ひさしぶりに淡路町。
神田のはずれ。
お茶の水の坂の下。
秋葉原のちょっと手前で、この上もなく地味な街。
けれどそのため昭和の風情が色濃く残る、渋さと地味を備えた街で路地にはいるとひと癖ふた癖ある飲食店が昔のままを守ってる。
最近、空を突くような再開発のビルがココにもできはじめていて、空の景色は変わったけれど昔のままは変わらない。
近江屋に来る。
パンとお菓子の製造販売。
お店の奥に喫茶スペースが作ってあって、売り場で買ったモノを食べられるようになっているんだけれど、持ち込み量が500円。
なんて強気って思いそうだけどそれで自家製のジュースや飲み物、ボルシチまでが自由にたのしむことが出来るというシステム。
大盤振る舞いでございます!
まずはパンをひとつ買う。
玉子サラダのバゲットサンド。
ここのバゲットはちょっとソフトな焼き上がり。
バリッとしてはいるけれど、前歯で砕けるほどには固く出来てない。
フックラとした玉子サラダのやさしさをほどよくひきたて混ざってくれる。
それからボルシチ。
大きな寸胴でグツグツ煮込んだそのままが置かれて自分で自由によそう。
レードル沈めて引き上げる。
するともれなく、肉がゴロンと入ってくるほど肉が沢山。
他の具材は、玉ねぎ、キャベツ、それからニンジン。
年中変わらずこの組み合わせで、けれどそのときどきに野菜の割合が変わるのですね。
今日はニンジンがタップリで、ニンジン色の鮮やかが冬の目においしく感じる。
スープはとても素直な味わい。
基本は肉のうま味と野菜の甘み。
コトコト煮こんで、本来固い牛筋肉がスプーンで押さえて潰れるくらいやわらかく。
煮こんでそこに野菜をタップリ。
調味料はほぼ塩だけで、それもほんのり。
だから塩と胡椒を使って自分で味を整える。
肉を食べるとザクッと肉の頑丈な繊維が歯切れる。
少々物足りないほどの、自然なうま味に舌が持ってる味センサーが、フル稼働して味を探って味わうたのしさ。
ハフハフ、お腹をあっためる。
発泡スチロールで出来たボウルに一杯分が、たちまちお腹の中におさまり、次の一杯、お替りします。
お替り自由がありがたく、体にいいモノ食べてる気持ちがお替り自由を心置きなく堪能させてくれるシアワセ。
それからジュース。
今日のフルーツジュースはみかん。
それからイチゴ。
どちらも果実を氷と一緒にジャジャっとブレンダーで潰したモノで、果実の繊維を軽くこしてあるだけのモノ。
だからホツホツ、果肉や種が舌に残って、本物感をかりたてる。
オモシロイのがアボカドミルク。
若いアボカドをミルクと一緒にミキサーの中でジュースにしたモノ。
トロンとなめらか、淡い緑の飲み物で、飲んでみるとスイカジュースのような味。
ちょっと青くて、酸味があって、聞けばほんの少しのレモンとはちみつ。
それで味を整えてるって言うのです。
確かに一度、アボカドとグレープフルーツでジュースを作ってみたことがある。
驚くほどにアボカドっぽくなく、グレープフルーツの苦味も失せてとろみのあるスイカジュースのように感じた。
食材同士のケミストリーってステキと思う。
カウンターに座った今日。
中でココアを作ってる。
大きな鍋にミルクを沸かし、別のお鍋にココアを入れる。
ちょっとづつ、ホットミルクを加えて伸ばし最後に濾してポットに入れる。
その丁寧がおいしげで、コクリとユックリ味わってやさしい甘さとほんのりとした苦味にウットリ…、週のはじめの元気になった。
さてさて仕事といたしましょう…、電車にのってゴトリと移動をいたします。
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