朝を玉子を焼いてはじめる。
玉子を割って、ボウルに入れてタプタプタプタプ。
フォークで玉子の腰がなくなるまでほぐす。
特に白身のドゥルンとしたのがなくなるまで良くほぐすのがきれいに仕上げる第一歩。
フライパンを用意します。
油をタップリ吸い込ませた、テフロン加工のフライパン。
植物油を少々と、バターを落として溶かしたところに玉子をジャジャっ。
一気に流して、しばらくそのままグツグツさせる。
玉子を弄りたくなるのを我慢してしばらく焼くと鍋の縁に触れた端から固まっていく。
その固まった部分をそっと剥がすようにしてフライパンの真中部分に寄せていく。
すると真ん中にあったまだ固まってない生の玉子が押し出され、フライパンの淵の部分に流れだしていく。
そして再びそこが固まり中に寄せ、流れだした玉子が焼ける…、その繰り返し。
５回ほど、クルンクルンとヘラを回して玉子を動かす。
するとキレイに焼けていく。
オムレツでもない。
スクランブルエッグでもない。
固まりをなして焼けてくふっくら玉子。
玉子の中の水分が、ほどよく残ったまんま仕上がる、だからとてもみずみずしくてしかも玉子の味わいそのまま、とても濃厚。
バターを抱いて焼き上がり、ツヤツヤとして玉子をほぐすときにくわえた塩と胡椒の味わいだけで、甘くてしかもコッテリ旨い。
ハーブサラダを作ってお皿に盛った。
ベイビーリーフ。
それからルッコラ。
ディルとチャイブをちぎってくわえ、オリーブオイルをタラっとかける。
ほんの少しの塩、胡椒。
そしてマスタードマヨネーズを両手に塗ってその手で葉っぱを揉むようにする。
やさしく、葉っぱをこわさぬように。
葉っぱの一枚一枚を、なでるようにして味をすべてにいきわたらせる。
ドレッシングをかけるのでなく、野菜のひとつひとつを油と調味料というドレスをまとわせるようにする。
葉っぱの味をこわさぬように。
葉っぱのみずみずしさをそこなわぬよう、やさしく撫でるとその分おいしさましてくる。
シャキシャキ歯ざわりさわやかで、シットリとした玉子の食感、ひきたてる。
玉子の味をマスタードマヨネーズがより一層のコッテリ味にしてくれる。
よき相性で組み合わせ。
それからトースト。
実は日光の金谷ホテルのベーカリー部が、神楽坂に直営店を出している。
今年の夏のはじまりくらいにオープンしたばかりで、そこで昨日、パンを買ってきた。
ロイヤルブレッド。
ズッシリとしたきめの細かい生地の食パン。
手にしてストンとちょっと上から落としてやると、タプンと揺れて落ち着いていく。
まるで水を入れた風船を落とした様を、スーパースローで再生したような、そんな感じにまずはウットリ。
やわらかいのにナイフを当てると、スパッと切れる。
ちょっと厚めに切ってみようか…、と、６枚切り位の厚さにザクッと切った。
トースターで強めに焼きます。
表面がかなりカサカサになるまで焼いて、取り出しそのまままずは一口。
サクッと歯切れて、中はフッカリ。
焼く前にあれほどみずみずしく感じた生地がサックリ焼けて粘らない。
甘みはほどよく、小麦のうま味をしっかり感じる。
きめが細かいパンなのに、ネトネトしないところがステキでなるほど、コレを買うためにワザワザ日光の金谷ホテルまで車を飛ばす人がいる…、って。
わかるような気がするおいしさ。
今日は厚めに切って焼いた。
けれどこれ。
薄切りにしてカサっと焼いて、サンドイッチにしたらばどれほどおいしいかしら…、って思ったりした、明日は試してみようかな。
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