サカキノホトンブログ銀座にあって昼は長崎、夜四川

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銀座にあって昼は長崎、夜四川

銀座でランチ。

長崎料理の吉宗という店。
銀座八丁目のビルの地下。
クリスマスという時期というコトもあるのでしょう…、いつもは日曜だけの歩行者天国が土曜日の今日も行われてる。
銀座そのものの人出は上々。
けれどそのほとんど中央通りに集中してる。
みゆき通りや並木通り…、銀座らしい裏通りにはほとんど人が歩いていない。
中央通りにしてみても、松屋から松坂屋の間だけが混雑してて週末銀座は、いつもの銀座じゃないみたい。
８丁目界隈のこの場所は、人影まばらでガランとしてる。
ビルの外にとりつけられてる螺旋階段をタタンと降りて、中に入るとビックリするほどの大繁盛。
お昼時ということもあったのでしょうけど、ほぼ満席でしかも次々、お客様が入れ替わってく。
お年寄りから若いカップル。
ファミリー客と客層さまざま。
決して安い店じゃないけど、こうしてお客様がやってくる。
ずっとこの場所、このやり方でやりつづけているオンリーワンだからこその、こうした繁盛…、これが銀座らしさなんだよねって思ったりする、さてランチ。

ここのランチの定番料理の「夫婦蒸し」。

名物なのが丼大の茶碗に張ったタップリとした茶碗蒸し。
それに蒸し寿司がついて、それで夫婦蒸し。
どっちが夫で、どっちが妻？
多分、フルフルとしたやさしい食感の茶碗蒸しが奥さん、ズッシリお腹にたまる蒸し寿司がご主人さんなのでありましょうネ。
どちらが人気か？っていうと、やっぱり茶碗蒸し。
食感とてもなめらかで、れんげでちょっと押すとそこから澄んだ汁がタップリ、ほとばしり出る。
熱々…、しかもみずみずしくて、卵料理かスープ料理かわからなくなるほど。
シイタケ、かまぼこ、白身魚に筍。
お麩に鶏肉と具沢山で、この茶碗蒸しはいろんな定食、コースにひっぱり凧の大人気。
奥さんのほうが収入のいい、芸能界によくある夫婦のようなそんな関係（笑）。

刻んだ穴子と錦糸卵、それから魚のでんぶをのっけて蒸したお寿司も熱々、フカフカ。
甘めのシャリで蒸されてお酢がほとんど蒸発し、味わいおだやか。
茶碗蒸しをスープがわりに、口うるおしつつ食べて体があったまる。
太麺つかった皿うどん。
揚げた細麺のパリパリとした食感もいい。
けれどちゃんぽん麺をつかったムッチリした麺を五目あんかけと一緒に食べる焼きちゃんぽんのようなコレもまた旨い。
ウスターソースをタップリかけて、麺のくせしてご飯のおかずになるのもたのし…、満足す。

夜も銀座。
刀削麺の「西安（シーアン）」という店にくる。

日がくれてから、どうしたんだろうって思うほどに有楽町の駅の周辺がにぎわっていた。
みんな大きなショッピングバッグをもっていて、なるほど有楽町の西武百貨店が今日で閉店。
そのセールのため集まってた人が一斉に、表にでてきてしまったんでしょう。
あまりの人ごみでどっかに逃げなきゃって、ちょっと歩いたその途中。
有楽町と新橋をつなぐ山手線の線路に沿って続く路地っぽい道路に面したお店。
この界隈は韓国料理のたのしい店やら、文豪たちに愛されたという中国料理店があったりと気軽なグルメ通りになってる。
だから何度も前は通った。
けれどなかなかキッカケなくって、今日がはじめて。
お店の中に入った途端に山椒と唐辛子の匂いが香る。
しばらくいると、鼻がスースーしてきてグシュンとせき込むような刺激臭。
本場っぽくて専門店的。

ならばまずは山椒の料理をとたのんでみたのが「茄子の香り揚げ」。
薄切りにした茄子をとそのままカラッと素揚げて、ネギと山椒と塩を使って炒めた料理。
サクサクとしたナス表面の食感と、中のジュワッとみずみずしさ。
ナスの甘みに山椒のビリリが風味をそえて、ネギの匂いが食欲さそう。
単純な味付けなのに飽きずパクパク食べられる。
そのうち山椒が効いてきたんでしょう…、舌がしびれて汗がでてくる。
お水を飲むと、山椒で麻痺した舌がトロンと水を重たく甘く感じる、その感覚が面白くってクセになる。

それから鶏の唐辛子揚げ。
ガッシリ揚げた鶏肉を唐辛子と一緒に再び鍋でいためた四川料理の代表的なる一品で、たしかに辛い。
けれどあと引く辛さでしかも、一緒に炒めたネギや獅子唐がまたおいしい。
なにより感心したのがどちらの料理も塩の加減が程よいところ。
だから食べてて嫌じゃない。
それにしてもこのお店、中国人のお客様が多い。
しかも観光客然とした人じゃなくって多分、日本に住んでる人たち。
どういうプロモーションをしているのかなぁ。
本場の人が普通に使って贔屓している店ってやっぱりおいしく感じる。
ホールの女性はほとんど中国人なのだけど、それすら中国人のお客様のため？って思える自然…、オモシロイ。

ここのお店の売り物、刀削麺。
いくつか種類のある中で「スーラー味」の刀削麺をたのんで食べた。
外が寒くて辛いものでお腹の中から温めたくて、それで辛いの。

刀削麺のムチムチとした独特の麺の食感。
名前の通り小麦の生地を、煮たったお湯の上で削って麺に仕立てる。
だから細いところと太いところ。
薄いところと平たいところと、いろんな形が一本の麺の中にいりまじってる。
ツルンとすするとまず唇を撫でる具合が一秒ごとに変わるみたいでめくるめく。
しこしこしてたり、ムチムチしてたりいろんな食感が一度にするのもたのしくて、時間がたってもその食感がなくならないのもまたアリガタイ。
スキッと辛くて程よい酸味。
黒酢系の酸味でしょうね、うま味が強くてケホケホしない。
具の挽き肉が豚バラ肉を包丁切りした粗挽きで、歯応え楽しく脂も旨い。
なにより削って作った麺ならではのゴツゴツとした表面が、スープをまるで汲み上げるように口に運んでくれて楽しい、癖になる。

一緒にチャーハン。
これはとても普通の塩味。
干した桜エビが風味を添えて、刀削麺の辛辛スープと一緒に食べると口がおちつく、オゴチソウ。
何を食べてもおいしくて、しかも変な雑味や風味を持たぬ素直な味わいにかなり感心。
期待していなかった分、よけいおいしく感じてうれしい。
体もポカっとあったかい。

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2010/12/26 (Sun) ダイアリー Trackback() Comment(2)

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西安の茄子

違う店舗で食べましたが、おいしいですよね！
他で食べたことのない味です。

台湾より戻ってまいりました。
残念ながら、常にほぼ満腹で歩いていたこともあり、
（食べっぱなしで・・・）
胡椒餅を食べられなかったのですが、
地元の方たちが並んでいた
焼き小籠包みたいなものを夜市で立ち食いしたり、
屋台の豆花を食べたり、
これまでよりも一歩踏み込んで台湾を楽しみました。

わかりづらい場所にある、とても洗練されて、
何もかもすばらしくおいしい！！すてきなお店にも
初めて行きました（客家小館という名前でした）。
もう、ココロからお勧めです。
近いうちにまた遊びにいきたいです・・・台湾。

tonamiさん / 2010/12/27(Mon) /

編集

美食台湾

> tonamiさん
台湾はもう５年近くもいってませんか…。
香港、上海、シンガポールと中華系の料理がおいしい街が数ある中で、やはり台湾の料理のおいしさは格別だなぁ…、と思います。
客家の料理。
台湾料理の原点と言われる郷土料理のひとつですよね。
今度、台湾に行くことがあったら是非にと思います。
どうもありがとうございます。

サカキシンイチロウさん / 2010/12/28(Tue) /

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