた蕎麦が、夜にこんなにおいしいとわかるまでに優に半世紀も要してしまったコトをじんわり、しんみり思う雨の夜。
最近、オキニイリの組み合わせ…、カレー南蛮とかき揚げ丼をたのんで食べる。
いろんな食べ方がためせるんです。
カレー南蛮を汁としながら、かき揚げ丼をハフハフ頬張る。
かき揚げ丼のご飯の部分だけを舌の上におき、カレー南蛮のスープを口にふくむと口の中でカレー丼のようになる。
かき揚げ丼のかき揚げ借りて、カレー南蛮の上にのっけて食べるとカレーが天ぷら油の風味をもらい、コッテリとした濃厚味にもなってくる。
カレー南蛮とかき揚げ、ご飯の組み合わせを選ぶコトもできるんだけど、不思議と蕎麦屋は「定食」よりも「麺+丼」の方がおいしいような気がしてそれで…。
なによりご飯が天丼の甘辛タレと、天ぷら衣の油をまとって、ご飯だけでもおいしいんだもの。
同じ蕎麦でも例えばせいろなんてのは、汚れぬスガスガしさを味わう蕎麦。
けれどこういう食べ方は、互いが互いを汚し合い、互いのおいしさ融通しあって互いを互いを一層おいしくさせていく。
人間関係のようでござります。
ちなみにカレー南蛮の麺は絶対に蕎麦…、普通のうどんは太くてすべる、ツルツルすべって麺にスープがなじまない。それで大抵トロミをつけて、わざわざ麺に絡むようにするんだけれど、蕎麦ならサラッと出汁のうま味を味わえる。
あったまっていくとモッタリ、粘り気がでて汁と渾然一体となる。蕎麦が混じったカレースープを味わいながら、丼ご飯を食べてお腹を満たすのも、粋でござんす。
レンゲにご飯とかき揚げのせて、トプンとカレースープに浸し北海道のスープカレーのように味わう…、それもたのしいオゴチソウ。
体も気持ちもあったまり、おうちに向かって鼻歌まじりに帰りましょ!
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