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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    夏が来れば思い出すのは、はるかな尾瀬と遠い空。
    その夏が過ぎ秋になると思い出すのが西新宿の「わぶ」であります。

    bca69de2.jpegカキフライがおいしいので有名な店。
    月の名前にRが付くこの時期、ココの近所の仕事があると午前中はそわそわしちゃう。
    今日も早めに仕事を切り上げ、開店とほぼ同時の時間にお店に飛び込む。
    もう数人のお客様がいて、ほんの5分くらいで満席になる。

    決して便利な場所じゃない。
    西新宿でも外れの方で、超高層ビルがいからもワザワザ歩いてこなくちゃいけない。
    感覚的には代々木の入り口。
    けれど不思議とこの界隈にはランチに行列できるお店がかなりある。
    立地に甘えぬ営業努力が、ここに働く人のハートを鷲掴み…、ってコトなんでしょう、ありがたい。
    画像は食事が終わって外に出た直後。
    最近、お弁当をはじめたというコトで、愛想のいいおにぃちゃんが表で元気に弁当売りつつ、しばらくお待ち下さいネ…、って行列の人に声をかけてる。
    カメラを向けたら、ピースサインをいただきました。

    f0c1beba.jpegカキフライと豚の角煮の定食にする。
    カキフライは予定通り。
    それにあわせて、当初は「肉豆腐」を食べようか…、って思ってた。
    肉に野菜に豆腐が半丁。
    ボリュームたっぷりの料理で今の季節にもいい。
    けれどお店のかぁさんが、「今日は角煮がおすすめよ」って言うのでグラッと気持ちが揺れた。
    ここのかぁさん、チャキチャキ元気でひとなつっこい。
    大きな目をくりっとさせて、おいしいわよって言われると思わずそれをたのんじゃう。

    確かに角煮。
    トロンとしてて脂が口でとろけるようで、甘辛味がご飯にぴったり。
    それそのものもおいしいけれど、カキフライのサクッと乾いたパン粉と一緒になるとこれが一層おいしい。
    カキフライと食べると良い組み合わせ…、おかぁさんの言うとおり。

    それにしてもここのカキフライの美味しいこと。
    不揃いな牡蠣を3粒、4粒あわせてひとつの形にし、パン粉でまとめてカラッと揚げる。
    だからひとつひとつが大ぶりで、カプッとかじるとジュワッと中から磯の旨みをたたえた汁がにじみだしくる。
    ひとつぶひとつぶ揚げるフライは、牡蠣とパン粉のバランスの良さを味わう食べ物。
    けれどこうして数粒まとめて作ると牡蠣の旨み、食感、香りを味わう食べ物になる。
    タルタルソースもおいしいけれど、ココには「わぶソース」っていうフライを食べるためのソースが用意されてて、酸味と刻んだ野菜の風味がおいしいサウザンアイランドドレッシングをさらさらさせたようなモノ。
    それをかけると、いくらだって食べられるよね…、って思う味。

    817afbb7.jpeg今日のランチに付き合ってくれた友人が選んだカキフライのお供が味噌煮。
    分厚い鯖のほぼ半身。
    焦げたような香りが味噌に濃厚な、風味をつけてコッテリしてる。
    青い魚独特の匂いがそれで封印されて、旨みドッシリ、ご飯にぴったり。
    二人で角煮と味噌煮を分けあい、パクパク食べる。
    ご飯が足りなくなるほどの、見事なおかず。
    相席の人が食べてた鮭の西京焼きもおいしそうだし、イカフライも魅惑の一品。
    あれもこれも食べたい地獄に落とされそうな、ありがたき店。
    堪能す。

    それにしても今日はなんだか蒸し暑い。
    秋の空に秋の風。
    なのにどこかまだ夏っぽい、歩くとちょっと汗ばむような今年の秋はちょっと変。

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    朝をそばですませたくせに、昼また麺を食べるコトにした。

    8fed4fda.jpeg白河そばというお店。
    場所は牛込柳町。
    近所で明日のちょっとしたイベントの打ち合わせがあり、それでテクッと歩いて来ます。

    実は8年ほど前まで住んでいた街。
    当時は公共の交通機関と言えばバスくらいしかなかった場所で、新宿区にしてまるで田舎のようなところだったのですネ。
    神楽坂やら大久保が近くにあって、けれどそうした街のにぎわいからはまるで無縁の住宅街。
    そこにポツンとあるお店。
    立ち食いそばのお店というのはしっていたけど、実は一度も縁がなかった。
    売り切れ仕舞いの繁盛店。
    店の前を通りかかる時間帯には大抵お店が閉まってた。
    いつか来ようと思っていながら、結局、果たせず引っ越しちゃった。

    今日は昼前。
    さすがにシカッとあいていて、引き戸をあけるとかなり広々したお店。
    カウンターが2つに大きなテーブル一つ。
    お店の奥にはキッチンでそこもかなり広めでけれど、髭を生やしたご主人が一人で料理を作ってる。

    8f1874c3.jpeg一般的な東京的なる立ち食い蕎麦とはちょっとメニューが違って独特。
    いろんな天ぷらが揃ってて、それをのっけて組み合わせるというタイプではない。
    天ぷらと言えばかき揚げだけでカレーに肉、とろろ昆布と言った具材が揃ってる。
    関西風のうどん屋さんのようなメニューでちとオモシロイ。

    きざみうどんに、とろろをのっけてもらう。
    油揚げを千切りにしたのが「キザミ」って具材は大阪風のうどんの代表。
    とろろ追加とお願いすると「とろろ昆布でいいですね」と、山芋とろろでないことを確認するのが小気味いい。
    うどんをザザッと湯通しし、湯切って温めた丼に盛る。
    きざみタップリ。
    天かす、それからとろろ昆布をこれまたタップリ。
    ワカメにネギに胡麻を散らして出汁かける。
    その一連の作業がとっても丁寧で、手際が良くてみてて惚れ惚れしてしまうほど。

    ハイどうぞと手渡され、片手で持とうとすると手首にくるほどズッシリ、ボリューム満点で、しかも熱々。
    両手を添えてそっと運んでさて、いただきます。
    カウンターの上には七味に醤油、つまようじ。
    割り箸入れたステンレスのポットもキレイに磨き込まれて、みてるだけでも気持ちいい。
    注文するとき、うどんかそばかと当然、聞かれる。
    「白河そば」ってお店の名前でありながら、うちのうどんは「ひもかわうどん」と書いてあり、そちらに興味をひかれてためす。

    4b9c9625.jpegちょっと平たい。
    とはいえ、きしめんのようにぺしゃんこじゃなくほどよき厚みをもった麺。
    スベスベしてて、ツルツル、喉をなでつつお腹にすべりこんでくる。
    モチモチ感があまりなくって、飲み込む感じがボクは好き。
    しかもココのツユがビックリするほど旨かった。
    塩味ベース。
    醤油をほとんど使わず仕上げた出汁の旨みが際立つ出来栄え。
    ゴクゴク飲める。
    飲んでも飲んでも嫌みがなくて、飽きることなくまた飲みたくなって、気づけば丼空っぽになる。
    久しぶりに旨いうどんを食ったなぁ…、ってかなり満足。
    キザミにとろろ昆布を足すと650円と言うと、立ち食い蕎麦の値段としてはちょっと高めでけれどそれも当然だろうって、納得するほどの高クオリティ。
    今さらながら、もっと早めに試しておけばってちょっと後悔…、オキニイリ。

    それにしても今年の残暑は残りすぎ。
    食べ放題のお店でいえば、ほんの少々の残り物なら許せるけれど、こんなにお皿に残したら追加料金もらいまっせ…、って言うほど残った(って書きつつちょっと違うかと思いはしました、笑ってちょうだい!)
    それでいつも以上に今年はこれにお世話になった。

    stblatte.jpgアイスダブルショートヘーゼルナッツラテ。
    甘さ、風味が独特なボクの中ではこの上もなく夏らしい飲み物のコレ。
    特にオキニイリの場所でほっと一息つくときに、疲れを癒して元気をもらった。

    今は東京のどこにでもあるスタバだけれど、気持ちいい店とそうじゃない店が出てきはじめてる。
    店が増えるとしょうがないコト。
    例えば新宿のブラックエプロンの朝、なお早い時間帯。
    夕暮れどきの東京ドーム、ラクーアにあるテラス付きの店。
    市ケ谷駅の上にある、スタッフさんの笑顔がとても気持ちいい店。
    ワザワザちょっと寄り道してでも行きたくなっちゃう、星付きスタバが何軒かある。
    今日も朝は涼しかったのに、昼からやんなるくらい暑さが戻った。
    移動が続くその合間。
    銀座の外れ。
    新橋演舞場の向かい側にあるスタバにて。
    スタバが好きな人がメインという客層が、お店の空気をのどかでユッタリしたモノにしていてステキなお店の、テラスでボンヤリしながらコクッと飲んだ。
    さぁ、仕事。

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    新宿近くで打ち合わせがあり、昼に合わせて新宿に来た。
    昼に釜飯を食べたくって、それで伊勢丹会館の地下にやってくる。

    00473402.jpeg安芸路酔心ってこのお店。
    名前の通り広島出身の和食のお店。
    ボクが育った松山の瀬戸内海を挟んで向かいの町のお料理。
    オモシロイことに瀬戸内四県。
    広島、岡山、香川に愛媛と料理文化が似ているようでちょっとづつ違っているのネ。
    特に魚の扱い方。
    例えば香川は醤油がおいしく、だから味付け文化がそろほど充実してない。
    魚は焼いたり刺身に醤油をかけて食べればいいでしょ…、ってそんな感覚。
    愛媛の魚は小魚中心。
    だから魚の加工品とか手の込んだ調理法が発達してる。
    岡山にいくと上方料理の影響つよく、広島に行くと穴子や牡蛎といった素材そのものの持ち味がドッシリとしたモノが多くてそれに負けぬ強めの味付け。
    ちょっと移動をするだけで、違った国の料理を食べてる…、そんな気持ちになれたもの。

    さてさて、釜飯。

    3878f3bc.jpeg釜飯ってお外ご飯でとてもウレシイ、家ではなかなかできぬお料理。
    一人前づつ炊き上げる、だからギッシリ旨味が詰まったありがたい味。
    普通のご飯や炊き込みご飯と違って、シットリした仕上がりがやさしい食感。
    他にない。
    この店は昔っから釜飯を名物にしていて、たまに無性に食べたくなっちゃう。
    昔おやじが田舎でやってたレストランチェーン。
    始まりは鰻屋だった。
    けれど外食が働くオトコの特権から、家族で楽しむモノになってく過程の中で、釜飯、お寿司と徐々に料理を増やしていった。
    「パパは鰻でママは寿司、ボク釜飯の日曜日」っていうのが当時のキャッチフレーズだったりもした。
    で、その釜飯のお手本は実はここの釜飯だった…、ってなつかしい。
    品書きみたら今日から釜飯のラインナップが変わってて、牡蠣釜飯があるではないの。
    季節はもう秋、それにする。
    少々、時間をちょうだいしますと、いわれて待つのがまたたのし。

    0c736ef0.jpeg小さなハガマに入ってやってくる釜飯の、まずは蓋をとりグルンとご飯をかき混ぜる。
    そして再び蓋をして1分ほどそっと蒸らして出来上がり。
    プックラ丸々ふとった牡蛎が、ご飯の表面に4個並んで、それだけだってかなり贅沢。
    なのにオカマの中のご飯をひっくり返すと、中から4粒飛び出してくる。
    全部で8粒。
    どれもキチンと粒が揃って、ご飯の上の牡蛎は程よく、中はレア。
    ご飯の中に埋まってた牡蛎はカチッと火が通り、旨みを出汁に吐き出している。
    しらずに雑にひっくり返し、そのいくつかは無残にザクッとちぎれてる。
    それもおいしく食べるため…、ごめんなさいよって言いつつ茶わんによそって食べる。
    他の具材は、椎茸、ニンジン、ゴボウにシメジ、三つ葉が鼻と目への彩りとなる。
    ハフッと一口。
    出汁の風味がなんともおいしい、シットリとしたご飯粒。
    牡蛎の旨みがひとつひとつにしっかり入って、なんだかとってもなつかしい味。

    0cc51381.jpeg最初の茶わん一杯分はみずみずしくて、水分とばしたおじやのようなシットリ感がとても独特。
    けれど徐々にご飯の中の水気が蒸発していくのでしょう。
    お替わりするごと、ご飯がぱらっと仕上がっていく。
    どっちが好き?って言われると、かなり困っちゃう。
    だって、どれもそれぞれおいしくて、同じお釜で炊けたご飯とは思えぬ独特。
    これが釜飯の醍醐味だよなぁ…、って思いながらハフハフ、パクパク。

    お釜の底に当たったご飯にはオコゲの風味がこびりつく。
    パリパリとしたオコゲじゃなくて醤油と出汁が焦げてネットリ、カラメル状になったペーストがご飯にはりつきそのまま炊き上がったやわらかオコゲ。
    実はオコゲが苦手なんです。
    乾いたオコゲがバリバリ、奥歯に貼り付いてネチョッとするのが厄介で、だから焼きおにぎりも好きじゃない。
    けれど釜飯のやんわりとした、でもオコゲの風味のついた部分は大好きで今日も最後の一粒までをしゃもじでこそげてキレイに食べた。
    磨き込まれてピカピカのお釜が光って、手仕事惜しまぬ厨房作業をかいま見る。
    ここのお店は、ホールの人の作業も丁寧。
    牡蛎フライをたのめば殻に一個一個、のっけて出して来たりする。
    人さし指ほどの大きさの小鰯指で、一尾一尾ハラワタを取り何十匹もを使って丼にしたりする。
    そろそろ牡蛎が本当においしい季節になります。
    土手鍋食べたい…、そんなコトを思ったりした、さぁ、仕事。

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    昼、西新宿の「豚珍館」って言うとんかつの店。

    fb65373f.jpeg安くて旨くて、ボリュームタップリで有名な店。
    ランチタイムとしては早めの時間に行って、けれど満席。
    当然のように相席になり、それが決して嫌でない。
    むしろみんなでワイワイしながら、同じおいしいモノを食べてる元気がたのしいお店。

    料理の世界にもバブルというモノが実はあって、本来、高級でないはずの料理に高価な値段を付けて当たり前…、って時代のムードが許してしまうコトがある。
    例えばここ10年のとんかつって言う料理がそう。
    もともとせいぜい1000円から2000円の間で食べられるのが当たり前だった、大衆的な料理のはずが、銘柄豚を使ったり、熟成だったり揚げ方だったりにこだわって、3000円とか4000円とかビックリするような値段を付けるお店が次々出来てきた。
    そもそもステーキよりも高いとんかつって、身の程知らずも甚だしくて、だから最近、そうしてお店は一部の老舗を除いて苦労しているみたい。
    しょうがない。

    774cf842.jpegちなみにこの店。
    とんかつはご飯をお腹いっぱいたのしむための、優れたおかず…、って考え方でだから安い。
    一番安いのイカフライ定食500円台、それ以外にもイカと魚のフライの盛り合わせとかメンチカツとか安くお腹いっぱいになっていただくための工夫あれこれ。
    とんかつ類で一番安い料理は「紙かつ」。
    それがこれ。

    生姜焼き用の薄切りロース肉にパン粉をはたいて、油で揚げた名前の通りペラペラ薄い紙のようなカツ。
    これにご飯に豚汁がつき、600円という値段。
    悪くないです。
    なにしろ、薄い肉ですから包丁いれずとも噛み切れる。
    噛み切る際のムチュンと歯切れる肉の食感がなかなかたのしい。
    粗目のパン粉の油切れも良く、決してしつこく感じない。
    むしろソース。
    甘口、辛口二種類揃ったここのソースはなかなか美味なのでありますけれど、それをタップリ、心おきなくたのしめる。
    だからご飯がすすんで当然。
    肉の量はどうだろう…。
    二枚でちょうど100gくらいになるんじゃないかなぁ。
    他のとんかつ類はどれも、ズッシリかなりのボリュームで、大空腹じゃないときなんかにはこの紙カツがちょうどよかったりするのであります。
    今日は朝のカレーがまだお腹の中に残ってるような気がしてそれで、これにした。

    4aa3b854.jpegそれにしてもつくづく薄い。
    このやり方なら、牛肉の薄切り肉をこうしてカツにすることだってできるんだろうなって思ったりもする。

    ここにはソース以外にスイートチリソースが用意されてる。
    それをキャベツにトロンとかけまわし、醤油でちょっと風味をくわえる。
    それと一緒に紙かつ食べると、シャキシャキスッキリ。
    カツというより、アジア風のキャベツの料理を食べてるみたいな感じがするのがまたオモシロイ。
    今日のランチの出筋をみてると、一番の出はやっぱりメインのロースカツ。
    次にチキンカツが多く売れてるようで、チキンカツにはこのスイートチリソースがとってもよく合うのですネ。
    ボクの前に座った人もチキンカツをこれで食べてた。
    できればスイートチリソースにマヨネーズをまぜ、それで食べれば天国級のおいしさになる。
    ご飯がすすみすぎて危険だけれど、でも旨い。
    ここのコッテリ、コクたっぷりの豚汁もおかわり自由で、汁で充分、一杯分のご飯がおいしく食べられるのもいい。
    お腹を程よく満たして外にでたらばなんと、もう行列が出来ていた。

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    「いわもとQ」って言うお店。

    q.jpg歌舞伎町の中にある立ち食い蕎麦屋。
    天ぷらが驚くほどにおいしいお店。
    しかも、ビックリするほどのコストパフォーマンスのお店なんだ…、と評判の店で場所も前から知っていた。
    けれどまるで人を喰ったみたいな店名と、メニュー写真がベタベタ貼られた情熱的すぎる外観に、ちょっと腰がひけていた。
    けれど今朝。
    新宿区役所に来る用があり、そこの近所というコトもありやってきてみる。

    さすが、歌舞伎町の朝。
    お店に入るとキャバ嬢ふたり。
    昨日のお客のあんなことやらこんなことやら、キャッキャしながら喋り込んでる。
    にもかかわらず、お店の中に流れる音楽は格調たかきクラシック。
    厨房の中には人ひとり。
    365日24時間営業の店。
    お客様の少ないときには、一人で守れ…、というコトなのでありましょう。
    にもかかわらず、厨房の中のスタッフに悲壮感の微塵もなくて、笑顔でいらっしゃいませと元気にボクを迎えてくれる。

    bd3469e9.jpeg上天丼とせいろのセットの食券を、よろしくって彼に手渡す。

    「しばらく時間をいただきますので、座ってどうぞお待ちください」。

    そう告げられてちょっと恐縮しながら椅子にチョコンと座る。
    多分、ここで天ぷらをたのむと待つコトがデフォルトなのでしょう…、立ち食い蕎麦と言いながら椅子がキチンと用意されてる。
    ボクのための天ぷらが、ひとつひとつ、手揚げされてく。
    正真正銘、作り立てて揚げ立てというこのステキ。

    3分ほど待ちましたか。
    上天丼とせいろのセットお待ちのお客様…、って呼ばれて取りに行って、ボクを待っていたのはなんとも、ステキなお膳。
    コロンと掌に心地よき曲線描く、塗りのお椀に入った天丼。
    手に持つとご飯の熱さがやさしくジンワリ伝わってくる。
    天ぷらからたつ湯気がなんともおいしそう。
    エビ3本に、茄子にインゲン。
    普通のセット用の天丼は、エビが一本、キスに茄子にインゲンと言う組み合わせ。
    天丼セットは680円。
    上天丼をセットにすると780円という、たった100円でエビが二本増えるという、そのお値打ちに、今朝は上天丼をおごって食べた。

    1cd2c736.jpegここの天丼、本物です。
    蕎麦がつかぬ単品天丼としてのこの天丼に値段をつければ、優に780円の価値がある。
    つまり蕎麦がサービスだとしてもおかしくないほどの、見事な出来栄え。
    エビはプリプリ。
    天ぷら屋さんの天ぷらエビに比べると、ちょっと小さめ。
    けれど尾っぽの先までキレイなオレンジ色で、この色鮮やかが鮮度の高さを物語る。
    衣はフンワリ。
    ボテボテしたりはしておらず、尻尾の周りはサクッとしている。
    噛むとパリパリ、香ばしい。
    タレは甘みが控えめの、スキッと醤油と出汁の風味がおいしい江戸前。
    硬めに炊けたご飯も上出来。
    吾を忘れてむしゃぶりつくほど、おいしくて、食べてるうちにどんどんありがたくなってくる。

    しかも蕎麦。
    サービス分といいはしたけど、これがどうして。
    みずみずしくて、シコシコ、ツルツル。
    喉をスルンと駆けおりていく、潔くって爽快な食感、見事。
    風味が少々かよわくて、蕎麦の香りをたのしむのには役不足ではありはするけど、充分おいしい。
    タレが甘めでコクがあり、更科堀井の甘い方のタレの味がするのが好み。
    コストを下げる工夫がいろんなところにあって、例えば箸は割り箸、塗り箸二種類を商品が出るカウンターのただ一ヶ所に置かれてる。
    薬味もいろいろ揃いはするけど、それもお店の中の数ヶ所だけ。
    普通の立ち食い蕎麦よりも、お客様であるボクらがちょっと余分に体を動かさなくちゃいけないように出来ている。
    けれどそれすら、おいしいモノを安くたのしむためのコト。
    料理作りに参加しているそんな気持ちにさえなれる、この店、たちまち、オキニイリ。
    またまいりましょう…、ゴチソウサン。

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