焼いた魚が食べたくて、おされな街で途方にくれる。
昔はどんな街にもあった、魚を焼いて食べさせる店。
オシャレではなく、けれど実直…、お店の外に昼時となれば煙がモクモク店先飾る。そんなお店が姿を消してく。
「定食屋さん」と呼ばれるお店が少なくなって「普通の焼き魚を食べるコト」が普通じゃどんどんなくなっている。
創作料理や、なんちゃって焼き魚のお店は結構あるのにネ(笑)。
それで大戸屋。
同じように思う人が沢山いるのでしょう。
渋谷の街のこのお店、ランチどきの今日はなんと、ほぼ100%サラリーマンのおじさんたちで、客層だけを見るとかつての定食屋。
その半分以上が焼いた魚を食べている。
ニーズはあるのに。
お店ができない。
なんだか不思議でしょうがない。
真鯖の焼いたのたのんで今日のメインにします。
さすがに炭ではないのでしょうけど、キッチリ焦がして焼いてるのでしょう…、ちょっと時間がかかって待つ。
けれど大きく、ドッシリ、見事に焼けた魚がやってくるのはステキ。
ご飯と汁で定食にするのが普通なんだけど、魚は単品。
マグロの赤身の漬け丼と、せいろのセットを一緒にたのむ。
少々食べ過ぎ?って思いもしたけど、食べたいものはしょうがない。
漬け丼のご飯は少なめとお願いし、つじつまあわせをする算段。
鼈甲色の漬けマグロ。
ひんやりしていて、ネットリ舌にまとわりついてサクッと歯ぎれる。
スッキリとした醤油ダレ。
出汁のうま味がドッシリしてて、なんとも旨い。
熱々ご飯とひんやりマグロが一緒になって、口がどっちにむかっていけばいいのかちょっと戸惑うところがオモシロイ。
ネギじゃなくって赤玉ねぎを刻んでそれているとこが、また独特。
シャキシャキ歯ごたえたのしくて、みずみずしくて風味も強い。
ちょっと辛くて、けれどしっかり甘くってマグロのうま味をひきたてる。
マグロの漬けってなんでこんなにおいしいんだろう。
赤身はそもそも水っぽく、若干酸味をもってて、そのままご飯のおかずにすると物足りなさを感じさせる。
それをタレに漬け込んでくと余分な水気を吐き出して、ネットリとした食感、それからうま味を濃厚にする。
同じ魚と思えぬ味の変容にウットリします…、オキニイリ。
ところでこのセット、ずっと蕎麦が板そばだったのだけれども普通のセイロに器が変わってやってきた。
板そばの器がかなり大きくて収納だったり取り回しだったりがむつかしかったのかもしれないですネ…、ココだけなのか、今だけなのか、それともこれからずっとこれでいくのかちょっとわからないけど、残念といえば残念かもね。
とは言えタップリ、みずみずしくて風味豊かな蕎麦を気軽にたのしめるのは便利でとてもありがたい。
お米だけでお腹を満たすよりもこうして蕎麦と一緒に満腹つくる。
ちょっと贅沢…、なにより健康的に思えて悪くない。
七味をパラリと麺にかけ、汁にとっぷりつけて食べると蕎麦の風味もキリッとしまる…、鼻から目へと突き抜ける咳き込むようなわさびの辛みと違って七味の豊かな辛み。
山椒の香りや胡麻の風味もまじって、これはこれでなかなか旨い。
分厚くホロッとほぐれて湯気を発するサバも味わい深い。
おじさんたちと一緒に食べる焼いた魚のおいしいコトに、ビックリしました、お腹も満たされ仕事に向かう元気もできます、さて、移動。
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ところで「サバ」を食べたというこの日記を書いてて、そういえば「サヴァサヴァ」ってグループが昔いたよなぁ…、って思って動画が残ってないかと探した。
そしたらあった!…、ナツカシくってアップしました。
まぁ、いろんな意味でナツカシイ。
何の番組かしらないけれど、MCをしている今野雄二さんがナツカシイ。
メンバーの明るい金色のパサパサ頭、裾を短く刈りあげてモップを逆さにしたようなフワフワとしたこの髪型がシーナイーストンやらノーランズを彷彿とする。
1984年のヒット曲というコトであります…、ボクが24、まだまだすべてが夢見がちにして明るい時代でありました。
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