銀座で夜を豪奢にすごす。
フェイスブックをきっかけに、最近、グイッと気持ちが近くなった人たち。
新年会をかねておいしいモノでも一緒にと。
ちょっとオフ会みたいな感じの機会をようよう持てた。
場所は銀座の並木通り。
上等な雰囲気を街中が発散している銀座という街で、中でも一番、高級感が漂う通り。
ブランドショップや贅沢な飲食店がズラッと並んだその通りでも、一際、贅沢なお店が集まるビルの中に出店しているレストラン。
シルベラードというイタリアンレストランを場所にしました。
宮崎県出身のシェフが腕をふるっているレストランで、だから宮崎のおいしいモノを積極的に扱っている。
宮崎県産品に「こだわっている」ワケじゃないのが正直なとこ。
なにがなんでも宮崎県の食材で料理を作らなくっちゃいけないなんて、こだわってしまうと本当においしい料理は出来なくなっちゃう。
おいしいモノだけ優先的にが正しい姿勢って感心します。
居心地のよい、けれど適度な緊張感を持ったお店で背筋が伸びる。
さて、乾杯とワインをもらうと、宮崎県の都農ワイナリーが作った白でこれがおいしい。
ニュージーランドのシャルドネみたいな、スッキリしててけれど同時に味わいぶかく、栗の香りと春の芝生の緑の匂いがほのかに漂う。
いい雰囲気でいいワイン…、初対面の人を一気に身近に感じるステキなきっかけ。
みんな笑顔でたのしいディナーがスタートします。
みんなはシェフのお任せコース。
残念ながらボクは途中で中座しなくちゃいけなくて、それでボクはアラカルトから。
メニューを見ると、ほどよく絞り込まれて選び易くて、しかもたのしく迷える構成。
ワイン片手にみんなと話しをしながらジックリ選んだまずは前菜。
フリットもらう。
イタリアンレストランであるとどうしても食べたくなっちゃう大好物。
エビに魚にゼッポリーネ。
ピザ生地に青海苔を混ぜ揚げた料理でありますネ。
ムッチリとした小麦粉の生地がサックリしあがり、海苔の香りがフワッと広がる食欲わかせるオキニイリ。
宮崎県の塩で食べるという趣向にて、結晶化した大粒の塩をなめると塩のクセして甘みや旨みが口に広がる、濃厚な味。
セモリナ粉を使ってバリッと衣が仕上がった揚げていながらサッパリとして歯ざわり軽快。
お酒がすすむたのしい料理。
フレッシュバジルの葉っぱもカラッと揚げられて、彩りもよく齧るとパッと口の中が明るくなるような香りがおいしい。
たのしい前菜。
幸先よくてニッコリとなる。
それにしても昼もエビのフライを食べて、夜もこうしてエビのフリット…、明日もエビを食べようか?って、なんだか馬鹿なコト考えてエヘッとなった。
メインはステーキ。
宮崎県でとても正直で健康的な牛を育てている「尾崎畜産」というとこの尾崎牛を使った一品。
ざぶとんと呼ばれる肩ロース。
引き締まっていて赤身がおいしく、にもかからず脂ののりがシッカリしてる焼いておいしい代表的な牛肉の部位。
表面かなり強めの焼き色。
にもかかわらず、切り分けられた断面みると中はキレイなロゼ色で、まず焼き加減にウットリします。
しかも脂の甘い匂いが鼻先くすぐって、食べる前から口一杯にヨダレがでてくる。
ナイフを当てると呆気無いほどスパッと切れる。
口に含むと、まずはひやっと脂が溶けて舌のすみずみ濡らして消える。
もうおいしいです。
脂が甘い。
噛むとクチャっと崩れつつ、けれど健康的な繊維が奥歯にまとわりついて壊れるものかと抵抗してくる。
この食感。
この噛み心地が肉のおいしさ。
ウットリしながら噛み続けると脂の甘みが姿をけして、赤身独特の旨みがじわっと広がってきて脂の旨味と混じりあう。
牛肉の旨味を煮詰めたソースをタップリまとっていながらも、それでも壊れず自分自身の持ち味を発揮していく肉の実力…、なかなかものって舌を巻く。
サイドの野菜もおいしくて、聞けば三浦の地野菜という。
じゃがいも、カブに、カリフラワー。
さつまいもとかアスパラガスとか、野菜それぞれに火の通し方をかえてその持ち味や食感を活かして調理しているところ。
デリケートにして的確な調理技術に感心します。
一緒にテーブル囲んだ人たち。
次々やってくるおまかせコースの見事な料理をちょっとづつ。
味見をさせてもらいながらの食事としました。
キレイなロゼに仕上げた牛のカルパッチョ。
パルミジャーノのガレットがパリパリサクサク砕けて口を喜ばせ、パプリカのピュレと一緒に食べると肉の旨味がすくっと元気に立ち上がる。
キャベツでフォアグラを包んだ前菜。
トリュフの香りを彩りにして、とても豪奢な味わいになる。
尾崎牛のラグーを使った手打ちパスタや、同じく尾崎牛のサーロインを焼いたメインとクラクラするほどの美味の連続。
肉の旨みに一堂、舌と体を震わせそれでもおしゃべり止まらない。
おいしい料理とおいしいワインは人の気持ちを明るくさせる。
同じテーブル囲んだみんなの明るい気持ちが触れ合って、テーブルの上にたのしい会話の花が咲く。
レストランで食事することの醍醐味を久々味わい、そして時間がやってくる。
お先に失礼とお店をでると、なんだか銀座の街がキラキラしてみえた。
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