サカキノホトンブログ東回りで、はまの屋の朝

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東回りで、はまの屋の朝

新春はじめての東回りの出社の朝。
地下鉄でグルンと銀座。
ちょっと歩いて日比谷から北に向かう楽しいルート…、ひさしぶり。

そういえば。
今は直行便でピュピュッとひとっ飛びするのが当たり前のヨーロッパ。
昔は西に向かうか東に向うか、あるいは南をぐるんと回っていくか…、とにかくどこかを経由していた。
時間がかかりすぎる南回りはおいといて、アエロフロートで西に向かって行く方法。
安いだけでまるで全然、たのしくなかった。
例えばギザギザの刃の付いていないナイフで肉と格闘することから始まる旅行。
真冬のモスクワ空港の暖房きかぬロビーで嵐が去るのを待つ、まるでサバイバルゲームのような厳しさに、比べて東に進路とる、アンカレッジ経由の旅には、どこかリュクスがあった。
ボクにはやっぱり東回りがあっているかも…、ちょっとおバカな連想ゲーム。
今日はおそろしく寒い朝。
空も灰色、冬の空。

パーラーはまの屋でサンドイッチをもらいます。

あけましておめでとうございます。
そう、おくればせながらの挨拶をして、いつものように注文します。
「ハムと玉子を」って言い始めたら、トーストしてブレンドと一緒にネ…って、ボクの注文の後ろ半分は、お店おじさんとユニゾンになる。
そして互いにいつもと変わらぬ注文を、確認しあって、ニコッととしあう。
年は変われど気持ちは同じ。
馴染みのお店でくつろぐための呪文もかわらず、一緒であります。
ありがたい。
カサッとトースト香ばしく、フンワカとした玉子の食感もいつもの通り。
スクランブルエッグをまとめたみたいなここ独特の焼き加減。
ほんのり塩味。
バターの香りが彩り添える、けれど玉子の風味を壊さぬ見事な味付け。
この大きさの、この分厚さで玉子をこうして焼き上げられる、ボクがなるのにあとどのくらい修行をしなくちゃいけないんだろう…、ってそんなコトをボンヤリ思う。

ハムとレタスのサンドイッチと玉子のサンドを一組にして、一緒に口にあんぐり入れる。
口をおいしいモノでタップリ、満たしてあげる。
乾いたパンの食感とふんわり玉子に、ハムとレタスのみずみずしさが混じってなんともたのしい一口。
それぞれ別に食べるのと、まるで違った料理になるのがおもしろい。
小腹満たしのおやつのような気取ったサンドイッチじゃなくて、朝のお腹を満たして元気にしてくれる腹一杯用サンドイッチ。
いただきました…、オゴチソウ。

黒蝶ネクタイのおじさんの、シャキッと背筋の伸びたさま。
いらっしゃい！とハリのあるよく通る声で出迎えるさま。
今年も一年よろしくネ…、ってシンミリ思う。
さてさて仕事に行ってきます。

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