サカキノホトンブログファーストゲストのグレースの朝

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ファーストゲストのグレースの朝

三が日もあけ、街はそろそろ通常モード。
あそこも多分、今日から営業はじめてるはず…、とそれで急いでやってきてみる。

近所のグレース。
できれば今年のファーストゲストになれるといいなぁ…、とやってきたらば一番のりでございました。
あぁ、ウレシイ！
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いしますと、お店の人とほぼユニゾンで挨拶しあって、ニッコリ座った。
今年も一年よろしくお願いいたします。

いつものオキニイリ。
ハムエッグの和風セットを選んでたのむ。
お店の人が顔をちょっと曇らせて、こう言いました。
あいにく今日はハムの入荷がまだなくて、代わりにベーコンになっちゃうんですがいいですか？って。
ハムよりどちらかと言えばベーコンの方が好きでござんす。
まるで結構。
お願いします、とお願いします。
長持ちするハムもたくさんあるだろうに。
ただそうしたハムは保存料を食べてるみたいなハムだから長持ちしないハムはウレシイ。

今年はじめて焼く玉子。
他にお客様がいるわけでもなく、厨房の中の音がキレイに聞こえてきます。
ボボっとガスのレンジに火がつく。
それからジリジリ、脂の焼ける音がしてそれに続いてジュジュッと湿った音が…。
玉子が焼ける音なんでしょう。
タンパク質が焼けてく甘い香りがしてくる。
そろそろ料理ができあがりそうな、そんなときにおなじみさんがやってきて、「明けましておめでとうございます」と挨拶はじまり急にお店の中がにぎやか。
あわただしくなる。
年末年始を休んでたお店にポっと火が灯る…、そんな感じでニッコリします。

よく焼きの玉子。
いつも通りにこんがり焼けて、お皿の上でもジリジリ、焼ける音がするよう。
揚がったように焼けた白身の端っこは、食べるとサクサク。
前歯でこわれて、甘い香りを発して消える。

プルンとハリのある白身。
黄身はシットリ。
噛むと芯はトロンとやわらか。
甘くてちょっと苦くって、命を食べてるみたいな感じで身がひきしまる。
キッコーマンの醤油をたらり。
焦げたような醤油の風味は味わい深くて、ケチャップかけたらパンのお供になる目玉焼きを、ご飯のおかずにしてくれる。

それからベーコン。
これはビックリ。
てっきり薄切りベーコンがヒラヒラしながらやってくるんだと思ってた。
けれど厚切り。
ブロックタイプのベーコンを切ってしっかり焼いたモノ。
脂がクチャっと歯で潰れ、豚の脂に独特の甘みがササっと口に広がる。
塩味ほのか。
肉はハラっと崩れてちぎれ、歯茎にヌタっとまとわりついて消えていく。
ココのランチの名物の、カルボナーラをつくるため。
その塊ベーコンを朝にこうして使ったんでしょう…、なんて贅沢、オゴチソウ。

あいかわらずホッコリとした、ご家庭風で味わい深い熱々味噌汁。
炊きたてご飯にごま塩パラリと味添える。
ココのサラダはなぜだかおいしい。
シャキシャキとした葉っぱの鮮度もいいけれど、それ以上にピクルスにしたパプリカがみずみずしくて、クチュっと酸味さわやかで朝のお腹がよろこぶ味わい。

いつもはフルーツがこれについてくるのだけれど、今日は正月。
大根なますが小鉢になってた。
なますはわりと苦手な料理。
特にお節にはいってる生ぬるくなってしまった大根なますは、大根くさくて大嫌い。
ごまがぱらりとかかったなます。
パスしようかと思ったけれど、勿体無いから一口たべたら、うん、悪くない。
できたて。
しかもシャキッと冷えてて、パリポリ、生の大根の歯ごたえたのしくこれならご飯のおかずにもなる。
正月気分にウットリします。

やさしい料理でお腹を満たし、それで食後にカフェオーレ。
カフェラテでない、ドリップコーヒーをホットミルクでわった飲み物。
昔、コーヒーにミルクっていう組み合わせのモノはほぼ確実にカフェオレだった。
なのにねぇ…。
最近、ドリップコーヒーをおとすお店が少なくなったということもある。
エスプレッソタイプのコーヒーをミルクで割ってつくる、なんちゃってカフェラテばかりでさみしくなっちゃう。
たのしい食事を終えてどうぞと出されるコーヒーのその表面に、大きな泡がブクブク浮いてる…、あぁ、ここも凍ったコーヒーに蒸気をあてて作った、なんちゃってコーヒーだったりしたら食後の気持ちが冷たくなっちゃう。
こんなコトをするくらいなら、コーヒーなんか出さなきゃいいのに…。
まぁ、しょうがない、それもひとつのサービス精神…、年の始めに愚痴をいったら一年全部が愚痴っぽくなる…、おごちそうさま！って元気にいって店をでました、朝のコト。

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