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2024/11/28 (Thu)
レストランM
牛込柳町にある
「レストランM」
というレストラン。
東京フレンチの代表的なお店のひとつでもあるレカンを振り出しに、鉄板ステーキで有名なうかい亭の料理長をずっと務めた三宅さんという人が、独立をして作ったお店。
イベリコ豚の炭焼きステーキがメインの料理。
オープンキッチンにカウンター。
テーブル4つのこじんまりして居心地の良いおいしい空間。
今も十分、魅力的なお店なんだけどもっと特徴を出し、ワザワザ遠くからも来ていただけるお店にしようよ…、とメニューをテコ入れ。
ずっとあれこれ一緒に方向性を考えて徐々に方針がかたまりはじめて、それで試食会をいたしましょうと、今日の夜。
あらたなコースを作っていただく。
テーマは「日本一おいしいイベリコ豚のたのしい食べ方の提案」というモノ。
肉のおいしい食べ方は、塊で焼く。
肉のうま味を中に閉じ込め、それをみんなで切り分けながら食べるとおいしい上にたのしくもなる。
ただ、塊で焼くとなるとどうしても時間がかかる。
たいていの店はだから塊で焼こうとしない。
でも逆に、調理にかかってしまう時間をたのしく過ごしてもらう工夫をすればいいじゃない…、ってそれコースの趣旨でもあった。
まずはお野菜。
旬の野菜を氷をタップリ敷いたお皿に盛って、ディップをつけて食べる提案。
香りの強い西洋人参。
ラディッシュ、蕪や紅芯大根とどれもちょっと癖があり、けれど味わい豊かでとてもみずみずしい。
食べてるうちにどんどんお腹がすいてくるうえ、肉でお腹を満たす前に野菜を食べれば体のバランス取れるかも…、ってそんな提案、ありがたい。
イベリコ豚といえばハモンやサラミ。
塩気がたのしく、しかも脂がキレイで旨い。
それを肴にワインをゴクリ。
南アフリカの安いけれども、ほどよい品質のワインがあってそれをいただく。
ニューワールドのワインもおいしくなったよネ…、ってグビグビゴックン。
ワインの味を評論家的にたのしむよりも、食卓囲む仲間の会話を盛り上げるためのたのしいツールなんだよね…、って思って飲むといろんなワインをおいしく感じる。
厨房を目の前にしたカウンターで飲むワインはなおおいしい。
一番上の写真の中の一番左に、チョコンと置かれた肉の塊。
これがボクらが食べるイベリコ豚のステーキで、量はなんと500g。
これをキチンと焼きあげるのに1時間ほどかかってしまう。
その焼けるさまをみつめながら、たのしむワインはこの上もなくおいしく感じる。
ワクワクしちゃう。
ほどなくあったかい料理ができる。
南部鉄で作ったココット。
そこにオーブンでジックリ時間をかけて作ったローストオニオン。
一個分をそっと沈めてそこにスープ。
肉のうま味をミッチリ仕込んだブイヨン張って沸騰させる。
熱伝導の良いココット独特の、細かな泡が途端にブクブクたってきて、そこに次々、調味料を投入していく。
目の前で魔法が鍋にかかってくようにそ、鍋の中の状態がそのつど変わる。
それがたのしく見入ってしまう。
最後にホイップをしたクリームたっぷりいれて、重い蓋してひと煮立て。
グツグツしたのをそのままお皿にのっけて提供。
ハフハフしながら食べると、おやまぁ…、甘くてポッテリ、あまりの旨さにお腹が驚く。
ローストをしたタマネギがトロトロ、まるでシロップで煮た?って聞いてしまいたくなるほど甘く、肉のうま味が溶け込んだスープはドッシリ。
これ以上、強くなると塩っからく感じる寸前でピタッと味が決まっているのも見事なところ。
スープなのに、これで十分ワインが飲める。
大人な店のいいところ。
メインのステーキは、肉は自分でどんどんおいしくなってく料理。
調理人の技術と経験を最大限に使っておいしくしていく料理が他に必要。
それでココット料理に力をいれて、いろんな味の提案しよう…、って決めます、どんな料理ができるかはこれから先のおたのしみ。
そして肉。
炭をおこした網の上でこんがりやいたの。
直火の遠火で時間をかけて、焼かなきゃ塊肉は焼けていかない。
家では絶対できぬ芸当。
何度も何度も、肉を転がし中までまんべんなく火を通す。
肉の脂がユックリ外ににじみだし、まるで表面が揚がっていくように細かな泡がふいてくる。
脂の泡が炭の風味を吸い込んで、再び肉にもどってき肉に香りをつけていく。
ほどよき頃合いで串を刺し、しばらく置いて抜き去って唇につけ肉の芯の温度をたしかめ肉を一旦火からおろして休ませる。
そうしないと、切った途端に中の肉汁や脂がドバッとでてしまう。
お肉の中で不安定に漂っているそうしたうま味を再び肉の細胞の中に閉じ込める。
それから軽く表面炙り、出来上がりというこの入念。
木の板にのせ、肉切りナイフとフォークを添えて、さぁ、ご自由に召し上がれ!
自分で切って食べるのですね。
塊肉にナイフを入れて、ちょっと手首に力を入れるとあっという間にスパッと切れる。
そのやわらかさ。
中から覗くピンク色した肉のキレイでうつくしい様。
ウットリしながら味わうと、なんたる美味に腰抜かす。
クチャっと潰れる脂の食感。
肉のまったりしたおいしさに、今まで食べてた豚肉って一体何?って思うってしまうほどの味わい。
仔牛の肉の淡白ででもドッシリとしたうま味に羊の風味豊かな脂の味わい足してやり、和牛の甘みを加えたような、つまりおいしい肉のおいしいとこだけ集めてひとつにしたような、そんな味わい。
降伏す。
〆はカレー…、という趣向。
イベリコ豚の骨で作ったスープベースにスパイスタップリ加えて煮込んだ自家製カレー。
サラッとしてて、薬膳っぽい体によさげな匂いが特徴。
一口目からピリッと辛くて、お腹の中が燃えていく。
甘み控えめ、むしろトマトの酸味を感じる味そのものはスキッとしてる。
食べてる間に汗をどんどんかいてきて、今食べたばかりの肉を燃やしてくれるそんな気がしてなんだかたのしい。
なにより固めのご飯の食感…、口に入れた途端にパラッとほぐれて口に散らかっていく。
これまたたのしい、オキニイリ。
いただく料理のさまざまがすべて美味しくたのしくて、とはいえやっぱり主役は豚肉。
肉をずっと扱い続け、いろんな肉を調理しながら一番おいしい肉はコレと、ここのシェフが惚れた肉です。
イベリコベジョータのフレッシュのモノをおそらくこうして扱える店って、日本ひろしと云えどもココぐらいじゃないのかなぁ…、このおいしさと楽しさともうひと磨き。
今月中に完成させてお客様をよろこばせたい…、ってそういいながら今日はお開き。
これからみんなで頑張ります。
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2010/11/09 (Tue)
丸の内リム:洋
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お野菜美味しそうです。
私は葉っぱものより、こういう野菜が好きです!
ステーキ、肉食のわたしにはたまりません(笑)
イベリコ豚さんは食べたコトがないので、このお店行ってみたいです(^O^)
lovekuma69さん / 2010/11/10(Wed) /
編集
絶対行きます!
なんておいしそう!
赤身肉好きとしては絶対いかなくては。
これ豚なんですよね。
イベリコ豚ってハムじゃなくてもものすごく美味しいとは聞いていましたが、新たな扉が開きそうです。
ココット料理とか(STAUB社のものかと思いきや南部鉄というのがかえって素敵)、
今の切り取り方がさすがです。
tomoさん / 2010/11/10(Wed) /
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ぜひ、ぜひ
> lovekuma69さん
このお料理をこなれた値段で提供できるように、現在、鋭意努力中です。
シッカリ準備ができたらご一緒しましょう。
肉食女子にはたまらぬお店になるに違いない、と思っています。
サカキシンイチロウさん / 2010/11/10(Wed) /
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惚れてます
> tomoさん
焼く前の状態からして、ただものではない気配が漂っておりました…、このお肉。
まるで牛肉。
しかも脂が適度にのった赤みのおいしいロース肉のような状態で、焼きあがってもその印象は変わらぬまま。
にもかかわらず、食べるとムッチリ、牛肉以上の色っぽさ。
シェフが惚れている以上に、ボクも惚れているお肉です。
もっと完成度をあげながら、今月中に正式お披露目の予定です。
サカキシンイチロウさん / 2010/11/10(Wed) /
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無題
うっとりするようなオゴチソウ。
キョーコさん / 2010/11/11(Thu) /
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もっともっと
> キョーコさん
もっともっと、ウットリ度が高まると思っています。
まずは今年のクリスマスにむけて。
がんばります。
サカキシンイチロウさん / 2010/11/11(Thu) /
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夢がつぶれるフレッシュネス
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