原宿の北側のはずれに今年の夏にできたばかりの「サンフランシスコピークス」っていうお店…、アメリカのダイナーで食べられるような料理がシッカリしてて、オシャレでしかもたのしめる店と小耳にはさんでやってくる。
正真正銘町外れにて、わざわざ目指してこなくちゃいけない場所にある。
けれどかなり繁盛しているようで、口コミサイトなんかで「パンケーキのおいしいお店」として取り上げられているからなのかもしれません。
原宿から表参道にかけてのエリアって、いつの間にかパンケーキのメッカのようになってしまって、それをめざして「年代問わぬ乙女」がワザワザやってくる。
このお店にも女性のグループ客が沢山、そのほとんどすべてのテーブルにメープルシロップを入れたジャグが置かれてまるでパンケーキレストランのような風情を呈してる。
とは言え、お店はかなり男前な雰囲気なのでありまして…。
トニーラマやリーバイス。
ジョージア・オキーフの絵が似合いそうなインテリア。
ハーレーダビッドソンに乗ったバイカーがハンバーガーを食べていそうな風情がある。
ソフトドリンクをたのむと分厚いゴツゴツとしたグラスにジーンズ素材のコースター。
メニューにもマッチョなアメリカンフーズが揃ってる。
1階にデリな感じの厨房、2階が客席。
その1階の厨房前のショーケースにソーセージだとかハムが並んでいる。
それがなんともアメリカ的なる景色を醸し出していて、出来栄えが良い。
だから今日は「No Pancake」。
肉系料理をたのんでガツン!と味わいましょうと、企んだ。
料理をたのんでランチでね…、ってお願いすると飲み物とコールスローがついてくる。
ジンジャエールを選んで、それからここのかなり独特なコールスロー。
千切りキャベツをメインにしそこにドレッシングをかけただけの、つまりしんなりしてないシャキシャキ系。
しんなりさせるとキャベツの青臭さが出てしまうのでボクはこうしたシャキシャキ系の方が好き…、しかもドレッシングにクミンシードがタップリ混ざってエキゾチックな香りがしてきて、それが食欲わかせるステキ。
メインの料理が早くこぬかと期待をさせる、よきサラダ。
メインは「コーンビーフのオムレツ」と「メキシコ風のスパイシーなソーセージを焼いて作ったホットドッグ」という二品で、これがステキにうまかった!
大きなサイズのお皿にタップリ、ボリューム感がまずはアメリカ。
オムレツの方には表面ガリッと中はムッチリしたハッシュブラウン。
ホットドッグにはブクブクあばたができるかのごと、サックリ揚がったフレンチフライが添えられていて、そのどちらもがホクホク、熱々、上機嫌。
自家製コーンビーフがタップリ混じったオムレツは、フックラ、シットリ。
中まで熱が入っていながらシットリしてる。
チェダーチーズがトロンととろけて、玉子と混じってとてもなめらか。
コーンビーフがホロリとほぐれて、口の中で肉のうま味と香りがスクッと立ち上がる。
一緒についてやってくるライブレッドのトーストに乗っけて食べる。
すると、玉子のやさしい食感とライブレッドのカサッと乾いた歯ざわりが互いを引き立ておいしくさせる。
パンの酸味が玉子の甘みを引き立ててゴチソウ感を盛り上げる。
ホットドッグのソーセージ。
メキシコの青唐辛子を練りこんでいる。
それからスモークチーズを角切りにして、それも一緒に混ぜ込んで仕上げたモノで味わいたしかにスパイシー。
しかもいぶしたチーズの香りとうま味が口に広がる。
ザワークラウトが酸味と歯ざわり。
焼いたパプリカが香りと甘みをそこにくわえて、屋台的なるホットドッグと一味ちがった上等な味。
何よりパン!
網目がついたその焼き加減にウットリします。
余分な手間はかけぬよう…、素材に向き合いその持ち味を素直に引き出しおいしくさせる身の程知った調理法。
いいなと思う。
周りの人たちが食べているパンケーキもやっぱり気になる…、年末年始を使ってみんなで来ようと思いもしたんだけれど、25日で今年の営業終了という。
なんだか悔しく勿体無くて、けれど近々また来なくちゃって真摯に思う…、かなり大好きオキニイリ。
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