有楽町で仕事を一段落させて時間がちょうど昼時…、軽くお腹をみたしておこうと、それでおかめという甘味処にくる。
有楽町駅前の交通会館という昭和風情が漂うビルの地下一階。
基本的に近隣のサラリーマン向けの男ぶりいいお店がならぶ食堂街の片隅で、ひっそりここだけご婦人仕様でこざっぱりした気軽なお店。
お店の前に「おはぎ」の暖簾がかかるように、ココはあんこ系の甘味が自慢のお店でだからいつもご婦人がたでにぎわっている。
さすがに中途半端な時間でそれで、お店の中はガランと貸切。
目当てのモノを注文し、椅子に座ってお茶を飲みつつお店を眺めて背筋を伸ばす。
ほぼ女性だけで営業されてるお店で、いつもほがらか。
お店の中の空気もキリッとしていてそれでもあたたかく、自然と背筋が伸びてくる。
甘味の店にはたいてい、魅惑的なる軽食料理があるもので、例えば雑煮やうどんが一般的なるモノでしょうか。
ここも自慢の料理を詰めたお弁当や、小腹をみたすに十分な麺が用意されている。
で、案外これがおいしくて、それでこうして今日の夕。
お待たせしましたとやってきたのは、ポッテリとした分厚い丼。
上にたっぷり鰹節。
おいしい香りがただよってきて思わずお腹がグーッとなる。
してこの実態は何かと言えば、「おでんきしめん」なのであります。
東京にして麺がきしめん。
これがまずは異色なところ。
しかもきしめんの上にはおでんがのっかっている。
鰹節をそっとよけると、下からチクワにゴボテン、はんぺんが姿をあらわす、練り物好きにはたまらぬ一品。
しかもおでんが出汁の味をキッチリ吸い込んで、噛むとクチュっとおいしい出汁を吐き出して、口を満たしてあったかくする…、今の季節にしっくりします。
きしめんがベロベロ滑って、うどんや蕎麦と違ってハリを持っていて、だからムッチリ、練り物の麺とは真逆の食感が料理をとてもにぎやかにする。
時間がたっても伸びぬきしめんが、ユックリ、おしゃべりしながら食べるのに適しているのかときにはきしめんが売り切れになっちゃうほどに売れてるみたい。
それにしてもほとんど色をもたないまるでお湯のごとき透明スープ。
これがなんとも味わい深く、醤油なんかでごまかさずともうま味をドッシリ感じる出汁の力強さにウットリします…、ほどよく体も満たされる。
関連ランキング:甘味処 | 有楽町駅、銀座一丁目駅、銀座駅
[4回]
PR