昼をグランドセントラルオイスターバーにて。
ニューヨークのミッドタウン。
グランドセントラルステーションの地下にある、シーフードレストランの日本のお店。
品川と丸の内の2ヶ所にあって、最初にできたのは品川の店。
そっちの方は品川駅の駅ビルの中。
だからロケーション的にはニューヨークのお店に近い…、かもしれないけど、お店そのものの雰囲気はこの丸の内がより近い。
地下に降りていくアプローチ。
ほどよく暗くて、密閉感のある空間。
なだらかに円弧を描いて迫る天井。
赤白チェックのテーブルクロスと、どれもがニューヨークの駅の地下風。
ただニューヨークのお店にある、座り心地の良いカウンターがほとんど無い。
テーブルサービスまでは必要ようなとき。
例えばクラムチャウダーだけを食べたいときや、お店の人と話をしながらオイスターを1個、2個とまるで寿司をつまむように食べつつワインをたのしみたいときに便利なカウンターがなくてだから容赦なく、ココに来たらば行儀よくレストラン的に食事をしなさい…、と。
ちょっと残念…、これじゃぁ、おなじみさんになりづらい。
パッケージ旅行に付いてるコース料理を無理やり食べさせられる、オノボリサンのような扱い、ここのお店の魅力の半分放棄したような、そんな感覚。
さて、ランチ。
オイスターを素材に使った軽食系の料理がメイン、それにクラムチャウダーとサラダがついてやってくる。
サラダは野菜がおいしくて、軽い味わいのドレッシングもフレッシュでいい。
かつてアメリカに行くとサラダ野菜がおいしくて、サラダでお腹いっぱいにするのもこれなら悪くはないかもな…、って思ってた。
それに比べて「だった」日本も今は野菜がおいしい国になったね、うれしい限り。
ココの売り物のクラムチャウダー。
ランチはカップポーションのみで、それもカップスープ用のカップじゃなくてコーヒー用のカップに入ってやってくる。
ソーダクラッカーが付いてくるのは本格的。
けれど小さなスプーンですくって食べるとすぐになくなってしまう。
典型的なるジャパンポーション。
しかも味が、どう言えばいいんだろう…、魚臭くてまるで給食のシーフードシチューを食べてるみたいでいただけぬ。
当然、チャウダースープをボストンスタイルか、マンハッタン風かなんて聞いてくれることもなく、まさしくツアー旅行のランチのような、とりあえず感が漂っている。
ニューヨークのココの店でチャウダーたのむと、熱々のお皿がまずやってきて、ステンレスのボウルの中に一杯のチャウダースープを移してくれる。
そんなおもてなしも、てんでなし。
ちなみにこの店、暗くてしかも赤身がかった照明でだから写真がキレイに撮れず、チャウダースープの画像は無し。
写す価値なしという状態でもあってダブルの意味で悔しく感じる。
メインにとったここの名物の「オイスターポーボーイサンドイッチ」。
ニューオリンズのローカルフーズの一つでもある、英語で書くと「Po'Boy」。
Poor Boyの略ですね。
南部の貧乏な人たちが海や川の魚介を取ってカリッと揚げて、それをパンに挟んで食べたというモノ。
貧乏人は魚を喰え…、って時代が長らく続いたアメリカのB級グルメの代表格のような食べ物。
小麦粉とコーンミールを使って揚げた牡蠣。
それに刻んだレタスとサウザンアイランドドレッシングを挟んでカプッ。
シットリとした牡蠣がクチュっと潰れて、旨みが滲んでこれはおいしい。
フッカリとしたソフトバゲットも、カリッと揚がった牡蠣のフライの食感引き立て、おいしいったらありゃしない。
サイドのフレンチフライもカリッと揚がってて、これでチャウダーがおいしかったらいうコト無しだったのになぁ。
それにしてもこのお店。
12時過ぎると次々近所のオフィスの人たちがやってくる。
100席以上の席がみんなキレイに埋まって、しかもずらりとウェイティング。
1500円近い値段のランチなのにね…。
需給バランスが崩れているのがこうしたオフィス街のランチの現状。
だからでしょうか、良くわからない。
本場ニューヨークには1軒しかなく、なのに遠く離れた日本にはなんと2軒もあるこのお店。
ボクにとって今日一番の収穫は、ココでこうして食事をすると、やっぱり仕事を頑張ってニューヨークに行かなくっちゃと、モティベーションが上がるとこ。
ちょっと辛口…、ちとガッカリで店をでる。
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