有楽町の駅を銀座側ではなくて裏側…、恐れ多くも皇居側にでると無愛想なオフィスビルが並ぶ街並みに、あぁ、オフィス街にやってきちゃったって思ってしまう。
ところが今日…、やってきたらば街の景色が変わってた。
駅前の角。
サンドイッチがおいしかった喫茶店「はまの屋パーラー」があるオフィスビルの一階が見事に改装。
レストランになっていた。
季節もちょうどよい季節。
テラス席が歩道にせり出すように設えられていて、日本場馴れした景色をつくる。
自分もそこに身をおいてみたい。
この街角の風景の一部を成したいと思える景色は日本になかなか見つからない。
ニューヨークだったり、ミラノやロンドン。
おしゃれな街に必ずあるような雰囲気に吸い込まれるように、入ってみます。
入り口に入るとそこにはレセプション。
お食事ですか?と聞かれて、お茶だけでもいいですかって聞くとどうぞ。
レセプションの奥に立派なバーカウンター。
そのまた奥にはソファが並んだラウンジがあり、まるでホテルのようなしつらえ。
白い天井にはシーリングファンが回ってて、エキゾチックなソファにテーブル。
まるでシンガポールのクラシックなホテル…、例えばラッフルズのロビーに迷い込んだみたいな、不思議な感じにつつまれる、いい空間です。
オキニイリ。
ラウンジに座ってそういえば、お店の名前は何て言うのと改めて聞く。
シックススオリエンタルともうします…、って。
綴ると「6th Oriental」で、東京駅から6番目のとおりにあるから6th、ニューヨーク的にいうところの六番街っていうコトでしょうか。
オリンタルは神戸にかつてあったクラシックホテルのオリエンタルで、そこにあったラウンジバーとレストランの雰囲気をそのまま復元した店だという。
なるほど、だからホテルっぽいのね。
目の前に、グローブトロッターのトロリーバッグを持った人がやってきて、座った途端、ホテル指数がグーンと上がった。
レストランの方はクラシックなイタリアンレストラン。
ちょっと高価な銀座プライスで、少々上等。
ところがラウンジの方は常識的な料金。
例えばアイスティーが500円。
サービス料がついてもたったの550円と気取った喫茶店で飲むのが馬鹿らしくなるほどのコストパフォーマンス。
しかも、5種類の紅茶からひとつ選べたりする。
食器も上等、シュガーポットやピッチャーもキチンとそろって、テーブルの上がまるでホテルな感じでステキ。
日本のホテルはどんどんつまらなくなっていく。
客室特化で、パブリックスペースに力を入れない。
レストランは外注化して、宿泊客の利便性だけを追求している…、だからロビーラウンジを持ったホテルは少なくなった。
人と人とが出会う場所。
時間をゆたかに過ごす空間。
ホテルでなくては味わえぬ、上質にして上等な料理や飲物、そしてサービス。
やっぱり人はそうした「ゆたか」を求めてるんだ…、とこの店がとても流行ってにぎわっている現実を見るとしんみり思う。
今年一番の見事な空間…、これはしたたかオキニイリ。
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ところで銀座のソニービル。
シュウェップスの新商品のプロモーションでとてもにぎやか。
ビルに大きなパネルが設置されてて、かなりのインパクト。
銀座の中でも目立つ場所。
数寄屋橋という、人通りの多い交差点の角にあり、しかも周りにあまり派手で大きなビルがない。
有楽町の駅をおり、銀座に向かうと最初に視野に入ってくるのがこのビルだから、かなりの効果があるのでしょう。
英国的なるビターな飲み物。
それが売り物。
もともとシュウェップスにはビターソーダっていう大人味の飲み物があり、ここのトニックウォーターも苦味がスッキリ、重厚な味。
オキニイリ。
だからちょっと期待をしました。
実際飲んでみたその結果。
うーん、日本の大人はこれほど弱腰?…、苦味ひかえめ、酸味もそこそこ、どれをとっても中途半端でなによりカロリーオフにするための甘味料の匂いがヌルンと生臭く、ボクにはちょっと合わぬ味。
オランジーナのリチャード・ギアの向こうをはって、元ジェイムスボンドのピアース・ブロスナンが宣伝をする…、どっちが勝ちか?
よくわからない…、どっちもかなりのマヌケ顔。
ソニービルのプロモーションビデオがあります…、ステキです。
ビルそのものが特別の意味と価値を放ってる。
ソニーがどんなに風邪をひいても、このビルだけはいつもすくっと凛々しく建ってる。
なんだかそれがたのもしくって、有楽町で逢いましょう!
[6回]
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