渋谷でお昼…、ひさしぶりに「天厨菜館」にやってくる。
宮益坂の入り口近く。
昔は古くて小さなビジネスホテルのメインダイニングのような店。
ホテルのロビーの脇に小さな入口があり、隠れ家的な風情を持ってた。
ところがビックリ。
ビジネスホテルはなくなっていて、そこに立派なオフィスビル。
その2階部分がお店になってる。
本当にココか?って、心配になるほどロケーションが様変わりして、ドキドキしながらお店に上がる。
もともと渋谷の中心は駅の西側。
道玄坂と公園通りで挟まれた場所がずっと栄えてた。
それに比べて宮益坂の周辺は、昭和の風情が今尚残る場所だったのに、このビルの向かい側にも大きなビルが建築途中。
東急文化会館の跡の再開発が引き金になったのでしょう…、この界隈も動いてる!って感じがします。オモシロイ。
階段下から見ると小さなお店に見えて、けれど中に入ると奥へ奥へとかなり大きい。
窓に面したところは普通のテーブル席で、奥に向かうと小さな個室、一番奥には宴会場と典型的な大飯店な感じで昔を思い出させる。
ずっと渋谷を代表する、上等な中国料理のお店でござった、今も健在、ウレシイ限り。
個室の中のテーブルをひと席もらって、お昼をスタートいたします。
ココの名物料理といえば、塩味の海鮮あんかけ。
広東料理の典型的なるゴチソウ料理で、ランチはそれがメインの料理。
当然、一品料理としてご飯のオカズにした定食が2種類。
土鍋あんかけご飯にしたり、あんかけ焼きそばもおいしそうでちょっと迷った。
けれども、ココの本当の名物料理は「翡翠炒飯」。
コースの最後にいただく、とてもアリガタイ炒飯で、それをランチに食べられる。
絶対にそれ!と、注文します。
ご飯に刻んだほうれん草、それに炒めた玉子だけで作った炒飯。
なのにこれが驚くほどにおいしく独特。
特に食感が他にない、オリジナル。
ご飯がパラパラしているのに、フカフカとした食感がそのパラパラを包み込んでる。
玉子のフッカリした食感と、ほうれん草がシットリ水分蓄えたまま、ご飯にしがみついてるから、こんな食感になるんでしょうネ。
塩がベースのアッサリとした味も繊細、オキニイリ。
この炒飯に今日の料理とコーンスープ、漬物がつきひと揃え。
漬物は大根の醤油漬けにて、それを炒飯に散らして一緒に食べるとコリコリ、シャクシャク食感変わってオモシロイ。
なによりおいしく感じたのがとうもろこしと玉子のスープ。
中国料理のコーンスープは、コーンポタージュと違ってさっぱり…、鶏のキレイなスープの中にコーンのピュレと粒粒コーン、それに玉子がユッタリ漂う。
片栗粉にてトロミをつけた、つまりクリーミーとは違ったスベスベした粘り気が喉からお腹をスルッとやさしく撫で回す。
やさしい甘みもまたおいしくて、ステキなゴチソウ、オゴチソウ。
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食事を終えて午後の仕事に向かうまでの時間をコーヒー。
天厨菜館からほど近い、歩いて20歩ほどのところにある喫茶店…、「茶亭羽富(ちゃていはとう)」にやってくる。
木造の落ち着いた店…、店に入ると長いカウンターがしつらえてあるり、中が厨房。
厨房といってもコーヒーを落とす程度の設備しかない、コーヒーを落とすためのお湯をたたえた大きなポット、ミルにドリップ用の器に濾し布。
カウンターの後ろ側にはコーヒーカップがズラッと並び、このお店…、昔、新宿にあった「珈琲屋」って大好きだったお店にそっくり。
お店の中に花木が溢れているとこも、そこに似ていてなつかしくなる。
ブレンドを落としてもらってコクリと飲みます…、やさしく丁寧、不思議なほどに酸味のすくない甘くてほんのり苦いコーヒー。
気持ちがやさしくなってきました…、さてさて仕事に向かいます。
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