午前中を築地の視察をゴキゲンに…。
一時期に比べてちょっと静かになった、昔は仲買さんのブースがあいてるなんてコトは絶対なくて、モノもうなるほどあったのだけど今ではかつてのミッチリ感がなくなった。
とは言えやっぱり元気でニギワイたっぷりではある。
しわがれ声のおじさんたちもいつも通りに元気で、ターレが通路や道路を我が物顔でブンブン走りまわってる。
外国からの観光客も震災直後は減ったけど、今では元に戻ったみたい。
築地に来ると、街づくりって、まずは「胃袋満たすコトを考えてから」って実感します。
市場が元気で健全な街はおいしいモノがある街…、おいしいモノがあれば街の人はシアワセ、働く元気もできてくる。
場内食堂で昼にしました。
全部で40軒ほどの飲食店が築地場内で営業してる。
昔は夜が明ける前からお店をはじめて、ほとんど昼には店じまい。
今では市場にやってくる観光客のためにおやつ時までやってるお店もありはするけど、飲食店のピークタイムは昼の前。
あいかわらず、何軒かの店の前には大行列。
行列の店のほとんどはお寿司屋さんで、たしかに水産市場の横の寿司屋は魅力的。
けれど1時間以上という待ち時間に値するような飲食店がそうそうあるとは思えない。
なにより築地場内で食事をするなら、市場の人が通うお店で市場の人と一緒に食事をするのが粋じゃないかと思うんだけど。
ボクひとりなら多分、センリ軒のクリームシチューか、トミーナのスパゲティー。
あるいはやじ萬のシュウマイ付きの牡蠣ラーメン。
スルスルッと熱々のとこを食べるところではあるけれど、今日は腹ペコさんと一緒。
ちょっとガツンとお腹にたまるご飯を食べようと、それで八千代にやってくる。
スゴい行列の脇を通って、ごめんなさいよ…、と扉を開けるとちょうど人数分の空席。
カウンターだけの小さな店で、その店のサイズには不釣合なほどに大きな厨房が奥に設えられている。
油の香り。
それも鮮度の良い油にて、粘るような曇った空気じゃないのがうれしい。
もともとトンカツの専門店としてはじまった店。
今でもトンカツは売り物のひとつ。
それからとんかつように仕入れた豚の揚げてしまうには脂の強いバラのところをまるめて煮込んだチャーシューを、目玉焼きにのせご飯のオカズに仕立てたチャーシューエッグって料理が最近、売り出し中の名物。
とは言えやっぱりここではエビのフライでござる。
程よいサイズの車海老。
しかも活きたの。
細かなパン粉をビッシリつけて、サクッと揚げる。
ココのフライは油切れがよく、天ぷらなんかよりずっとサッパリ、香ばしい。
考えてみれば昨日の昼もエビフライ。
昨日の夜はエビの天ぷら。
朝をはさんで、なんと今日の昼もエビのフライだという。
偶然とは言えエビに好かれたような気がする。
オモシロイ。
エビフライを一本にホタテのフライに小柱フライがついたスペシャルという盛り合わせ。
これにご飯とアラを入れて焚いた味噌汁に、タップリとしたお新香がつき一揃え。
しめて1500円というオゴチソウ。
それにしてもサクサクとしたエビフライのおいしいコトって、ウットリします。
身は甘い。
プチュンとしてて歯ざわりもいい。
なにより甘くて、香りまでもがほんのりあまくフワッと鼻から抜けていく。
新鮮だったエビの証が、パリパリの頭。
そこだけ衣をつけないで、素揚げ状になっている。
だから頭の中までスキッとうかがえて、中にタップリ、オレンジ色の味噌が入っているのがわかる。
ペキっと外す。
みそと脚とそれをささえる儚い殻が残ってそれを丸ごとパクリ。
パリパリとした、まるでせんべいみたいな食感…、味噌の旨味と揚がった脚の甘みがジュワッと口いっぱいに広がっていく。
エビのみならず他のフライもどれも一流。
中がレアで仕上がった大きなホタテはムチュンと甘く、それに小柱。
かき揚げよろしく粉でまとめた小柱にパン粉をつけてカラッと揚げてる。
洋風かき揚げみたいな感じで、けれどパン粉がサクサク、天ぷらよりも数段香ばしく、熱の入った小柱のプリプリコリコリした食感がとてもたのしい。
ちょっと薄めに仕上がったタルタルソースはやさしい味わい、フライの旨みを邪魔しないのがステキなところ。
千切りキャベツの他にキャベツのコールスローが付いてくるのがココの流儀で、そのみずみずしさ、甘酸っぱさがフライをおいしくしてくれる。
今日も満足…、さて場外に向かって再び視察を開始いたします。
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