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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    HN:
    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    田舎から父が仕事でやってくる…、そして夜。

    de062e12.jpg一緒に飯でも食おうやと。
    どこにしようか。
    あんまり重たいモノは控えて、さっぱりしたものをどこかで食べたい。
    事務所の近所に気のきいた店はあまりない。
    近所の街で。
    できれば、知り合いの店にいってあげたいんだけど…、と。
    父はワガママ、あれこれいいます。
    それで結局、春日にある「せんごく本店」に行くことにした。

    昔、水道橋にあったオフィスからたったひと駅。
    歩いて10分ちょっとという場所。
    だからかつては日常的に使っていた店。
    一緒に勉強していたコトもあって今でもほどよき付き合いがある。
    白山通りに面したところ。
    二階建ての建物の、1F、2Fが全部店舗で1F部分がトンカツ屋さん。
    2Fはステーキが売り物の洋食屋さんという構造。
    どちらにしてもメインはお肉。
    さっぱりしたいモノがいい…、と言った舌の根乾かぬうちのこのセレクション。
    さすがボクの親父と思う(笑)。
    車でかけつけ、お店に着いて、写真をとっていたらば早くこっちにこないかとお店のドアを開けてこちらをジロリと睨む。
    よほどお腹がすいているのに違いない。

    c2ceab07.jpg2階にしました。
    どうせ肉を食べるのならば、揚げたものより焼いたモノ。
    知的な判断(笑)…、いい感じ。

    ボクとしては2Fはとてもありがたい。
    大好きな料理があって、ひさしぶりにそれにありつくコトができるから。
    ステーキハンバーグという料理。
    おなじみさんは「ステバ」と呼びます。
    手切りで細く切った牛肉。
    それをおむすびをむすぶようにまとめて焼いたモノ。
    混ぜ物を何もしないけど、肉がもってるタンパク質と脂の力で肉と肉がくっついて、ステーキのような形のままで焼けてくれるというのです。
    コロンとコンガリ。
    鉄板の上にモヤシをのっけて、焦げ付かないようした上にのっかる肉の塊は、まさにステーキ。
    ジュウジュウ焼ける音に気持ちがグイーンとあがる。
    肉の上にはメンテルバター。
    パセリとレモンの風味をくわえて練ったバターで、ステーキ肉に風味を添えるために使われる良き相棒。
    ココのメンテルバターにはアンチョビのうま味が混じって、魚のうま味が肉に混ざってその味わいを複雑にする。
    分厚い味とでもいいますか、一口目からおいしくてしかも噛めば噛むほどそのおいしさが広がっていく。

    b7cdc932.jpgナイフを当てて切るとスパッと切れてくさまはステーキのよう。
    手首に手応えあるのです。
    しかし切れた断面を見る。
    肉の繊維がバサッとほぐれちらかっている。
    なるほど確かに、肉の塊を装った細切り肉の集まりだった…、と気づく寸法。
    顎が感じる食感はステーキで、けれど舌が感じる食感はハンバーグ的なやさしさがる。
    どこを食べても同じ味。
    同じ歯ごたえというとこも、ハンバーグ的でステーキとハンバーグという2つの料理のイイトコどりのようなお料理。
    やっぱり大好き…、オキニイリ。

    このステーキハンバーグが出来てもう30年近くになりますか。
    その特徴をなぞって作った新たな料理。
    それが牛たんステーキで、これも牛たんを細切りにしてまとめて焼いた、見た目はステーキハンバーグ。
    牛肉に比べてさっぱりとした味わいの牛たん使った料理なだけに、味や風味をシッカリ外からくわえなくてはおいしくならない。
    それでねぎ塩。
    ちょうど焼肉店の牛たん塩のような味にして食べる。
    脂をもたぬ繊細なたんのおいしさを台無しにせぬようにモヤシじゃなくってレタス。
    千切りにして、シャキシャキとした食感たのしむ。
    ピンクペッパーをタップリ添えて、パチパチはじけるような辛味と風味を味わう。
    あまりにさっぱりして感じるから、ベーコングリルをサイドにそえて脂分をそれで補う工夫もたのしい…、ローカロリーで高タンパク質、プリン体のことだけ棚に上げれば健康的なる料理。

    もひとつ新作…、ビーフ塩シチューっていう料理があってそれもたのんで試して食べる。

    68346ad5.jpgビーフシチューも昔っからのココの売り物。
    けれど最近、デミソース味よりもっとシンプルで、肉の風味をたのしみたいってお客様が増えてきた。
    ステーキやハンバーグだって、かつてはデミソースで食べた物。
    けれど最近の風潮は、醤油ベースや塩と胡椒で味わう食べ方…、そちらの方が主流になってる。
    だからシチューも塩味で。

    牛筋肉をタップリ使って、塩のスープでクツクツ煮込む。
    野菜をタップリ。
    ニンジン、大根、ジャガイモと、角切りにしたのをスープにぶち込み、肉のうま味を吸い込ませてく。
    肉がトロトロ。
    野菜がクチュっとやわらかくなる、そのタイミングで出来上がり。
    これはおいしい。
    しかもなんだかなつかしい。
    何の料理に似てるんだろう…、って思ってそうだ。
    肉だけ食べると、居酒屋なんかの煮込みに似てる。
    野菜とスープを一緒に食べると、豚汁みたいな味もしてくる。
    風味づけのため、ジェノベゼソースがほんの少々、それがちょっとイタリア風の味にもしててとても複雑、けれど肉のうま味がベースで分かりやすい味…、オモシロイ。
    そこにご飯を入れて食べると、クッパのようでこれまた旨い。
    肉のうま味でしめる〆。

    becb9608.jpg最近、デザートも力をいれているんですと。
    中でもワッフル。
    注文入ってからひとつひとつ焼いてるんですというのでたのんでとってみる。

    お洒落であります。
    しかもシッカリ、デザート風になっている。
    ワッフルの流儀は二種類。
    マシュマロ入れて、ザクッとカリッと歯ごたえたしかに作るやり方。
    それからフカっとちょっと固めのパンケーキみたいな風合いにして仕上げるやり方。
    ココは後者で、それは顎を使って食事をしたあとの、甘いものだから顎を必要とせぬやわらかさを作ってみたくてそうしたという。

    たしかにフックラ。
    味が甘い以上にそうした食感が、体にあまくてホッとできます。
    いちごの味のホイップクリーム。
    ピスタチオ味のアイスクリーム。
    ブルーベリーにラズベリー。
    甘みに酸味がシッカリしてて、なかなかたのしい夕餉となった。
    お店ができてもう40年以上…、ずっと変わらず正直に料理をつくってきた店で、その正直をどうやってお客様やこの街の人に伝えようかと、いろんなアイディア思いつく。
    明日は冷たい雨になるかもしれないと、家に帰ってテレビをつけたら言っていた…、せっかく治った風邪を再びひかぬよう、温かくしておやすみなさい、また明日。



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