朝を九州から出てきた友人と有楽町。
東京にでてくるたび「うっかり」どこかで会って一緒に食事をするというのをテーマにしているたのしい付き合い。
いつもは双方の行動エリアが東京の西っかわってコトも手伝い、新宿御苑の近所でうっかりすることが多いのだけど、今日は気取って有楽町。
「有楽町で逢いましょう」な感じであります…、うっかりと(笑)。
地下鉄銀座の駅を降り、地上に出るとマリオンがある…、2つのビルをつなぐ谷間を通りぬけ山手線のガードをくぐると丸の内。
20歩ごとに景色が変わる…、それがたのしいこのエリア。
はまの屋パーラーに来たかったのです。
サンドイッチの王国的店。
店の造りからやってる人に至るまで、昭和風情が濃厚にしみつき、それが魅力的だった喫茶店。
おじさんたちが引退し、若い人たちが一生懸命、過去をなぞってがんばっている。
新しいメニューがちょっとづつ。
顔を出しははじめているけど、昔通りはしっかり守って。
たまに来るとなつかしくって、もっとがんばれ…、って叱咤激励したくなる。
とは言え、笑顔でニコニコ座って、コーヒー飲んでるだけですけれど(笑)。
朝の9時にスタートというこのお店。
今日の開店は9時ちょっと過ぎ。
開店時間が守れないのは、飲食店としては失格といわれるけれど、ずっとお店の中でコーヒー落として準備をしてた。
開店時間に気づかずずっと。
だからしょうがないといたしましょう。
だからかお店の中に入ってくると、落としたてのコーヒーのスッキリとした明るく甘い香りでニッコリ、出迎えられる。
朝にかぐコーヒーの香りは価千金…、お目目がパチっとしてきます。
当然、まずはコーヒーたのむ。
酸味がスキッと鮮やかな昔ながらのブレンドコーヒー。
これぞ喫茶店のコーヒーという、感じがうれしい。
カップソーサーの上に、チョコンと置かれたクッキーが、昔はなかったおもてなし。
ただコーヒーカップはできれば昔の白いカップに戻ってほしいなぁ…。
これじゃぁ、まるで和食屋さんがサービスで作ってくれるコーヒーみたいで、ありがたみに欠けるんだもの。
喫茶店は喫茶店らしくあってほしと思う。
小ぶりで分厚いコーヒーカップ。
それをお湯につけて芯まで温めて、そこに苦くて酸っぱいコーヒーを注ぐとそれまで濡れてたカップの表面が、みるみるうちにたちまち乾いていくような…。
熱くてしばらく飲めなくて、湯気をみながらしばらくみつめる。
コーヒーの香りが鼻をくすぐって、そして一舐め。
ズズッとすすると、ほんの一口、ひとすすりで口いっぱいにコーヒーの味がゆきわたる。
時間をかけてユックリたのしむ。
そんなコーヒーをやっぱり飲みたい…、スタバじゃ飲めないオゴチソウ。
それからサンドイッチをたのんで味わう。
ハムのサンドイッチと玉子のサンドイッチの盛り合わせ。
注文すると、この玉子を焼く音が、カシャカシャジュージュー…、それに続いて甘い香りがやってくるのが食欲そそる。
パンもそれぞれトーストしてもらって、キチンとキレイに切り分けられてお皿にズラッと並んでくるのが目にうつくしい。
食パン一枚を4切れに切る…、これがなかなか出来ない手わざ。
何度か家でも試したけれど、具材を入れすぎると上手にできず、少なすぎると倒れてしまう…、この絶妙がプロ的手際でしかもフィンガーサンドのようにスポッと口の中に収まって、キレイに歯ぎれるゴチソウ感があって好き。
ハムとレタスはみずみずしくて、玉子はフックラ焼けたもの。
パンが変わってちょっとネチネチした食感は残念で、けれど玉子は今の方がキレイにシットリやけている…、ほどよく納得、満足す。
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さて、フランク永井の「有楽町で逢いましょう」。
数寄屋橋が無くなってしまった…、どころか、日劇ミュージックホールもなくなり阪急百貨店が入ってた東芝ビルも解体中。
時は流れる、街、変わる。
それにしても「低音の魅力」であります。
バーブ佐竹も低音系の人気の歌手で、いつからなんだろう…、男性歌手の声がどんどん甲高くなり女性のキーと今や交錯しはじめている。
カラオケに行ってもまともに歌えないんだもん…、みんなが歌う歌がないって理由の一つが曲芸的なる高温キーの歌ばかりってコトがあるかもって思ったりした。
有楽町で逢いました♪
[6回]
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