夜を仙台牛タンの専門店、赤坂にある「利久」に来ます。
仙台を飛び出し東京、博多と順調に多店化展開をしはじめているボクの仕事のお客様。
画一的なチェーン店にならぬよう。
現場の活力や自主性を大切にしながらお店を次々増やした。
けれどとはいえ、会社のみんなが同じ未来を共有するためのガイドラインや事業計画は作らなくちゃぁだめですよネ…、って。
そうした働く環境づくりのお手伝いをはじめよう…、と。
それでちょっとコミュニケーションをとる意味もあり、現場で試食をしながらたのしい打ち合わせ。
昼は仙台流の牛タン定食がメインだけれど、夜は居酒屋料理があれこれ。
それもちょっと創作料理っぽいおもしろ料理がふんだんに…。
例えばチヂミ。
煮込んだ牛タン。
味は醤油の味で入れ、ザックリとした歯ごたえ残した牛たんを細かく角切り。
フックラとしたパンケーキ風の生地に混ぜ込みやいている。
ちょっと見た目がチョコレートチップのクッキーみたいに見えるところがかわいらしい。
こんがり焼いて、それをサンチュでまずつつむ。
味付けはコチュジャン、あるいはマヨネーズ。
タップリ乗っけてくるんでそれを、ポン酢につけて味のダメ押しくわえて食べる。
和食、洋食、韓国料理といろんな料理が混じりあい、けれど味わい、あるいは食感一番印象的なのが牛タンだという不思議な食べ物。
それから牛タンクリームコロッケ。
ベシャメルソースにブイヨンスープで煮こんだ牛タン。
ホロホロになり、繊維がほぐれてコーンビーフのようになったの。
それをタップリ、クリームに混ぜ細かなパン粉をギッシリつけて、カリッと揚げた。
これもタンの風味とコクがコッテリとしたうま味になってる。
春雨を鳥の巣状に形作って、油で揚げて器に仕立てる。
これはちょっと中華料理風。
そこにコロッケ、ハーブ野菜をちらして飾りをして盛る。
和食の人は絶対こうした盛り付けしない。
メインの料理を他の食材で隠してしまう…、そんな飾り付けは伝統的な和食世界にはないコトで、西洋料理の常套手段。
ここのお店のシェフはおそらく洋食出身の人なんでしょう。
本社じゃなくて現場で料理を開発をして、メニューを決めてくお店だからの工夫。
オモシロイ。
牛肉のスネやテールと一緒にタンを、トマトと一緒に煮こんで作った煮込み料理。
トマトの酸味がスキッと爽やか。
けれどトマトの酸味がなくなると、そこにやってくるのは牛肉のコッテリとした脂の風味とドッシリとしたうま味の世界。
やっぱりこれもシッカリとしたイタリア料理のような味わい。
普通ならばこれでワインとなるところ。
ココは焼酎、あるいは東北地方の日本酒を合わせて飲んでという提案で、それもなんだかお洒落でたのしい…、味わい深くて個性的。
野菜を食べなきゃと、ここおすすめのハウスサラダをたのんで食べる。
レタスにハーブ。
キュウリに茹でたブロッコリ。
緑の野菜の他にトマトが彩り添えてて、量もタップリ。
野菜の種類が多彩でたのしい。
しかも生ハム。
それから牛たんのパテ。
タンの端材を塩ゆでにして、一旦ほぐしたモノを型にギッシリ詰め込んで形を整え冷やしておく。
それをザクッと薄切りにして野菜にそえる。
そのまま食べても野菜にパテ、それから生ハムの塩気にうま味で十分サラダの体をなす。
けれどそこにココのオリジナルのドレッシング。
青いネギを摩りおろして作ったというドレッシングで、たっぷりかける。
サッパリとしたフルーツ系の酢。
オリーブオイルに緑のネギの風味が混じって鮮烈。
青い香りが強烈で、しかも少々、苦味をもってる。
それが牛たんのパテ独特の動物っぽい匂いをなだめてスッキリ、おいしく味わえる。
脂もサッパリ。
ドレッシングの中に薬味が混じってるという、ドレッシングという西洋料理に日本的なる要素をくわえて印象的な味にする…、オモシロイなぁと思います。
そして〆…、ココの名物と言ってもいいのでありましょう。
分厚い牛たん。
しかも全ての厚さが揃ってて、こまかく飾り包丁がはいってる。
脂でテカテカ輝いていてこんがり焦げてる。
焼けた炭の上に置かれた網。
そこで焼かれる。
脂をタップリ含んだタンが、自分の脂を吐き出して、脂が炭の当たって焦げる。
それが煙となり舞い上がり、タンをいぶして仕上げるのです。
だから香りが芳醇で、しかもこんがり、炭の香りをまとってる。
噛みます。
ザクッと歯切れてジュワッとおいしいジュースが口を満たして流れこむ。
ムチュンと歯ごたえ独特で、しばらく噛むとビックリするほどすんなりとろけて、跡形もなくお腹の中に流れこむ。
歯ごたえあるのにやわらかい。
うま味はドッシリ、なのに後味スッキリしてて食べても食べてもお腹に負担がかからぬおいしさ、いろんなタンの食べ方がありはするけど、ボクはやっぱりコレが好き。
サッパリとした麦ごはん。
テイルスープに刻んだ漬物、青唐辛子の味噌漬けとサイドの料理が味わい多彩で、強烈なほどのタンのうま味を引き立てる。
それにしても赤坂の街…、平日だからかもしれないけれどさみしくなるほど人が少ない。
街を歩くと呼びこみをするニィさんたちの数の方が、街行く人より多く感じる。
タクシーだって空車だらけで、やっぱり日本って大変なのかなぁ…、って思ったりする、それでも笑顔でニッコリと!
明日は出張、ガンバロウ。
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