サカキノホトンブログ仲間との夜

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仲間との夜

アイスコーヒーがおいしい、まるで夏の天気でござる。

一体梅雨はどこに行ったの？と、神保町をテクテク歩き、オキニイリの路地に日陰をもとめてやってくる…、表通りにはコンクリートの匂いがしてて、けれどここだけ土の匂いで満たされている。
大きな通りは車のために、小さな路地は人間のためにあるんだなぁ…、って。
アイスコーヒーを飲むとグラスも汗をかく。
汗かくグラスを手で持つと、指紋がついて指までひんやりしてくるステキ…、ゴクリ、コクリとユックリ味わう、そして気持ちをなだめて次の仕事に向かう、昼下がり。

そして夜…、仕事仲間と一緒に会食、太湖飯店というお店に来ます

昔からずっと水道橋にオフィスをもって仕事をしていたボクたちの、ちょっとしたココロの拠り所のような店であります。
決して高級な店じゃなく、どちらかと言えば昼の定食、麺やご飯の料理で気軽にサラリーマンがお腹を満たす使い勝手がおそらくメインのお店でだから、夜は静か。
今日もほとんど貸切状態で、心置きなくみんなでたのしい話ができる。
昔から、何か大きなイベントの準備で忙しくした夜であったり、何か節目になる出来事があったときには大抵ココでみんなでひとつテーブル囲み、気持ちを一つにするお店。

今日も円卓囲んで食事をしているだけで気持ちがたのしくなった。
まずは前菜。
お麩を乾かし醤油につけて、同じ味をつけたしいたけと一緒に味わう前菜は、まるで肉を食べてるみたいな食感がなんともたのしい。
雲白肉という豚バラ肉を茹でて雲の如く薄く削ぎきり、キュウリと一緒に味わう料理。
ひらひらとした肉の食感、シャキッとキュウリがみずみずしくて、ニンニク風味のタレがズッシリ。
白菜の甘酢漬けが大好きで、たのんでみたら今日は品切れ。
代わりに大根とキュウリの酢漬けがありますよ…、とたのんでみたら、カリカリ食感が今の季節にピッタリで、これもおいしい。

餃子に春巻き、ドッサリタップリ。
こういう点心類がテーブルの上にあるとなんだかホっと安心する。
お腹にたまるし、何より気軽に箸がでるので会話も進む。
プルンと食感なめらかな餃子の皮がバリッと焦げて仕上がっている。
餃子って、素材のうま味も大切だけど、やっぱりこうした焼け方で、味がきまるような気がする。
昔はもっとおいしかったんだけれどねぇ…、ってブツクサいいつつ、それでも十分おいしくて、みるみるうちにお皿が空っぽ。
ボクはココの春巻きが好き…、プロが作る春巻きはパリカリトロリと食感たのしく味わい豊かで、中が熱々、フーフーしないとやけどをしちゃう。
みんなそっと恐る恐るくわえてやさしくパリッと噛んでく、その表情に笑ってしまう、オモシロイ。

それから料理をあれやこれやと、まずは塩の料理が食べたいんだよ…、と、それでエビとそら豆の塩炒めという季節の料理をたのんでみます。
塩のうま味にトロミがやさしくからんでプルンとエビの食感ひきたてて、ホロッと甘いそら豆が崩れて青い香りを発する。
それから鶏とタケノコ、しいたけを中国味噌で炒めた料理。
鶏とカシューナッツの炒め物にしようかなんて思ったんだけど、あれはあれでおいしくてけれど鶏の料理というより、ナッツの料理に感じてしまう。

それでちょっと変わった料理。
ムッチリとした鶏の味わい。
コツッと奥歯を叩くタケノコ。
八丁味噌から酸味を引いて甘さをプラスしたような、コッテリとしたコクある味噌がすべてを一つにまとめてくれる。

それから白身魚を油で揚げて甘酢あんかけにした料理。
酢豚の豚を魚に代えたような料理で、いまどきケチャップ色したあんがツーンっと鼻から抜けるたのしさ。
クシャッと衣が潰れて中から、フックラとした白身魚が出てくる感じ。
中国料理ならではの、油切れの良い衣にタップリ甘酢が染みこみ、ご飯が食べたい！って思ったりする。
酢豚にはないやさｃしい食感、風味が旨い。

何か野菜を食べたくないか…。
それで白菜のクリーム煮。
こんな料理がボクらのテーブルにやってくる日がくるなんて！
ちょっと楽しく笑ってしまう。
それというのも会社を挙げて肉食系で、だから野菜の料理を食べようなんて誰もまずは言わなかった。
でもみんな、それぞれちょっとずつ歳をとり、野菜がおいしいお年ごろ（笑）。
キレイに細切りにした白菜をスープで煮込んでトロトロにして、そこに練乳風味のクリームをとろんとかけて味わう料理。
白菜自体の甘みと同時に、ソースの甘味が深みをくれる…、野菜ってやっぱりおいしいじゃんってみんなで笑って味わった。

〆にチャーハン、それから焼きそば。
塩のうま味で仕上げたチャーハン…、やさしい味でホっとする。
パラパラさせず、ちょっとシットリご飯の食感をたもって仕上げる…、そのシットリの分だけ油が控えめでしかも具材のエビにもしっかり塩のうま味が入ってる。
プロの手技にちょっとニッコリ。
蒸した細麺をフライパンで両面焼いて、パリッとさせたところにあんかけ。
かなりきっちりした味付けで、〆のつもりがこれでもう一度ビールが飲めてしまいそうにて、そういえば、昔は食事の最初にこれをたのんでビールを飲んでたなぁ…。
腹にもたまって安く飲める工夫だったな、と昔をちょっとなつかしむ。
そしてみんなでご苦労様と声掛けあって、また来月にあいましょうって言って別れる…、またあう日まで、お元気で。

中華料理太湖飯店本店

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[7回]

2013/06/03 (Mon) 東京の他エリアのレストラン Comment(0)

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