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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    HN:
    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    ブレックファストミーティング!

    すばらしい響きです。
    言葉そのものになんだかキラキラしたエネルギーが宿ってる。
    今日はそのキラキラを、しかもそのキラキラにふさわしいキラキラした場所にてとり行いましょう…、と、それで日比谷。
    帝国ホテルのパークサイドダイナーを選んできます。

    朝のホテルは特別です。
    街全体はまだ本格的に活動しているわけではないのに、ここだけすでにフル回転で動いてる。
    始まったばかりの軽快にしてやさしい躍動感が建物いっぱいにみなぎっている。
    特にロビー周りやコーヒーショップ。
    昨日という古い一日をきっぱり捨てて、毎日、新たに生まれ変わる、そんな潔さとすがすがしさに身をおくこちらもシャキッとします。
    心地よい緊張感に包み込まれて、背筋が伸びる。
    目が覚める。

    ピカピカに磨き上げられたナイフやフォーク。
    9f7c704a.jpegまぶしいグラスに、ふんわりとしたペーパーナプキン。
    テーブルの上にあるすべてが上等。
    ウキウキします。

    オレンジジュースで喉を潤し、コーヒーで体を中からあたためながら、たのんだ料理をユッタリ待ちます。
    おいしい匂いは脳細胞を活性化させてくれるのでしょうか…、次々、たのしいアイディアがやってくる。
    ああ、一日中がこんな朝なら、どんなにステキ?…、ってわけのわからぬことを口走ってしまったりもする。
    おいしい魔法。

    さてさて、今朝のごちそう、パンケーキ。
    4dccc51b.jpegホイップバターをポンッとのせます。
    黄金色のマットレスのような生地の上でしばらく、ゆらり、ゆらりと揺れるように、でもじっとしてます。
    徐々にパンケーキとふれているとこがやわらかになる。
    なめらかになり、ユックリ、まるで樹液のようにキラキラ光るバターの道が一筋ススッとほとばしりでてきて、流れます。
    ああっ…、と思うまもなくその道めがけて、バターがユラッと動き始めて止まらない。
    バターの跡を残して端まで駆け下りて、あとはトロンとキレイにとろけて生地に塗りこまれるのを待つばかり。
    メープルシロップを注ぎます。
    タップリ、トプッと、黄金の糸がおりたたまれるように生地にキスしてしたたか濡らす。
    それまで乾いてコンガリしていたパンケーキ。
    みるみるうちに濡れてポッテリ、甘い匂いをひときわ強く発散します。
    いただきました。
    体が溶けます、うなります。

    どんなに一生懸命がんばっても、このパンケーキは家では焼けない。
    分厚い鉄板。
    それも何年も使い込み、おいしい油を十分吸い込みテカテカ輝くグリドルパンでなくては、フンワリ、コンガリ、シットリ焼けない。
    フンワリ、コンガリ、シットリ。
    どれも互いを邪魔しない、異なる食感がひとつの生地に閉じ込められて、口の中にて甘さと一緒に花開く。

    それからフレンチトースト。
    a4ae1899.jpegバゲットを分厚く切ってそれにタップリ玉子液をしみこませたのを、ユックリ、時間をかけて焼いたモノ。
    バゲットのガリッとしたクラスト部分が、玉子を吸い込み焼かれるとモチッと弾力のある歯ごたえになってしまうのがなんだか不思議。
    一転、中ののフワフワのとこは歯を使わずとも顎の間でブシュッと溶ける、まるでパンペルデュのようになってる。
    しかも熱々。
    ハフハフしないと、舌がやけどしそうなその容赦なさにびっくりしつつ、ニコッとなります。
    スライスバナナにメープルシロップとあわせて食べるとパンで作ったケーキになります。
    甘い朝。

    オムレツにソーセージのグリルをそえてもらった朝のメイン。
    712636f6.jpegコンガリと焼けた外側。
    濃い玉子色のその表面をフォークでたたくと、タプッとゆれる。
    そっと刃をあて、力をいれるとその表面がサクッと切れて、なかからトロンとスクランブルエッグになって固まる直前の、なめらか玉子が流れ出してくる。
    バターをたっぷり飲み込んで、固まろうにも固まれずでもしっかり中の中までキチンを火が通ってる玉子のシットリ、おいしいことったらありゃしない。
    付け合せの野菜がマッシュポテトかと思ったら、カリフラワーのピュレだったのがちょっとびっくり。
    茹でたカリフラワーとベーコンと一緒に崩しながら焼き上げたのでしょう。
    ジャーマンポテトの味わいなのに、鼻から抜ける香りは見事にカリフラワーで、ちょっと健康的を感じるステキ。
    おもしろい。

    オールウィートのよく焼きトースト。
    dc3afec5.jpeg焼きあがったのを竹で編んだかごに入れ、この焼き加減でよろしゅうございますか?っていいながら、恭しく持ってきてくれる。
    ああ、ホテルなんだなぁ…、って思ったりする。

    乾いたパンの食感、軽やか。
    噛めば噛むほど、甘みがじんわり、香りも甘やか。
    おごちそう。

    食事を終えて場所を移して打ち合わせ。
    食のシーンをたのしくするあれやこれやを考えて、さて、どれからどう料理しますか…。
    これからやんわり、一仕事。

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