サカキノホトンブログ火で焼く焼肉、水で焼くしゃぶしゃぶ

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火で焼く焼肉、水で焼くしゃぶしゃぶ

仙台に仕事でふらりと…、日帰りの旅。

しかも夕方、ほとんど試食をメインの仕事というシアワセな旅にてそれというのも新しいお店がまもなくオープンをする。
その最終チェックに付き合うための、ぶらりたのしい旅でござった。
場所は仙台、国分町…、東北を代表する歓楽街のど真ん中にある飲食ビルの２階という場所で復興景気に湧く活気のある、まずは街のムードにビックリ。
まだまだ被災地のすべてが元に戻った訳では当然無くて、こうした景気がいろんな場所に滲み出していけばいいのに思ったりする…、とは言えまずはどこかにお金を集めていかなきゃやらなきゃいけないコトができなくなっちゃうんでしょう。

仙台の人が日本中に胸をはれるようなお店を作りたい。
日本中から仙台に集まる人を、自信をもってもてなすことができるお店になればいい…、とそれで作った焼肉の店。
「仔虎」という名前の店で、仙台駅の駅前にもお店がある。
米沢牛を一頭買いして、すべてをおいしく食べつくす。
食べると気持ちが晴れ晴れするような素晴らしい肉をおいしく食べさせてくれる店としてちょっと有名。

その店よりもちょっと大人な贅沢を提案しようと、お店の中はかなりゴージャス。
個室のような感覚でプライバシーを楽しむコトができるしつらえ。
座って時間が経てばたつほど、気持ちがおだやかになっていくような落ち着きがいい。
開業前というコトで、店のすみずみ見て回ったけど、女性トイレのすばらしきコト。
もうウットリで、化粧直しをするのが絶対たのしくなるような素敵な空間。

そして試食をいたしましょう…、と。
まずは前菜。
それぞれふた口分ほどの分量なれど、見事な料理が四種類。
どれも韓国料理の風味やモチーフを使ってはいる、けれど和食のようでもあって、フランス料理のようでもあるのが不思議な出来栄え。

手前の料理はミノこコブクロを塩ダレでもみ韓国春雨のクニュっとハリのある食感をくわえた一品。
顎と奥歯がこれからやってくるであろうおいしい料理にたちむかう準備運動する料理。
それからユッケ。
細切りにした牛肉のようにみえるけど、これがマグロの赤身なのです。
ユッケのタレでマグロを揉むと、なんだか本当に赤身の肉のように感じる。
それにアボカド。
アンディーブの船にのっけて手づかみにしてサクサク食べると、その食感のコントラストがまたオモシロイ。
伊勢海老の生の刺身とキャビアと山芋。
豚肉を蒸して叩いてキッシュのようにした料理など、お腹を空かせてやってきてよかったなぁ…、と心底感謝するような料理があれこれ。
お酒が進んで、思わず笑顔になってくる。

それから刺身。
赤身の肉をカルパッチョには少々厚く、噛むとネットリ、歯茎にまとわりついてくるのにちょうどよい厚さに切って、醤油でたべる。
若干甘めで、うま味を持った醤油に生姜。
擦った生姜を溶かしたものにとっぷりつけて食べるもよし。
針生姜をクルンで食べると、シャキシャキとした生姜の食感が肉のネットリした歯ざわりを強調するのがおもしろ、おいしい。

そして肉をおやき下さい！
炭で焼きます。
深く大きな陶器の鉢に、炭をタップリ。
上に網。
牛脂をそこに押し付け焼いてそこでジューッと焼きあげる。

肉はさすがに見事であります。
脂がサクッと歯ぎれる食感がたのしいザブトン。
口の中でトロけて消える。
なのにうま味がずっとあとまで残っていく。
肉と脂の味わいを、そのまま食べてくださいね…、と、味をあらかじめつけない肉をさっくりやいてワサビ醤油で食べる趣向が、肉にぴったり。

肉のうま味が強烈で、若干、歯ごたえ感じるカイノミ。
これはタレに軽く漬け込み、焼いてそのまま味わう趣向。
タレを弾いてしまうほど脂が強く、けれど脂がまたおいしくてたった一切でお腹が満ちる感じがしてくる。
歯ごたえのあるすね肉を塩ダレでもみ、焼くとこれがコリコリブリブリ、繊維にゼラチン質がおいしく噛み味わうのがたのしくなってく。

そしてココの真骨頂とでもいいますか…、今回の店の売り物のひとつにしようと徹底的に準備をしてきたしゃぶしゃぶ食べる。

昆布をしずめたお水を満たした紙鍋を、ＩＨヒーターの上に置いて沸騰させる。
そこでまずは野菜をしゃぶしゃぶ。
煮るのでなくて３、４秒、泳がせるようにして召し上がれと言われてそうする…、そうしやすいよう人数分をあらかじめこわけで盛りつけられているのもいい心遣い。
そしてお肉をしゃぶしゃぶで味わいなおす。

実はこの店。
焼肉店では「肉をパーツで注文する」のが当たり前。
なのにしゃぶしゃぶのお店でそれができないのって不思議じゃないか…、という疑問から、しゃぶしゃぶを売り物にしようと思ったのです。
肉を「火で焼けば焼肉」。
「水で焼けばしゃぶしゃぶ」。
その両方をたのしんでもらいたい。
モモやサーロイン、ロースやカルビとその分類も焼肉店によく似てて、今日もいくつかのパーツを食べ比べ。

例えばロースは脂がとろけ、胡麻ダレなんかにぴったりだった。
一方、赤身の強い外腿をちょっと分厚く切ってもらったモノは、ポン酢でさっぱり食べると、いくらだって食べられちゃう。
何しろココのポン酢がおいしく、酸味まろやか甘みが自然で、肉のうま味を邪魔せぬけれどおいしい味わい。
いつも肉のしゃぶしゃぶはまずは胡麻ダレというボクなのに、ポン酢ばかりが減っていくほど…、ぜひお土産で売ってちょうだいっておねだりをした。

胡麻ダレにラー油をたらしてニンニク少々いれるとうま味がグイッと引き立つ。
見た目もとてもうつくしく、風味豊かでただ肉を昆布のお湯に泳がせて、タレに浸して食べてるだけがまるで特別な料理を作って食べてるような気持ちにすらなる。
タコしゃぶもいかがでしょうか…。
特別にご用意をした塩ダレで…、って言われたタコがまずはプリプリ。
口の中で吸盤がプチュンと貼り付くたのしい食感、そしてそれと一緒に食べる塩ダレがレモンの風味がスキッとすべてをひきしめる。
いろんなモノの味が溶け込む紙鍋のお湯、それでタレを割って最後に味わうと即席スープのようになり、お腹がスキッと落ち着いていく。

〆はつけ麺。
仔虎の冷麺は、それだけ食べにきたくなるほどおいしい料理。
だから今日もその冷麺が食べられるかも…、と期待をしてたらはぐらかされた。

麺は盛岡冷麺のモノ。
太くてツルンとハリがあり、見るにツヤツヤ肉感的。
それを漬ける汁は牛骨。
あるいは牛の端材をいれてジックリ煮込んだクリアなスープ。
つまりビーフコンソメのとても上等で濃厚なモノ。
そこに魚粉を少々くわえ、牛肉のドッシリとした味わいに魚粉のコッテリした風味、それに渋みをたして麺にからみつかせる。

これがおいしい。
ビックリしました。
味をあまり寄せ付けぬ冷麺なのにシッカリ口の中にスープの味がやってくる。
さぞかし濃い味なんだろうと、スープをすすると決してこれが濃くはない。
そのまま飲んでしまえるほどにおいしく、スッキリ、後味もよい。
なんだか不思議で、ひと口、そしてまたひと口と味わい、目を閉じ、反芻していくたのしいゴチソウ。
具材が無いのもいいのでしょうね…、ナムルとネギに大根の酢漬けの食感、味わいをたよりにズルズルたべすすめ、お腹がほどよく満たされる。

デザートにと、やってきたのが抹茶のブリュレ。
見た目は抹茶のプリン風。
けれどスプーンをそっと当てるとパリッと壊れ、カラメライズされた砂糖に抹茶の粉が香りと風味をそえている。
舌にはポッテリカスタード。
それにホイップクリームが少々まざって、食べるところで口どけ変わるサプライズ。
底にはあんこ、そしてしらたまとサービス精神旺盛で、ボリューム以上の満足感がやってくる…、最後の最後までがこうしておいしくて、もてなす気持ちに溢れてる。
いいなと思った。
まだまだ若い３０代の経営者さん…、だからこそのチャレンジ精神、にもかかわらずの安定感…、これからまだまだ伸びるだろうなと思って帰る、また来よう！

[9回]

2012/08/25 (Sat) 東京以外のレストラン Comment(6)

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あぁ~大変

来月、仙台行くのです。
牛タンにお寿司、そしてホルモン屋さんと、ケーキ屋さん。
行く予定のお店が沢山あるのに...この画像みたらねぇ~(笑）
胃腸を整えて向かいます。

ばろんさん / 2012/08/26(Sun) /

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仙台

> ばろんさん
キンキに地鶏。
仙台牛に牛たんと仙台という街は胃袋がいくらあっても足りない街です。
よい旅になりますように！

サカキシンイチロウさん / 2012/08/26(Sun) /

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無題

さかきさん、仙台にいらっしゃっていたとは。
仔虎さんは駅前では食べましたが、まだ国分町のお店には行っておりませんでした。
しゃぶしゃぶ美味しそうですね。近々行ってみます。

イタさん / 2012/08/27(Mon) /

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できたばかりなので

> イタさん
本格オープンが今週。
生まれたてのお店です。
ぜひ、可愛がってあげてください。
ひさしぶりの仙台の夜は活気があって、ブラブラ歩いているだけでもたのしく感じました。

サカキシンイチロウさん / 2012/08/27(Mon) /

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いってきました

http://blog.livedoor.jp/yakinikukotora/archives/1650224.html?1348926937

いいみせでしたが。。。

ほんださん / 2012/09/30(Sun) / URL

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まだまだ

> ほんださん
仔虎さん、いっていただけたのですね。
まだまだ本営業でなく、限定メニューで一生懸命がんばってらっしゃるようです。
気長にかわいがってやっていただけるとうれしいです。
ありがとうございます。

サカキシンイチロウさん / 2012/09/30(Sun) /

編集

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