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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    性別:
    男性
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    1960/01/26
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    銀座でお昼。

    uoq.jpg魚の粕漬けで有名な「魚久」の、イートインコーナー。
    「あじみせ」に来る。

    粕漬けの販売店の2階という場所。
    一旦、お店の中に入って階段とんとん、上がったところ。
    自然木のシンプルモダンな家具が並んだあかるい食堂。
    ここをわざわざイートインコーナーとよぶ、謙遜気味がかなり好き。
    あくまでうちは、小売りがなりわい。
    料理屋さんではございません故、さまざまな不手際、ご無礼、ご容赦くだされ…、というコトなのでありましょう。

    実は昨日。
    夜をしたたか飲んでたのしみ、今朝、頭もお腹も重かった。
    つまり二日酔いな状態であったのでござります。
    ひさしぶりに朝食スキップ。
    そのままグタッとしていたかった。
    けれど友人とランチを一緒にする約束があり、それで銀座のココにきた。

    51355cc8.jpeg銀ダラ、鮭、サワラと魚は3種類。
    先日は銀ダラを焼いてもらって食べたので、今日は銀ダラ以外からコレ。
    鮭の粕漬け。
    たのんで食べる。

    銀ダラに比べてムッチリとした鮭の身質。
    魚というより肉っぽい。
    鶏のささ身をシットリさせたような食感がある。
    鮭独特の脂の匂いが、粕の風味でおだやかになりうま味がひきたつ。
    ハラミの脂が焼けてコンガリ焦げ目が香ばしい。
    ジャコのサラダに、イカの煮物。
    瓜の漬け物、玉子焼。
    どれもほどほどおいしくて、おいしすぎぬのが身の程知ったいいところ。
    あくまでうちのメインは魚。
    そのおいしさを邪魔せぬ程度においしくできてる、その控え目がいい感じ。

    70e6b346.jpeg折角だから、もひとつ、魚。
    サワラの酒粕白味噌漬けを焼いたもの。
    ブリンとした身。
    ツルンとした食感に、ハリをもった噛み心地。
    ゼラチン質の塊。
    つまり肉の筋とかアキレス腱を食べてるみたいにも感じる食感。
    普通に焼いたただのサワラはネットリばさつく食感がある。
    けれど酒粕で漬けるとこんなにハリを持つ。
    ちょっとビックリ。
    ただ酒粕の酒の香りと風味がちょっと、二日酔いの今日のお腹には重たく感じる。
    まるで食べる向かい酒。
    それもまたよし…、酔っ払い(笑)。

    9214b694.jpegそんなお腹にありがたかったのが、おみそ汁。
    キッチリ出汁をとったコクある汁に味噌。
    具材はワカメ。
    それからお麩というシンプルで、これがビックリするほどおいしかった。
    お腹のすみずみに染み込む味わい。
    動きをとめてた重たいお腹が、ジワッと動きはじめてくるのにウレシクなった。

    ガラスのポットに入った冷たいお茶をゴクゴク。
    体が潤う。
    お腹の中から目が覚める。
    お昼をちょっと過ぎはじめると、次々、お客様がやってくる。
    厨房の中で次々魚が焼けていく音、煙の香り。
    体はお腹いっぱいになっているのに、お腹が再びすいてくる。
    食欲復活…、ありがたい。

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    銀座でお昼。

    hati.jpg弓町銀座 溜まりや 八」というお店。

    味噌と溜まり醤油がテーマの夜は居酒屋、昼は定食がおいしいお店というコトで、ちょっと気になりやってきた。
    調味料がおいしいお店って、かなり興味がありまして。
    特に味噌や醤油のおいしさは、日本の料理の味の基本がおいしいというコトでもある。
    最近、稀少な素材や産地云々の食材ばかりがスポットライトを浴びる中、こうした特徴のつけ方も悪くないなぁ…、って思ったりする。
    それでココ。
    田舎の古民家のような造りのひなびたしつらえ。
    もしかしたらばこの店の奥に、味噌樽なんかが置かれていそうなそんな風情がなかなかに良い。

    この店に限らずこのビルの中。
    銀座ベルビア館っていう3年ほど前に出来たビルなのだけれども、かなり気合いが入ってたのしい飲食店が揃ってる。
    比較的若い経営者のお店が多くて、銀座の気取ったところがない。
    素朴な木造のファサード、それからインテリア。
    トゲトゲしたところがなくてこの空間に身を置くだけでホッとする。
    いい店ばかりなのだけど、かなしいコトにビルが地味。
    下のフロアのテナントに集客力がまるでなくって、いつも静かで損してる。

    6413411c.jpegところがコノ店。
    やってくるとほぼ満席。
    他のお店はガランとしてて、けれどココだけにぎわっている。
    女性が中心。
    それもリピーターとおぼしき近所で働く人たちがかなり多くて、お店の人とあれこれ会話をかわしているのがなんだかたのしい。
    土間をイメージしたテーブル席と、畳の床に掘りごたつ式に座る造りのカウンター。
    カウンターの中にはハガマがおかれててそこでご飯が炊かれているという趣向。
    炭焼きの炉もしつらえられてて、夜はそこで炭焼き料理を肴に酒をって感じになるんでしょうね。

    テーブル席をもらって座る。
    テーブルの上に小さなヤカン。
    湯飲みに自分で注いで飲む…っていうのが気軽でたのしい。
    オモシロイ。
    なにかを記念してというコトでサラダが今日は食べ放題。
    埼玉のどこかでとれたタマネギを使ったモノ…、って言ってはいたけどどこで取れたものかは失念(笑)。

    de923f9a.jpeg魚をおかずに定食にする。
    サワラの西京味噌漬けを焼いたもの。
    それから鯛の煮魚をとって二人で分けることにした。

    味噌や粕に魚を漬ける。
    浸透圧なる現象のおかげとでもいいますか。
    魚の中の水気が味噌や粕に吸い取られ、身質を硬くネットリさせる。
    魚の旨みが凝縮されて、しかもそこに味噌や粕の旨みが混じる。
    保存食でもあるのだろうけど、鮮度をガマンしなくていいのが昔の人の知恵とでもいいますか…。
    なによりご飯が進むのがいい。

    煮魚もまさか尾頭付きで来るとは思っていなくてビックリ。
    溜まり醤油のコッテリとした味が、魚に染み込んでこれもなかなかおいしくてよい。
    おいしい醤油って、それそのものもおいしいのだけど素材の味を邪魔することなく引き立てしかも味に深みを出してくれる。
    この溜まり醤油もかなり濃い目の色合いで、香りも濃厚。
    けれど魚の旨みはそのまま…、これまたご飯が進む味。
    ただ瀬戸内育ちのボクとしては、鯛はもっと大きく太った切り身を炊くもの。
    あるいはそれを浜焼きにして、せせったモノをご飯と混ぜて食べるもの。
    あぁ、鯛素麺が食べたいなぁ…、ってちょっと遠い目、なつかしい。

    立派と思ってたのしんだのが、ここの汁。

    a44ff457.jpeg魚のアラがタップリ入ったアラ汁で、しかもお替わり自由なんですね。
    魚の旨みがコクを出汁はしているけれど、でもおいしいのが合わせ味噌。
    自慢の味噌。
    しかもそれをかなりの割合混ぜてポッテリ、濃厚風味に仕上げてる。
    ハガマで炊いたご飯も旨い。
    茶わんによそってもらった直後はちょっとシットリ。
    水分量が多く思った。
    ハガマ炊きの炊き立てご飯の宿命ですか…。
    それが徐々に水気を吐き出し、程よい硬さに仕上がっていく。

    ご飯と汁もお代わり自由と言われはしたけど、すぐにおかずがなくなっておかわりしようにも出来なかったのがちと寂しいトコ。
    銀座のお店のお洒落な分量…、大食いさんにはちとつらいのが玉に瑕。
    今日は体が溶けそうなほど暑い一日、さてもうひと仕事。

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    銀座にある魚久って店。

    uokyu.jpg魚の粕漬けで有名な店。
    ボクが住んでいる四谷三丁目にもなぜだか直営店があったりもする。
    定期的に訳あり商品を売る日があって、そのときはかなりの人気。
    とは言え基本、普段使いにはちょっと贅沢。
    お使いモノに程よい高級感がある。
    そう言えば四谷三丁目には錦松梅や八竹、あるいはこの店と贈答ブランドのお店が不思議と揃ってる。
    車の便が程よくて、赤坂と言う色街近くで、しかも番町、麹町と言うお屋敷街の隣という場所が成せる技?っておもったりする…、どうだろう。

    銀座松屋の裏側にある、銀座のコノ店。
    清潔でしかもかなりモダンな作りで、前面一面がガラス扉。
    しかも引き戸というおもしろさにて、一階部分には粕漬けの魚を並べたショーケース。
    気軽に中を覗き込めるけど、引き戸をあけて中に入るのにはちょっと勇気がいる緊張感。
    中に入るとすかさずお店の人から明るい声がかけられて、空気までもが上等なように感じるステキ。
    いい感じ。
    本店とこの店にだけ、ここのお店の粕漬けが定食として食べられるイートインコーナーがついている。

    b6d5b019.jpeg2階部分がその食堂で、カウンターと大テーブル。
    30人ほど座れば一杯になるでしょうか…、ピーク時間にはかなり混雑するのでしょう。
    ウェイティング用の小さな椅子がそこかしこに置かれてて、けれど遅めの時間でもありほどよくユッタリ。
    椅子に座ると、フカフカとしたタオルのおしぼり。
    麦茶の入ったガラスのポットと、グラスがいそいそ、運ばれてくる。
    竹で編んだポット敷きの上にポットがそっとおかれるのです。
    テーブル用じゃなくてボク用のポット。
    お茶やお水をお好きなだけ…、とポットをおいてるお店は沢山あるけれど、そのほとんどがポットを置きっぱなしにしてる。
    けれどココ。
    お客様が変わるとポットが変わる。
    さりげないけど、ステキなサービス。
    お茶を注ぐと氷がカラカラ、まるで風に舞って歌う風鈴みたいな音をたてて涼やか、気持ちよい。

    ed9eb1b6.jpeg全部で4つの定食があり、銀ダラに鮭、さわらの粕漬けを焼いたモノに、その盛り合わせという4種。
    どれにしようか、ちと迷うものの、味噌や粕につけておいしくなるのは銀ダラ。
    銀ダラ主役の定食にした。

    しばらく待ちます。
    お店の奥のガラスの壁で囲まれた厨房の中で、串を打たれた魚の切り身が焼けていく。
    脂ののった魚なんでしょう…、火花がときおり小さくあがり、煙たなびく、おいしい様をウットリしながらみつめてそれで、さぁ、どうぞ。
    うやうやしくも大きなお膳がやってくる。

    焼いた銀ダラ、ご飯に味噌汁。
    おかずに小鉢に漬物に、サラダがついてひと揃え。
    定食で大切なのは主役だけでなく脇役である小鉢や漬物までもが旨いかという点で、それがコノ店。
    しっかりキチンとおいしくできてる。
    甘めにできた出汁まき卵。
    イカと野菜の煮物も程よい塩梅で、ご飯のおかわりおねだりをする。
    薄くて浅い茶碗に入ったご飯がスベスベ、舌を転がるような味わい、炊き加減。
    お替り自由といわれはしたけど、いやいや、炭水化物は控えなくちゃと最初は思った。
    けれどあまりのご飯のおいしさ。
    しかもおかずの相性良さに、抗しきれずに半分お替り…、甘やかす。

    そしてなにより主役の魚の旨いコト。

    9f2e4061.jpeg脂がのってキレイに焼かれて、見事にテカテカ。
    分厚くしかもとても頑丈な銀ダラの身に、箸を当ててもなかなか壊れぬ。
    皮からむしりとるようにして、ひとかけ口に放り込んだら、おやまぁ、アラアラ。
    口で脂でひんやりなるほどの濃厚さ。
    しかも粕の甘い味わい、焦げた脂の香りがまじり思わず口が止まってしまう。
    しばらく舌の上に留め置き、もっとしっかり味わわなくちゃ、損しちゃうよね…、ってそう思いつつ食感、風味や香りを味わう。
    ブリンとまるではじけるような身質は銀ダラ独特で、魚ばなれしたその食感を堪能しつつご飯をパクリ。
    あぁ、シアワセだ!
    今まで食べた、どの銀ダラよりこれはおいしい。
    味噌や粕で漬けた魚の最高峰と言ってもいいネ。
    残念ながら平日の、しかもお昼の3時間だけ味わえるという、そんな不便がなおさらおいしさかきたてる。
    またまいりませう…、銀座の仕事にかこつけて(笑)。

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    東京駅の近くでお昼。

    otako.jpgおでんの名店「お多幸」にやってくる。
    もともと銀座にあったこの店。
    数年前に日本橋に移ってこうして、店をはる。
    朝からの雨。
    お昼時にもパラパラしてて、開店前にお店の前に傘の花が咲く。
    お店の人が気をきかせ、どうぞ中にお入りくださいと、案内されて数人の人と一緒に入る。
    運良くおでんの鍋の前の席をもらって、なんだかワクワク。
    「とうめし下さい!」と、一言告げる。
    他の人たちも一様に、「とうめし」にしてと呪文の用に次々、いいます。
    ココの名物。
    おでん屋ならではのそれを待ちつつ、厨房の中に目をロックオン。

    11時20分という時間、開店までにはまだ10分。
    おでんの鍋の中には豆腐が浮かぶ。
    隣の鍋には玉子や大根、つみれに練り物とおでんのタネがプカプカしてる。
    それらに満遍なく味をしませて行き渡るよう箸で押さえて器用に上下をひっくり返す。
    何度も何度も丁寧に。
    みているだけでよだれが出てきて、お腹がなるよなおいしい景色。
    ただ一向にランチの定食が作られていく気配がなくて、どうしたことかとちょっと不安に思いつつ、それでもおでんが丁寧に煮上げられてく様子をみながらボンヤリしてた。

    ところが10分ほどして11時半になった途端、雰囲気一転。
    お店の前に暖簾が出され、いらっしゃいませ、お待たせしましたと一斉に声が上がって次々、料理が作られる。
    なるほど料理は開店時間の11時半になってから…、というコトなのでありましょう。
    ちょっとたのしい老舗のこだわり。

    41544a9e.jpegそしてコレ。
    とうめし定食、これで650円。
    おでんの鍋で煮込んだ豆腐をドサッと茶飯にのっける。
    そこにおでんの煮汁をかけて、ザブッと食べるという趣向。
    もともと、お店のまかない飯。
    それを常連の人たちが、噂を聞きつけ食べるようになり、いつしかおでんで酒を飲んだ〆の料理になってった。
    それがこうして、ランチの名物料理になった。
    厨房の中で出来た名物…、おもしろい。
    残り物で作ったような、情けないけどおいしい料理。
    お店の中の人が隠れて食べていたお行儀悪くて、でもおいしい、こうした料理が毎日食べても飽きぬ味。
    そのとうめしに、シジミの汁に大根サラダに煮込み大根。
    それでランチのひと揃え。

    3709c29c.jpeg豆腐を崩してご飯と一緒にハフッとします。
    醤油と出汁が濃厚な、ちょっとコッテリとしたここのおでんの汁をタップリ吸った豆腐の、まぁ、おいしいコト。
    すき焼きに入れた豆腐の味から、砂糖を少々、引いた味わい。
    スキッと辛くて、旨み濃厚。
    口の中にてジュワッとだし汁吐き出しながら、豆腐の風味や旨みはそのまま。
    硬めに炊かれた茶飯と混じると、パラパラ、フックラ、豆腐の食感が際立ちおいしい。
    ネギを散らして、シャキシャキとした食感くわえ、一味でスキッと辛味を足した。
    こりゃ、いくらでも入るおいしさ。

    一緒についてやってくる大根煮。
    おでんの大根を仕込んだときに出てくる端材を使って、おでんの汁で焚いたモノなんでしょう。
    形は不ぞろい。
    けれどシャクシャク、歯触り、歯ごたえ、味はそのまま。
    むしろ出汁をタップリ吸い込み、ご飯のおかずになんともおいしい。
    煮込みに煮込まれ、中の水分を吐き出して小さくなった煮玉子もムチッと旨みが凝縮されたおいしさひとしお。
    ひとかけ入った牛筋の、クニュッと歯ごたえなめらかなゼラチン質が、今日、唯一の動物的なる味わいのモノ。
    健康的なモノでお腹をみたしたお昼。
    なんだか体が軽くなった…、そんな気がした、さぁ、仕事。

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    京橋で昼。

    isehiro.jpg伊勢廣」なる焼き鳥屋にて。

    東京の焼き鳥屋さんで実は一番、好きな店。
    銘柄鳥や産地を声高に謳ったまるで、おたくは料理屋じゃなくって肉屋なの?って聞きたくなるよな最近はやりの焼鳥屋じゃない。
    鶏の鮮度と串の打ち方。
    炭の火おこし、そして焼き方。
    肉屋じゃなくて焼鳥屋としてなすべきコトをキチン、キチンとするコトで美味しい焼き鳥を作ってくれる。
    銀座であったり、ニューオータニの中であったり支店がいくつかありはする。
    けれどココ。
    京橋にある本店は、路地裏風情もおだやかでとてもステキな別世界。
    写真に写った母屋の向かいに、別館的なるお店があって昼間はそこが仕込み場になる。
    営業前からずっとココで職人さんたちが一心不乱に串を打つ。
    そこで仕込んだ串がバッタにキレイに並び、母屋の方に運ばれていく。
    何十年と同じコトがこうして毎日くりかえされてる。
    その単調なる日常の繰り返しこそが、伝統的を作り出すタネ。
    昼前にしてもう行列が出来ていた。

    1aaa47a9.jpeg夜は焼き鳥をコース仕立てで楽しむお店。
    昼も焼き立ての串をたのしんで、〆にご飯に汁と言う粋な商品もあるけれど、ほとんどの人が丼たのむ。
    オフィス街の昼はやっぱり時間をかけず、わしッと食べる実質的なゴチソウがいい。
    だから丼。
    3本、4本、5本とご飯に乗っかる串の本数で値段が変わる。
    4本、5本がオトコの腹には程よくて、違いはレバが付くか付かぬか。
    ここのレバのねっとりとした食感は、体がとろけてしまうくらいの上等で、だから気張って5本をたのむ。
    細かく叩いた軟骨が、コリコリとした歯ごたえくれるフンワリつくね。
    脂ののったモモ肉に、うま味の強い胸肉をタレでコンガリ焼いたモノ。
    ささ身を塩で、中はレアにほんのり焼いてワサビで味わうサッパリとして串とレバでひとセット。
    タレ焼きのタレのサッパリとした程よさが、鶏の旨みを邪魔しない。
    焼きあげる際、滲んで出てきた鶏の脂が炭の煙をガッシリつかんで、噛むとコンガリ香ばしい。
    鶏って食材。
    場所によって味わい、食感、香りがまるで違ってだからこうしていろんな部位を盛り合わせると同じ鶏を食べてるように思えぬたのしさ。
    たのしいったらありゃしない。

    8843f1d6.jpegタレとあわせて味わうために、硬めに炊けたご飯のホツホツ。
    所々に海苔を散らして風味を添える。
    ここの焼鳥丼でちょっと変わってるのが、器の丼。
    大きく口が開いてて、かわりにちょっと浅めにできてる。
    串5本分の焼鳥をズラッとキレイに並ぶよう、けれどご飯を多く詰め込まなくてもいいように、特注までして器を作る。
    例えば四角いお重ならば役目を果たすに違いないけど、陶器の器と塗りの器では手に持ったときのズッシリ感がまるで異なる。
    器ひとつで料理のおいしさ変わってくるのが料理世界のたのしいところ。

    鶏の旨みを丁寧に引き出し作ったスープがつきます。
    コクリと飲むと、鶏の香りとほんの少しの塩味で自分好みに焼き塩もらってパラッと入れる。
    サラッとしてて、なのに唇、ゼラチン質でシットリとなる。
    コラーゲンスープというコトなのでありましょう。
    体にいいもの、やさしいものでお腹を程よく満たすシアワセ…、午後の仕事の糧となる。

    ところで、風情豊かなこの界隈も再開発の足音、ひたひた。
    この店もすぐ裏側までクレーンの影が迫ってる。
    もしここまでもがビルになってしまったら、どんなに味気ない東京になっちゃうんだろう…、って思ったりする。
    なやましい。

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