忍者ブログ
サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
2024 . 11
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • カレンダー
    10 2024/11 12
    S M T W T F S
    1 2
    3 4 5 6 7 8 9
    10 11 12 13 14 15 16
    17 18 19 20 21 22 23
    24 25 26 27 28 29 30
    カテゴリー
    最新TB
    プロフィール
    HN:
    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
    バーコード
    ブログ内検索
    アーカイブ
    P R
    アクセス解析
    ×

    [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

    父が田舎から出てきてて、ひさしぶりに二人で寿司でも食べようか…、と新宿伊勢丹会館の中にある「築地寿司清」にやってきた。

    93cd85c1.jpeg親子二人で肩を並べてカウンターに座る。
    隣り合わせで。
    面と向かってテーブル挟んで食事をすると男と男の緊張感がどしても走る。
    けれど二人で同じ方を見る。
    視線の先には季節の魚と、ニッコリしながら寿司を握ってくれる職人さんの笑顔がある。
    喧嘩が絶対おきない会食。

    オキマリでもなく、オマカセでもなく。
    自分のペースで自分の食べたいモノを食べてく。
    父が食べたいモノが、ボクも食べたいモノであったりすると、なんだかウレシイ。
    ボクがたのんだモノを、「オレも」と父がおいかけ注文するのもまたうれしくて、ついつい、食欲進んでしまう。
    昼間あんなにラーメン一杯食べたのに、寿司は別腹。
    親子でつまむ寿司はなおさら別腹で、一口ごとに食べたいネタが頭に浮かび、それを次々たのんでお腹におさめてく。

    瀬戸内産のシャコがあり握ってもらうとシットリ味わい豊かで香りもさわやか。
    今がまさに旬のネタにて今日のは玉子を持たぬオス…、これから玉子たタップリ抱き込んでホツホツポロポロ、まるでからすみ食べてるみたいな風味のものもやってくる。
    そういえば、今年最初のシャコだった…、なんだかウレシイ、オゴチソウ。

    堅い歯ごたえが特徴的な今の白イカ…、生姜をすって醤油をほどこし、噛めば噛むほど口の中で粘り気を出しネットリしてくる。
    蒸したタコは香り豊かで、ムッチリとしたたのしい歯ごたえ。
    a721128b.jpegキラキラ目にもおいしい小肌は、ムワッと口がむせ返るような青い魚独特のコッテリとした香りと一緒にスッキリとした酸味を持って、口の中をサッパリさせる。
    フックラ炊いた穴子は一度軽く炙って、甘辛のツメをトロォリ施す…、口の中でホロリとほぐれてネットリとした穴子ペーストになって歯茎にこびりつく。

    全てがただしい味わいで、ネタの鮮度もなかなかに良い。
    生のホッキがありますよ…、というので握ってもらったら、仄かな渋みと旨みの香り、驚くほどの旨みにハッと驚くほど。

    8148c64c.jpegマグロの漬けを握ってもらうと、ひとつはそのまま。
    柚子の皮をおろし金にておろしてパパッと香りをつける。
    もうひとつには刻んだネギをそっとしのばせて噛むとシャキッと奥歯で潰れる。
    ネットリとした漬けマグロ。
    その食感を、ネギの繊維が引き立てて、辛味がピリッと鼻から抜ける。
    ネギの辛味はわさびの辛味と違って鋭い。
    ネギ独特の匂いはせずに、食感、それから辛味だけを借りてマグロをおいしくさせる。
    オモシロイなぁ…、って感心します。

    茹でた車海老を握ってもらった。
    エビはナマより茹でたもの…、だからかなり期待したのだけれどちょっと水っぽい。
    茹でたてじゃない。
    まとめて茹でて冷ましているから、エビ独特の甘みや香りがなくなっていた。
    これが残念…、勿体ない。

    中トロを芯に巻いてもらった鉄火巻き。
    それから〆にかっぱをたのむ。
    すると一言…、「キュウリは細く切りましょうか、それとも太いままにしますか?」と聞いてくれるのがなんともうれしい。
    当然太いの、胡麻を少々足してくださいとお願いをして、出来上がったのが想像通りにみずみずしくてカリッとは切れて口の隅々、スッキリさせる。
    父との会話も盛り上がり、仲良くお腹を満たしてまたね…、とあとにする。



    関連ランキング:寿司 | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅



    ココロおだやかになる動画を一本、貼っておきます。

    Time is Nothing // Around The World Time Lapse from Kien Lam on Vimeo.


    世界17ヵ国を343日で旅し、その旅の途中で撮ってきた6237枚の写真をつなげて微速度撮影映像として再編集したこのビデオ。
    この動画を作成したKien Lamさん。
    仕事を辞めて、ロンドンまでの片道切符を買い、長い旅をスタートさせたその旅の一部始終は彼のウェブサイトに紹介されてる。
    http://kienlam.net/around-the-world
    このサイトがまた素晴らしい出来栄えで、自己紹介のコラムに「いまだにリチャード・ブランソンから宇宙旅行に招待されるコトを待っています」とかいてたりする。
    彼なら宇宙をどう撮るんだろう…、ってそんなふうにも思います。
     

    拍手[8回]

    PR
    朝、家から散歩で歌舞伎町…、朝ご飯を「名代後楽そば」にておこのう。
    krs.jpg実はずっと改装中だった家の近所のゴキゲン喫茶店が、今日、再開業とばかり思ってウキウキしながら行ってみたらばなんと11日にリオープン。
    ボクの勝手な勘違いにて気持ちがちょっと宙ぶらりん。
    抜けるような青い空の日、ならば散歩で新宿駅に向かう途中のどこかで朝をしようと思いテクリテクリと歩いたのです。
    ほどよく汗をかく心地よさに、そうだ、歌舞伎町のココに来ようと思ってそれで…。

    93c9b138.jpegそれにしても朝の歌舞伎町は明るく、気恥ずかしくなるほど健全ムード。
    コマ劇場が撤収されて、街のど真ん中に空地ができて朝日が容赦なくふりそそいでいるというのも、ひとつの理由。
    メイン通りの並木の緑もうつくしく、かつてココに「新東京の最も健全な家庭センター」を作ろうという計画さえもあったという名残を味わえいい気持ち。

    そして朝のメニューでござる。

    三色定食というココの名物定食にした。
    天ぷらそばにソース焼きそば、それに炊き込みご飯までもがついた定食。
    炭水化物に炭水化物の組み合わせって言うメニューは結構ある。
    けれど、これは「炭水化物に炭水化物に炭水化物」の組み合わせ。
    まさに祭りの様相で、いいや、ここまで歩いて来たんだからって、言い訳にならぬ言い訳しながら食べる。

    ソース焼きそばはソースで炒めた野菜炒めの代わりだと…。
    天ぷらそばは具だくさんの汁なんだって頭とお腹に思い込ませて、ご飯のおかずに焼きそばを食べ、合間に天ぷらそばをたぐって汁とする。
    ほらね、立派な「一汁一菜の定食」だよと、思い込みつつズルズルパクパク。

    2a178a18.jpeg実はココには「なにわ三色」という定食もある。
    ソース焼きそばと炊き込みご飯は共通で、そばの代わりにうどんがつく。
    しかもうどんは関西風の出汁のシッカリした薄色のスープを使ったモノなのですね。
    ただ、うどんがモサッとあまり好みでないので一言。
    そばのスープを関西風にしてくれますか?とお願いをして、そうしてもらった。

    江戸前なにわ折衷定食。
    昆布とカツオの風味のきいた、ちょっとぬるりとした汁が細打ちそばの麺にからんでトゥルンと喉を撫でてお腹にきえていく。
    なかなか旨い。
    ゴクリゴクリと飲めるスープが、まさに今日の定食感を高めてる。
    玉ねぎがタップリ入ったかき揚げが、みるみるうちに出汁を吸い込み、トロンととろけてちらかっていく。
    汁をすすると出汁でまみれた天ぷら衣も一緒にトゥルンとやってくるのがオモシロイ。

    炊き込みご飯は醤油味。
    ちょっと田舎の醤油ご飯に似ていて焦げた香りもフンワリ香ばしく、食欲そそる。
    鉄板で焼いた焼きそばにはタップリ胡椒。
    ソースを多めに追加して、ザブザブ食べて、最後にそれをそばのスープの中に投入。
    青森の黒石地方のつゆ焼きそばのような状態で、食べるとこれまたご飯がすすむ…、連休明けの月曜の、働く元気をもらえるよ!って、過食の朝の言い訳とする。
    さてさて仕事にいたします。



    関連ランキング:そば(蕎麦) | 西武新宿駅新宿西口駅新宿三丁目駅

     

    拍手[6回]

    割烹中嶋で昼をとる。

    a79a82a4.jpeg星がついた和食店。
    ご主人の中嶋さんは魯山人直伝という日本料理の世界では有名な人。
    当然、夜は料亭価格を必要とする敷居が高くて気軽にいける店じゃはない。

    けれど昼。
    おどろくほどに気軽な値段でランチを食べることができる。
    当然、贅沢な食材を使って料理は作れない。
    夜のスタッフがフルスタッフでおもてなしというわけにもいかない。
    素材はイワシ。
    若手スタッフですべてを取り仕切るというちょっと変わった営業形態。

    でもって、これがなかなか気持ちいい。
    厨房のいつもは奥の方で仕事をしている人たちが、板場にたって直接お客様の顔を見ながら仕事をする。
    不慣れなコトがときどきおこる。
    それに対してお客様のリスポンスがあり、それに正しく対応するのも料理人として大切な修行のひとつ。
    だから彼らも一生懸命。
    その一生懸命をみるのがたのしく、それでたまにきたくなる。
    磨き上げられた白木のカウンター。
    中には板場で、奥には大きな厨房があり中でキビキビ、10人ほどかなぁ…、夜の仕込みもあるのでしょうけど働いているのが見える贅沢にしておいしい空間。

    ddb734c5.jpegいつ来てもメニューは同じ。
    変わった料理をつくることより、基本的な料理をシッカリ、いつも同じように作り続けることこそが調理人として大切な心構えでありますからして、いつもおんなじ。
    とは言え、刺身、煮物に油物…、ココではフライ。
    フライを玉子でとじた柳川。
    おおぶりのイワシが入ったときだけ作る、塩焼きとそれでメニューは全部というとてもシンプル。
    けれど日本料理の基本はみな含まれている。
    ただ慢性的に塩焼き用のイワシが手に入らないからなのでしょう、塩焼きの欄にはシールが貼られてる。

    どれも魅力的な商品で、悩んで柳川鍋、たのんで食べる。
    フックラとした身厚のイワシ。
    キレイにさばいてパン粉をつけてカラッと揚げる。
    細かなパン粉で、フライはコレにウスターソースをかけて食べる…、それもゴチソウ。
    それを勿体無くも玉子でとじる。
    上等な出汁。
    柳川鍋にタップリはってクツクツ炊いて、そこにフライ。
    パン粉が出汁を吸い込んだ、その頃合いで溶いた玉子をタップリかけて、グツグツさせて持ってくる。
    よぉーく溶いた玉子だから、黄身も白身も渾然一体。
    だから見事に熱が入って、フンワリふっくら、目に鮮やかなオゴチソウ。

    cc7565dc.jpegまずは玉子をスプーンですくう。
    みため以上にフックラでなにより出汁がジュワッと舌にひろがっていく。
    かなり熱々。
    だからフウフウしながら味わう。
    割烹料理のお店でフウフウ…、熱々以上の熱さの料理を味わえる。
    なんだかちょっとオモシロイ。

    そしてイワシのフライをパクリ。
    出汁で煮こまれ濡れてるはずの、パン粉衣がサクサク、前歯で崩れる不思議。
    煮こまれ尚も揚げたて感が残っているのがステキなところ。
    そしてフワッとイワシの香りが鼻に抜けていく。
    ステキであります…、イワシという大衆的な魚がキチンとゴチソウ料理になっているのが見事でスゴイ。
    ご飯の上にフライと玉子を乗っけてそこに出汁をタップリかけまわし、ザブっと食べると上等丼のようになる。
    シャキシャキとした玉ねぎの食感たのしく、やっぱり旨いと思いはするけど、でも昔と果たして同じなんだろうか?
    そんなコトをちょっと思ってしまった今日。
    ご飯がベタッと茶碗にはりつき、フライもちょっと油臭さを感じてしまう…、昔のご飯は食べ進めると自然に茶碗がキレイになっていったし、油はいつも新鮮で出汁の風味を邪魔することはなかったのにネ、今日が例外だったのか、どうなんだろう、ちと心配。
    18dcf9ef.jpegとはいえ、出汁のシッカリした味噌汁に手作りの漬物の味はシッカリしてる。
    ご飯が一杯だけならお替りできて、1000円札を出してお釣りがもらえる900円…、雰囲気、味わい、なによりこれだけたくさんの調理人を目指す真摯な若者たちの姿をみられてたのしめる、料理の対価としては、申し訳ないほどの値段で恐縮します。
    次くるときは、塩焼きあればいいのになぁ…、とそんなコトも思って帰る。
    キリッと気持ちを切り替えて、仕事をしましょう、ニッコリと。



    関連ランキング:割烹・小料理 | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

     

    拍手[0回]

    新宿で軽く小腹を満たす食事をします。

    4cf09471.jpeg「かのや」っていう店。
    新宿の駅を挟んで西と東に一軒ずつ。
    業態的には「立ち食いそば屋」なんだろうけど、テーブルとイスがしっかり用意されててだから厳密には立ち食いじゃない。
    カウンター蕎麦。
    あるいは「前払い制セルフサービス」のお店だというコトになります。
    そう考えれば、スタバとおんなじ。
    なんだかオシャレで賢いスタイルのお店じゃないかと思ったりする。

    食券機で食券を買い、カウンターにもっていく。
    すると少々、座ってお待ちくださいね…、って。
    茹で置きをせず、その都度、茹でて冷水でしめ、温めなおして作ってくれる。
    当たり前のことなんだけど、立ち食いのそば屋さんって昔はこんな面倒なコトはしなかった。
    大抵、蒸し麺。
    あるいは茹で置きの麺をお湯にくぐらせて、あたため作るモノだった。
    小諸そばあたりからでしょうか…。
    茹で上げ麺にこだわるお店が増えてきた。
    しかもココのお店のように客席があると、ユックリ座って待てるから一般的なそば屋さんなんかとクオリティーはそれほど変わらぬ。
    自分でサービスしてる分だけ、安く食事をたのしめる…、ってコトであります。

    ade129ad.jpegこうしたお店が結構増えて、だから差別化のためにみんなそれぞれこだわるところに特徴がある。
    小諸そばは店舗で揚げた天ぷらで、弁天庵は揚げたて天ぷら。
    そしてココは出汁へのこだわり。
    うどん用の関西風の出汁と、そば用の関東風の出汁の2種類が用意されてる。
    しかもそれらを自分の好みで、組み合わせることができるというのがたのしいところ。

    蕎麦に関西風の出汁をあわせてたのんでみます。
    「特選かのやそば」っていう、全部のっけのような商品。
    刻んだお揚げに茹でたほうれん草。
    かまぼこ、天かす、それからとろろ昆布がはいる。
    具材のどこか関西風のようなイメージでサービス精神旺盛で、しかも田舎に戻ってきたようななつかしさがある。
    オキニイリ。
    出汁の香りを味わう関西風。
    醤油の風味を愛でる関東風とそれぞれどちらも良さがあり、風味の強いそばには醤油の香りをあわせて食べるのが普通と言われる。
    けれど関西でお蕎麦を食べると当然、関西風の出汁で食べるのが昔は普通で、だからなんだかナツカシイ。

    d2a24656.jpeg出汁の風味が蕎麦でかき消され、蕎麦の持ってるエグ味をかすかに香る。
    ヌルンと粘り気をもった麺の喉越し感も強調されて、関東風の出汁で味わう蕎麦とはひとあじ違って感じる。
    オモシロい。
    もともとこの店。
    東京の立ち食い系の麺屋さんにしてはめずらしくうどんを得意にしているお店。
    だから出汁がスキッと味わい豊かでしかも、鰹や昆布のうま味がキリッとひきしまる上等な味。
    カウンターの上に置かれた薬味もうどん用。
    そば屋の薬味は七味にわさびに白いネギ。
    ところがココは、すった生姜に白ごま、それから一味唐辛子というモノで、それらをタップリ。
    使ってたべると、ますます蕎麦がいつもの蕎麦じゃなくなっていく。
    にゅう麺たべてるみたいな風味で、喉になめらか。
    なのに食べた後にお腹の中から蕎麦の香りが戻ってくるのがたのしい。

    具もひとつひとつがシッカリしてる。
    ほうれん草はシャキシャキ、歯ごたえ残して茹でられ食感快適。
    お揚げが甘くて、しかも出汁をタップリ含んでシットリふかふか。
    出汁を含んだとろろ昆布がトロトロねばって蕎麦にからんで、スルンとすべすべ、天かすまでもがトロンととろけて喉をやさしく撫でていく。
    お腹がやさしく満たされる、なんだかちょっとオキニイリ。



    関連ランキング:うどん | 新宿駅新宿三丁目駅新宿西口駅

    拍手[0回]

    新宿で友人と一緒に一杯飲もうか…、と、それで街をぶらぶら歩く。
    bc1f2ce6.jpegひさしぶりにきた週末の夜の新宿。
    スゴイ人出で、どこか適当な居酒屋をと、何軒か心当たりの店をまわるもどこも満席…、そうか、給料後の金曜、しかも春に向かってどんどん気温もあがってきている。
    人の気持ちも財布の紐も、ユッタリゆるんできているのでしょう。
    さて、こまったぞと思って尚も歩いていたら、ちょっと意外な光景をみる。

    c5995f6d.jpegでめ金というお店があって、これがかなり繁盛している串揚げ屋さんなんだけど、そこのお店の前にお店の人が立ってる。
    若い人。
    パリッと白い調理人の格好をしてニコニコしながら「串揚げで一杯、いかがですか?」と。
    暇なんでしょう。
    こんなコトをしなくちゃいけないようなお店じゃなかったのに。
    どうしたんだろう…、と思いながら、それでもちょっと揚げ物はなぁ…、と。
    街をぶらぶら、お店を探して歩いてた。

    でも、気になったんですネ。
    大手居酒屋チェーンの人たちが大声上げて慣れた手管で客を呼び込むようなやり方じゃなく、ただただニッコリ、笑顔で道を行く人に挨拶している「あの人」のコトが気になってそれでお店に戻って、暇なんですか?と。
    今日はなぜだか予約がまるで入ってなくてと言うので、それじゃぁとお店に入る。

    気持ちのいいお店であります。
    カウンターだけ…、カウンターの中には当然、キッチンで揚げ場の上に「でめ金」と刻印の入った立派なダクト。
    油をずっと炊いているにもかかわらず、空気がキレイで、どこもピカピカ。
    無口なご主人が、ニコリとこちらをむいて何にいたしましょうか…、と、あぁ、来て良かったなぁってこちらもニッコリ。

    6e50a098.jpegココはお任せでお願いするのがまずは安心。
    キャベツや野菜スティックがお替り放題。
    それに季節の串が5本ついて2500円というのを基本に、それから一本追加するごとに150円が加算されてくというシステム。
    「止めてください」と言うまで次々、目の前に揚げたての串がやってくるという、この上も無きシアワセシステム。

    季節、季節でネタは当然変わってけれど、いつやってきても必ず最初にやってくるのが、牛ロース肉の串揚げと、エビを大葉で包んだ串揚げ。
    牛のロースはベリーレア。
    エビはプチュンと、みずみずしさを残したままでやってくる。
    ソースをつけたり、塩で食べたり、あるいはレモンと味が次々変わっていくので、揚げ物ばかりのはずなのに、いろんな味がたのしめる。

    なによりキャベツ。
    これがおいしく、口直しにちょうど良い。
    甘くてシャクッとみずみずしくて、口の油をキレイにサラッと洗い流してくれるのですね。
    陶器のカップにまるでバラの花が咲いてるように盛られて、どうしたらこんなにキチッと入るんでしょう…、一枚、そしてまた一枚と食べても形が崩れない。
    野菜スティックもニンジン甘く、キュウリはシャリッとみずみずしくて、大根までもが甘みをもってる…、専門店の底力。

    めくるめくような串の世界がボクらをやさしく襲います。
    f9741df1.jpegここの定番ネタのひとつがアスパラガス。
    串で刺しているわけではないので、正確には串揚げではないのだろうけど太くて立派なアスパラガスを一本丸ごと一本、パン粉をつけてあげてタップリマヨネーズ。
    それから手羽元…、骨はそのまま、身を一旦、はがして中に鶏のひき肉を詰めて形を整え揚げたモノで、歯で軽くしごいただけで肉がスルンと剥がれるところがビックリ、おいしい。
    それから豚肉とセロリを揚げたモノでこれは、セロリの香りが鼻から抜ける、食べるとお腹がスキッと再びすいてくる、不思議なレシピ。

    29389735.jpeg串揚げの花と言えばエビであります。
    ココはそのエビを手を替え品を替え揚げる。
    クルンとまるまる小エビにみょうがを抱かせたモノや、当然そのまま揚げたりと、その揚げ方でエビの食感、風味が変わってオモシロイ。

    茄子の肉詰めを甘酢で食べたり、味付けごぼうを穴子でうるんだものだとか、ソースや塩でない味わいもまたオモシロク、筍の季節ですからと、筍の土佐煮を揚げたものまであった。
    イイダコ。
    それから蟹のすり身をサヨリで巻いて、アルミホイルでくるんで揚げたりと、熱した油をオーブン代わりにしたような料理もこれまたココオリジナル。

    野菜が沢山食べられるのもウレシイところ。
    ベーコンでまいたジャガイモや、蓮の穴にカレーを詰めたモノ。
    オクラとチーズの組み合わせは、どちらもトロンと粘って旨い。
    小玉トマトを丸ごと揚げたモノはトロンとトマトがスープのように口の中へと流れこむ。
    それにしてもパン粉衣の薄いこと。
    まるで玉子の殻のよう。
    こんなに薄くて、それでも破けず中の素材を包み込んで美味しくさせる。
    人の手の作りだしてくすばらしき、おいしい世界にウットリします。
    そろそろ止め…、と言ったらばうずらの玉子を揚げた串が最後にやってくる…、噛むとカサッと衣が壊れてプチュンと白味、そして最後にトロンと黄身がほとばしり出る。

    e779fb61.jpegあぁ、おいしい…、本当はまだまだ食べたく食べられそうで、でも調子にのるとお医者様から叱られそうで、それで手を打つ、大人だね(笑)。

    食べ終わった串を突っ込むための容器。
    でめ金の形の陶器で、その口が串で一杯になるのがたのしい。
    何本食べたか、これを数えればいいのだけれど、怖くて数えられなくてそのままお店の人に手渡す。
    ココの勘定システムは古典的にして、とても簡単。
    食べたモノは串の本数を数えるだけ。
    飲んだ飲み物は値段に応じたカラーパネルがカウンターの上に並ぶ。
    瓶のビールを飲んだときには、その栓が置かれてとてもわかりやすい。
    お金のかからぬこうしたシステム。
    いいな、と思う。
    かっこいい。

    お勘定をしている間、パイナップルを食べて待つ。
    ココのデザートはいつもパイナップルで、これがおいしい。
    どうやって甘さを見極めてるんだろう…、って感心するほどいつも甘くて口もお腹もスッキリしてくる。
    ボクらが入ったときには2組。
    食事をしている間に新たに3組がきて、なんとかお店がにぎやかになる。
    次々、串があがってくカラコロおいしい音を聞きつつ食事をするのはやっぱりたのしい。
    来て良かったな、とおもう夜。



    関連ランキング:串揚げ | 新宿駅都庁前駅新宿西口駅

     

    拍手[0回]

    前のページ HOME 次のページ
    Copyright © サカキノホトンブログ All Rights Reserved
    Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
    忍者ブログ / [PR]