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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
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    1960/01/26
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    昼を軽く人形橋で…。

    c70160df.jpegちょっと気になるお店があって、ワザワザ足を伸ばしてきます。
    くんかれ」って店。
    昭和の風情が色濃く残るこの街に、不似合いなほど近代的でキレイな超高層マンションビルの一階にある。
    この超高層ビルに先駆けて、隣の街の浜町に立派なビルができたときには、新しくってピカピカなモノが似合わぬ街があるんだよねって思ったりした。
    例えば浅草。
    神楽坂。
    歩きまわるのがたのしく、全てが人間のサイズに合わせてできている街。
    歩きながら見上げて目線の届く範囲に全てがあって、空が大きく見える街に、人はやさしさだとか懐かしさのような気持ちをもつのでしょう。
    高く大きく、新しくなる。
    そればっかりがいいことじゃない。
    とは言えこのビル。
    低層部分はビルをあんまり意識させない、他の街角と一体化するように作られてはいる。
    銀行や携帯電話の代理店のような家賃が払える店舗じゃなくて、飲食店をこうして配置してるのもそうした配慮…、いい感じ。

    caf7b330.jpegそしてこの店。
    くんかれって名前の由来は「燻製カレー」。
    カレーのルーも、カレーの具材もみんな燻製して、煙の風味をたのしんで…、という趣向のお店。

    銀座に有名な燻製料理のバーがある。
    かつて、新宿の町外れにはチャーシューや煮玉子を燻製にして、一世を風靡したラーメン屋があった。
    料理のおいしさを構成するいろんな要素。
    例えば味や香りや温度。
    それらの中で、家庭で再現するのが一番難しいと言われているのがフレーバー。
    素材の持ち味を引き立てる香りとでもいいますか。
    例えば薪窯で仕上げたピザの香り。
    例えば炭で焼いた鰻の蒲焼。
    人工的に似た香りをつけようと思えば出来はするけれど、フレーバーだけつけてもそれがうま味に変わるとはいえない…、つまり手間をかけなきゃ味わえぬモノ。

    そして燻製。
    木のチップに火をつけてブスブス煙を出させた上に、具材をかざしいぶして仕上げる。
    使う木を使うとそれぞれ風味も変わる。
    煙の香りって、なぜだか人をなつかしくさせる効果があるようで、例えばハムやソーセージでもスモークするとどこか素朴で味わい豊かに感じてしまう。
    それを売り物にしたお店。
    店に入ると入り口脇の壁一面が燻製室になっている。
    そこからやわらかくって香ばしい煙の香りがやってくる…、まるでボクまで燻製されてるみたいな感じにお腹がグーッ。

    40c36b97.jpegご飯とルーが基本のカレー。
    それに自分の好みのトッピングを選んでくわえるというシステム。
    まるでラーメン店のよう。
    しかも具材の種類が厚切りベーコン、鶏のグリル、玉子にチーズという品揃えもラーメン店のチャーシュー、味つけ玉子を彷彿とさせてニッコリ。
    カレーを食べる人たちはラーメンを食べる人たちでもある。
    同じ市場の同じ層の人たちに、分かりやすいというコトはいいことでもある。
    オモシロイ。

    ルーは二種類、レギュラー、それからスパイシー。
    どちらもルーの段階で燻製させてて、だから香りが香ばしい。
    スパイシーなルーを選んで、一口食べると、あれって思う。

    カレー臭さがないのです。
    口の中で一番最初にやってくるのは、煙の香り。
    そして甘くて若干酸味を感じる味で、煙のソースを食べてるみたい。
    舌の上でそれがやさしく広がって、後味としてカレーの味や香りが出てくる。
    油の香りや味がしないのでサラッと次々、お腹に入って収まっていく。
    カレーを食べると胸焼けをする。
    それって多分、カレーの風味をつけるため使われている大量の油や脂が悪さするから。
    油脂にたよらぬ風味を燻製という調理を借りて付けているからいいのでしょうネ…。
    ボクは「ベーコンチキン」の盛り合わせ。
    一緒にいった友人は「全部のっけ」でそれらを分けあい食べ進む。

    1a8a0c20.jpegムチュンと脂ののったベーコン。
    煙をまとって豚のうま味や香りがサラッと食べやすく、けれど味わい濃厚なまま。
    燻製チキンはタンドリーチキンのスパイス抜きを食べてるみたいな素直な味で、ムッチリとした鶏の食感も強調されてる。
    燻製卵はまぁ、こんなもの?
    チーズも果たして燻製しなくちゃいけなかった?って思いもするけど、アイディア自体はステキと思う。

    カレーのルーとご飯の量のバランスが、なんとも絶妙。
    固めに炊かれたご飯もおいしく、サイドに付いた角切りキュウリ。
    ピクルスかなぁ…、と思って食べたら、ただただ普通の生のキュウリの角切りだった。
    それがシャキシャキ、みずみずしくて、その食感とさわやかな緑の香りだけをたのしむ。
    だからカレーの香りや味を損なわないがよい工夫。
    ココット状の陶器の鍋に入ってくるのがまた面白く、そうそう、磁器で作ったスプーンが舌と唇にやさしくなめらか。
    細かなところに気を配り、独自な世界を作り上げてる。
    世界観のあるお店って、いいよなぁ…、って思ったりした、近所にあったらいいのにな!




    関連ランキング:カレー(その他) | 水天宮前駅人形町駅茅場町駅

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    昼を東銀座で洒落て。
    d368d077.jpegパリのワイン食堂」にやってきます。

    今、とりかかっている渋谷の新しいレストラン。
    そこのキッチンまわりの雰囲気をどうしようか…、と打ち合わせの中で議題になって例えばココのお店のイメージ。
    客席側から見通せるコンパクトだけど使い勝手のよさげな厨房。
    上には大きな黒板で、そこに今日のメニューがかかれている景色。
    参考になるんじゃないかというコトで、チーム集めてランチを兼ねた小さな視察。

    1c3a93d4.jpeg開店とほぼ同時に入って、しばらくさすがに静かだったけど、昼に近づくにつれてどんどんお客様がやってくる。
    みるみるうちにお店は一杯。
    夜の賑やかさもスゴイけれど、昼のザワザワした活気。
    レストランの気取りがなくて、確かに食堂。

    フランス料理のランチと言えば女性が中心。
    男性客は足が遠ざかってしまうのが普通なのだけど、ココは男性客がかなりの割合を占めている。
    理由はふたつ。
    肉料理に力をいれているというコトと、パンだけじゃなくご飯を選べるというところ。
    中でも人気で、ここのランチのメインになっているのがローストビーフ。
    マッシュポテトをベッドにし、ロゼに仕上げた大判のローストビーフがたっぷり2枚。
    人肌温度にあたためられて、グレービーソースがかけまわされてる。
    肉そのももがキチンと味わい豊かでおいしい。
    噛むとジュワッと肉汁がでて、しかも程良く歯ごたえがある。
    今まで何度かココにきて、そのたびローストビーフをこうして食べて、今日のこれの状態がとびきり良かった。
    シットリとしてジューシーで、歯にまとわりつく肉感的な食感にウットリしながらご飯をパクリ…、ここのランチはやはり上等。
    特に今日はテラスのテーブルをもらって気持ちがほんわかとする。
    日差しやわらか、風もほどよく気持ちよくテラスに座ってランチにするにはこれほどステキなお天気は無し…、とみんなでニッコリ、話もはずむ。

    06f62972.jpeg前菜、コーヒーがつきピタリ1000円。
    今日選んだ前菜は、ポーチドエッグ。
    黄身がトロンとなめらかな落とし卵に、かぼちゃのピュレを合わせたモノで、かぼちゃの甘さと香りと旨み。
    ポッテリとしたピュレが玉子の黄身と混じって、トロンと濃厚。
    カチッときれいに固まった、白身がプリンとピュレの食感をひきたてる。
    スプーンですくって口に運ぶたび黄身が唇に貼り付いてピトッと潤う…、オゴチソウ。

    それにしても専門店の1000円ランチの中でもこの上等さは際立っている。
    このお店を経営しているオザミグループ
    ワインを売るのがおそらく今の東京で、一二を争う上手なお店。
    けれど大地震のあと、お酒が頼りのお店はかなり苦労をしている。
    チェーン店の居酒屋なんて、売り上げが半分くらいになっちゃった…、ってところがゾロゾロある中で、ココもランチに力をかなりいれはじめている。

    ba3ad4a6.jpeg今までランチをやっていなかったお店も次々ランチを始めてる。
    それぞれのお店がテーマをもって、それぞれ独特のランチメニューを提供している。
    ランチのはしごを…、なんて思うほど。

    ココはやっぱり肉がおいしい。
    ボクがたのんだローストビーフがその代表でそれからこんなハンバーグ。
    毎日20食程度しか提供できない。
    理由はそれだけ分しかハンバーグ用の端材がとれないからで、塊肉から例えばステーキ用の肉を削り出す。
    あるいはブーギニオン用の肉を切って整えたついでにでてくる肉を集めて、包丁使ってタンタン叩く。
    そして刻んでまとめて作る。
    だからホツホツ、ハンバーグとは言え肉を食べてる食感がする。
    肉の旨みは噛んだときの、奥歯を軽く沈ませる歯ごたえ、歯ざわり、噛み心地。
    全てを備えたこのハンバーグを、フレンチフライと一緒に食べる。
    午後のお腹がシアワセになる。

    魚の料理も確実で、今日はアイナメの切り身をパリッと焼き上げて、魚の出汁のタップリきいたスープに浮かべる。
    シットリとした身の濃厚と、香りをそえるバジルソースの風味が旨い。
    キチンと手をかけできたてで、けれどキビキビ料理が出てくる。
    そのスピード感がビジネスランチにはありがたく、デミタスカップのコーヒーで口をスッキリさせるとたちまち、午後の仕事への気力が生まれる。
    そして軽く、打ち合わせ。

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    夜、「パリのワイン食堂」にてゴキゲンディナーといたします。

    e6680fc5.jpeg昨年の12月1日にオープンしたばかりなのに、すっかり老舗の風格が出た。
    ワインの食堂。
    パリの食堂。
    つまり気軽にたのしめるパリな気分に満たされたおいしい空間。
    ただのレストランじゃなく、ちょっとした旅の気分を味わえる特別感があるお店。

    予約がかなり取りにくくなった。
    まぁ、しょうがない。
    ちょっと早めに電話をかける、行動力があればシアワセを手に入れることができるのですから、まぁ、しょうがない。
    本当はもっと早い時間にきたかったけど、早い時間はもう2週間以上前に一杯。
    7時というのが一番早い予約可能な時間だった…、それでちょっと遅めの時間にディナーのスタート。
    今日は連休中日でもあり、だからユックリ。
    明日のことは心配しないで心置きなくお喋りしながらおいしい夜更かし致しましょうと、イソイソ来ました。
    すぐ向かい側に去年の秋まであった歌舞伎座が今は更地で工事現場になってしまってる。
    だから夜はとっぷり暗く、けれどお店の中はにぎやか、キラキラしてる。

    244183a0.jpeg基本的にプリフィックスのお店であります。
    消費税込で3000円ちょっと過ぎ。
    それでまずはアミューズブーシュがやってきて、好みの前菜、メインをたのんでデザートまでがつくというモノ。
    選ぶたのしみ。
    予算がだいたい、わかる安心。
    その両方が一度に満足できるだから今の気軽なレストランでは、大定番になっちゃった。
    何人連れかでやってきて、割り勘するときもこれなら分かりやすくて安心。
    だから重宝されるんでしょう。

    なによりテーブルを囲むみんなが自然に仲良くなれる空間。
    必要十分なサイズの小さなテーブルに、肩を寄り添うように座る親密さ。
    明るく、しかも気軽なインテリア。
    陽気で親切、けれどほどよき距離感をもったサービススタッフがいてくれている。
    日本的に言えば、よき居酒屋の雰囲気なのがとてもうれしい。
    料理も気取らぬ盛り付けで、飾りっけはないけどその分、ボリューム感や迫力がある。

    まずはアミューズ替わりの豚のリエットがやってきて、それにバゲット。
    前回来たときは、ココの名物、カリフラワーとポーチドエッグのアミューズがひとりひとつづつやってきたけど、今日は何人か分のリエットがココットに入ってやってくるだけ。
    ちょっと寂しくはあるけれど、お酒を飲むにはこちらの方がいいのでしょうネ…。
    シラー系の華やかなベリーの香りがたのしいワインを一本あけて、ゴキゲンディナーをスターとします。

    魅惑的な前菜がいくつも揃う中に季節の素材を発見。

    cdb7b931.jpegホワイトアスパラガスの料理が2種類。
    ひとつはストレートにホワイトアスパラガスを茹でて、チーズとポーチドエッグで食べるという料理。
    太くて立派なアスパラガス。
    おどろくほどに繊維がやわらか…、だからナイフでサクッときれる。
    ホワイトアスパラガス独特の苦味を帯びた香りと味わい。
    タケノコっぽいほろ苦さ。
    軽い酸味と、強い甘味とみずみずしさと…。
    香りおだやかで塩味、旨みの強いミモレットチーズをタップリ削りかけ、ポーチドエッグのトロトロの黄身とそれらがまじるとオランデーズソースのようになっていく。

    なるほど、食べてほしい前菜にポーチドエッグを使っているから、今の季節のアミューズはポーチドエッグはないモノを…。
    気がきいている…、ありがたい。

    季節の味でございます。
    春の遅い、ヨーロッパの北側の春を告げる野菜でもある。
    あぁ、ベルギーに行きたくなっちゃう。
    チコリにホワイトアスパラガス。
    新しくでたじゃがいもを、カリッとフリットにしてもらいベルギービールかキリッと冷えたシャブリで味わう…、いいだろうなぁ…、って思ったりする。

    もうひとつのホワイトアスパラガスの料理がこのグラタン。

    8118a704.jpeg同じく太いアスパラガスを一口大に切り分けて、茹でてソテして器にいれる。
    軽く仕上げたベシャメルソース。
    溶かしバターを回しかけ、ここにもポーチドエッグをポテリ。
    ホワイトアスパラガスと玉子の黄身の相性はおどろくほどに良いのであります。
    ホワイトアスパラガスに限らず、香りと風味がよい素材。
    例えばトリュフのような食材は、程良く熱が入った玉子の黄身と出会うと、その持ち味を際立たせる。
    ネットリとした黄身の粘り気が、ハリがあるけどツルンと少々よそよそしい、アスパラガスの食感やさしく包みこむのも、またゴチソウ。
    パン粉を軽くほどこして、オーブンの中で焼くとそれがカリッと揚がる。
    ツルツル、シャキシャキ、ムッチリ、ネットリ、カリカリ。
    茹でてそのまま食べるホワイトアスパラガスも素直でおいしい。
    けれどこうして手間をかけると、食感にぎやか、味わい深くて豊かな味わい。
    フランス料理!という感じ。

    メインをいくつかたのんだなかで、メインのメインが豚のブレゼ。

    c2b3e110.jpeg豚のモモを丸ごと一本。
    ルクルーゼのお鍋に入れて、ブイヨンスープをひたひたにはって蒸し煮する。
    密閉性の高い鍋。
    しかも分厚いホウロウびきで蓋も重たくジックリ、ジックリ火が入っていく。

    蓋付きの鍋のまんまでテーブルにまでやってきて、さぁ、召し上がれと蓋をとる。
    その瞬間に、蒸気がフワン。
    それと一緒に肉のおいしい匂いがポワン。
    テーブルの上が華やかで、おいしい空気に満たされる。
    トングで肉をひっぱるとそれほど力を入れてないのにポロリととれる。
    肉の繊維がバサッとこわれ、コーンビーフのような姿でお皿にのっかる。

    豚独特の白身を帯びた肉の色。
    シットリしてて、ネチッと奥歯にくっつくような肉感的な噛み心地。
    肉の旨味がジュワッと舌に広がっていく。
    ディジョンを付けると渋味が旨みをひきたてて、刻んだハーブを練りこんだソースを付けると、酸味が肉の甘味をひきだしていくたのしい味わい。
    手をくわえ過ぎず、肉が自らおいしくなりたい…、その方向にいざなうだけのシンプルにして、だから肉そのものの旨みを感じるステキな料理。
    一緒に煮込んだカブやニンジンに肉の旨味がしみこんで、シットリおいしい。
    骨の周りのゼラチン質やプルプルとした脂まで全部たいらげ、裸の骨が鍋でカタカタ寒さに震えるその様に、征服感まで満たされる。

    18a4f93f.jpeg集まったみんなはなぜだか肉食系。
    たのしい食卓には肉だよねぇ…、とだから他のメインもみんな肉。

    牛のみすじスッテクンフリッツ。
    骨付き豚をローストし、脂でツヤツヤしたとこにローズマリーの香りをつけた、サクッと歯切れる食感たのしむ男性的なる一品や、仔牛の肉をきのことソースとグリルしたもの。
    どれもシッカリした揺るぎなさ。
    飾りっけはなく、けれど正しくおいしくて、会話が弾むゴキゲンな味。
    だからでしょうか。
    他のテーブルの上にも笑顔で一杯になる。
    ボクらのまわりがみんなたのしい、そのたのしさが、ボクらのたのしさになっていく。
    共鳴しあって増幅していく、レストランのパワーとステキなエネルギー。
    隣のテーブルのたのしい会話を小耳にはさみ、クスッと笑ってデザートにする。
    アイスクリームやチョコムース。
    甘いモノにてお腹に蓋する…、たのしい話題が次々でてくる口に蓋することはできぬのがまたたのしくて、夜がふける夜。



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    銀座でお昼。

    sl.jpg実は、ビアホールのサッポロライオンの銀座五丁目店が、東日本大震災の義援金ランチをやっている。
    ワンコイン。
    つまり500円。
    それでステーキを食べて元気を出してもらいましょう…、と。
    いろんなところで義援金ランチが目立つようになってきた。
    特に銀座は義援金ランチのメッカかも。
    贅沢な街。
    日本で一番華やかな街。
    どんな街より、日本が早く元気になってほしいと思う街だからなのでしょう。
    とは言え数ある義援金ランチの中でも、ここのコレはかなり強烈、ハイインパクト。

    一日50食という限定数でほぼ原価割れ間違いないほどの迫力メニューでやってて話題。
    今日もボクが食事を終えて表に出たら、本日分はもう売り切れですの張り紙出てた。
    たしかに近所のサラリーマンのおじさんたちが、もしかしたら、部署単位でお越しでらっしゃいますか?って思えるくらいの人数で、きてましたもの。
    しかもまだ欠品になるまでは、ほぼすべての人がこれを食べてる…、ボクもそう。

    それにしてもこの店のインテリアのうつくしいこと。
    日本初のビアホール時代の様式、装飾をそのまま残した7丁目にある店には到底かなわないけど、高い天井をギッシリ埋めるレリーフや、みるからドイツな感じのはめ込み家具の見事なところがさすが。
    高い天井を活かして中地下風の二層構造をとる、これもしかしたら今の建築基準に適ってないかもなぁ…、新築だったらまず作れない、そんな歴史もまたステキ。

    054704ff.jpegそしてステーキ。
    オージービーフのサーロインが200g、ドデンと来ます。
    しっかり厚さを保った一枚。
    お箸でご飯のおかずになるよう切り目が入ってやってくるのが、おじさまたちのニーズにあってるというコトでしょう。

    決して粗末な肉じゃない。
    脂の部分が若干、黄色く、お年を召した牛さんなんだろう…、って。
    和牛のように「さし」が入っていることもなく、野放図に育てられた筋肉質な牛の肉。
    日本の牛はみんな過保護で優等生。
    手塩にかけて育てられ、おいしくなることを義務付けられた牛は旨くて当然。
    どんなに料理をしたって旨い。
    それに比べて、オージービーフ。
    しかもかなりディスアドバンテージをかかえた肉をおいしく食べるには工夫が必要だったのでしょう。
    ガリッと焼いて、ソースをタップリかけている。
    トロミがついてる甘酸っぱさを感じるソースで、肉を一切れ持ち上げると、自然とそこにしがみつきもれなく口に入ってくるようにできている。
    ソースがなくちゃ、味がたりない。
    だからこうした工夫をしてる。
    こうした工夫がそもそも料理の始まりだったに違いない…、って思えばこれもまたいい感じ。
    サイドをかざるジャーマンポテトもツヤツヤ、ムッチリ悪くない。

    d3fc0f5f.jpegそれにしても、この値段にてかなりのクオリティー。
    厚さも十分。
    良く焼き系ではあるけれど、中はピンクでよきミディアム状。
    顎を使って噛むことを、たのしい食感を感じるコトができればこれこそステーキなんだと思いもできる。
    スジもきっちりとっていて、どこを食べてもサクッと歯切れる。
    ただ脂までおいしく食べれる和牛と違って、ほぼ全量の2割ほどを残さなくっちゃいけないというのが、ちょっと残念。
    でも脂なんて食べない方がいいんだよ…、って思えばこれも親心。
    なによりこれで500円というのがなにより、すばらしいとこ。
    文句を言ったらバチがあたろうと言うものでしょう。
    お店の人もキビキビしてる。
    さすが夜は重たいビールジョッキを何個も両手で抱えて運んでくれる、腕っ節には自信ありそげな人がテキパキ歩きまわってるそのさまが、たのもしくって気持ちいい。
    しばらく注目、元気をつけて、さて移動。

    軽い打ち合わせに寄った先。
    おやつを買っておきました…、って、みればまい泉のひれかつサンド。

    smaisen.jpg3切れセットの小さなボックス。
    実はサッポロライオンの、ステーキにつくご飯を小盛りにしてもらってた。
    いろいろ気になるコトがありまして…。
    健康というよりも、着るものがそろそろ危なくなって来たもので、ちょっとお腹を凹ませようかとそれで炭水化物を減らす努力をしてる。
    努力はしてても、成果が出るかというとそうじゃないのが悔しいところではあるけれど、少なくとも今日はほとんどご飯を食べずに昼をすませた。
    これでも十分、お腹いっぱいになった気になる。
    ボクってやればできる子なんだ…、と思った矢先にこのサンドイッチ。

    食べました(笑)。
    食べましたとも、だった勿体無いんだもの。
    フッカリとしたパンに、ふかふかしたヒレカツに、酸っぱく旨いソースがタップリ。
    出してもらったコーヒーにたっぷりミルクと砂糖をいれて、コーヒー牛乳のようにしながら食べるとソースの旨味が引き立つ。
    頭に染み込むオゴチソウ。

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    昼を銀座で。
    オザミ・デ・ヴァン」というレストラン。

    auxami.jpg銀座の路地裏。
    かなり隠れ家風にできてるお店で、昼やってくるのは実ははじめて。
    というのもこの店。
    ワインレストランの草分けのような店。
    だからずっと、平日はランチをやらずに営業してた。
    収益性のコトを考えるなら、得意な時間に注力して特に客単価の高い夜だけ営業する方が有利だから。
    けれど震災が起こった直後。
    被災地救援チャリティーランチをスタートし最初は期間限定の予定。
    それが結局、4月から定番ランチになった状況。

    夜の営業時間は短縮。
    おそらくこれから、こうした対応が増えるんじゃないかと思います。
    飲食店のメインの時間はディナータイム。
    ずっとそう思われていたけど、そうとばかりは言えなくなる。
    夜遅くまでワインを飲んでたのしむ気持ち。
    計画停電が本格的になってきたらば、萎んでしまうに違いない。
    かわりに昼を贅沢に。
    あるいは昼に売り上げを。
    そうした気持ちに対応するレストランもこれから増えるんだろうなぁって思ったりする。
    ボクらの生活がちょっとづつ、こうして変わっていくんでしょう。

    159ad22a.jpegランチをとります。
    ここのランチは前菜、メイン、デザート、そしてコーヒーという、ほぼフルスペックで、なのに1050円という驚くべきかなハイパフォーマンス。
    仕事が丁寧。
    だからちょっと提供時間がかかってしまうのが、玉に瑕かもしれませんけどそれもまたよし、たまにはスローな昼もいい。
    まずフォカッチャが来て、それをつまみにしばらく待ってやってきたのがこの見事。

    ヴィネグレットでドレスした、サラダ野菜をベッドにし、スモークサーモン。
    柔らかくなるまで煮込んだブロッコリ。
    それを崩してオリーブオイルとアンチョビをまぜた冷たい料理。
    熱々のこれでパスタをあえたら、さぞおいしいだろう…、って思いながら、パンにのっけてパクンと食べる。
    それからシュー。
    一口大の小さなシューで、中にタップリ、チーズを混ぜて焼いている。
    フックラとしてみずみずしくて、ムチュンとちょっと粘り気がある。
    これにフォアグラやレバーのムースを注入したら、ワインによく合う一品になる。
    やっぱりここはワインだよなぁ…、って思いながらも今日はお水で我慢する。
    冷たいポタージュ。
    ニンジンを丁寧に濾して作ったポッテリとしてさわやかな味。
    昼のおなかがグーッとなる。

    8c84b2dc.jpegそしてメインを豚にしました。
    吉田農場の電殺豚。
    ストレスをなるべく与えず育てた豚のもも肉をロースとしたモノ。

    見事なロゼ色。
    脂はキレイに透き通っていて、あぁ、健康的な豚なんだなぁ…、ってウットリします。
    塩がシッカリきかせてジンワリ、中から温度を上げつつ調理をしたモノで、だから肉汁が中にキチンと閉じ込められてる。
    お皿の上でうつくしく、汗かく姿に、いただきます!
    スッとナイフを入れて一口。
    ムッチリとした粘り気のある食感で、歯にまとわりつくたくましさ。
    肉汁ジュワっと口に広がり、噛めば噛むほどうま味がズシッとやってくる。

    ローストビーフも確かに旨い。
    けれどこうしてネットリと、口全体を撫で回しつつ蹂躙するような肉感的は、豚のお肉が一段上か…。
    なにより脂がクチャっと溶ける。
    そして甘みを残してササッと消えていく。
    潔いほどのスッキリとした味に体が身悶える。
    タランとかかった、ディジョンの風味をまとったソースも香り豊かで見事な出来栄え。
    マスタードを辛味調味料ではなく、香り調味料として使う。
    なんてステキなアイディアだろう。
    マッシュポテトもクリーミーにしてなめらかで、フランス料理の力を感じるオゴチソウ。

    95d1f5cd.jpegデザート、そしてコーヒーで〆。
    チーズケーキで今日のお腹に蓋をする。
    かなりコッテリした味わいで、けれどホロッとくちどけのよい食べ心地。
    お腹に負担にならぬ甘さがありがたい。
    東京の1000円ランチの中でコストパフォーマンスナンバー1!と自信をもっていえるクオリティー。
    感心しました…、見事なり。
    お店をあけてたちまちお客様がやってきて、すぐ満席になっちゃう人気も、これなら当然と納得す。
    それにしてもこのお店。
    多くの人が、昼からワインを飲んでいる。
    だってひとつひとつの料理がなんだか、ワインをおねだりする料理。
    夜だとちょっと値が張る贅沢。
    しかも銀座とは言え、ここ数週間の夜はさみしく、だから昼。
    こうしてちょっと贅沢をする。
    なんてステキと思いもします。
    ボクらのライフスタイルはこれからしばらく昼型に…、ってコトになるのか、どうなんだろう。
    どちらにしてもすばらしき店…、またまいりましょう、いい気持ち。

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