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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
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    性別:
    男性
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    1960/01/26
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    板前寿司ってお店でランチ。

    ef93d03a.jpeg香港でスんゴク繁盛している寿司屋が日本に逆上陸したって話題になった店。
    毎年、築地の初競りでおどろくような値段でマグロを落札するので有名な店でもあったりします。
    中国というおおらかな国では、「ご祝儀相場」って言葉がいまだ健在なんでしょう。
    赤坂と銀座コリドー街にお店を出していて、前から来たくてやっと今日。

    このコリドー街っていう場所。
    日比谷と銀座を区切るように走る高速道路の下にズラッと店が並ぶ飲食店の激戦地。
    特にこの数年、次から次へとお店ができた。
    新興チェーンが大箱系のダイニングレストランをオープンさせて、新業態のショーケースみたいな言われ方をしたこともある。
    けれどどんな場所でも、生き残るのは本物だけ。
    今は閉店相次いて、つわものどもの夢の跡…、みたいな感じになっている。
    ずっと繁盛し続けているのは、年がら年中行列消えぬ「美登里寿司」。
    だからなおさら、新参者のすし屋としては、かなり厳しい場所であろうと思う。

    be6844d3.jpegけれどココ。
    開店するやかなりの繁盛。
    ほどよい値段でお腹いっぱいが売り物の、大衆的な路線が功を奏したんでしょう。
    そのため例えばロール寿司や炙った寿司に力をいれて、ネタの価格に左右されない商品作りに力を入れた。
    日本生まれの日本のすし屋が気づかなかったこうした工夫。
    香港というほどよく遠いところから、じっと見つめて考えたから思いついたコトなんでしょう。
    お店に入るとすし屋さんらしいカウンターと居心地の良い半個室的なテーブル席。
    カウンターの上にはネタケースがのっかっているのもわかりやすくていい感じ。
    最近、銀座で出来る気取ったすし屋はそのほとんどがネタケースをもたないお店。
    なんでココまでして自分でハードルをあげちゃうんだろう…、って不思議に思うことしきりですもの。
    若い女性のサービススタッフも笑顔でとても快活で、いい意味ですし屋らしくないのがステキ。

    d08b99bd.jpeg海鮮丼やちらし寿司なんかも含めて全部で10商品ほどのランチメニュー。
    中でも一番おすすめ、というのがカスタマイズ可能な握りの盛り合わせ。
    大間のマグロのにぎりや鉄火、全9貫のうち7貫までは、今日の仕入れのいいところをお任せで、残り2貫を20種類くらいのネタの中から自由に選んでたのめるという、ちょっとたのしい商品構成。
    いいんじゃないの…、とそれをたのんで、ボクは平貝と氷見の生鯖をえらぶことにした。
    日本の西に生まれたボクにとって、貝の柱と言えば平貝の柱を指した。
    ホタテの貝柱を生で食べたのって大人になってからのコト。
    シャキッとした平貝の柱の食感。
    噛んでたちまち口に広がる旨みと磯の香りは、いまだにボクのオキニイリ。
    鯖に穴子に車海老。
    白身にウニとどれも上等。
    中でもマグロの脂の濃厚なコト。
    鉄火までもが大間のマグロというのがなんだかめでたくて、人が喜ぶツボを知ってる…、って思ったりする。
    コストパフォーマンス抜群で、これならちょっと気合いを入れたランチ会食にも使えるかなぁ…、って。
    いい店一軒、発見なり。

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    遠くより、友が来たりて東京らしきお店で昼をご一緒しましょう…、と。
    昨日は江戸前天丼でお腹を作り、今日は何にしましょうかと。
    かなり思案して、「日本橋の玉ゐ」っていう店、選ぶ。

    tamai.jpg江戸前穴子の専門店。
    高島屋の裏っ側にあり、路地に面した隠れ家っぽさが東京風でなくて江戸風なのがまずステキ。
    昔ながらの日本家屋を改造した、しもた屋風のひなびたしつらえ。
    昭和20年代に建った商家の建物だという。
    なるほど、ボクの小さい頃の商店街にはこんな建物がたくさんあった。
    まだココで営業初めて10年足らずのはずなのに、まるでココで何十年も商売している。
    そんな気持ちにさせてくれるのも、おもてなし。

    ところでこの店。
    今月一杯で建て替えのために閉鎖されるコトが決定された東銀座の歌舞伎座の中に店を構えてる。
    たった数ヶ月間の期間限定の営業で、それもあと1週間ほど。
    本当はそちらを覗いてみたくもあったけど、さよなら公演の真っ最中ということもあり、かなり混雑してるんだという…、それでこっちにした次第。

    穴子重がココの売り物。
    大中小と三種類あって、穴子が煮たのと焼いたのと。
    大か中を選べば煮たのと焼いたのを一つずつ、乗せてくれるというので「中」を。

    10e5890d.jpeg江戸前穴子はフックラ煮るのが昔ながらの味わい方。
    キツイ脂を好まなかった…、それで甘辛のタレで煮込んで脂をほどよく落とす。
    旨みの混じったタレを煮含め、やわらかな身を崩さぬように細心の注意を払ってコトコト煮込む。
    するとホロッと舌の上でとろけるようなやわらかになり、まるで鰻のパテのような食感になる。
    ここが開業したときは、この煮穴子しかなかったのだけど、今では焼いた穴子もある。
    トロンと溶ける煮たのと違って、表面サクッと。
    蒲焼き風に焼き上げた穴子はパリッと前歯に軽快。
    噛むとジュワッと脂が滲んで、そして最後はシットリとろける。
    鰻の脂と違って上品。
    鰻の身質と違ってさっぱり。
    だからスッキリとした食感で、焼けているのにみずみずしい。
    タレもスッキリ、甘み少なめの江戸前的で、それがタップリご飯にかかる。
    上に肝が一個、ちょこんとのるのがかわいい、ご愛嬌。

    d69343a1.jpegもともとお重には味噌汁がつく。
    穴子にまけぬコッテリとした、味わい豊かな赤だしで、けれど追加で穴子の骨からとった出汁がもらえる。
    茶わんに穴子とご飯をとって、ネギにワサビ、或いはゴマをのっけて出汁をかけまわす。
    ひつまぶしのお茶漬けみたいな食べ方が、できるというのがまたたのしい。
    お茶漬け用のお出汁がこれまたサッパリしてて、でもコクのある上等なモノ…、堪能す。

    それにしてもお重という器。
    あるいはそれに入った食べ物。
    背中がすくっと伸びるような、お行儀良さがある気がします。
    ご飯の上に具材をのせて一緒に食べるという食べ方も、丼ですると器をガシッと掴んでワシワシ。
    豪快にかきこむっていうイメージがある。
    けれどお重はそっとやさしく一口分をお箸で持ち上げ、口に運んでいただきます…、ってそんなイメージ。
    今日もシャキッと背筋を伸ばして、ニッコリ食べます、ほがらかに。
    手で持ち上げて負担にならぬ、ほどよきサイズの重箱や、小さなお椀。
    柚子の皮の表面だけをすりおろしたままの卸し金。
    竹で作った茶筅のような道具と一緒に、お膳の横にそっと置かれる。
    まるで最後の調理に加担するようなたのしさに、ウットリします、ゴチソウサマ。

    食後を近所の日本橋コレドの中のカフェでユックリ。

    shibacafe.jpg昔、ここにはソニーが展開してたライフスタイルストア「セレンディピティ」のカフェがあった。
    セルフスタイルでほどよくおしゃれで使い勝手の良い店だった。
    ハンスウェグナーの座り心地の良い椅子が、やんわり体を受け止めて何時間でもくつろげる。
    オフィス街の中のオアシスみたいな場所で、まだ健在か?とやって来る。
    お店の名前は変わってた。
    shibaって名前で、けれど椅子はそのまま。
    輸入雑貨の売り場とシームレスにつながる開放的な空間。
    売り場と店を仕切るところに、芝生のモチーフ。

    「体に良いモノ」がテーマのカフェになったようで、キャロットジュースやフレッシュフルーツ。
    オーガニックコーヒーがメイン。
    とは言え港区系のオーガニックカフェとは違って押しつけがましさが無いとこがいい。
    アイスコーヒーにマンゴームースをたのんでたのしむ。
    フワッと軽く、スプーンですくって舌に乗せると自然ととろける。
    ほぼマンゴー…、なのでしょう。
    溶けるとマンゴージュースのようになって口と喉を潤す。
    会話をたすけるステキなスイーツ。
    いいんじゃないの…、と思ったりした、高い空。

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    夜、神田の丸ト水産にて飲む。

    7bf27a52.jpegここで何度も紹介してて、どうしてもここで食事をしたいから…、っていう友人つれて今日はまるきし仕事抜き。
    夕方5時に待ち合わせ。
    四ツ谷の駅からJRに乗り、お店の前にやってきたのは5時半ちょっと前という時間。
    夕方と呼ぶにはまだまだ明るくて、けれどネオンにそろそろ明かりが灯りはじめる頃合い。
    もう小一時間もすれば街の角角に、呼び込みのお兄さんが立つ時間。
    夜でもなければ昼でもない。
    不思議な空気が漂う、ゾワゾワするよなたのしい気配に満たされた街。
    嫌いじゃないです。
    気持ちはひそかにギャロップしてる、ワクワクです。
    お店に入るともう何組かが大宴会のまっただ中。
    ボクらの横では、多分、近所のキャバクラの黒服さんじゃないかなぁ…。
    二人で刺身の盛り合わせをとり、ご飯に味噌汁、お新香たのんで晩ご飯を食べている。
    いいね…、こうしたちょっと猥雑な雰囲気が、おいしいものには良く似合う。
    プライベートをたのしむ夜に、まず刺身。
    自分でお金を払うんだ。
    しかもそれが仲間同士の割り勘になる、とそう思ったらメニューの見方も真剣になる。

    f5c28d2d.jpeg1000円、2000円、3000円と刺身の盛り合わせの値段はスパッと三段階。
    1000円でも十分な量。
    けれど差額1000円以上の価値は絶対ありますから…、とそれで2000円の盛り合わせ。
    メニューには5種盛りって書いてあるけど、実際、10種にあまる魚介がビッシリ。
    赤身、中トロ、鯛にエンガワ。
    赤貝、サザエにほっき貝。
    タコにエビが二種類、それから平貝。
    数えてみれば11種類とたしかにビックリ。
    ただ面白いのが三切れづけの魚もあれば、2切れ、5切れのモノもあり何人前かはハッキリしない。
    別に接待で使うワケじゃないから、これでも全然、モーマンタイ。
    みんなそれぞれまずは自分が食べたいモノに手を付ける。
    食べたいモノがダブったら、じゃんけんをして決めればいいじゃん…、ってそんな気軽がおもしろく、こんな価格で提供できる秘訣なんだろうって思ったりする。
    おもしろい。

    3702436d.jpeg刺身に貝がタップリ用意されてるように、今の季節は貝がおいしい。
    マテ貝の酒蒸しっていうのがあって、なつかしくってとってみる。
    マテ貝。
    松山に住んでいた頃、春になるとバケツ一杯ほどのマテ貝をムシャムシャ食べるのがたのしみで。
    売りにくるんですよネ…、長靴履いた漁師さんがバケツぶらさげ、どうですか?って。
    そのまま茹でたり、あるいは網で焼いたりして本当にむしゃむしゃ。
    甘味が強い濃厚な味。
    プルンとした身に肝がフワッとふっくらしてる、これ独特の食感が好き。
    今日のココのは千葉の砂浜でとれたばかりというコトで、食感、味わい、どちらも上質。
    お鉢にタップリ溜まった汁をすするとおやおや。
    まるでチャウダーみたいなコックリとした濃厚な味。
    ああ、旨い。

    8d4d74b0.jpeg今日のオススメの焼き物も、メインは貝。
    サザエにホタテ、それからメザシ。
    まだうろこがキラキラしているほんの少し干しただけのメザシが四尾。
    これが焼くとフックラしてて、骨までカリッと食べられる。
    ブクブク、醤油風味の出汁を噴き上げるようにしながら仕上がるサザエの壺焼き。
    壺焼きとはよく言ったもので、サザエを直接焼いてるワケではないわけです。
    壺に見立てたサザエの殻を焼いてやる。
    すると中は煮えていく。
    串をもらって蓋をとり頭を掴んでクリンとやると、プルンと尻尾までキレイにとれる。
    頭のところはプリプリで、肝がムッチリ。
    なかなかなモノ。

    けれど今日の焼き物の素材の中で一番だったのはホタテの殻焼き。
    函館から直送された活きのホタテでまず大きさにビックリします。
    ズッシリ重たく、手のひらよりも大きな貝殻。
    コンロにのせて焼いてくと、分厚く丈夫な殻を貝が持ち上げていく。
    パクッと開く直前でひっくりかえして再びやいて、ペキッと殻を取り外すと、おやおや、まぁまぁ、分厚い柱によじれた紐に太った肝。
    どれもが立派で、甘味、旨みも見事に強い。
    調味料を必要とせぬ、それそのもので十分おいしい海の旨みを堪能す。

    77d691c6.jpegそれからウニ。
    箱ごとズバッとやってくるという豪気な一品。
    これでなんと2000円。
    すし屋でこんなのたのんだら、2倍、3倍は確実にする。
    例えばこの店で、上司が部下におごるみたいなシチュエーション。
    これを選べば男が上がる。
    そんなめでたい贅沢さ。
    そのまま何にもつけずに食べると、ウニの甘味と塩味が、口にユッタリ、広がっていく。
    ワサビに醤油を浸したのを、小山のようにタップリのっけて食べても辛味を不思議なほどに感じない。
    むしろ甘味が引き立って、口でトロンととろけてく。
    脂ののったトロや和牛にワサビをタップリつけても辛く感じないのとおんなじ具合。
    海苔でくるんで食べるとパリッでトロンでシットリで、風味、食感たのしくてよい。

    ちょっとしたアイディア料理も気がきいていて、例えば「タマネギのパリパリサラダ」。
    2e61d9b6.jpeg実は先日。
    ココでたのんでニンマリさせてもらった料理。
    タマネギという言葉と、パリパリという言葉が最初はまるでむすびつかない。
    タマネギをどう調理したらパリパリって状態になる?
    揚げるのかなぁ…?って思ってたのんでやってきたのが、この面白さ。
    オニオンスライスにベビースターラーメンという組み合わせ。
    このスナックが「パリパリ」という言葉の正体。
    かつお節をタップリのっけて、柚子の風味の和風ドレッシングで食べると言うモノ。
    単純だけど、これが結構おいしくて、箸、止まらない。
    今日はみんなをビックリさせてやろうと思って、たのんでみたら…。
    ははは、やっぱり好評だった。

    最後に竹輪の磯部揚げ。
    これも海の幸のひとつだよねぇ…、っていいつつたのんで食べてニッコリ。
    こうして揚げると竹輪がとってもフックラ仕上がる。
    しかも熱々。
    揚げ物食べると不思議なほどにお腹がおちつく。
    頭が満足してくれる…、そんなたのしさ味わった。
    神田の土曜日。
    街は静かで、けれどここには続々とお客様がやってくる。
    ここだけにぎやか…、その中にいてみんなでたのしく食事するってなんだかいいなぁってそう思う。
    ゴチソウサマです、また来ます。


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    夕方スタバでちょっと休憩。

    cd05c88a.jpegハニーオレンジラテをショートで。
    ホイップクリームが上にタップリただよったタイプのスタバは、ひさしぶり。
    ずっとドリップだとか、スティームミルクだとかホイップ使わぬ穏やかな味を重宝しておりましたゆえ。
    でもこのタップリとした、カップからあふれ出しそうなボリューム感がスタバらしさでもあったりします。
    ゴキゲン麗しゅうございましたでしょうか?…、ホイップ殿。

    ハチミツのコクのある甘みと風味に、オレンジピールとフレイバーが味と香りの彩り添える。
    ハチミツって仄かに暗い影を感じる風味がある。
    そこに明るい光をあてて、日向にひっぱり出してきたよな、そんな明るさ。
    飲むと気持ちも明るくなるよで、今の時期にはありがたい。

    唇がポイップクリームの脂でちょっとスベスベします。
    プーさん印のリップバームを塗ったよう(笑)。
    オレンジシロップがちょっと悪戯するのでしょうか?
    苦味がほんのり舌に残って居坐る感じが、ちょっとイヤ。
    それも「春」という季節の味なのかもね…って思ったりした。
    そして夜。

    ab28c61e.jpeg神田の外れの海鮮居酒屋「丸ト水産」にて会食。
    神田駅近くのガード下の側。
    一度、説明を聞いたくらいでは、まず間違いなく迷ってしまうような分かりにくい場所。
    お店の外にトロ箱をおき、とれとれの魚で酒を楽しんで…、って居酒屋で、今日で二度目のおたのしみ。

    このお店の一番の売り物が「当店は店舗改装をいたしません」って言うもの。
    その分、商品力でお客様に還元したい。
    それがこのお店のモットーでもあって、だからお店は昭和スペックの居酒屋です。
    居抜きで買って、そのまま使っているからなのでしょう。
    掘りごたつでもない板間に座布団、敷いただけ。
    おでぶちゃんにはかなり辛い造りではある。
    けれど、それをちょっと我慢すれば、おいしい魚をたのしい値段で味わえる。
    そう思ったら我慢も出来る。
    マーメイドちゃん風に横座りして、食べる気満々。
    スタンバイOKな状態で料理を待ちます。
    そんな昭和の雰囲気がそもそもたのしかったりもするのがたのしい…、そしてコレ。

    158e8360.jpeg板間に座って飲み物を注文するとお通しがやってくる。
    居酒屋ですから当然のコト…、なのだけれど、なんと今日のお通し。
    ブリの切り身を竜田揚げにしたモノ!だった。
    それも一人、一切れ、分厚い切り身がやってくるのにかなり仰天。
    まさに還元。
    コレ一品にご飯と汁とお新香つければ十分、定食になっちゃいそうなそんなボリューム。
    クオリティー。
    しかも面白いのが、お通しにも売り切れがあるということ。
    鮮度のおちた魚介類を、一手間かけてお通しにしているこのお店。
    だから、数が揃わないのが当然で、例えばボクらの後に来た人たちは、竜田揚げじゃなく魚の炭焼きがお通しになっていた。
    そもそもお通し用の食材をワザワザ大量に仕入れて料理を作るなんて、本来、不合理なコトなのだろうけど、その不合理がまかり通っているのが今の外食産業というトコロ。
    なやましい。

    7115b83b.jpegビックリするほどの量の刺身の盛り合わせ。
    これで5種盛り…、2000円。
    良く数えると5種どころか全部で8種類ほどの魚が並ぶ。
    お客様に驚いてもらおうってコトで、こんな具合になっちゃいました…、というここの売り物。
    どれもキラキラ。
    鮮度が高くて中でも一番後ろの方でそっくり返って光っているのが「首折れ鯖」。
    鹿児島で揚がったゴマサバは、鮮度を保つためとれたらすぐに首を折り、血を抜いてから流通させる。
    確かに身はプリプリで海の風味が濃厚にする。

    それからも一つ、ココの売り物の「魚介の焼き物」。
    サザエと蟹の味噌和え焼きっていうのがテーブルの上にやって来る。
    ガスのコンロにその名の通りの素材をのっけて、ジンワリ焼いてハフハフ食べるという趣向にて、でもそれだけじゃぁ、勿体ないよね…、と刺身の盛り合わせにのっかっていたエビをのっけてカリッと焼いた。
    函館直送のシマエビで、本来生で食べる物ではあるけれど、それだと殻をいちいち剥かないと食べられない。
    焼けば殻まで食べられる。
    面倒くさがってみんなが残していたエビを、集めて網にのっけて焼いた。
    甘い香りに凝縮されたエビの旨みがおいしいコト。
    殻はパリパリ、まるでエビ煎餅のようでもあって、食べると止まらぬ贅沢な味。
    工夫をすれば、その分、食卓、にぎやかになる。

    656f506a.jpeg豆腐の厚揚げを焼いたのだとか、マグロとチーズの串焼きだったり。
    網の上で炙って仕上げる焼きおにぎりなどなど、いろんな料理を頬張りながら、中でも一番盛り上がったのが箱入りのウニ。
    一人一枚。
    海苔も一緒にやってきて、ウニをくるっとくるんでどうぞ召し上がれ…、という趣向。
    うーん、魚卵。
    贅沢でもあり、ありがたくもあり、好きでもあるけど、これだけ食べるとコレステロールが心配だよね。
    そう思いながらも、一口食べると止まらない。
    今日は相当、歩いて移動をした一日で、だからご褒美。
    そう思いつつ、命がけにて口に運んだ。
    明日はちょっと粗食にしよう。
    家に戻って、ホッとする。

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    人形町でビフカツ、食べる。

    soyoiti2.jpgこの街にもう70年以上になるんでしょうか…、「キラク」という洋食屋さんがある。
    ビフカツがおいしいで有名な店で、何度かいったコトがある。
    おばちゃんがニコニコしながら店のあれこれを取り仕切る、気取ったところがない店でオキニイリの一つだった。
    ところが実は、数年前にこのおばちゃんを含むメンバーが何故だかお店を放り出された。
    店も移転してキレイになって、それを期に高級ホテルの厨房で働いていたという、けれどこのお店とは縁もゆかりもない人たちがやってきて、それからずっと働いている。
    屋号やメニューは同じ。
    メニューもほとんど同じなのだけど、味や空気はまるで変わって別物になってしまった。
    それなりにおいしくはあるのだけれど、もうあの店じゃなくなったんだネ…、って。
    それがとても切なくて、長らく遠ざかっていた。
    実はその店を辞めてしまったかつてのお店を支えた人たちが、場所を移してお店をはじめた。
    2年ほど前のコトでしたでしょうか?

    それが「そよいち」


    98718d90.jpeg前から来たくて機会がなくて、今日人形町で用事があって、それで来てみる。
    大きな窓が明るくて、とても気持ちの良いお店。
    かつてのキラクに比べて大きく、のびやかなる空間でけれど清潔でピカピカ光った厨房と、白木のカウンターは昔の通り。
    お店の中に、あのなつかしいおばさんもいて、「ただいま」っていいたくなるよなそんな雰囲気。
    厨房の中の丁寧な調理作業や見事な手際も昔のまんま。
    あたかもココがあそこであるかのようなふるまいに、しばしいろんなコトを忘れてこのマジックに身をゆだねます。
    それにしても厨房の中がみんな女性スタッフっていうのがステキ、おもしろい。
    揚げ物系の食堂で女性が揚げるというのは他では、霞町の「三河屋」くらい?…、どうだろう。
    手を動かしながらずっと井戸端会議みたいに口が動いているのがご愛嬌。
    家業っぽくってボクは好き。

    3bb1f4f6.jpegメニューもほとんど昔の通り。
    カツにソテーにカレーにハヤシ。
    ここの名物、ビフカツ選んで食べることにする。
    細かなパン粉をギッシリまとわせ、鍋でサクッと揚げたカツ。
    薄切りの肉をかなりの高温で一気に揚げたからなのでしょう…、ちょっと色黒。
    その断面からのぞくお肉はほどよくレア。
    生じゃない。
    熱が入った部分はカシッと噛み応えがある。
    ところが肉の真ん中部分はヒヤッとしてて、ネットリ歯茎にまとわりつくよな色っぽさ。
    下味がキチンとついてて、だからそのまま食べておいしい。
    練った芥子を添えると香りと味がキリッとしまって尚、おいしい。
    ウスターソースをかけると風味がまします。
    醤油をかけると揚げたパン粉の香ばしさが際立つ感じで、和食っぽくなる。
    食べ方次第で味わいかえる、それほど繊細、上等な出来ということでしょう。

    ebbbd638.jpegポークカツを揚げるための肉を切り出した、残りの肉をタップリ使った具だくさんの贅沢豚汁。
    味噌がコッテリ、まぁ、おいしい。
    くどくなるちょっと手前で味を控えたマカロニサラダもいい感じ。
    固めに炊いたご飯も見事にツヤツヤで、ビフカツ支えて一歩も引かぬ存在感。
    ランチタイムもはじまったというばかりの時間で、ほぼ満席で、流行ってるなぁ…、って感心します。
    満足す。

    それにしても…。

    こういうお店を見ていると、お店だとか会社だとかは、ただの容れ物なんだなぁ…、って実感します。
    本当に大切なのはそこで働いている人と働くための志し。
    箱だけ残して無縁の人を放り込み、あたかも昔のままのごとくふるまっただけじゃぁ、ダメなんですね。
    たとえ新たな人がその世界のプロフェッショナルであったとしても、心を引き継がなかったらただの箱のただの人。
    なんだか身につまされる現実だなぁ…、ってそんなコトを思ったりした。
    さて、用事。

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