渋谷でランチをすることとなり、それでマメヒコ飯店に来る。
ココをレストランと考えるのか、それともカフェと考えるのか。
捉えようによってはいろんな見方ができる。
できた当初は「豆と豚肉をテーマにした中国料理」のお店だった。
昼はお茶と一緒に味わう。
夜はお酒と一緒にたのしむ。
お腹がすいてないときもお茶とお菓子でユックリできる。
そういえば、台湾なんかにはそうしたお店が結構多くて、誰もそれをレストランかカフェかなんて考えず、自分の都合の良いように使いこなしていたりする。
ココはそんなお店であります。
中国料理風の料理もある。
けれどもっと自由に季節のおいしい野菜をメインに、和食だったり洋食だったりのメニューもどんどん積極的に取り込んで、使い勝手の良い店になりはじめている。
来る度、新たな驚きがあるのがたのしくステキなところであります。
レンガのように見える壁。
実は煉瓦色に焼いた木の板を貼り付け作った木の壁で、だからやわらか。
温かい。
窓に面した一等エリアに二人がけのテーブルがあり、奥ではお湯がチュンチュン、湿った音と湯気をあげながら沸いているのがやさしい景色…、ニコリです。
まずはお茶をもらいます。
ひさしぶりに来たらお茶の種類も増えてて、夜もお酒じゃなくてお茶で料理をたのしむ方が増えているんですよ…、って。
なるほどそうした時代かもねと思って「なつめ鉄観音茶」というのをたのむ。
農夫風という飲み方で、ここのオススメ。
大きな茶碗に茶葉とお湯…、お皿で蓋して暫く蒸らす。
お皿の上には香りをかぐための聞香杯と、小さな茶碗にレンゲが並び、レンゲでお茶をすくってユックリ味わう飲み方…、何人もで振る舞い茶のようにして飲むとみんなが仲良くなれるスタイル。
クコの実、棗、菊の花。
クローブ、胡椒とスパイスまでのが入ったお茶で、香りが独特。
ちょっと酸味がある上に、飲むと体があったかになる。
日本のお茶より中国のお茶。
直接体に働きかけて、お腹の中から健康的を作ってくれるように感じる。
9月の料理のオススメは「ベースケ丼」といわれます。
ベースケって何ですか?
…、って聞いたら、香川県で大きなアナゴのコトをベースケって言うんですよと。
両親が生まれたところが香川県。
今でも実家はそこにあり、けれど大きなアナゴをベースケって呼ぶ習慣は知らなかった。
調べてみたらたしかにそうで、穴子を煮てご飯の上に乗っけたモノをベースケ丼と漁師町では呼ぶんだそうな。
たのんでみたら、コレが見事に太った穴子。
甘辛ダレでフックラ煮込んで、それをどっさりのご飯の上に。
ご飯と穴子の間には千切りにしたキュウリがこれまたタップリで、シットリとした穴子の食感。
シャキシャキとしたキュウリのみずみずしさがとってもたのしい一品。
ちょっと辛めの白ネギと、プチプチはぜるゴマがスキッとアクセント。
山椒の粒がプチプチ、ときどき潰れて辛み、痺れで口がビリッとビックリするのも味わい深い。
丁寧に用意された一鉢だなぁ…、ってニッコリします。
コレにモズクの味噌汁と、今朝、北海道から届いたばかりという枝豆が枝ごと塩ゆでされたモノがドサッとお膳の上に乗る。
この枝豆が甘くておいしく、しかもシッカリした歯ごたえがある。
ご飯のオカズというよりも、よきお茶請けで昼の食卓が明るくなってく。
野菜の料理がカウンターの一角に大きな鉢で用意されてて、それを自由にとって味わうバフェ仕立て…、厚揚げと切り干し大根の煮物だったり、茹でたキュウリの醤油漬け。
オモシロイなぁと思ったのが、かぼちゃを煮付けるのに赤唐辛子をくわえてる…、ピリッと辛さが鮮烈で甘みをキリッと引きしめる。
元気をもらって、またまいります…、とニッコリお店をあとにする。
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