朝を新宿からはじめる今日…、新宿西口にある「新宿エルタワー」にまずは向かった。
新宿駅の西口から一番近い超高層ビル。
1989年に竣工という日本がまだ夢見がちだった頃の贅沢なビルであります。
ニューヨークの五番街にあるトランプタワーのような壁面凸凹している豪奢なビル。
フロアー効率もあまり良くない。
外壁清掃を含めてメンテナンスにコストがかかる。
ビルって作っちゃったら基本構造を変えることが出来ないわけで、大変だろうなぁ…、と思いもするけどできちゃったからしょうがない。
ビルの地下が飲食店街になっていて、開業当時は高級な店が沢山あった。
でもほとんどテナント入れ替わり、昔からある店は牛たんねぎしくらいでしょうか。
そのフロアーの「英国屋」って喫茶店を朝に選んだ。
それにしてもこのエルタワー。
建設途中は「ASSビル」って名前がドンッとその外壁にかけられていた。
朝日生命、三和銀行、サッポロビールが共同事業者で、だからその頭文字をとって「ASS」。
あまりに安直…、恥ずかしかった。
だってASSって日本語にすると「肛門」ですもの。
新宿ASSビル=新宿肛門ビルであります。
ビルの開業準備室のテナントリーシングをしていた人たちは当初、ASSビルって文字を刷り込んだパンフレットや名刺をもって営業してた。
しかも外資系の企業をメインに誘致しようと、でも笑われてそれで結局名前を変えた。
インターナショナルという考え方と表現がまだまだ未熟でむつかしかった、かつてを象徴する出来事でございましょうネ…、ナツカシイ。
そして今朝の英国屋。
喫茶館という名前もちょっとナツカシイ、大阪出身のチェーンであります。
大阪、神戸それから京都と、まだ独特な喫茶店の文化が残っている地域。
昭和の頃からずっと変わらずやっている老舗がいくつも残ってる。
神戸のにしむら珈琲店。
京都のイノダコーヒであったり、どこも元気で健全で、もう東京にはそんなチェーンはほぼなくなった。
近所の店でお茶をたのしむ。
ちょっとした時間の合間にお茶と一緒に世間話に花をさかせる。
そんなあたたかな人間関係がまだ残ってるからかもしれない。
カフェとは違ったおだやかさ。
いたずらに、おしゃれを求めて変わるのでなく、泥臭くってちょっと垢抜けしないくらいがお客様は気軽に感じる。
実質的なもてなしを、日常的なサービスと思う気持ちがこうしたお店を残すのでしょう。
この店もかなり昭和な風情でおだやか。
コーヒーたのんでやってきたのがウェッジウッドのようなカップで、模様タップリ。
しかも金箔押しの贅沢。
昭和な高級ホテルのロビーラウンジでお茶を飲むとき、必ずこうしたカップが並んだものです…、今は絶滅、なつかしい。
朝食メニューは全部で2つ。
厚切りトースト。
サンドイッチにそれぞれコーヒーが付くというモノ。
サンドイッチの具材は玉子とハムという。
それをたのんでやってきたのがこの一品。
あぁ、残念です。
大阪の喫茶店だから、玉子サンドのタマゴや焼いた玉子だろうと思ってたのんだ。
けれどココのは茹でた玉子で作ったサラダを挟んだ関東風。
せっかく大阪からきてるんだから、向こうの流儀で作ってくれればファンになれたかもしれないのにネ。
サイドに添えたごぼうサラダやポテトサラダはコンビニエンスストアな味がして残念。
けれど焼いたパンの具合や味わいは及第点で過不足なしな朝のゴチソウ。
なによりサービスが良いところがいい感じ。
作業ひとつひとつがシッカリしてる。
しかも作業と作業の間に、キチッと見事なストップザモーション。
例えばお水を持ってきたらば、テーブルの上にそっとおき軽くおじぎして、ピタッと止まる。
それから次の作業に移るというメリハリがある。
かつて産業ぐるみでこのストップザモーションを徹底しようとしていたけれど、今じゃそんな余裕もなくて作業は流れる。
流れ流れてどこにいく…、って感じでサービスレベルが落ちた。
未だにそれを守る誠意にいいんじゃないかとニッコリなった…、さて仕事。
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ところで今日は13日の金曜日…、それにちなんで音源ひとつ。
「13日の金曜日」って言う歌なんだけど、ホンワカしててこれがなかなかオキニイリ。
1971年に、松村幸子って言う女優さん兼歌手が歌った歌だそうです。
ひょっこりひょうたん島のテーマソングみたいな感じの、軽快なリズムの伴奏にのって好きな人との別れを歌った大人のチューン。
「いじわるな、いじわるな、13日の金曜日♪」…、ってそのフレーズがグルグルグルグル頭の中をめぐって回る、ちょっとたのしい金曜日。
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