それから仕事を軽くこなして、利久に来ます…、仙台牛タンの専門店。
仙台を皮切りに全国展開をはかってて、先日、新宿のルミネの中にもお店を出したばかりでもある。
本拠地から離れてそれでも地元の気持ちを忘れぬようにすることは、むつかしくってそれでときおりバラツキが出る。
料理は決してバラつかない…、専門店の意地でありましょう、見事なほどに。
けれどサービス…、特にお客様がやってきてくれる感謝の気持ちが時に薄れる。
小さな店からお客様に頭を下げ続けるコトで手にした名声を伝える人がいる本場…、やってくる前から期待を集めて熱狂的に受け入れられた遠くのお店。
感謝の量は同じじゃなくちゃいけないんだけど、それがなかなか実現できない。
大変だなぁ…、と思ってたけどひさしぶりにやってきて、スゴく気持ちが良い店になっていました、いい感じ。
定食もらう…、ここの売り物ナンバーワンの「極み定食」という商品。
牛タンの中でも一番分厚く旨味も強い根っこの部分を分厚く切って、レアに焼く。
旨味もさることながら、ネットリとした肉感的なる食感が、普通のタンにはない見事。
歯茎や奥歯にまとわりついてくるのですネ。
普通の牛タンがバードキスだとしたら、これは濃厚、フレンチキッス。
しかも炭の上でじっくり焼かれる。
当然、脂が滲み出しポタリと垂れて炭に当たって煙となって揮発する。
それが再びタンの表面にはりついて、味わい深さと煙の香りをまとわせる…、噛むと炭火の音がする。
あるいは焼ける景色が頭に思い浮かんでやってくるほど、臨場感にあふれる味にウットリします。
ご飯とテールスープにタンの佃煮がついて定食、ひと揃え。
実はご飯を少なめサイズでお願いしたら、それをもって来た人がボクの前を素通りしながら行ったり来たり。
この体の大きな大喰らい顏したおじさんが、まさか小ライスとは思わなかったのでござりましょう(笑)…、若者ヨ!おじさんには、ご飯をタップリ食べたくともそれが果たせぬ事情があるのよ、お願いだから慮って頂戴なってココロの中でつぶやいた。
透明感も抜群な、けれど旨味がどっしりおいしいテールスープにコショウをタップリ、ぱぱっとかけて、ネギと一緒にズルリパクリと食べると口がシャキッとします。
牛タンを残り一枚になったところで、ご飯の上にタンの佃煮をそっとおき、テールスープをそっとかけ、ネギもそえつつズルリと食べる。
濃厚味のまるでクッパのような味わい。
タンのサイドに添えられた、シャキッと塩の旨味がたしかな漬物と、味噌南蛮と呼ばれる青い唐辛子を味噌に漬け込んだのを一緒にパクリ。
舌がビリッとリセットされて、お腹もポカッとあったまる、ほどよく満腹、オゴチソウ。
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