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ネムタロウ

家の近所の荒木町…、車力門通りで前からちょっと気になっていた店。

「ネムタロウ」という店名で、車力門通りから伸びる路地の入り口に立てられているこの看板がどうにもこうにもかわいらしくて、どんな店かと思ってた。
不思議な店名。
しかも、眠たそうなワンコの顔のロゴがかわいく文字もなんだかモダンで独特。近所の目当てのお店が今日は早じまいというコトをよきキッカケにやってくる。

ガラリと扉を開けると中は、普通の和食屋。

カウンターがあり、中には厨房。座り心地の良い椅子、テーブルが並んだほどよきサイズのお店。
テーブルの上にテーブルマットと箸置き。
割り箸のカバーには「ねむ太郎」とお店のロゴにQRコードという入念で、コースターには、ねむたげ犬のロゴデザイン。
厨房の中を見れば若くて初々しい調理人の働く姿。なるほど、それでこういうデザインをとっているのネ…、と納得します。

割烹料理店のようなこの業態に、若い人とか和食に特別な感情を持たぬ世代の人たちを呼ぼうと思えば、「この店、若くて自由な発想の人が料理を作っています」とメッセージを送ることが大切でそれで一生懸命なのネ、と。

お酒をたのむと出される突き出し。
玉子豆腐にカニのほぐし身をあしらって、ぎんあんをかけ菊の花びらをちらしたモノで、目にうるわしく、舌になめらか。

エビの真丈をたのんでみれば、大抵普通はボール状に作るところを、拍子木状に作って揚げる。ハフっとあったか、エビの香りも濃厚で料理自体は奇をてらわない。けれどしっかり創意工夫をしたもので、いいんじゃないかと思ったりする。

岩牡蠣もらうと、縦真ん中に包丁をいれ食べやすいように工夫されてて、これがネロンと歯茎をなでて磯の旨みをコッテリ吐き出す。ポッテリ舌に重たくて、滋養が体のすみずみ満たすような味わい。あぁ、旨い。

夜の定食がございます…、と、それもココを選んだ理由のひとつでござる。
麦飯、とろろに刺身に小鉢、赤だし、それから茶碗蒸しと、ズラリとお膳にキレイに並び、メインが選べるたのしい構成。
「さと肉」という、どうもココの名物料理らしき料理をメインに選んでおねがいをする。
で、その「さと肉」。里芋と牛すじ肉を炊いた料理で、コッテリとした醤油の風味がなんとおいしく、ご飯のおかずにも焼酎の相棒にもよき味わい深さ。ネットリとした芋の食感、ムチュンと奥歯にからみつくような肉のゼラチン質の力強さに和食を越えた魅力を感じる。

ムッチリとしたとろろに麦飯。
脂ののった秋刀魚の刺身もおいしくて、小さな茶碗に控え目な麦のご飯が足りないほど。具材豊富な茶碗蒸しやら、山椒の風味がピリリときいた赤だしと、サイドの料理もしっかりしてる。
友人がたのんだメインの鶏の塩焼きも皮がパリッと香ばしいでき。
なにより夜にもこういう定食をたのしめるというところがウレシイ。普段着使いができそうで、オキニイリです、またこよう。

ねむ太郎

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ところでこれ…、BANDALOOPという垂直ダンスパフォーマンスをするカンパニーの動画なのだけれど、不思議とこれがうつくしい。

ビルのような高度のある構造物から紐を垂らして、それで体をつなぎとめる。
構造物の側面を、あたかも床のように見立てて踊る。
まるで重力から解き放たれかのようにフワリと飛び上がっては、着地する。その不思議な感覚にウットリします。うつくしい。

[4回]

2014/09/25 (Thu) ボクのご近所レストラン Comment(0)

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