サカキノホトンブログ熊本の朝、人吉の昼

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熊本の朝、人吉の昼

ホテルの朝食アット熊本…、昨日ひさしぶりに焼酎に戯れたのでちょっと控えめ。

ご飯をちょっと少なめにして野菜をメインに料理を盛った。
ホテルバイキングは、その日の朝の調子に合わせて量を加減できるのがうれしく、アリガタイ。

ししゃものやいたのと、地産の豚のソーセージというのがあって動物性たんぱく質はほぼそれだけで、残りはヒジキやキャベツ。
キュウリの浅漬。
ごぼうのきんぴらと野菜の料理をあれやこれやと。
ゴーヤチャープルーがあってそれを、タップリ多め。
先日から、ゴーヤスライスかゴーヤチャープルーをそろそろ食べたいって思ってた。
東京のスーパーにもゴーヤがではじめ、けれどどれもまだ色浅い。
もうあと少しの辛抱かなぁ…、と思っていたのでなんだかうれしい。
青いゴーヤがシャキシャキ歯ごたえ残して苦い…、島の豆腐の風味もうまく、朝のお腹がキリッと目覚める。

梅干し、ご飯に味付け海苔。
お味噌汁が甘めのこってりした麦の味噌。
ポッテリまるでポタージュみたいな飲み口で、ボクの田舎の味噌とおんなじ。
なんだか気持ちが明るくなった。

一皿分では野菜がたりず、生のキュウリやキャベツの浅漬を再びお代わりしてカリカリ、キュッキュッと味わった。
薄塩にして、キャベツの甘味が引き立ったみずみずしくて奥歯が痒くなるような生の食感がなんともたのしい…、和風サラダといった風情でご飯もすすむ。
大根おろしに釜揚げしらすをタップリくわえたモノをタップリ。
ジアスターゼでお腹をやさしくコーティングして、今日の仕事の準備をします。

そしてホテルを出発し、宮崎に向け移動をしながらお客様のお店を次々訪問。

それぞれの街で愛されている、地域に根ざしたお店ばかりで、行く店、行く店たのしくなります。
人吉にある「ほうらい茶屋」という和食店の厨房をかり、料理の試作を試みる。
穴子や豚をおいしく炊いて、料理素材にしてみる工夫。
あるいは熊本牛の端材をつかって、熊本らしい牛丼ができぬものかと試行錯誤。
なかなかたのしい結果が出ます。
結果をそれぞれ持ち帰り、再び工夫をして商品化…と、あいなりますか。
ちょっとたのしみ。

それからお店の料理をいくつか。
めでたいときの祝いの料理で、うちの名物なんですよ…、と。
活きた魚の刺身盛り。
山の中にある人吉という街にして、大きな生簀に活きた魚を用意している。
だからゴリゴリ、歯ごたえ見事な刺身を食べるコトができるのがココのお店のうりモノで、中でも一際贅沢なのが「鉢盛り」という料理だという。
お持ちしましたと、やってきたのが名前の通り大きな鉢で、それも男の腕を回してやっとかかえられる程に大きな植木鉢級。
そこにワンサカ、魚をのせて「ドンッ」とテーブルの上に置いたら、見上げる程にどっしりしてて目が丸くなる。

鯛にイサキにかんぱちなどなど、魚あれこれ。
それに呼子の港から運んできたという、活きたイカの活造り。
テーブルの上にドンッと置かれた拍子にピクピク、魚やイカが動きはじめて、動物愛護団体的には残酷至極なけしからん様…、けれど食いしん坊的にはたまらぬゴチソウ。
透き通ったイカの刺身のうつくしきコト。
スルンと抜かれた軟骨が、そのままキレイに鉢の中に突き刺さってる…、職人技と新鮮で良き素材のなせる共同作業ってウットリします。

それからうちで一番人気のもてなし料理がこれでございます…、と。
お膳がやってきたらばビックリ。
鉢盛り刺身の小さい版に、天ぷら、あら煮に茶碗蒸し。
大きなあら汁。
甘味にそれからにぎり寿司がつく。
その握りがたった４個ではあるのだけれど、ヒラメのエンガワ、活きたイカ。
ハマチにスモークサーモンと、どれも見事なネタの数々。
エンガワなんてちょっと前まで活きていたヒラメのエンガワ。
ネットリ感が半端無く、奥歯に抵抗しながらトロンととけてムチュンと歯茎にまとわりついてくオゴチソウ。
ネタは大きく、新鮮で、寿司というより、シャリつきの刺身を食べてる感じさえする。

あら煮はタップリ。
あら汁の中にもどっさり、魚のあらがはいってて小さめの魚一匹分をまるまる食べてるような充実。
天ぷらもパリッとおいしくて、これでいくら？って聞いたらなんと、２５００円ですっていうではないの。
一緒に来ていた日本料理の専門家。
東京だったら４０００円とか５０００円とかの値段がついても当然じゃない？って、コストパフォーマンスの高さにビックリ。
地方のゴチソウは財布にやさしく、それもこれも飲食店にやさしい環境、それに豊かな食材のおかげなのかなぁ…、って思ったりする、ウラヤマシ。

ほうらい茶屋

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