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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    65
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    田舎から父が仕事でやってくる…、そして夜。

    de062e12.jpg一緒に飯でも食おうやと。
    どこにしようか。
    あんまり重たいモノは控えて、さっぱりしたものをどこかで食べたい。
    事務所の近所に気のきいた店はあまりない。
    近所の街で。
    できれば、知り合いの店にいってあげたいんだけど…、と。
    父はワガママ、あれこれいいます。
    それで結局、春日にある「せんごく本店」に行くことにした。

    昔、水道橋にあったオフィスからたったひと駅。
    歩いて10分ちょっとという場所。
    だからかつては日常的に使っていた店。
    一緒に勉強していたコトもあって今でもほどよき付き合いがある。
    白山通りに面したところ。
    二階建ての建物の、1F、2Fが全部店舗で1F部分がトンカツ屋さん。
    2Fはステーキが売り物の洋食屋さんという構造。
    どちらにしてもメインはお肉。
    さっぱりしたいモノがいい…、と言った舌の根乾かぬうちのこのセレクション。
    さすがボクの親父と思う(笑)。
    車でかけつけ、お店に着いて、写真をとっていたらば早くこっちにこないかとお店のドアを開けてこちらをジロリと睨む。
    よほどお腹がすいているのに違いない。

    c2ceab07.jpg2階にしました。
    どうせ肉を食べるのならば、揚げたものより焼いたモノ。
    知的な判断(笑)…、いい感じ。

    ボクとしては2Fはとてもありがたい。
    大好きな料理があって、ひさしぶりにそれにありつくコトができるから。
    ステーキハンバーグという料理。
    おなじみさんは「ステバ」と呼びます。
    手切りで細く切った牛肉。
    それをおむすびをむすぶようにまとめて焼いたモノ。
    混ぜ物を何もしないけど、肉がもってるタンパク質と脂の力で肉と肉がくっついて、ステーキのような形のままで焼けてくれるというのです。
    コロンとコンガリ。
    鉄板の上にモヤシをのっけて、焦げ付かないようした上にのっかる肉の塊は、まさにステーキ。
    ジュウジュウ焼ける音に気持ちがグイーンとあがる。
    肉の上にはメンテルバター。
    パセリとレモンの風味をくわえて練ったバターで、ステーキ肉に風味を添えるために使われる良き相棒。
    ココのメンテルバターにはアンチョビのうま味が混じって、魚のうま味が肉に混ざってその味わいを複雑にする。
    分厚い味とでもいいますか、一口目からおいしくてしかも噛めば噛むほどそのおいしさが広がっていく。

    b7cdc932.jpgナイフを当てて切るとスパッと切れてくさまはステーキのよう。
    手首に手応えあるのです。
    しかし切れた断面を見る。
    肉の繊維がバサッとほぐれちらかっている。
    なるほど確かに、肉の塊を装った細切り肉の集まりだった…、と気づく寸法。
    顎が感じる食感はステーキで、けれど舌が感じる食感はハンバーグ的なやさしさがる。
    どこを食べても同じ味。
    同じ歯ごたえというとこも、ハンバーグ的でステーキとハンバーグという2つの料理のイイトコどりのようなお料理。
    やっぱり大好き…、オキニイリ。

    このステーキハンバーグが出来てもう30年近くになりますか。
    その特徴をなぞって作った新たな料理。
    それが牛たんステーキで、これも牛たんを細切りにしてまとめて焼いた、見た目はステーキハンバーグ。
    牛肉に比べてさっぱりとした味わいの牛たん使った料理なだけに、味や風味をシッカリ外からくわえなくてはおいしくならない。
    それでねぎ塩。
    ちょうど焼肉店の牛たん塩のような味にして食べる。
    脂をもたぬ繊細なたんのおいしさを台無しにせぬようにモヤシじゃなくってレタス。
    千切りにして、シャキシャキとした食感たのしむ。
    ピンクペッパーをタップリ添えて、パチパチはじけるような辛味と風味を味わう。
    あまりにさっぱりして感じるから、ベーコングリルをサイドにそえて脂分をそれで補う工夫もたのしい…、ローカロリーで高タンパク質、プリン体のことだけ棚に上げれば健康的なる料理。

    もひとつ新作…、ビーフ塩シチューっていう料理があってそれもたのんで試して食べる。

    68346ad5.jpgビーフシチューも昔っからのココの売り物。
    けれど最近、デミソース味よりもっとシンプルで、肉の風味をたのしみたいってお客様が増えてきた。
    ステーキやハンバーグだって、かつてはデミソースで食べた物。
    けれど最近の風潮は、醤油ベースや塩と胡椒で味わう食べ方…、そちらの方が主流になってる。
    だからシチューも塩味で。

    牛筋肉をタップリ使って、塩のスープでクツクツ煮込む。
    野菜をタップリ。
    ニンジン、大根、ジャガイモと、角切りにしたのをスープにぶち込み、肉のうま味を吸い込ませてく。
    肉がトロトロ。
    野菜がクチュっとやわらかくなる、そのタイミングで出来上がり。
    これはおいしい。
    しかもなんだかなつかしい。
    何の料理に似てるんだろう…、って思ってそうだ。
    肉だけ食べると、居酒屋なんかの煮込みに似てる。
    野菜とスープを一緒に食べると、豚汁みたいな味もしてくる。
    風味づけのため、ジェノベゼソースがほんの少々、それがちょっとイタリア風の味にもしててとても複雑、けれど肉のうま味がベースで分かりやすい味…、オモシロイ。
    そこにご飯を入れて食べると、クッパのようでこれまた旨い。
    肉のうま味でしめる〆。

    becb9608.jpg最近、デザートも力をいれているんですと。
    中でもワッフル。
    注文入ってからひとつひとつ焼いてるんですというのでたのんでとってみる。

    お洒落であります。
    しかもシッカリ、デザート風になっている。
    ワッフルの流儀は二種類。
    マシュマロ入れて、ザクッとカリッと歯ごたえたしかに作るやり方。
    それからフカっとちょっと固めのパンケーキみたいな風合いにして仕上げるやり方。
    ココは後者で、それは顎を使って食事をしたあとの、甘いものだから顎を必要とせぬやわらかさを作ってみたくてそうしたという。

    たしかにフックラ。
    味が甘い以上にそうした食感が、体にあまくてホッとできます。
    いちごの味のホイップクリーム。
    ピスタチオ味のアイスクリーム。
    ブルーベリーにラズベリー。
    甘みに酸味がシッカリしてて、なかなかたのしい夕餉となった。
    お店ができてもう40年以上…、ずっと変わらず正直に料理をつくってきた店で、その正直をどうやってお客様やこの街の人に伝えようかと、いろんなアイディア思いつく。
    明日は冷たい雨になるかもしれないと、家に帰ってテレビをつけたら言っていた…、せっかく治った風邪を再びひかぬよう、温かくしておやすみなさい、また明日。



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    水道橋の事務所で仕事を終えてそれから昼を「七條」。

    071b174d.jpg神保町にある洋食店。
    実は昨日。
    エビフライを食べたっていう日記を書いたら今日、会う予定の友人が、ボクもエビフライを食べたかったというので、それで。
    ココのエビフライは旨いんだよね…、と、移動途中のココで待ち合わせをして食べるコトにしたワケでした。

    山高に盛った千切りキャベツ。
    それを背にしてエビが3本。
    どれも見事に大きくて、天をつくようなめでたい姿。

    パン粉をギッシリ。
    トンカツ屋さんのパン粉と違って、細かく砕けてタップリ海老にしがみついてる。
    だからシャンっとシッポを上に立っているのがなんとも立派。
    ナイフでザクッと切るとスパッと、おどろくほどに呆気無く、ブリンと切れる。
    切れてけれどもパン粉がまるで剥がれ落ちない。
    刻んだ玉子がタップリ入ったタルタルソースをつけるって感じじゃなくて、乗っけてパクリと口の中へと放り込む。
    エビの香りとブチュンと歯切れるたくましい身。
    甘い、そして香り高い。
    口いっぱいにエビのうま味が広がって、揚げたパン粉の匂いがフワッと香ばしい。
    これにご飯にスープがついて、1200円という値段ですからコストパフォーマンスは抜群のココ…、土曜の昼に超満員。

    df7a745f.jpgオフィス街という場所です。
    しかも奮いオフィスビルの地下という、まるで目立たぬ場所にある。
    数名、スーツをきたおじさんが土曜出勤のランチにやって来てはいる。
    けれどそれ以外のお客様はみんな普段着。
    つまり、ワザワザこの店に来るため神保町にまで来ている人たちばかり。
    朝から雨です。
    しかもどしゃぶり。
    この店の周辺に、何かたのしいモノがあるかというとせいぜい、古本屋街。
    ショッピングセンターがあるわけでなく、娯楽施設があるわけでもなく、この店でおいしいモノを食べる時間がメインの目的。
    やっぱりこの店、スゴイなぁ…。

    メンチカツをボクはとる。
    メンチカツにはいろんな流儀が存在してて例えばコロンと俵型に作った肉汁ドバッというタイプ。
    肉を細かく挽いた上、中に牛脂をタップリいれればナイフを当てた途端に透明なお肉のジュースがほとばしり出る。
    最近、はやりのメンチはそうしたスタイルで、けれどココのはその対極。
    小判型に形を整え、中には荒挽き。
    重宝で叩いて仕上げたミンチだけにて、肉汁そのまま、肉がシッカリ掴んではなさぬ。
    口に入れ、噛みしめはじめてジュースがジュワッとにじみだしてくる。
    地味ではあるけど、ボクはそうした「肉をおいしい食べる」メンチが大好き。
    スパッと切って、中を見る。
    ほんのりレアのロゼ色で、それがユックリ、目の前で熱が通って茶色くなってく。
    塩と胡椒で風味をつけてスパイス類はあまり使わず肉の風味を堪能できる…、ひさしぶりにて堪能す。

    1fb54941.jpg追加で牡蠣フライをとって分けます。
    大きな粒の牡蠣のフライ。
    サイズを吟味しているんでしょう…。
    4貫ついたその4粒が、どれもキチンと同じサイズでパン粉も浅付き。
    噛むとサクッと歯切れてパン粉が軽くちらかる。
    それと同時に、口いっぱいに牡蠣のうま味がひろがっていく。
    ただかつて。
    ココの牡蠣フライはもう少しだけ、レアで仕上がり牡蠣がトロンとなめらかだった。
    生牡蠣として食べることができる牡蠣だからこその優雅な仕上がり。
    今でも同じような牡蠣を使って作っているのだけれど、生で食べることを好まぬ風潮が最近強くて、それで心持ち、強めに揚げるようになってしまったというのですネ。
    うーん、残念。
    確かに牡蠣はその生体の構造的に菌が入ると絶対外に出さぬように出来ている。
    自己責任ではあるのだろうけど、それでもお店も自己防衛をと言うことなのでありましょう…、なんだかちょっとなやましい。

    5f7ef7bb.jpgココの千切りキャベツは独特。
    惚れ惚れするほどの超極細で、しかも薄く仕上げてくれる。
    だからフワフワ。
    普通の千切りキャベツがもってるシャキシャキしてる歯ごたえもない。
    フンワカ、モサッと口の中にてほどけてただただみずみずしさを発して消える。
    相当多くをつまみ上げ、口の中に放りこんでもあっけないほどすぐ無くなってく…、つまりタップリ空気を含んでいるからでしょう。
    キャベツを食べてるというよりも、そこにほどこしたドレッシングを水と食べてるみたいな食感。
    揚げ物メインのこの店の、料理をおいしく食べる工夫でありましょう。

    クミンシードをくわえてちょっとカレーの風味がするポテトサラダ。
    ムッチリ、しかも酸味強烈。
    マヨネーズであえてもいるけどお酢を使って味をシャキッとさせている。
    一口食べると胃袋キュキュッと引きしまる。

    ここのソースはユニオンソース。
    これがとてもたのしいソースで、味も濃度もウスターソースと中濃ソースのちょうど真ん中。
    サラッとしていて酸味がシャキッと立ち上がる。
    甘みは控え目。
    スパイシーでエビフライにピッタリしてる大人風味のおいしいソース。
    野菜や肉の端材を煮込んだランチスープもしっかり手作り、すべてが変わらぬココの味。
    食べてる間もずっとお客様がやってきて、行列作って入れ替わってく…、繁盛店で食べる食事ってやっぱりおいしい、体もお腹もあったまる。



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    打ち合わせを終え、移動する前に食事をすませておきましょう…、と九段下にあるビストロにくる。

    ptn.jpgル・プティ・トノーっていうお店。
    虎ノ門や麻布十番にもお店があって、どこも個性的な場所にある。
    公園前とか路地裏だとか。
    木々の木陰を借景にした雰囲気のある立地選びが、とっても上手。
    お店に入る前より、食事を終えて店を出たとき、ステキな場所で食事をしてた!って思える場所を、かれらは好んで選ぶのですね。
    ここのお店もそんな場所。
    表通りはかなり交通量のおおい幹線。
    なのにそこから入った路地は、昼もしんみり薄暗くけれど風がやさしく抜けて、空気が軽く感じる通り。
    そこにひっそり。
    ほどよき隠れ家感があってこの界隈に溶け込む雰囲気。

    11時半開店というこの店。
    お店の前に着いたのが11時10分くらい。
    どこかで時間をつぶさなくちゃ…、って思いつつもお店を覗く。
    お店の中の開店準備はすっかりできてる。
    陽気な笑顔のギャルソンと、目が合いニッコリ。
    ボンジュール。
    お店の中で舞ってもいいですか?って聞いた。
    そしたらなんと、待たなくってもいいですよ。
    ランチの準備はできていますから…、って、お店の中に入れてもらってさっそく食事がスタートします。
    なんだかウレシイ。
    お店に入る前からサービス精神旺盛なコト…、アリガタイ。

    7ac027b3.jpg10種類ほど用意されてるメインの中から、一つ選べばそれにあわせて値段が変わり、サイドの料理も決まるという定食スタイル。
    パスタやリゾット、魚や煮込みがメニューを彩っていて、けれどやっぱり定番料理。
    ステックンフリッツをたのむことにする。

    フランス料理のビストロでワタクシ的にあって欲しい料理はこれら。
    キャロットラペにオニオングラタン。
    パテドカンパーニュに、ステックンフリッツという4種類。
    これさえあればワインも飲めるし、体もポッカリあったまる。
    お腹もふくらみ、元気が腹から湧いてくる。
    だからメニューにそれらを見ると、まず確実にたのんでしまう。

    しかも今日の前菜代わりの小皿料理が、キャロットラペと言う偶然。
    椅子に座ってニッコリとして、気持ちは小躍りしながら食べる。
    コツコツ奥歯をたたく、食感ゆたかな細切りニンジン。
    オレンジジュースでちょっとしんなりさせていて、そこにビネガー。
    それから植物油であえていただく。
    細かくきざんだエシャロットが、香りと風味をそえてさわやか。
    ニンジンらしい土の香りも力強くて、頭の中がフランス色になっていく。
    小皿料理と一緒にグラスワインが選べるんだけど、これから仕事。
    酒が顔にすぐでるたちでありそれでグレープフルーツジュースを代わりにもらう。

    ジュ・ドゥ・パンプルムースでございます。
    フランス語の中でも好きな言葉のひとつ…、パンプルムース。
    元気があって優雅でしかもおいしそうな言葉の響き。
    足高のワイングラスに入ってて、飲むとカンパリオレンジを飲んでるみたいな味がする。

    bf710464.jpgメインのステーキ。
    ガッシリとしたリブロース肉。
    時間をかけてジックリやいて表面ツヤツヤ。
    肉のうま味を中にシッカリ閉じ込めて、おいしく焼けたフランス風のステーキ一枚。

    レタスやハーブ野菜をシャキシャキ、冷たくしたのに軽く塩をふり、
    油とビネガーであえて作ったグリーンサラダ。
    ドレッシングをただかけるだけじゃない。
    葉っぱのすみずみ。
    裏にも表にもやさしく味をゆきわたらせる。
    まさに野菜に「ドレスを着せて」おいしくさせるひと工夫。
    野菜がちょっとしんなりしたのも、またおいしくて、口がサッパリ。
    みずみずしくなる。

    それと一緒に山のようなポンムフリッツ。
    フレンチフライでござります。
    フランス風のフライドポテトで、つまりフレンチフライと言う名。
    けれど本場のフランスにあっては、あまりにこれは当たり前にて、ただのジャガイモフライと呼ばれる。
    二度揚げをしてガリッと仕上げる。
    噛むと最初はサクッと前歯に乾いた感じ…、ところが中はホクホク、シットリ。
    食べてる間に芋のスベスベした食感が、口一杯にひろがっていく…、ステックンフリッツって名前の通り、肉と芋。
    ステーキとフライドポテトがほぼ同格に扱われているステキの一品。

    ae319df2.jpg塩だけでやき、ディジョンを添えて、ガリッと食べる。
    まずは歯ごたえ。
    奥歯で千切れる肉の食感。
    それき続いてジュワッと肉汁。
    口に広がる肉のうま味と脂のコクが、頭をガツンと叩いて消える。
    あぁ、生きている!って感じのゴチソウ。

    焼いたバゲット。
    表面カリッ、中がフックラ。
    考えてみれば今日の昼食。
    料理のほとんどが、外はカリッと中はジュワッと外と内側のコントラストの違いをたのしむ料理だったりするオモシロさ。
    食事の間のサービスも、テキパキ、しかも的確、気持ちの良い店、またこよう。



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    ビジネスランチを丸の内にて。

    8f8ea47c.jpg場所をどこにしようかと、ちょっと迷った。
    やってくるのはゴキゲン女子。
    だからなるべくゴキゲンな場所で会話が弾むような場所を選びたいなぁ…、と。
    できれば洋食。
    重たくなくて軽すぎず、自分の好みでメニューが選べる。
    できればお腹の具合に合わせて、量を加減することができれば言うコトなしなんだけど。
    場所はみんなが集まり易い東京駅の周辺で。
    みんなが初めてくるような、新しい目のお店があれば完璧ですな…、と、かなり迷って選んで来たのがこのお店。

    新丸ビルにある「沢村」というベーカリーレストラン。
    軽井沢に本店があり、最近広尾にお店を作った…、そこがやってる気軽なレストランが新丸ビルの中にある…、と言うのでそこにすることにした。

    新丸ビルって変わった構造、超高層ビルなのに高層フロアにレストランはない。
    5階、6階、7階とビルの下の方にだけレストラン。
    しかもその一番高い場所にある7階フロアが一番気軽なお店が並ぶフロアーで、しかもワンフロア丸ごとカフェってコンセプト。
    テラスや通路。
    至る所にテーブルが置かれ、フロアー全体がワイワイガヤガヤ。

    ab413b93.jpg中でもこの店。
    フロアーの一番奥にあるにもかかわらず早い時間からかなりのにぎやか。
    入り口部分には自家製パンが置かれてて、おいしい感じが外までじんわり滲みだしてる。
    大きな窓。
    外にはテラス。
    ビルの向こうには皇居の緑と、東京都心の自然を感じる明るい店内。
    まずはパンがやってきます。
    ひとり2種類、一個ずつ。
    素朴な見た目。
    一つは全粒粉を使ったボッソリした食感の素朴なパン。
    もうひとつはくるみをタップリ生地に混ぜ込み仕上げたカンパーニュ。
    表面硬くて、なのに中はシットリと。
    くるみが奥歯でつぶれると、苦味に渋味、ナッツの油分がにじみだし口の中がトロンとなめらかになっていく。
    パン屋さんがやってるんだから、パンがおいしいは当たり前…、なんだろうけどやっぱりウレシイ、ありがたい。

    17c69eec.jpg料理はイタリア料理を下敷きにした創作料理という感じかなぁ…。
    パスタがかなりの品揃え。
    けれどパンをお腹いっぱい食べたくもあり、だからサラダやスープがメインのセットを食べたくなっちゃう。
    例えば今日のスープが2種類あって、ひとつはトロトロに煮込んだ豚とミネストローネを合わせたシチュー系。
    もうひとつはニョッキの冷製スープ仕立てというモノで、その一品が涼しそうにて、それをたのんで試してみます。

    色鮮やかなかぼちゃのスープ。
    ビシソワーズを芋じゃなくかぼちゃで作った感じ。
    サラッとしてはいるのだけれどところどころにかぼちゃの繊維が残ってる。
    それがザラッと喉を触っていくのが「野菜を食べてる」って感じになれる。
    具材はニョッキ…、じゃがいも製。
    もちもちしてて、けれど表面スベスベで、アルデンテっぽく仕上がってるので、噛むたのしみを味わえる。
    そこにカリカリ茹でレンコンと、固めに仕上げたブロッコリ。
    ナッツやチーズ、胡椒それからオリーブオイルをちらして風味をにぎやかにした、まさに食べるスープ的なるオゴチソウ。
    パンにあいます…、ウットリです。

    3455724e.jpgそれからメインかわりのサラダをひとつ。
    ニース風のオリジナル。

    タップリ野菜。
    レタス、サニーレタス、トレビス、チコリと種類さまざま。
    だから食感、たのしくにぎやか。
    蒸しじゃがいももちょっと固めで、コロコロ奥歯を転がる感じ。
    ツナはそのままつかうのでなく、ドレッシングとあえて野菜をドレスする。
    どこを食べてもツナの味や風味があるのがステキ。
    生の野菜を食べてるはず。
    なのに「料理した野菜」を食べてる充実感すら味わえる。
    みずみずしい。
    けれど決して水っぽくない。
    かなりの絶妙…、堪能す。

    茹でた玉子の茹で具合も完璧で、なにより見事と思ったのがトマトの状態。
    程良く熟して、程良く甘い。
    けれど決して甘ったるくなく酸味もシッカリ後味になる。
    クチュっと中は潰れてけれど、皮に近いところはカチッとシッカリ固い。
    口の中で潰れてソースになってくような感じも見事で、味わい深い。

    0ecbe655.jpg本格的な料理もキチンと仕上がっている。
    例えばミラノ風のカツレツ。
    仔牛の肉にナイフを細かくいれて切り、筋をシッカリ潰した肉。
    それに細かなパン粉をギッシリ。
    カリッと揚げる。
    短時間で、衣が明るく色づく程度。
    だから肉はみずみずしさを失ってない。
    カサっと揚がった衣が砕ける。
    そして肉がクチャっと潰れて、肉のうま味が滲み出す。
    ソース要らずで、バターの風味と油の香りで肉のうま味が最大限に味わえる。
    ここにもトマト。
    それからキャベツをペペロンチーノの味にいためた付け合せ。
    それらと一緒に食べるとカツのためのソースになっていくのがまたたのしい。

    パンのお店と思って本当は、あんまり料理は期待しないでやってきた。
    厨房の中のシェフもほとんど女性。
    だからもっとサラッと軽い味の料理なんだろう…、と思って食べたら、なんのなんの。
    本格的でかなりシッカリしていてビックリ。
    だからでしょうね。
    お店はずっとほぼ満席で、ボクらのまわりのテーブルは次々、新しいお客様に入れ替わっていく。
    食後のコーヒーを貰ってノンビリ。
    話をするのも気持ちがよくて、笑顔が似合う店ってステキ。
    いい店一軒、発見しました…、オキニイリ。



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    夜を神保町のレストラン七條にくる。

    5aae9441.jpeg父が田舎から出てきてそれで、おいしいモノを食べたいと。
    何でもいいから…、という父。
    けれどいくつか条件がある。
    気軽なお店。
    酒を飲むのじゃなくてお腹をほどよく満たすレストラン。
    落ち着いていて、しかもとびきりおいしい店がいいんだけどな…、と。
    まるで禅問答のようなあれやこれやに、そんなじゃ、お店が選べないよ。
    何か食べたいモノがイメージできたら、それでも思い浮かぶかも。
    そう言ったらば、一言、ポツリ。
    「エビフライが食べたいなあ…」と。
    それで決まった。
    レストラン七條しかないでしょう。
    それで早速、予約の電話をしたら最後のひとテーブルがご用意できますと。
    なんて、ラッキー…、ウキウキしながらお店に到着。
    ファーストゲストでありました。
    コースもあるけど、ココはひとつアラカルトにてあれこれ選んで、分けたのしみましょうと。
    まず前菜に、ウニのコンソメジュレをたのんで味わう。
    丁寧にとったコンソメを、フルンとほどよい硬さに固めた冷たいゼリー。
    そこに生のウニをタップリ。
    周りの白いソースのような物体は、カリフラワーを裏ごしにしたクリームソースでありまして、それらを一度にスプーンですくい、食べるとプルンとまずはゼリーがとろけて肉のうま味を発し、続いてウニのネットリとした渋みを帯びたうま味が広がる。
    口の幸福って、こういう味をいうのでしょうねと、いいつつ、ニッコリ、幸先が良い。

    1207c5b2.jpegもひとつ前菜。
    自家製ハムの冷前菜。
    分厚くしかも桜色したキレイな肉と、濁りけのない白い脂がうつくしい。
    ナイフを当てるとストンと切れる。
    切れつつボロッとところどころが崩れてく。
    無理やり肉をくっつけないで、自分のゼラチン質で自然にかたまっている。
    ハムというより燻製風味の付いた蒸した豚肉みたいな食感、味わい。
    塩の風味も絶妙で、なにより脂。
    舌に置いた途端にトロンととろけてく。
    とろけながら、甘い香りとコクあるうま味を広げていって、しかもササッとスッキリ静まる。
    豚の脂ってやっぱりこんなに旨いんだ…、って実感できる、見事な一品。

    ところでこの店。
    前菜料理をつくるのにちょっと手間がかかってしまう。
    注文をして30分ほどもかかりましたか。
    ひとつひとつシッカリ手作りしているからで、特にこのハムのサイドの料理。
    アスパラガスは茹でたばかりで、なのにシャキッと冷えている。
    茹でてそのまま氷の中を転がしながら冷まして料理にしたのでしょう。
    角切り野菜を茹でてソースで和えたものだって、ひとつひとつの素材に合わせて茹で加減が違ってて、付け合せというには勿体ないほど完結をした料理になってる。

    そしてメイン。
    父は初心貫徹にて、エビフライ。

    19b04812.jpeg大ぶりのエビが見事に3本。
    ピンッと背筋を伸ばした凛々しい姿で、見事にカラッと揚がってる。
    パン粉のピンッと立っていて、明るい茶色に仕上がった姿形にまずウットリする。
    香りも軽やか。
    植物油で揚げてるんでしょう。
    油の香りは最小限で、エビの尻尾が揚がった甘い香りが鼻をくすぐる。

    ナイフで切ると、ブリンと中から真っ白なエビ。
    噛むとサクリとパン粉がさわり、それからプチュンとエビがちぎれる。
    シッカリとしたエビの身で、奥歯を包み込みながら歯切れる頑丈…、新鮮だった名残りを感じる。
    甘くてしかも香り高くて、あぁ、エビだ!
    当たり前のコトなんだけど、エビの味がするエビフライって、やっぱり本当のゴチソウですネ。
    エビの芯まで火が通ってる。
    けれど熱を加えすぎない、ほどよき加減でだからムチュンとなめらかなまま。
    熱を加え過ぎるとエビは風味も食感も痩せてしまって、まるでゴムのようになっちゃう。
    これは見事にエビのまま。
    しかも衣がしっかり貼りつき、剥がれることがない熟練。
    調理の手際の見事さに、またまたウットリ。
    タルタルソースも手作りで、しかもドッシリ、玉子や玉ねぎ、ピクルスがタップリとして具沢山。
    漬けるのじゃなく、のっけて食べるゴージャスさ。

    d38805ab.jpeg同じ揚げ物でメンチカツ。
    同じパン粉を使っていながら、仕上げの油でラードを使って揚げなおしてる。
    だから揚げ色、ちょっと濃いめ。
    しかも甘い匂いがします。
    ナイフで切ると、ザクッと手応え、かなり頑丈。
    中からドバッと肉汁が…、と期待をすると拍子抜けするくらいに中もガッシリしてる。
    フックラ系。
    肉汁系のメンチカツではないのですね。
    中をみたらば、赤身がメインで肉汁のための脂やゼラチン質をくわえていない。
    タルタルステーキに衣をつけて、揚げたような、実直にして肉の味わいそのまま味わうためのメンチ。
    ナツメグ、クローブ、それから胡椒の風味がガツンと鼻を襲って、食欲そそる。

    食べるとまさしく肉の固まり。
    ザクザクとした揚がったパン粉。
    けれどそれが決して肉を邪魔せぬほどに、肉のうま味がシッカリしてる。
    むしろパン粉の食感が、肉のうま味に疲れそうになる舌にほどよい刺激をくれて、最後の最後まで飽きずに食べるコトかなう。

    千切りキャベツも驚くほどに見事な出来栄え。
    機械で切ってもここまでキレイに切れないでしょう。
    薄さ、細さに長さが揃った芸術的なキャベツでしかも、ついさっきまでいわゆる通常状態のキャベツだった名残りが残ってる、甘み、風味もシッカリしててなんとも旨い。
    専門店の味がする。

    0ccd5527.jpeg洋食店風のメニューの他に、フランス料理のアラカルトまでがいくつか揃う。
    基本的にこの店は、気軽なビストロ。
    フランス料理だけだと敷居が高いとこ、洋食メニューがあると気軽な感じがしてくる。
    しかも洋食メニューをおいしく作る。
    違いがわかりやすくてそれで、お客様の評価もとても高くなる。
    それでこうした、メニュー構成になったのでしょう。

    フランス料理的なる料理から一品、たのむ。
    仔牛のバベットのグリルというコレ。
    ハラミのステーキというコトですな。
    ハラミと聞けば心穏やかにやり過ごすことがまるでできない、ボクの好物。
    うま味も強いが、匂いも強いハラミという場所。
    普通はかなりの手間隙かけて、臭みを消して食べるのだけど、さすがに仔牛のハラミであります。
    まだまだ香りがやさしくて、自然な味わい。
    ヒレ肉と、内臓肉を一緒に食べてるような風味に味わいで、しかも歯ごたえ、サクッとやさしい。
    噛めば噛むほどうま味が広がり、グイグイ、お腹をすかせてくれる。
    サイドの料理は秋のきのこと野菜のグリル。
    こうしたお店の作り方があるんだなぁ…、と父もかなりのご満悦。
    今度、東京にでてきたときは、ココでランチを一緒にしよう…、と行って、分かれるオゴチソウ。



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