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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    良いホテルとはどういうホテルですか?
    という質問に、かつてならば答えはひとつ。
    「料理・快適・安心感」。
    おいしい料理を提供するレストランと、快適な部屋。
    そしてその人たちがいるから枕を高くして眠ることができるすばらしいスタッフ。
    そのどれが欠けてもすばらしいホテルとは呼べぬ時代がかつてはあった。
    けれど今。
    最近、幅を利かせるチェーンホテルのほとんどは「安さ・広さ・利便性」を売り物にしていたりして、まぁ、それも時流かもしれないけれど、ちょっとさみしい。

    仙台ホテル。

    sendaihotel.jpgホテルが夢憧れの対象だった古き良き時代のスタンダードを備えたホテル。
    かつてはコーヒーショップにメインダイニング、和食堂と朝食だけでも3つの店でふるまわれていた。
    今では一カ所。
    10年ほど前からずっと、朝はコーヒーショップだけの営業。
    それで長らくご無沙汰だった。

    ただ頑固な父は今でもここを定宿として、ずっと律儀に泊まってる。
    20年近くもずっと、同じ部屋、同じ新聞、同じ朝食。
    その執着と愛情にホテルも応えて、古き良きかつのホテルのように振る舞う。
    例えば朝食。
    実はボクら親子がここを贔屓し始めた理由のひとつが、メインダイニングで朝に出されたフレンチトースト。
    前夜から玉子液にトップリ浸して、それをバターでカリカリに焼く。
    外はサクっと香ばしく、中はトロンとまるでプリンのようになめらか。
    当時の日本で味わえる、おそらく最高水準のフレンチトーストがココにはあって、それにボクらは魅入られて、けれどいつしかメインダイニングが朝営業をしなくなったと同時に、ひっそりメニューの中から姿を消した。
    ボクはそれであきらめて、他のホテルに浮気した。
    一方、父はあきらめず、涙目ながらに「あのフレンチトーストがなつかしい」。
    そう言い続け、今では父のチェックインと同時に仕込んで作る、榊スペシャルになっちゃった。

    今朝はその、あきらめることなき父の愛着…、ごちそうになる。
    フレンチトースト。

    468573ba.jpeg玉子色に輝くポッテリとしたパンの塊。
    バターで焦げてところどころが茶色くなった、香り鮮やかな朝の一品。
    メープルシロップじゃなく、蜂蜜かけて食べるのが父流で、だからはなから蜂蜜だけしかでてこない。
    香り柔らか。
    やさしい甘さがパンの風味をひきたてる。
    モッチリとした不思議な食感。
    まるでよく焼けたお餅を食べてるみたいな粘り気さえある、舌のご馳走。
    堪能す。

    パリっと糊のきいた白いテーブルクロスであったり、朝からズラリと並ぶ重たいナイフフォークのキラキラはここにはもうない。
    フレンチトーストが盛られるお皿も、実用的な飾り気のないモノ。
    まぁ、それもよい。
    無理を承知のお願いに、こうして応えてもらえるというそのありがたさが何より一番。
    おごちそう。
    台風一過の気持ちよさ。

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    いいホテルでしたよね
    実は、自分は一昨年このホテルで披露宴をしました。
    ブライダル部門はすでに他の業者さんが
    テナントとして入っていたんですが、お料理を作ってくださるシェフは
    仙台ホテルから残ってくださった方で、試食の時からかなり美味しくて。。。
    きてくださった方々にも料理ほめられましたもの。

    でも、今年いっぱいで仙台ホテルは営業終了なんですよね・・・。

    また新しい姿で戻ってきてくれるのでしょうか。
    思い出の場所が姿を消すってこんな気持ちなんだなー、って思ってます。

    keiko@sendaiさん / 2009/09/01(Tue) /
    それは知りませんでした
    > keiko@sendaiさん
    今年一杯で営業終了というこのニュース。
    存じ上げませんでした。
    なんと残念なこと。
    思い出の場所がなくなっていく、ということは忍びないこと。
    ニュー仙台ホテルになって戻ってきてくれるとうれしいですね。
    サカキシンイチロウさん / 2009/09/01(Tue) /
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