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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    1960/01/26
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    神楽坂のドリンクバーのあるファミレスで、かなり長時間の打ち合わせ。
    頭を使うと、お腹もすきます。
    まだまだ夕食の時間帯には早いのだけど、ちょっとご飯を食べませんか…、と麹町まで移動をします。

    2a5ed577.jpeg日テレ通り。
    かつて日本テレビの本社のあった通りに面してあるお店。
    「ラ・タベルナ」って言うレストランにやってきて、そして軽ぅく空腹なだめる程度の食事をすることにする。

    この界隈。
    かつては洒落た飲食店がたくさん集まる場所だった。
    テレビ局という年がら年中、人が行き交う施設の近所で、飲食店もその恩恵にあずかっていた。
    平日、週末、昼に夜。
    時間を問わず一年、一日ずっと動いているテレビ局。
    だから無休でおいしい料理を提供しているレストランも結構あって、例えば10年以上、文字通り1秒たりとも休みを取らず営業していたインド料理のお店があったりもしたほどでした。
    日本テレビが汐留にいき、この界隈は寂しくなった。
    多くのレストランがコンビニエンスストアにかわり、残ったお店も営業方針やメニューがほとんど変わってしまう。
    ただ、このお店。
    いまだ変わらず、昔のまんまを残した稀少なお店のひとつ。
    家族経営だったというのが功を奏したのかもしれません…、ディナー準備の直前のお店の中にはシットリやさしい空気が流れる。

    ボクがココで一番のオキニイリの料理がこれ。

    2f741993.jpegエビのライスグラタンというモノ。
    つまりドリアであるのだけれど、ドリアと書けば「ご飯の料理」のように思える。
    けれどコレ。
    プリプリのフレッシュのエビが全部で15尾ほどを使ったつまり「エビのお料理」。
    バターライスを下にしき、そこにエビ。
    それからなめらかなホワイトソースで容器を満たし、チーズをタップリかけて焼く。
    オーブンの中でジックリ、コンガリ。
    チーズの焦げたところがなんとも香ばしく、ホワイトソースがトロンとからむエビの甘みがリッチで贅沢。
    ホツホツ、固く炊かれたバターライスの中には刻んだエリンギ、透き通るくらい軽く炒めた微塵の玉ねぎ。
    スプーンを入れてどこをすくって持ち上げても、もれなくエビがスプーンの上に乗っかっている、まるで魔法のようなゴチソウ。
    今日も見事で、ウットリします。

    それからココの名物のコレ。

    6f065d09.jpeg盛り合わせランチって料理で、ランチ以外の時間もいつでも注文できるモノ。
    サフランライス。
    それからバジリコスパゲティー。
    どっさりお皿に盛り込まれていて、そこにおかずの料理が一品。
    ハンバーグだとかチキンソテだとか、あるいはカジキのバタ焼きだとかメインディッシュを選んでのっけてワンプレートにいたしました、というモノで、日テレ時代はこれの出前が次から次へた出てたんだという。
    今でも近くの元日テレの建物に制作会社がいくつかあって、力仕事が得意そうなおにいさんたちがこれを食べにやってくる。

    今日選んだメインディッシュは、牛肉の薄切りステーキ。
    ハラミに近い赤身の部分で、ガーリック風味の醤油ソースで味がついてる。
    けれど少々肉臭く、でも肉臭いのが逆に肉を食べてる気持ちにさせてもらえる絶妙さ。
    アルデンテではない細い麺のスパゲッティ。
    塩味シッカリ。
    ほんの少しの醤油の香り。
    フレッシュバジルがいくらだって手に入る、今でもずっとドライバジリコの粉末をつかうかたくな。
    その独特の香りが昔風で懐かしかったりするのもウレシイ。
    パスタで口をモサモサさせて、そこにホツホツ、サフランライスを放り込む。
    炭水化物はなんたるゴチソウ…、そう思いつつ、体に元気をつけてやる。

    41fbc90d.jpegそしてもひとつ、ホットライス。
    これもここの名物で、名前の通りホットなライス。
    カイエンペパーとタバスコを、これでもかって使って味をつけたピラフ。
    ピラフ自体には魚のうま味スープが入ってて味がシッカリしてるからかなりの量の香辛料を使って味を仕上げても、不思議とおいしくお腹に入る。
    うま味で舌の辛味センサーが馬鹿になってしまうのでしょう。
    だから調子にのってパクパク食べてると、どんどん汗が噴きだしてくる。
    体の表面は感じ無いのに、お腹の中はもうホット。
    そんな意外な不思議がたのしい。

    上にのっかる鶏の照焼き。
    タベルナって名前の通り、南欧料理がテーマのはずで、けれどこれは見事に焼き鳥の味がする。
    だってご飯と一緒に食べておいしい鶏は、甘くて辛い醤油風味のモノがおいしい。
    おいしければいいじゃない。
    料理の国籍なんていつでもススッと越えてみせましょう…、そんな愉快なサービス精神。
    今日もゴキゲンたのしんだ…、家に帰ってちと仕事。




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    神楽坂の入り口にて、ステーキランチ。

    42f1e645.jpeg「ケンタス」って言う店。
    靖国通りに面してズラッと、小さなお店が長屋のように並んでいる建物がある。
    立ち食いそば屋やラーメン店。
    どこも間口が狭い小さなお店ばかりで中でもひときわ狭い。
    ドアの2倍くらいの幅しかないお店。
    カウンターだけ。
    メニューもサイコロステーキしかなく、まさに専門店ていう感じ。

    実は2階にもお店がある。
    そちらはかなり大きなお店で、普通にテーブルが並んだ造り。
    メニューも多彩で、そちらは昔、何度か利用したことがある。
    肉のセレクションが程良くて、感動するほどではないけれど感心レベルではある料理。
    そっちにしようかと思いもしたけど、予定があってあまり時間があるわけじゃない。
    カウンターの1階ならば、時間もかけずササッと食べて帰れるだろう…、そう思って、1階にする。

    本当は、駅の反対側にある最近できたばかりのステーキレストランに行こうと思っていたのです。
    若い人がひとりでやってて年中無休。
    ランチも夜も頑張っているというので景気づけをかね…、と思って行ったらまだ準備中。
    12時もはるかに過ぎた時間で、どのくらい待てばオープンするんですか?
    聞いてもまだまだ時間がかかりそうです…、って。
    開店時間を守れぬお店…、欲張りすぎて、出来ぬ約束をしちゃうお店は好きじゃなく、それで方向変えてここまでやってきたその分、時間ロスであります。

    31cbe161.jpegそしてココ。
    入口部分に調理場がある。
    レンガを重ねて作ったバーベキューグリルの下に炭をおこして、そこの脇にはガステーブル。
    それに続いて作業台。
    一番奥には冷蔵庫という、最小限の調理器具たちがギッシリキッチリ詰め込まれている。
    まっすぐ歩くと10歩はかからず端から端まで歩ける長さ。
    ところが壁と厨房機器の間が狭くてまっすぐ歩けない。
    横になり、蟹が歩くようにして横に横にと移動しなくちゃいけない狭さ。

    厨房の中には小柄な女性が一人。
    それでも狭そうで、だから例えばボクみたいな前後や横に大きな人は働くことも出来なさそう。
    ただ慣れてしまえば体が自然に動くのでしょう。
    一番奥の冷蔵庫から、まずは肉を取り出して、作業台で切り分ける。
    それを入り口部分の炭場にもってき、網の上で表面を焼く。
    一旦それをフライパンに入れ、ガス台の上で仲間で軽く火を通し、代わりに肉をのせて提供するための鉄板を炭の上であっため、ガルニを飾る。
    そうした一連の作業をテキパキ。
    スピーディーにこなしていきます…、それを見てるのもなんだかたのしい、オゴチソウ。

    49125f87.jpeg焼かれた鉄板の上で、ジュウジュウしながらやってくる、サイコロステーキ。
    肉の分量300g。
    赤身の肉で脂がほとんど掃除されてる。
    安いステーキの店ではたまに、300gと言いながら脂が2割、3割ついてて正味の肉が目減りするようなコトがある。
    けれどココの300gは正真正銘、赤身の肉で300g。
    なんだかそれがとてもウレシイ。

    ソースが何種類か用意されてて、例えば和風のおろしソース。
    あるいはデミと多彩でたのしい。
    今日は醤油マスタードって、ここの一番のおすすめのモノをたのんで食べる。
    肉の上にかけるのでなく、ソースをアルミホイルのカップに入れて出してくれる。
    鉄板の上でソースが煮詰まるコトがない。
    肉そのものにも下味があり、だから一度に二つの味がたのしめるのがとても親切。
    サイコロステーキとは言うけれど、一口分には少々大きい。
    ナイフで二つに切り分けて、それでちょうど一口分。
    これを不親切と考えることもできるけれども、大きく口を開けてパクッとその大きさのを全部口に含むと、肉にまみれる充実感が味わえる。
    噛みちぎって肉の歯ごたえ楽しむこともできるし、あるいはナイフで切ってほどよきサイズをたのしめもする。
    サイコロステーキというよりも、カットステーキ。
    ステーキのおいしい味は噛み締める味…、だからこうした肉のサイズに対するこだわりがとてもウレシイ、オキニイリ。

    475589f1.jpeg肉の味もいいけれど、もっと感心したのがガルニ。
    コーンがフレッシュ。
    缶詰じゃなく、生のとうもろこしをソテして味をつけたモノ。
    だからホツホツ。
    噛むと歯ごたえ鮮烈で、しかもジュワッと中から甘いジュースが出てくる。
    もっと高い立派な店でも、コーンを冷凍、あるいは缶詰のものを使って当然という、この東京ではステキで正しい心構え。

    にんじんグラッセも歯ごたえ残し、甘くて香りも爽やかでいい。
    いんげん豆もカリッと新鮮。
    ガルニは決して付け足しじゃなく、それはそれにて独立をした野菜の料理。
    そんなステキなメッセージ。
    なんだかウレシクなっちゃう料理で行うおもてなし。
    固めにたけたご飯も旨い…、ボク好み。

    0169a814.jpegモグモグ、肉を噛み、たのしみます。
    顎においしい程良く固く、しかし全ての筋が切られて顎を酷使することはない。
    熟成にたよらず鮮度を感じる素直な肉がおいしいていい。
    醤油に混じった芥子の香りと辛味をユックリたのしみながら、お店の隅々、観察します。

    ほとんど手作りであろうと思われる、素朴な造り。
    ダクトや配管、あるいは無理やり埋めた柱がまるで、巨大動物の骨格のようなちょっと独特な雰囲気を生む。
    肉を焼いたときの油が空気に混じって、舞って、それが壁や天井に付きテカテカさせているのでしょう。
    打ちっぱなしのコンクリートが、ヌメヌメ輝きまるで磨いた大理石。
    と言ってそこが油っこいかというとキレイに磨かれていて、手で触ってもペタペタ貼り付いたり、油が手のひらに移ることがない。
    空気もキレイ。
    うれしいコトにボクらが入ると、空調を強くしてくれ炭に近いところで食事をしていながらも決して暑くないのがステキ…、ありがたい。

    安いばかりじゃないレストラン。
    価格以上の価値があり、しかもやるべきコトをしっかりやって、それをことさらアピールしない…、だってレストランは料理がおいしいコトが当然。
    おいしい以上に心に残る何かを提供しなくちゃ駄目…、って心から思って営業しているお店。
    出会うとウレシイ、また来なくっちゃって思って返る。
    そしてそれから、打ち合わせ。



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    会社の近所で昼をとります。

    narumi.jpgレストラン鳴海という店。
    神保町と九段下のちょうど中間と言えばいいですか…。
    水道橋から歩けもするけど、そこはどこ?と問われると、ちょっと戸惑う。
    そんな場所。
    大学があり、昔、ボクが通ってた同時通訳の語学学校があってそれから小さなオフィスビルが沢山。
    昼はにぎやか。
    夜はひっそりという典型的な都心の街で、とは言え昼も人がゾロゾロ歩きだしてくるかというとそうでもない。
    静かな街の静かな路地の小さなお店。
    入り口の上に張り出すテントと、店名書いた小さな看板。
    その看板すらも、生垣の中に埋もれてしまいそうなそんな慎み深き店構え。
    お店に入ると、テーブル席と座敷にそれからオープンキッチン。
    座敷の風情がまるでそば屋かトンカツ屋。
    ホッとするよななつかしさ。

    ad49a04e.jpegおばさん二人でやってます。
    ハンバーグやフライ物、それからカレーが売り物の、つまり典型的な洋食屋さんではあるけれどコックさんがいるわけじゃない。
    サービスするのも料理作るのも女の人で、だからどこかやさしい雰囲気。
    おかぁさんの自慢料理が食べられそうな、定食屋的空気がやわらか。
    いらっしゃいませ!ってハリのあるやさしい声がかかると肩の力がストンと抜ける。
    思わず笑顔になっちゃいます。

    まずはお冷とナイフフォーク。
    ナイフとフォークが紙ナプキンで、グルンとくるまれやってくるのにニッコリします。
    昔の喫茶店とか洋食屋さんは、みんなこうした出し方だった…、なつかしい。
    紙ナプキンを破らぬように、ハラっとほどいてスルンと取り出す。
    ナイフをもったらフワッと軽くて、みると無数の細かな傷がついている。
    あぁ、大切に使ってもらっているんだなぁ…、って。
    なんだか愛しくなるよな手触り。

    今日選んだのは、ハンバーグとエビフライという、王道中の王道セット。

    ab4f7ba0.jpeg木台にのった楕円形の鉄板の上。
    じゅうじゅうしながらやってくる。
    ナツカシイ匂いが鼻をくすぐります。
    デミグラスソースの香ばしく、ちょっと焦げたような匂いがポワンと。
    それに爆ぜる焼いた油の匂いが混じる。
    エビフライから、ラードの香りが追いかけてくる。
    色黒フライ。
    つまりかなり使い込まれてちょっと汚れた揚げ油。
    それが衣に風味をつけて、バリッとパン粉をたたせて揚げる。
    家で作る揚げ物ではなかなか作れぬコッテリとした味の揚げ物になる、お店でなくちゃ食べれぬ味わい。

    サイドに添えられたのがケチャップ味のスパゲティーと、ミックスベジタブル。
    ミックスベジタブルは冷凍のモノをバターでソテしただけ。
    多分、厨房の中を一人で仕切っているからでしょう…、手間をかけずともいいところはスパッと端折る。
    潔い。
    その代わりと言ってはなんだけれども、スパゲティーの方はケチャップだけじゃなくってデミグラスソースを混ぜてコッテリ味に仕上げてくれる。
    それで十分ご飯のおかずになる感じ。

    ed30c8ee.jpegハンバーグそのものもなつかしい味。
    最近はやりの肉汁系でも、肉質系でもない昔風。
    メッシュのこまかなひき肉を、かっちり固めて木の葉型にし、表面カリッとまず焼きあげる。
    それをオーブンの中で中まで火を通し、注文入って再び焼いて中まで熱を通すやり方。
    だから肉の旨みやジュースがしっかり肉の中に戻って、風味豊かで味わい深い。
    ムチュンと肉のちぎれる食感。
    そして舌でハラっとほぐれる儚い感じ。
    デミグラスソースが風味と旨みを添えて、ご飯のおかずにピッタリとくるおかずにさせる。
    エビフライの尻尾もカリッとおいしくて、程良く満足。
    いいランチ。

    それにしても驚くべきが、サービススタイルがシッカリしているところであります。
    いらっしゃいませ…、ってお水を持ってくるおばさんが、ボクの座っているテーブルの前でピタッと止まる。
    そして軽く会釈して、お水をおいてまた会釈。
    ストップザモーションという、メリハリのあるサービスの原理原則を、なぜだかシッカリ守ってる。
    誰に習った訳じゃないでしょう…、長い経験で作業がキレイに見えるやり方を考えたらばこうなったというコトなのでありましょう。
    なんだかココがいとおしく、ステキに思えた、そんな午後。




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    昼をグランドセントラルオイスターバーにて。

    46fc9195.jpegニューヨークのミッドタウン。
    グランドセントラルステーションの地下にある、シーフードレストランの日本のお店。
    品川と丸の内の2ヶ所にあって、最初にできたのは品川の店。
    そっちの方は品川駅の駅ビルの中。
    だからロケーション的にはニューヨークのお店に近い…、かもしれないけど、お店そのものの雰囲気はこの丸の内がより近い。
    地下に降りていくアプローチ。
    ほどよく暗くて、密閉感のある空間。
    なだらかに円弧を描いて迫る天井。
    赤白チェックのテーブルクロスと、どれもがニューヨークの駅の地下風。

    ただニューヨークのお店にある、座り心地の良いカウンターがほとんど無い。
    テーブルサービスまでは必要ようなとき。
    例えばクラムチャウダーだけを食べたいときや、お店の人と話をしながらオイスターを1個、2個とまるで寿司をつまむように食べつつワインをたのしみたいときに便利なカウンターがなくてだから容赦なく、ココに来たらば行儀よくレストラン的に食事をしなさい…、と。
    ちょっと残念…、これじゃぁ、おなじみさんになりづらい。
    パッケージ旅行に付いてるコース料理を無理やり食べさせられる、オノボリサンのような扱い、ここのお店の魅力の半分放棄したような、そんな感覚。

    さて、ランチ。
    オイスターを素材に使った軽食系の料理がメイン、それにクラムチャウダーとサラダがついてやってくる。

    ee91a3ef.jpegサラダは野菜がおいしくて、軽い味わいのドレッシングもフレッシュでいい。
    かつてアメリカに行くとサラダ野菜がおいしくて、サラダでお腹いっぱいにするのもこれなら悪くはないかもな…、って思ってた。
    それに比べて「だった」日本も今は野菜がおいしい国になったね、うれしい限り。

    ココの売り物のクラムチャウダー。
    ランチはカップポーションのみで、それもカップスープ用のカップじゃなくてコーヒー用のカップに入ってやってくる。
    ソーダクラッカーが付いてくるのは本格的。
    けれど小さなスプーンですくって食べるとすぐになくなってしまう。
    典型的なるジャパンポーション。
    しかも味が、どう言えばいいんだろう…、魚臭くてまるで給食のシーフードシチューを食べてるみたいでいただけぬ。
    当然、チャウダースープをボストンスタイルか、マンハッタン風かなんて聞いてくれることもなく、まさしくツアー旅行のランチのような、とりあえず感が漂っている。
    ニューヨークのココの店でチャウダーたのむと、熱々のお皿がまずやってきて、ステンレスのボウルの中に一杯のチャウダースープを移してくれる。
    そんなおもてなしも、てんでなし。
    ちなみにこの店、暗くてしかも赤身がかった照明でだから写真がキレイに撮れず、チャウダースープの画像は無し。
    写す価値なしという状態でもあってダブルの意味で悔しく感じる。

    メインにとったここの名物の「オイスターポーボーイサンドイッチ」。

    c2793151.jpegニューオリンズのローカルフーズの一つでもある、英語で書くと「Po'Boy」。
    Poor Boyの略ですね。
    南部の貧乏な人たちが海や川の魚介を取ってカリッと揚げて、それをパンに挟んで食べたというモノ。
    貧乏人は魚を喰え…、って時代が長らく続いたアメリカのB級グルメの代表格のような食べ物。
    小麦粉とコーンミールを使って揚げた牡蠣。
    それに刻んだレタスとサウザンアイランドドレッシングを挟んでカプッ。
    シットリとした牡蠣がクチュっと潰れて、旨みが滲んでこれはおいしい。
    フッカリとしたソフトバゲットも、カリッと揚がった牡蠣のフライの食感引き立て、おいしいったらありゃしない。
    サイドのフレンチフライもカリッと揚がってて、これでチャウダーがおいしかったらいうコト無しだったのになぁ。

    それにしてもこのお店。
    12時過ぎると次々近所のオフィスの人たちがやってくる。
    100席以上の席がみんなキレイに埋まって、しかもずらりとウェイティング。
    1500円近い値段のランチなのにね…。
    需給バランスが崩れているのがこうしたオフィス街のランチの現状。
    だからでしょうか、良くわからない。
    本場ニューヨークには1軒しかなく、なのに遠く離れた日本にはなんと2軒もあるこのお店。
    ボクにとって今日一番の収穫は、ココでこうして食事をすると、やっぱり仕事を頑張ってニューヨークに行かなくっちゃと、モティベーションが上がるとこ。
    ちょっと辛口…、ちとガッカリで店をでる。




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    昼をイタリア料理と洒落てみる。

    i.jpg新宿御苑のほどちかく。
    イルバッティクオーレ」という小体な店。
    この近所には蕎麦がおいしい日本料理の「妹尾」さんだったり、肉汁系のハンバーグのメッカとして行列できる「Will」だったりと、ちょっと癖のある名店が最近、密集し始めている。
    新宿の繁華街から遠くはない。
    ほどよき散歩の距離でこられる、しかも横には新宿御苑の緑ふんだん。
    東京の中でもとても開放的で、気持ちのいい場所。
    「便利な場所」にあることよりも、「気持ちの良い場所」にあることを選ぶお店って、ボクは好き。
    そこにワザワザ行くだけの、価値があるならなお良しで、それでちょっと覗いてみます。
    ひさしぶりに陽射しがたしかな日曜日。
    新宿三丁目で待ち合わせをして、テクリテクリと散歩気分もなかなかたのしい。
    かなり人出もあるようで、御苑界隈のお店はどこもにぎわっている。
    これから桜が咲き始めたら、もっとにぎやかになるんだろうなぁ…、って思ったりする、さてランチ。

    6b4c9f8d.jpegランチセットやコースもどうか、と思ったけれど、迷っていたらお店の人が黒板メニューを持ってくる。
    魅力的なる単品メニューが揃ってて、気持ちがそっちの方に向かってく。
    たのしく迷える。
    しかも迷い過ぎない程度の品揃えってするのが結構むつかしく、ここのメニューは程良くていい。
    まずは前菜。
    海の幸の冷前菜と野菜の前菜の盛り合わせ。

    今日の前菜の盛り合わせっていうのはどこにでもある。
    けれどココでは盛り合わせだけでもいくつかの種類が用意されてる。
    小さなグループで食べるとき。
    いろんな種類の盛り合わせがあるのはうれしい。
    時間をかけて、クタクタになる直前までも熱をくわえたタコの脚。
    オリーブオイルの風味と塩をたよりに食べると、タコの風味と味がドッシリ。
    ホロッと奥歯でほぐれる繊維が、キチキチしながら徐々にトロンとなめらかになる。
    マグロの赤身の表面だけを軽く炙って、バルサミコ酢で食べる「タリアータ風」の一品や、鯛のカルパッチョなどあれやこれやがお皿に並ぶ。
    どれもしっかり、基本を押さえた調理法。
    なにより素材の状態、管理がキッチリできてて、キッチンの中のやる気を感じる。
    焼いたかぼちゃや茄子や芽キャベツと、手を入念に加えた野菜もまたいい感じ。
    中でも茹でて、それから表面が真っ黒になるまで焼いた芽キャベツが、風味豊かで苦味、甘味もしっかりしてる。

    053846a5.jpegそれからパスタ。
    変わった麺がメニューにあってまずはそれ。

    「ピッチ」って言う、トスカーナ地方の手打ちの麺。
    小麦の生地をまな板で転がしながら、手のひら使って伸ばして作る。
    茹でるとまるで日本のうどん。
    太くて、白く、表面若干透き通った麺。
    コシがあって、ムチムチしててうどん以上に粘り気があり、塩味、それから小麦の風味が強烈にする。
    生のトマトとトマトソース。
    パルミジャーノとモツァレラチーズでコクと風味をととのえている。
    イタリアのパスタは全部アルデンテ…、って実はそんなコトはないんだよって感じの粘り気のある食感が、とてもたのしい。
    ちょっと固めのニョッキのような。
    けれどズルンと長い分、口の中での存在感が一層際立つ、オキニイリ。

    リングイニでペスカトーレを作ってもらう。
    貝にタコ。
    海のうま味を存分に、平打ち麺が吸い込んでかなり濃厚な味わいのこれ。
    アメリカのレストランでパスタをたのんで、絶対、外さないのがシーフード味のリングイニじゃないか…、ってボクは個人的に思ってる。
    味が染みやすく、なによりあまり伸びなくてがっかりすることがあまりない。
    アルデンテの歯ごたえが長持ちするのも、みんなでワイワイしながら食べるパスタにピッタリ。
    トマトソースも素直な味で、素材それぞれの持ち味いかしてくれている。

    379b4677.jpegメインに魚。
    カジキマグロのシシリア風。
    南イタリアの郷土料理の代表的なモノであります。

    イタリアも北の地方では肉をメインに料理を作る。
    ビフテッカだとか仔牛の煮込みとか、山が近くてしかも涼しく食肉用の牛を育てるのに適しているからでありましょう。
    ところが南に行くと途端に魚の料理が多くなる。
    それも鰯やカジキといった、南洋的なる魚がメイン。
    特にカジキは、癖のない、しかも大きく形のよい切り身が取れるところからいろんな料理に使われる。
    炭焼き。
    カツレツ。
    あるいは、今日の揚げびたし。
    軽くパン粉をほどこして表面カリッとあげたのを、トマトソースで煮込んで仕上げる。
    魚のうま味を吐き出させず、カチッとしている身の性格上、味が容易に入らないカジキを煮込んで味をくわえる。
    カジキの最もおいしい食べ方が、この揚げびたしじゃないかと思う。
    みずみずしくて。
    しかもかなり脂がのってて、口の中でホロッとほぐれる。
    うま味とほんの少しの酸味。
    トマトの香りと甘みが魚のうま味にのっかり、風味も豊か。
    サイドに添えたカポナータもしっかりとした出来…、なかなか気合の入った一品。
    厨房の中をのぞくとみんな、若いスタッフ。
    できて2年という店で、まだまだ成長するんじゃないか…、って思ったりする、さてさて散歩で帰りましょう。

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