友人と連れ立って肉祭りでもいたしましょう…、とそれで「ハーフダイム」というお店にやってきました、イソイソと。
ハンバーグのびっくりドンキーがかつて郊外立地で何店か営業していたローストビーフの専門店で、首都圏でも埼玉あたりにあったんだけど、残念ながらそこは閉店。
奇抜なユニフォームや西部開拓時代的なインテリア。
テーマ性が強すぎて、顧客層を絞りこみすぎちゃったからかもしれない。
郊外立地でがんばるにはちょっと無理のある料理でもあり、それで場所を麻布十番に移して再びチャレンジをした…、お店の雰囲気はびっくりドンキー的なログハウスのモチーフを適度にもちつつ、けれど比較的スッキリとしたモダンな造り。
明るく居心地よくって悪くはないと、まず思う。
そもそもローストビーフって、牛肉のおいしい食べ方のひとつでもある。
油を使わず調理する。
だから牛肉のおいしい状態をそのまま素直に味わえる料理でもあり、ホテルバイキングのメインの料理のひとつでもある。
あるいは例えば「ローリーズ」なんていう専門店がかなりの集客をしていたりもして、ときおりこうして食べたくなる。
ちなみにこの場所。
去年の秋まで「大田原牛超」っていう座ると1万円は絶対超えたハイパー贅沢な牛肉料理のお店の跡地。
肉の聖地のような場所?
事前に予約をしておくと「1キログラムの塊ローストビーフ」というのを作ってくれる。
もともと塊肉を使って作る料理であります。
その塊を厨房の中で切り分けお皿でやってくるのが、当たり前なるローストビーフの味わい方で、けれどココロのどこかでその塊を、塊のまま食べてみたいって思う気持ちを満たしてくれる。
お皿にのせてうやうやしくもやってきた肉の塊をみて、気持ちが一気に盛り上がり、お店の人もよくわかってる…、「写真撮影はいかがですか?」とテーブルの真中に置きしばらくニコニコしながら写真タイムを見守っている。
こんがりやけた、まさに肉の塊でおいしい匂いが強烈にテーブルの上を舞ってボクらの鼻をくすぐる、目のゴチソウ。
厨房の中に切ってまいりましょうと切り分けお皿に盛られたお肉。
1キロを4人で分けると一人前は250gであります…、分厚くドッシリ、重量感をただよわせしかも中のロゼな状態にウットリしながらナイフを入れる。
スパッと切れてその断面はツヤツヤ、みずみずしくて口に運ぶとおいしい肉のジュースをジュワッとにじませる。
ほどよき塩味が肉の芯まで入ってて、ホースラディッシュをつけて食べると甘みとうま味が引き立ってなんとも旨い。
肉をやいてる途中にでてくる肉汁を煮詰めて作ったグレイビー。
少々甘めで肉の香りが濃厚なうま味ジュースをソースの代わりにしながら食べる。
オージー・ビーフの赤身の部分。
草の香りがほのかにただよい、上等な子羊みたいな香りがするのも野趣にあふれてステキな味わい。
塊肉の両端部分もいかがですかと、別のお皿にのっけてくる。
ロゼ色の肉をヒックリかえすと、そこが塊の表面部分。
だからこんがり焦げていて、食べるとこれがこんがりおいしい。
なめらかなローストビーフの芯の部分と違ってがっちり、歯ごたえたのしくて焦げた香りもオゴチソウ。
ローストビーフ以外の料理も、なかなかなモノ。
シーザーサラダは、最近流行りのクリーミーなシーザードレッシングをかけて作ったモノじゃなくボウルの中でオイルやガーリック、チーズを使ってレタスに味をのせていく。
カリカリにやいたベーコンの味も濃厚で、かなりの本物。
エビをカリッと揚げたフリッタ。
インカのめざめをローストしたモノ。
脂ののったスモークサーモンと、前菜料理はどれもが素材がシッカリしていて、さすが北海道という素材天国からやってきたお店なんだと実感できる。
サイドについてやってくるじゃがいものグラタンもホクホクおいしくて、バリッとトーストをしたバゲットを、おかわりもってまいりましょうか…、とお店の人はかなりの気遣い。
料理はシッカリ確実で、サービスも良い。
なによりお店の人たちが知識豊富で、何かお役にたちましょうか…、と積極的に話しかけてくれるところはかなりのモノで、いいなと思った。
とは言え、まだまだお客様が少ないようで、だからくじけず頑張って!…って応援したくなったお店でありました…、また来なくっちゃと思う夜。
関連ランキング:ステーキ | 麻布十番駅、六本木駅、赤羽橋駅
[4回]
PR