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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    性別:
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    1960/01/26
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    今年最後の本格的なディナーを食べに、レストランMにやってくる。

    d90f0e12.jpegパスタでもお召し上がりに、ふらっとお越し下さいな…、とお誘いをうけ、それでフラッと。
    今年の後半。
    ここのイベリコ豚に惚れ込んで、ちょっと真剣なお付き合いをさせてもらった。
    サービスだけいい店だとか、インテリアが一番のゴチソウみたいなお店が結構、最近注目浴びてたりして、料理は二の次みたいな風潮があったりする。
    けれどやっぱり飲食店は料理が命。
    調理人が活き活き働け、しかも適正に評価されるレストラン。
    中でも「オーナーシェフがもてなすお店」が増えてかなくては日本の飲食業はたのしくならない。
    例えばこんなお店のような…。
    来年は、一緒に仕事ができるといいなぁ…、ってそんなことも思ったりしていたりする。

    ワインと一緒に前菜もらう。

    3281586c.jpegまずは野菜。
    ディップをつけて食べてといつもいわれるんだけど、ここの野菜は味わい深くて何かをつけて食べるのがもったいなくて、いつもそのまま。
    これほどおいしいニンジンを、ボクは今まで食べたことがない。
    今日もパリポリ、ニンジン、キュウリに、ラディッシュ食べる。

    それと一緒に、今日はワインのつまみにどうぞと、冷菜四種。
    鱒の自家製スモーク。
    カナダの川で健康的にしかものどかに育った鱒は、香り豊かで脂が臭くないんですネ。
    サックリとした歯ごたえもスモークサーモンとは一味違ってサッパリしてる。
    それからこれまた自家製のイベリコ豚の生ハム。
    これは絶品。
    ネットリ、歯茎にまとわりついてくる赤身。
    口の温度でトロンととろけて、ネットリ甘みを吐き出す脂。
    イベリコ豚を知り尽くした人だからこそのこの一品。
    一口食べてワインを飲むと、脂がサラッと引いていき甘い香りだけが後に残る不思議がステキ。
    ムッチリとしたフォアグラテリーヌ。
    フンワリとした蟹のムースと、ひとつひとつの料理の食感が全部違って、だから食べ比べていくたのしみがある。

    873c295e.jpegそうしてパスタ。
    ペンネをもらう。

    ゴルゴンゾーラチーズのソースをつかったペンネ。
    チーズの香りが鼻をくすぐる、けれど決して重たくなくてちょっとスープのような軽さの独特の出来。
    フォークで食べるというよりも、スプーンですくってスープと一緒に食べたくなる。
    オモシロイのがペンネがクニュクニュ。
    アルデンテでないのがおいしい。
    スパゲッティのようなロングパスタは、芯を残したアルデンテなのがおいしく感じる。
    けれどペンネのようなショートパスタは茹で過ぎくらいで、やわらかなモノが不思議とおいしい。
    口の中をリズミカルにダンスしながらすべっていく、そんな食感。
    癖になる。
    聞けば袋に書いてある茹で時間より、5分近くも余分に茹でた方がおいしくなるんだという。
    今度、家でもためしてみよう。
    チーズの渋みやうま味にコクが口の中でやさしく踊って消えていく。

    3f055c5e.jpegそして今日のメインのポトフ。
    イベリコ豚のローストや、ローストチキンをずっとゴチソウになっていたけど、今日は趣向をかえて煮込み。
    フライパンで表面コンガリ焦がして焼いて、うま味をシッカリ閉じ込めた肉。
    それを同じくイベリコ豚でとったスープの中でコトコト煮込んだモノ。
    そこに蕪やポロネギ、ソーセージ。
    白菜などを入れて再びコトコト煮込み、鉄鍋に入れ、ハイ、どーぞというコレ。
    今日のような寒い夜にはピッタリすぎる、オゴチソウ。

    煮こんでもなお歯ごたえなくさぬイベリコ豚のギッシリつまった肉質にまずはビックリ。
    牛肉や鶏肉なんかは煮こめばどんどん柔らかくなり繊維がほぐれていくものだけど、イベリコ豚は身が崩れずにそのまま味を含んでくだけ。
    切るとサクッとナイフがはいり、噛むとザクリと見事に歯切れる。
    煮ても脂のうま味が外に溶け出さず、他の素材の味を含んで味に深みが出さえする。
    トロトロの蕪。
    ヌルンと甘くてなめらかなポロネギ、それから甘い白菜。
    プチンと弾けるソーセージ。
    それぞれ食感独特で、しかもそれらの味がスープに全部溶けこみおいしいったらありゃしない。
    スプーンですくって飲むと不思議と中国料理のスープの味が…。
    白菜の香りと甘みに豚のうま味が、まるで上湯スープのような味にスープをさせている。
    ここにラーメン放りこみ、炊いて食べたらおいしいだろうなぁ…、って思ったりする、ワガママに。

    263454af.jpeg〆にリゾット。
    魚のスープでお米を炊いて、そこにエビ。
    ただ入れるのじゃなくてまずは、鉄板の上でソテしたエビ。
    だから香りがとても良くって、エビの身質もギュギュッと締まっておいしくなってる。
    クリームタップリ、濃厚で芯を残したアルデンテの米。
    ホツホツプツプツ、奥歯を叩く。
    クリーミーなソースと見事なコントラストでウットリなります。
    なんとステキな今日の〆。

    ミルクで作ったアイスクリームにイチゴを添えたデザート食べて、今日の仕上がり。
    ボクらの横ではお子様連れのファミリーが、幸せそうに食事をたのしむ。
    そのにぎやかな声に気配がごちそう感をより盛り上げて、気持ちがぽっと明るくなった。
    来年も今年以上によろしくと、お礼を述べてお店を後に…。
    またまいりましょう…、ありがとう。

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    ひと足早いクリスマスディナー。

    e9963729.jpeg牛込柳町の「レストランM」で行う。
    肉がおいしい。
    肉そのものがおいしいだけでなく、肉のおいしい食べ方に徹底的にこだわってメニュー作りを行っている。
    イベリコ豚。
    それもスペインからこの店にくるまで、一度も凍ったことがない希少な豚をかたまりのまま、炭で焼く。
    直火の遠火で時間をかけて、それが焼き上がるまでをたのしむというその提案が徐々に定着しはじめている。
    でも今日はクリスマス。
    同じように、鶏を丸ごとやいてくれませんか?って、無理を言って作ってもらった。
    メニューにはないんだけれど、ワガママいって。
    厨房の中をすみずみ眺めるコトができる、カウンターの席をもらって座ります。
    カヴァをもらって、まず乾杯。
    グラスの中をユッタリ泡が上がって行くのを眺めつつ、料理ができる光景みるのがなんとも贅沢。

    今日、ご用意した鶏がコレです…、と、今日のメインのご尊顔を拝見いたす。
    4d996f21.jpeg全長40センチほどの立派な鶏肉。
    ツヤツヤ、健康的な肌の色艶。
    これがこれから焼けていくんだ…、とワクワク、気持ちが上がってく。
    オーブンの中に放りこみ、焼きあがっていくさまがガラス戸越しにみえているのがますますたのしく、目が釘付けになっていく。

    7e7c1566.jpegこんがりキレイに焼き上がるには1時間ほどかかりますので、とたのしい時間を料理をあれこれつまみながら待つ…、なんともシアワセ。

    まずは野菜。
    氷をギッシリ敷きつめたグラスにニンジン、ラディッシュ、ナスに大根。
    クリームチーズやガーリック塩で味をととのえながら食べるという趣向。
    けれど野菜そのものに力があって、そのまま食べて十分おいしい。
    根菜類はコリっと歯ごたえたのしくて、ナスはサクッとはぎれて甘い。
    なによりシャキッと冷やされていて、料理って温度が大切なんだなぁ…、って思ったりする。
    ディップはそのままお箸でつまんで、お酒のあてにして食べた。

    それからココット。
    試食のときは蕪のクリーム煮込みだったんだけど今日は特別。
    イベリコ豚を煮込んだモノと、ブロッコリをイベリコ豚のスープと一緒にココットに入れ鉄板の上で沸騰させる。
    ホイップさせたクリームをどっさりのっけて蓋をして、圧力かけて仕上げたモノ。
    熱いですよと運ばれて、蓋をあけると冷たい空気にふれて一気にグツグツ、噴き出す。
    フウフウしながらスープを飲むと、お肉のコクが口に広がる。
    極め細やかなイベリコ豚がクチャっと潰れる。
    お腹がホッとあったかくなり、お腹がググッとすいてくる。

    668f4410.jpeg冬のゴチソウ、ムール貝。
    ワインで蒸して貝が口を開いたところで、そこにクリーム。
    バターを加えて味をととのえ、スプーンで鍋の中身を上下にユックリ、やさしくまぜる。
    おいしい貝のジュースとクリーム。
    それを貝にまんべんなく行き渡るように、揺すって、お皿に盛るって、さぁ、どうぞ。

    ほどよく形の揃った貝。
    身は見事なほどぷっくりしてて、分厚くプルプル。
    貝殻自体がとても頑丈、健康的に育った貝って見た目がまずはおいしく見える。
    二枚貝をそのまま握り、それをトングの代わりにし身をはずしながら口に運ぶと、プルンとまずはその触感がとてもおいしい。
    身のひとつひとつをしげしげみると、まるで唇。
    ぷっくらとした唇が、口の中に入ってき舌にキスする、そんな感じが色っぽい。
    貝殻をぺきっと一枚はずしてそれでスープをすくう。
    貝のうま味とバター、クリームのコクが口に広がっていく、もうそれだけでひとつの料理。
    ガーリックトーストをスープに浸して、シットリしたのを口に運ぶと、フルんと舌を濡らして消える。
    海のうま味に身悶える。

    ca789537.jpeg料理を次々平らげながら、オーブンの中の様子がやっぱり気になる。
    見るたび徐々に、鶏が茶色に色づいていく。
    まるで日焼けをするように、コンガリ焼けていくさまに、もう喉が鳴る。
    ほどよく焼けた頃合いで、一度取り出し、串を手に、グサッとモモに差し込んでススッと抜くと、透き通ったきれいな肉汁がプシュッと出てくる。
    しばらくそれをやすませて、再びオーブンに放り込む。
    皮をパリッと焼きあげるため。
    何度もドアを開けながら、鶏の状態見ながら焼いてく。
    開くたび焼けた鶏の匂いが外に流れだす。
    今すぐ食べたい衝動を我慢しながら待ってると、何度目かに匂いと共に脂がビチビチ爆ぜるような音が一緒にやってくる。
    焼けた合図のおいしい音で、自分の脂で自分がまるで揚がったようにやけている。
    紐を切り、身の表面の何ヶ所かにナイフをササッと入れてお皿に盛ってくる。

    ローストチキン。
    それも丸ごと一羽がそのまま目の前に。
    あこがれのクリスマスってこんな景色のクリスマス。
    肉切りナイフにトングをもらって、自分でザクザク解体します。
    ナイフを入れるとスパッと胸肉が塊になり、ボロッと切れて切り身になってく。
    それをお皿に移して食べる。
    お皿の上にはローストオニオンとマッシュポテト、ボナペッティ。

    d4ce7188.jpegなんと美味しい。
    塩とハーブとお腹の中に詰めたニンニク。
    ただそれだけで十分おいしく、何がステキってパーツによってまるで味が違って感じる。
    例えば胸は、ムッチリとして噛むとネトっとなめらかで身の美味しさが際立っている。
    ところがモモ。
    ゼラチン質をタップリ含んだシットリとした身質で、噛むとジュワッと肉汁タップリ。
    手羽はフックラ、骨の回りのブルンと歯ごたえたのしい肉のうま味強烈。
    軟骨だったり、背骨をグルンと取り囲んでるちょっと赤目の肉がネッチリ。
    場所が変わると香り、風味に食感までもが全然違って感じられ、たった一羽のグリルがまるで何種類もの料理を食べてるみたいな感じを作ってくれる。
    なにより皮が、パリッとしてるのに口に入れるとシットリしてくる。
    これほどおいしい鶏の食べ方って、他にはないかなぁ…、って思ってしまう。
    二人で一羽。
    骨以外はほとんど残さず平らげる…、かなりの満足、堪能す。

    fa229bd0.jpeg食後にちょっと〆ますか?と、それでリゾット。
    目の前で、生米つかって炊き上げる。
    その手際よいシェフの手元をじっと見てるとトリュフを刻んでいるとこ見える。
    あぁ、ウレシイ。
    トリュフのリゾットが食べられるって思ってしばらく待ってコレ。

    蓋した器がやってきて、蓋をとったら中にスライスしたトリュフ。
    てっきりリゾットに細かく刻んだトリュフが入っているばかりと思っていたら、それに加えてスライストリュフ。
    思わず「メリークリスマス」って声があがった。
    森の中で深呼吸するような風味のトリュフの味わい、その香り。
    口に入れると、ザクッと歯切れるそのゴージャスな食感と、今日の食事を締めくくるのに十分過ぎる、オゴチソウ。

    74730a7e.jpegチーズプレートをいただいて、それと一緒にドライフルーツ。
    樹の枝付きのぶどうで作ったレーズンに、天日でほして作った干し柿。
    ウォッシュに青カビ、酸味さわやかな三種のチーズと一緒に食べて、ワインを飲み干す。

    それからデザート。
    いちごのパフェが〆の〆。
    甘さ、酸味がほどよくバランスとれたイチゴと、そのイチゴを使って作ったコンポート。
    それに甘いミルクジェラート。
    まるでコンデンスミルクをそのままアイスクリームにしたような、そのジェラートでイチゴを食べると、口の中でいちごみるくになっていく。
    クリスマスといえばやっぱりイチゴ。
    なんだかニッコリ。
    お腹いっぱい、夢ごこち。

    おいしい料理。
    それが作られる臨場感と、たのしい会話。
    ひとつひとつが今日のボクらのためにできてる、その特別感。
    お店に入って座ってから、ずっとボクらは笑顔のまんま。
    頭に浮かぶすべてのコトが前向きで、シアワセのコトという今日の夜。
    すばらしい料理がもってるパワーを感じて、そのおいしさに癒され元気をもらった今年のクリスマス…、なんてシアワセ、ありがとう。

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    ひさしぶりに壁の穴。
    kan.jpg週末…、ほんのすこしだけ気持ちがウキウキしてくる朝に、スパゲティー。
    気持ちのいい、空であります。
    12月って、週末を迎えるたびに気持ちが明るくなっていく…、あと、もうちょっと、もう少しって前へ前へと気持ちが向かって行くのがたのしい。
    いつものお店。
    最近、オキニイリのオープンキッチンに一番近いテーブル席についてニッコリ、厨房の中をみると、おや、まぁ。

    f36954e3.jpegいつもは一人で厨房の中の作業をやってる。
    そこに若い調理スタッフが、一人はいって二人で作業をやっていた。
    新人さんでしょう。
    ベテランスタッフが丁寧に、指示や指導をしながら調理を黙々と。
    ちょっと緊張したような、背筋の伸びた姿がとっても初々しくて眩しくすらある。
    しかも上司の先輩スタッフが、とってもうれしそうな表情でいつも以上にキビキビ仕事をしているさまが、すごくステキでウットリとした。

    自分がしている仕事を誰も継いでくれぬかと思って働く。
    それほどツライことはなく、けれどこうして後輩ができるというコト。
    うれしいコトです。
    彼の未来が自分の未来であるような、そんな希望が湧いてくる。
    テーブルの上にパセリも復活しました。
    ボウル一杯の緑の葉っぱがこれまた眩しく、今日は朝からいい気持ち。

    aea6f20c.jpegオキニイリのパスタをたのむ。
    「若者のアイドル」って言う名前の料理。
    フルネームを口に出して言うのがちょっと気恥ずかしくて、それで「アイドル」ってお願いしたら、「若者のアイドルですネ!」って確認されて、「そう、若者です」ってリピートしながら吹き出した。

    今朝のボクのアイドルは、正真正銘、若者が作ったアイドルでした。
    ちょっと面倒くさい商品です。
    ピーマン、トマト、白ソーセージにしめじにシイタケ。
    いろんな具材を別々に、それぞれの調理時間に合わせて鍋で炒めて、茹でたパスタをソースで炒める。
    最後に全部を合わせてあっため、お皿の上にキレイにかざる。
    先輩スタッフが何度か声をかけていました。
    それにいちいち、大きな声で返事をしながらできたパスタはいつものパスタ。
    生姜醤油がベースの味もいつも通りで、おいしく出来てる。
    カムバックしたパセリをパラパラっ。
    タバスコ、チャチャッと辛味と風味を整えて、ズルンと食べると体に元気がやってくる。
    気のせいかなぁ…。
    ちょっと味が強めに感じる。
    若い人がつくる料理は勢いがある。
    自分が食べておいしいと思う味に自然にどんどん近づいていく。
    それでいいんだ…、今日はボクも若者気分でがんばろう…、ってズルズルモグモグ、一気に食べた。

    069b58b9.jpeg朝のサービス。
    スパゲティーにコーヒー、紅茶にカップスープのどれかがつく。
    けれど今日。
    ボクがたのんだアイドルは、お得な朝食メニューに入っていないちょっと高めのグランドメニュー。
    カップスープを下さいな…、ってそうたのんだら、折角ですからコーヒーもお持ちいたしましょうか?って。
    いいんですか?ってもらったら、コーヒーはおかわり自由になってますからって。
    営業努力にうれしくなった。

    飛行機の中で出してくれるようなコンソメ系スープ。
    ここにもタップリ、パセリを入れる。
    一時期、随分、値段も上がっていろんなモノに使うコトがはばかられたけど、やっと通常値段にもどりつつある。
    スープの上に漂う緑の刻んだパセリ。
    目に鮮やかで、鼻から抜ける緑の香りも明るい朝にふさわしい。
    スープにパスタ、コーヒー飲んで、気づけば朝の打ち合わせ時間。
    お替りおねだりする暇もなく、先を急いで、行ってきます!

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    家の近所で肉ランチ。

    d6a8129f.jpeg松の実亭」というお店。

    四谷三丁目の駅から歩いて5分ほどの場所。
    近所はまるで住宅街。
    大通りから路地に入ってちょっと歩いたところにあります。
    建物も民家のような一軒家。
    大きな看板がでている訳でもなくって知らずに前を通ったら、通りすぎてしまいそうなほど。
    入り口横に「営業中」の看板があり、それがなければ開店休業?って思ってしまいそうなほどさりげなくって控え目な店。

    実はブログでこのお店のコトを教えてもらって、ずっとこなくちゃと思ってた。
    念願かなってやっと今日。
    ドアを開けると20席ほどのこじんまりした空間の、真ん中にドンとオープンキッチン。
    それを取り囲むようにカウンター席がしつらえられている。
    あぁ、これから肉を食べるんだ…、って気持ちになれる。

    メニューは単純。
    ステーキランチが中心で、あとはオーダーカットのステーキコースが用意されてる。
    たったそれだけ。
    厨房の中には髭をはやしたダンディー系の凛々しいシェフ。
    ホール側には陽気で元気なおかぁさん的マダムがサービス、気さくな感じにホッといたします。

    71d0e761.jpegステーキランチ。

    メインは肉と決まってるのだけど、5種類ほどの料理の中から一品選んで組み合わせられる。
    エビのコロッケや豆腐をタップリ入れて作った厚焼き玉子。
    どのお料理も食べてみたい魅力的なモノばっかりで、ちょっと迷ってボクはつぶ貝とキノコのグラタンを選んでたのむ。

    グツグツしながらやってくる、焦げ目が見るからおいしそうなグラタンで、食べるとポッテリ。
    かなり重厚なベシャメルソース。
    コクがあって風味ゆたかでしかもなめらか。
    心を込めてつくりました…、って感じの味に感心します。
    クニュクニュとした貝の食感とトロンとやさしいソースの食感が、好対照でおもしろい。

    付き合ってくれた人がたのんだ、エビとかぼちゃの天ぷら風って料理も見事。
    茹でて軽く潰したかぼちゃ。
    それで茹でたエビをくるんでフリッタ状にした料理。
    軽くマッシュしてなめらかなとこと、ホクッと食感残ったところの両方が一度にあじわえとてもたのしい。
    コロッケみたいな感じではある。
    けれど衣の存在感が希薄なために、口の中のクリーミーさがひときわ冴える。
    丁寧な仕事が好きな人なんだなぁ…、ってメインの料理に期待がはずむ。

    メインのステーキ。

    1d4bbafb.jpegカットステーキの形できます。
    いろんな部位が混ざってて、ステーキ肉になりきれぬ肉を上手につかったんでしょう。
    表面かなり強めにやけてる。
    牛肉は直火の遠火で、肉が自分が焼けてることを意識しないように焼いてあげるとおいしく焼ける。

    外はガリッと、でも中はレア。
    歯ごたえたのしい赤身の肉は、噛めば噛むほどうま味広がる。
    ちょっと強めにほどこした塩に最初はちょっと味が強いかなぁ…、と思いはしたけど食べれば食べるほど、その塩味が甘みに変わる。
    熟成が効いた、それ自体がうま味を強く発する肉で、その味わいに負けぬ味をつけるためにはちょっと強めの塩味じゃないといけないんでしょう。
    ご飯のおかずにもピタッとします。
    肉が好きな人なら必ず好きになる。
    脂だらけのやわらかな和牛ばかりをもてはやすグルメ気取りとはまるで違った、アイラブ肉な世界がステキ。
    これならこの量の倍たのんでもペロッとお腹に収まるだろう…、って思ったりした、オキニイリ。

    c1cfd81e.jpegタップリとした量のサラダに、丼一杯ほどのボリュームのご飯に汁。
    冷たいモノはキリッと冷たく、温かいモノはフウフウしなくちゃいけない程に熱々で味もとっても分かりやすい。
    デザートでシャーベットまでつき、これらでたったの1250円。

    おいしい上にお腹いっぱい。
    しかもこんな値段でたのしませてくれるなんて、なんだか申し訳なくなっちゃうほど。
    コストパフォーマンスがいいとはこうしたお店のコトを言うのでしょうね。
    考えてみれば、多分、今の東京って、世界で一番、安くおいしいランチをたのしむコトができる街なんじゃないか…、って思ったりする。
    街中がサービス精神で満たされている。
    満たされすぎて、それがあたかも当然のように思ってしまうといつか絶対バチが当たってしまうだろうなぁ…。
    人をシアワセにさせることが好きでしょうがない人の努力が、こうしたステキをささえてるんだ…、ってそう思ったら頭がさがる。
    またまいりましょう…、絶対に。

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    牛込柳町にある「レストランM」というレストラン。
    d2df510a.jpeg東京フレンチの代表的なお店のひとつでもあるレカンを振り出しに、鉄板ステーキで有名なうかい亭の料理長をずっと務めた三宅さんという人が、独立をして作ったお店。
    イベリコ豚の炭焼きステーキがメインの料理。
    オープンキッチンにカウンター。
    テーブル4つのこじんまりして居心地の良いおいしい空間。
    今も十分、魅力的なお店なんだけどもっと特徴を出し、ワザワザ遠くからも来ていただけるお店にしようよ…、とメニューをテコ入れ。
    ずっとあれこれ一緒に方向性を考えて徐々に方針がかたまりはじめて、それで試食会をいたしましょうと、今日の夜。

    あらたなコースを作っていただく。

    8bc42d76.jpegテーマは「日本一おいしいイベリコ豚のたのしい食べ方の提案」というモノ。
    肉のおいしい食べ方は、塊で焼く。
    肉のうま味を中に閉じ込め、それをみんなで切り分けながら食べるとおいしい上にたのしくもなる。
    ただ、塊で焼くとなるとどうしても時間がかかる。
    たいていの店はだから塊で焼こうとしない。
    でも逆に、調理にかかってしまう時間をたのしく過ごしてもらう工夫をすればいいじゃない…、ってそれコースの趣旨でもあった。
    まずはお野菜。
    旬の野菜を氷をタップリ敷いたお皿に盛って、ディップをつけて食べる提案。
    香りの強い西洋人参。
    ラディッシュ、蕪や紅芯大根とどれもちょっと癖があり、けれど味わい豊かでとてもみずみずしい。
    食べてるうちにどんどんお腹がすいてくるうえ、肉でお腹を満たす前に野菜を食べれば体のバランス取れるかも…、ってそんな提案、ありがたい。

    badb1723.jpegイベリコ豚といえばハモンやサラミ。
    塩気がたのしく、しかも脂がキレイで旨い。
    それを肴にワインをゴクリ。
    南アフリカの安いけれども、ほどよい品質のワインがあってそれをいただく。
    ニューワールドのワインもおいしくなったよネ…、ってグビグビゴックン。
    ワインの味を評論家的にたのしむよりも、食卓囲む仲間の会話を盛り上げるためのたのしいツールなんだよね…、って思って飲むといろんなワインをおいしく感じる。

    厨房を目の前にしたカウンターで飲むワインはなおおいしい。
    一番上の写真の中の一番左に、チョコンと置かれた肉の塊。
    これがボクらが食べるイベリコ豚のステーキで、量はなんと500g。
    これをキチンと焼きあげるのに1時間ほどかかってしまう。
    その焼けるさまをみつめながら、たのしむワインはこの上もなくおいしく感じる。
    ワクワクしちゃう。

    1cefe5fd.jpegほどなくあったかい料理ができる。
    南部鉄で作ったココット。
    そこにオーブンでジックリ時間をかけて作ったローストオニオン。
    一個分をそっと沈めてそこにスープ。
    肉のうま味をミッチリ仕込んだブイヨン張って沸騰させる。
    熱伝導の良いココット独特の、細かな泡が途端にブクブクたってきて、そこに次々、調味料を投入していく。
    目の前で魔法が鍋にかかってくようにそ、鍋の中の状態がそのつど変わる。
    それがたのしく見入ってしまう。
    最後にホイップをしたクリームたっぷりいれて、重い蓋してひと煮立て。
    グツグツしたのをそのままお皿にのっけて提供。
    ハフハフしながら食べると、おやまぁ…、甘くてポッテリ、あまりの旨さにお腹が驚く。
    ローストをしたタマネギがトロトロ、まるでシロップで煮た?って聞いてしまいたくなるほど甘く、肉のうま味が溶け込んだスープはドッシリ。
    これ以上、強くなると塩っからく感じる寸前でピタッと味が決まっているのも見事なところ。
    スープなのに、これで十分ワインが飲める。
    大人な店のいいところ。

    メインのステーキは、肉は自分でどんどんおいしくなってく料理。
    調理人の技術と経験を最大限に使っておいしくしていく料理が他に必要。
    それでココット料理に力をいれて、いろんな味の提案しよう…、って決めます、どんな料理ができるかはこれから先のおたのしみ。

    そして肉。

    2a8a6499.jpeg炭をおこした網の上でこんがりやいたの。
    直火の遠火で時間をかけて、焼かなきゃ塊肉は焼けていかない。
    家では絶対できぬ芸当。
    何度も何度も、肉を転がし中までまんべんなく火を通す。
    肉の脂がユックリ外ににじみだし、まるで表面が揚がっていくように細かな泡がふいてくる。
    脂の泡が炭の風味を吸い込んで、再び肉にもどってき肉に香りをつけていく。
    ほどよき頃合いで串を刺し、しばらく置いて抜き去って唇につけ肉の芯の温度をたしかめ肉を一旦火からおろして休ませる。
    そうしないと、切った途端に中の肉汁や脂がドバッとでてしまう。
    お肉の中で不安定に漂っているそうしたうま味を再び肉の細胞の中に閉じ込める。
    それから軽く表面炙り、出来上がりというこの入念。
    木の板にのせ、肉切りナイフとフォークを添えて、さぁ、ご自由に召し上がれ!

    自分で切って食べるのですね。
    塊肉にナイフを入れて、ちょっと手首に力を入れるとあっという間にスパッと切れる。
    そのやわらかさ。
    中から覗くピンク色した肉のキレイでうつくしい様。
    ウットリしながら味わうと、なんたる美味に腰抜かす。
    クチャっと潰れる脂の食感。
    肉のまったりしたおいしさに、今まで食べてた豚肉って一体何?って思うってしまうほどの味わい。
    仔牛の肉の淡白ででもドッシリとしたうま味に羊の風味豊かな脂の味わい足してやり、和牛の甘みを加えたような、つまりおいしい肉のおいしいとこだけ集めてひとつにしたような、そんな味わい。
    降伏す。

    84a3149c.jpeg〆はカレー…、という趣向。
    イベリコ豚の骨で作ったスープベースにスパイスタップリ加えて煮込んだ自家製カレー。
    サラッとしてて、薬膳っぽい体によさげな匂いが特徴。
    一口目からピリッと辛くて、お腹の中が燃えていく。
    甘み控えめ、むしろトマトの酸味を感じる味そのものはスキッとしてる。
    食べてる間に汗をどんどんかいてきて、今食べたばかりの肉を燃やしてくれるそんな気がしてなんだかたのしい。
    なにより固めのご飯の食感…、口に入れた途端にパラッとほぐれて口に散らかっていく。
    これまたたのしい、オキニイリ。

    いただく料理のさまざまがすべて美味しくたのしくて、とはいえやっぱり主役は豚肉。
    肉をずっと扱い続け、いろんな肉を調理しながら一番おいしい肉はコレと、ここのシェフが惚れた肉です。
    イベリコベジョータのフレッシュのモノをおそらくこうして扱える店って、日本ひろしと云えどもココぐらいじゃないのかなぁ…、このおいしさと楽しさともうひと磨き。
    今月中に完成させてお客様をよろこばせたい…、ってそういいながら今日はお開き。
    これからみんなで頑張ります。

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