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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    昼を銀座で。
    オザミ・デ・ヴァン」というレストラン。

    auxami.jpg銀座の路地裏。
    かなり隠れ家風にできてるお店で、昼やってくるのは実ははじめて。
    というのもこの店。
    ワインレストランの草分けのような店。
    だからずっと、平日はランチをやらずに営業してた。
    収益性のコトを考えるなら、得意な時間に注力して特に客単価の高い夜だけ営業する方が有利だから。
    けれど震災が起こった直後。
    被災地救援チャリティーランチをスタートし最初は期間限定の予定。
    それが結局、4月から定番ランチになった状況。

    夜の営業時間は短縮。
    おそらくこれから、こうした対応が増えるんじゃないかと思います。
    飲食店のメインの時間はディナータイム。
    ずっとそう思われていたけど、そうとばかりは言えなくなる。
    夜遅くまでワインを飲んでたのしむ気持ち。
    計画停電が本格的になってきたらば、萎んでしまうに違いない。
    かわりに昼を贅沢に。
    あるいは昼に売り上げを。
    そうした気持ちに対応するレストランもこれから増えるんだろうなぁって思ったりする。
    ボクらの生活がちょっとづつ、こうして変わっていくんでしょう。

    159ad22a.jpegランチをとります。
    ここのランチは前菜、メイン、デザート、そしてコーヒーという、ほぼフルスペックで、なのに1050円という驚くべきかなハイパフォーマンス。
    仕事が丁寧。
    だからちょっと提供時間がかかってしまうのが、玉に瑕かもしれませんけどそれもまたよし、たまにはスローな昼もいい。
    まずフォカッチャが来て、それをつまみにしばらく待ってやってきたのがこの見事。

    ヴィネグレットでドレスした、サラダ野菜をベッドにし、スモークサーモン。
    柔らかくなるまで煮込んだブロッコリ。
    それを崩してオリーブオイルとアンチョビをまぜた冷たい料理。
    熱々のこれでパスタをあえたら、さぞおいしいだろう…、って思いながら、パンにのっけてパクンと食べる。
    それからシュー。
    一口大の小さなシューで、中にタップリ、チーズを混ぜて焼いている。
    フックラとしてみずみずしくて、ムチュンとちょっと粘り気がある。
    これにフォアグラやレバーのムースを注入したら、ワインによく合う一品になる。
    やっぱりここはワインだよなぁ…、って思いながらも今日はお水で我慢する。
    冷たいポタージュ。
    ニンジンを丁寧に濾して作ったポッテリとしてさわやかな味。
    昼のおなかがグーッとなる。

    8c84b2dc.jpegそしてメインを豚にしました。
    吉田農場の電殺豚。
    ストレスをなるべく与えず育てた豚のもも肉をロースとしたモノ。

    見事なロゼ色。
    脂はキレイに透き通っていて、あぁ、健康的な豚なんだなぁ…、ってウットリします。
    塩がシッカリきかせてジンワリ、中から温度を上げつつ調理をしたモノで、だから肉汁が中にキチンと閉じ込められてる。
    お皿の上でうつくしく、汗かく姿に、いただきます!
    スッとナイフを入れて一口。
    ムッチリとした粘り気のある食感で、歯にまとわりつくたくましさ。
    肉汁ジュワっと口に広がり、噛めば噛むほどうま味がズシッとやってくる。

    ローストビーフも確かに旨い。
    けれどこうしてネットリと、口全体を撫で回しつつ蹂躙するような肉感的は、豚のお肉が一段上か…。
    なにより脂がクチャっと溶ける。
    そして甘みを残してササッと消えていく。
    潔いほどのスッキリとした味に体が身悶える。
    タランとかかった、ディジョンの風味をまとったソースも香り豊かで見事な出来栄え。
    マスタードを辛味調味料ではなく、香り調味料として使う。
    なんてステキなアイディアだろう。
    マッシュポテトもクリーミーにしてなめらかで、フランス料理の力を感じるオゴチソウ。

    95d1f5cd.jpegデザート、そしてコーヒーで〆。
    チーズケーキで今日のお腹に蓋をする。
    かなりコッテリした味わいで、けれどホロッとくちどけのよい食べ心地。
    お腹に負担にならぬ甘さがありがたい。
    東京の1000円ランチの中でコストパフォーマンスナンバー1!と自信をもっていえるクオリティー。
    感心しました…、見事なり。
    お店をあけてたちまちお客様がやってきて、すぐ満席になっちゃう人気も、これなら当然と納得す。
    それにしてもこのお店。
    多くの人が、昼からワインを飲んでいる。
    だってひとつひとつの料理がなんだか、ワインをおねだりする料理。
    夜だとちょっと値が張る贅沢。
    しかも銀座とは言え、ここ数週間の夜はさみしく、だから昼。
    こうしてちょっと贅沢をする。
    なんてステキと思いもします。
    ボクらのライフスタイルはこれからしばらく昼型に…、ってコトになるのか、どうなんだろう。
    どちらにしてもすばらしき店…、またまいりましょう、いい気持ち。

    拍手[1回]

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    ■ コメント一覧
    無題
    オザミはどのお店もハズレがないですよね♪
    丸の内ガレットのお店もオススメです。
    キョーコさん / 2011/04/05(Tue) / URL
    鳥のごとく
    明るい時に、暗いときに。
    それぞれの時間帯に適した生活をすればいいだけのこと。
    今までが無理しすぎてただけだと思います。
    長い時間営業するだけが飲食業のやることじゃないんじゃないかと。そういうライフスタイルを提案して、美味しいものをおいしく受け入れる消費者を育てる。
    そういうのもありかと思います。
    めるばさん / 2011/04/05(Tue) /
    ヴァンピックル
    > キョーコさん
    丸の内のヴァンピックルのランチ。
    どうしてもハラミのステーキをたのんじゃうので、ガレットは未食なんです。
    機会があったらって思います。
    それにしてもオザミグループ…、本当においしいモノを知っていると思います。
    サカキシンイチロウさん / 2011/04/05(Tue) /
    自然体
    > めるばさん
    そうなんですよね。
    日本はちょっと頑張りすぎだったように思います。
    お客様の気持ちにあわせて、自然な経営ができればそれが一番ステキなことなんだろうと思います。
    さまざまなコトを見直すキッカケ。
    そう思えば心穏やかに過ごせますよね。
    サカキシンイチロウさん / 2011/04/05(Tue) /
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